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モバイルアプリの重要性とビジネスへの活用の可能性
総務省が発表している情報通信白書によると、2023年のモバイル端末の世帯普及率は97.4%、その中でもスマートフォンの普及率は90.6% と言われています。
今や私たちの日常生活に欠かせない存在となったスマートフォン。なかでもモバイルアプリを使ったビジネス活動が近年注目を浴びています。
モバイルアプリを活用することで、ウェブページやメールマガジンと比較して、よりインタラクティブにユーザーとのコミュニケーションを取ることができます。本記事では、これからモバイルアプリを運用したいと考えている方に向けて、作り方やツールの選定方法について詳しく解説します。
最近はノーコードツールを利用することで、コーディングなどの専門的な知識が無くてもアプリを作成することが可能なだけではなく、作成後の更新作業などの運用工数を削減する事もできます。アプリ開発を効率的に行い、ビジネスに活かしていきましょう。
モバイルアプリとは?
モバイルアプリとは、スマートフォンやタブレット端末で動作するアプリケーションのことです。これらのアプリは、特定の目的や機能を持ち、ユーザーが日常生活や業務に役立てることを目的としています。
一般的に、モバイルアプリは二つの大きなカテゴリに分かれます。一つはネイティブアプリで、アプリストアなどから端末にインストールすることで利用ができます。もう一つはウェブアプリで、インターネットブラウザを通じてアクセスし、利用することができます。
それぞれの特徴について、詳しく説明していきます。
モバイルアプリの種類と特徴
モバイルアプリをビジネスに活用するためには、ネイティブアプリとウェブアプリとのどちらを選べばよいのでしょうか?それぞれの特徴を整理しながら考えてみましょう。
ネイティブアプリ
ネイティブアプリとは、特定のモバイルプラットフォーム(iOSやAndroid)向けに開発されたアプリのことです。ユーザーは、アプリストアから端末にインストールすることでアプリを活用することができます。
このタイプのアプリは、各プラットフォームの開発言語やフレームワークを使用して作成されます。これにより、高速な動作と優れたユーザー体験を提供することが可能です。
ネイティブアプリの大きな利点は、デバイスの機能にアクセスできる点です。カメラやGPS、加速度センサーなど、ハードウェアの能力を最大限に活用し、リッチな顧客体験を実現できます。また、オフラインでも利用できるため、ユーザーにとって利便性が高いのも特徴です。
その一方で、ユーザー自身でアプリをインストールする必要があるため、最初に超えるべきハードルが高いという特徴があります。
ウェブアプリ
ウェブアプリは、インターネットを介して利用できるアプリケーションで、ブラウザ上で動作します。ユーザーはアプリをダウンロードする必要がなく、URLを入力することで簡単にアクセスできます。
ネイティブアプリの場合は、更新やメンテナンスの内容によってユーザー側の作業が必要となりますが、ウェブアプリはすべてのユーザーが等しく、常に最新の状態で利用することができます。また、多様なデバイスやプラットフォームで動作するため、幅広いユーザーにアプローチすることができます。
デメリットとして挙げられるのはオフラインでの利用が難しい点や、利用するたびにユーザー自身でウェブサイトにアクセスする必要があるという点です。
このように、モバイルアプリは種類によってそれぞれ強みや弱みを持っています。商品やサービスの特徴、ユーザーとの接触頻度などに合わせて、最適なモバイルアプリの種類を選択することが重要です。
モバイルアプリの作り方
モバイルアプリの作り方にはいくつかの選択肢があります。それぞれの作成方法の特徴を紹介します。
フルスクラッチ開発
フルスクラッチ開発は、モバイルアプリを一から自分たちで設計・開発する方法です。このアプローチでは、独自の機能やデザインを実現できるという大きなメリットがあります。また、モバイルアプリの拡張性やメンテナンス性にも優れています。
しかし、フルスクラッチ開発を行う場合は、専門的な知識や技術を持つ開発者に依頼する必要があります。開発期間や予算を十分に確保する必要はありますが、その分細部にまでこだわったモバイルアプリを構築することができます。
ブランディング等の兼ね合いから詳細なデザイン規定が決まっている場合や、競合との差別化を図りたい場合など、高度なカスタマイズが必要なプロジェクトにはフルスクラッチ開発が適しています。
業者を選定する際には、同業種または類似の商品・サービスの実績を確認するのはもちろんのこと、配信後のアフターサポートなどについても認識をすり合わせておきましょう。機能の拡張やメンテナンスなどのアップデート作業には、別途費用が発生するケースが一般的です。予算を検討する際には、そういった保守費用も念頭に置いた上で計画を立てるのが安全です。
ノーコードツールの活用
リスクを抑えながらモバイルアプリをテストしたい場合は、ノーコードツールの活用がおすすめです。デザインフォーマットなどに一部制限があるものの、モバイルアプリで実現したいほぼ全ての機能を搭載した本格的なモバイルアプリを、プログラミングなどの専門知識なしで構築することができます。
ノーコードツールはウェブアプリとして提供されているケースが多く、インターネット環境があればどこからでもアクセスすることができます。業種や商材の特徴に合わせたテンプレートを選択し、画像やテキストを変更するだけで、だれでも直感的にモバイルアプリを作成することができます。
フルスクラッチ開発ほどの高いカスタマイズ性は望めないものの、開発スピードを各段に速められることがノーコードツールの最大の特徴です。修正や更新も自らの手で行えるため、その都度専門業者に依頼する必要もありません。またツールの利用費も安価なものが多く、実際にユーザーの端末にインストールされるまでは料金が発生しないサービスもあります。
このように、ノーコードツールの活用は競合が多くスピード感が求められるサービスや、新規事業などでコストを抑えたい場合などに最適な開発手法です。
テストマーケティングの段階ではノーコードツールで素早く市場投入をして顧客の反応を確認し、機が熟したタイミングでフルスクラッチ開発のモバイルアプリに切り替えるなど、複数の開発手法を組み合わせた戦略を取るのもおすすめです。
ノーコードモバイルアプリ作成ツール3選
モバイルアプリの種類や開発手法について解説してきました。ノーコードアプリツールを活用すれば、専門知識なしで誰でも簡単に、モバイルアプリを作ることができます。ノーコードアプリツールを提供している企業を紹介します。
ペライチ
2015年からノーコードのウェブサイト作成ツールを提供しているペライチですが、2024年からはモバイルアプリにも対応しました。業種別のテンプレートをカスタマイズすることで、自由度の高いモバイルアプリを作成できます。無料プランを含むすべてのプランでモバイルアプリの作成ツールを利用することができ、実際にユーザーにインストールされるまで料金は発生しません。初期費用を抑えながらモバイルアプリを活用したマーケティング活動をテストすることができます。
Adalo
パワーポイントのような操作感で、簡単にモバイルアプリを構築することができます。海外製のサービスなので、一部の表現にクセはありますが、英語のスキルがあれば問題無く利用することができます。無料から使用できますが、Android端末でも利用できるようにするためには月額36ドル~の有料プラン契約が必要です。
Yappli
2013年にリリースされたYapli (ヤプリ) は、ノーコードのモバイルアプリ作成ツールとして知名度が高く、導入実績も多くあります。ノーコードツールながら自由度の高いアプリを作成することができますが、料金体系は一切開示されていないため、ウェブサイトから問合せをする必要があります。契約期間は最低1年間~なので、モバイルアプリの運用を継続的に行う見通しが立っている企業などにおすすめのツールです。
ノーコードでモバイルアプリを作成する方法
実際にノーコードでモバイルアプリを作成したい場合、どのような操作が必要になるのでしょうか?ここでは「ペライチ」を例に挙げ、アプリ作成のフローをご紹介します。
商品・サービスに合ったテンプレートを選ぶ
ペライチのアプリ作成ツールには、49種類の業種テンプレートが設定されています。これらの業種テンプレートと10種類のレイアウトを組み合わせることで、思い通りのモバイルアプリを作成することができます。
必要に応じて、ブロックの数や配置をカスタマイズし、アプリの画面設計を作り上げていきます。
利用するためにはペライチのアカウント登録が必要ですが、アプリ作成ツールは無料プランでも利用できるため固定費を抑えながらアプリを配信することができます。
画像やテキストなどの要素を編集する
モバイルアプリには、スタンプやクーポン、チャットなど様々な機能を搭載することができます。プレビュー画面を見ながら画像やテキストを変更することで、コンテンツを充実化していきます。
ペライチのアプリ作成ツールでは、下記の機能がすべて無料で利用できます。
ウェブビュー機能で既存のIT資産をリンクさせる
既にウェブサイトやブログなどのIT資産をお持ちの場合、ペライチのウェブビュー機能でリンクをさせることができます。例えば、期間限定のキャンペーンページをアプリのプッシュ機能でお知らせするなど、ウェブサイトへの訪問を促して更なる売上向上へとつなげましょう。
ペライチのアカウントが一つあれば、モバイルアプリやウェブサイト、ブログや決済カートなどいずれもノーコードで作成することができます。
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モバイルアプリの活用事例
さまざまな業界で活用されているモバイルアプリ。業界ごとの事例をご紹介します。
小売業の事例
小売業におけるモバイルアプリの活用は、顧客体験の向上につながる重要な要素です。例えば、ファッションブランドでは、アプリを通じて新商品の情報を提供したり、セールやクーポンを配信したりしています。
端末へのプッシュ通知でリアルタイムで情報を発信することで、ユーザーにより効果的に商品をアピールすることができます。また、端末のGPS機能を活用したマーケティング活動も効果的です。近隣の店舗をレコメンドしたり、在庫状況をリアルタイムで確認できるようにするなど、ユーザーの利便性を高めることで来店促進につなげることができます。
会員機能を活用すれば、購入履歴を元にパーソナライズされたおすすめ商品を表示することもできます。このように、小売業におけるモバイルアプリは、ユーザー一人ひとりに対してカスタマイズされた顧客体験を提供する強力なツールとして活用されています。
サービス業では、モバイルアプリの導入によって顧客の満足度向上や業務効率化に貢献することが期待できます。例えばホテル業界では、宿泊予約やチェックイン・チェックアウトの手続きをアプリから行うことで、待ち時間なくスムーズに宿泊手続きを行うことができます。スタッフはフロント業務に携わる時間を削減でき、その分の時間をホスピタリティ溢れるサービスの提供に充てることができます。
ヘルスケア業界でも、専用のモバイルアプリによる予約管理や医療相談など、病院やクリニックの混雑緩和に寄与する活用事例が増えています。患者一人ひとりの情報がアプリ内に蓄積されるため、個々にカスタマイズされたきめ細かい医療ケアを提供することが可能になります。
顧客のニーズに沿ったサービスを提供するために、サービス業界においてもモバイルアプリは重要なマーケティングツールと言えるでしょう。
製造業は一見するとモバイルアプリとは関連性が低いように思えるかもしれませんが、建築業界での施工管理や消費財メーカーでの在庫管理など、業務の見える化・効率化を目的としたモバイルアプリが多く活用されています。
従業員がそれぞれモバイルアプリを持ちながら業務に当たることで、リアルタイムに状況を把握し、トラブルを早期に発見して迅速な対応を取ることが可能になります。社内規定や業務フローなどのドキュメントにすぐにアクセスすることが出来るため、新入教育や人事異動でのオンボーディングなど、生産性を高める効果も期待できます。チャット機能を活用すれば、社内コミュニケーションツールとしての利用も可能です。
まとめ
モバイルアプリの種類や作成方法、業界別の活用事例についてまとめました。モバイルアプリを開発・運用する際には、企画段階での綿密な計画と適切なツール選定が成功の鍵となります。
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