求職者が採用情報を収集する手段として、インターネットを利用するのはごく一般的なことになりました。
採用活動を行う企業側も、求人情報ポータルサイトへの出稿や企業ホームページに求人情報の掲載、また採用情報に特化した独自のサイトの作成など、何かしらの形でインターネットを利用しているのではないでしょうか。
中でも求人用のLP(ランディングページ)は、求人へのエントリーへと至る成約率(コンバージョン率)が高い効果的な手段として注目されています。
この記事では、求人用のLPを制作するメリットや作成のポイント、またデザインの決め方などを解説します。
求人用LPを作成するか迷っている、または検討しているけれどどのように作成すればよいかわからないという方はぜひ参考にご覧ください。
求人用LPとは?採用サイトとの違い
求人用LPとは
求人用LPとは、企業が自社の求人に関する情報を独自に掲載しているLP(ランディングページ)のことを指します。
企業サイト(ホームページ)とは別に、人材採用活動のためだけに作成されるものです。
LPとは、単に情報を提供するだけでなく読者に何かしらの行動(商品の購入やサービスへの申し込みなど)を起こしてもらうことを目的に作られる1ページ構成の縦長のWEBページのことです。
求人用LPの場合は、主に求人へのエントリーへ誘導することを目的としています。
採用サイトとの違い
求人用LPと似ているものとして、採用サイトがあります。
ここでの採用サイトとは多くの企業の求人情報を集めたポータルサイトのことではなく、企業が独自に作成する、自社の求人情報に特化したサイトのことです。
採用サイトは複数のページで構成され、読者は必要に応じてページを移動します。
一方、求人用LPは1ページで構成されているために他のページへ移動することなく、基本的に上から順番に掲載された情報を読むという違いがあります。
求人用LPを制作する7つのメリット
求人情報は、求人情報ポータルサイトや企業サイト、企業独自の採用サイトにも掲載することは可能ですが、あえて求人用のLPを制作するのはなぜでしょうか?
ここでは、求人用LPを制作する7つのメリットについて解説します。
- 制作費用を抑えることができる
- 制作期間が短い
- 表現の幅が広がる
- 他社との差別化ができる
- 離脱率が低くCV率は高い
- 想定するターゲットに届きやすい
- 効果測定ができる
メリット1.制作費用を抑えることができる
求人用LPは1ページのみで構成されるため、複数ページで構成される採用サイトよりも制作費用を抑えられるというメリットがあります。
1ページあたりの制作費を抑えて複数のパターンを作成したり、運用費にまわしたりすることも可能です。
LPの制作費用については以下の記事に詳しくまとめていますので、併せてご覧ください。
メリット2.制作期間が短い
シンプルな構造の求人用LPは、制作にかかる時間も比較的短いというメリットがあります。
急な人材確保が必要になった場合など採用活動を急ぎたいときにも、求人LPなら短期間で作成することが可能です。
メリット3.表現の幅が広がる
求人用LPは、求職者に向けた独自の表現をすることができます。
求人情報を企業サイト内に掲載する場合、どうしても基礎となる企業サイトのイメージを気にする必要があります。
企業サイトは顧客や取引先が閲覧することを想定して作成されており、そもそも求職者がターゲットではありません。
求人用LPなら、求職者だけにターゲットを絞ることでより効果的な訴求方法を取り入れるなど、表現の幅が広がります。
メリット4.他社との差別化ができる
求人情報ポータルサイトでは、集められた情報が決められた形式で並んでいます。
また、掲載できる情報量にも制限があります。
求職者は一度にたくさんの企業の情報を確認できるというメリットもありますが、企業ごとの特色をイメージすることは困難です。
そこで独自の求人用LPがあれば、社内の雰囲気を伝える画像や動画などを通して求職者に就業後のイメージをしてもらいやすく、エントリーへのハードルを下げることにつながります。
メリット5.離脱率が低くCV率は高い
縦長の1ページで構成されるLPは、読者が他のページへ移動することがないために通常のWEBサイトよりも離脱率が低くなる傾向があります。
またページの先頭から順番に読んでいくものなので、制作側が読んで欲しい順番で読んでもらえるというメリットもあります。
適切な流れで情報を伝えることができれば、求人用LPの目的である求職者のエントリーという成約率(コンバージョン率、CV率)も高くなります。
メリット6.想定するターゲットに届きやすい
求人用LPは、制作側が想定するターゲット層に届けやすいというメリットも。
LPの代表的な集客方法として、GoogleなどWEB上の検索結果に出稿するリスティング広告(検索連動型広告)があります。特定のキーワードで検索した人だけに表示できるので、想定するターゲット層とのズレがおきにくく、効率的です。
また、SNSに登録されているプロフィールから年代や地域などを絞ったり、投稿内容からキーワードや興味のある分野などを割り出したりして狙ったターゲット層へ届けることができます。
メリット7.効果測定ができる
求人用LPは、効果測定を基にした改善を繰り返すことで、より成約率の高いページへと成長させることも可能です。
流入元の検索ワードや広告ごとに成約率を比較したり、縦長のページ内のどこで読者が離脱したのかなどを測定したりすることで、よりターゲットに届きやすいページへと改善させましょう。
求人用LPのデザインの決め方
求人用LPを作成する際に、どのようなデザインにするか悩むことも多いでしょう。
ここでは、求人用LPデザインの決め方について解説します。
他企業のLPデザインを参考にする
どのようなデザインがよいかイメージが湧きにくいという場合は、これまでに作成された求人用LPをたくさん見てみることをおすすめします。特に業種の近い企業の求人用LPを見ることで、イメージがつかみやすくなります。
参考にするLPを探すには、多くのLPをまとめた参考サイトがおすすめです。以下で紹介するサイトでは、たくさんのLPを集めていますのでご活用ください。
LP ARCHIVE
サイト名 | LP ARCHIVE |
ULR | https://rdlp.jp/lp-archive |
特徴 |
|
求人用LP掲載件数 | 500件以上 |
ランディングページ集めました。
サイト名 | ランディングページ集めました。 |
ULR | http://lp-web.com/ |
特徴 |
|
求人用LP掲載件数 | 120件以上 |
LP advance
サイト名 | LP advance |
ULR | https://site-advance.info/ |
特徴 |
|
求人用LP掲載件数 | 80件以上 |
※掲載件数は、本記事作成時(2020年6月)の数字です。
求人用LPと言っても、新卒用のLPなのか、中途採用のためのLPなのか、経験者採用のためのLPなのかなど目的によってデザインや訴求方法もさまざまです。
多くの求人LPを見ることで、デザインだけでなく構成やキャッチコピーなどのイメージを膨らませましょう。
テンプレートを活用する
たくさんの参考サイトを見ても一から求人用LPのデザインをするのが難しいという場合は、テンプレートを利用することをおすすめします。
求人用LPの主な目的は、求職者が必要とする情報をわかりやすく伝えることです。
あまりデザインにこだわりすぎて、肝心の情報が見逃されてしまっては、最終的な目的である求人へのエントリー率にも影響を及ぼしかねません。
シンプルで見やすく、伝わりやすい求人用LPを作成するためには、テンプレートを利用することが実はとても効率的なのです。
「ペライチ」は、基本的な機能は無料で利用できるホームページ作成ツールです。
求人用LPのテンプレートもありますので、デザインに悩まされることもありません。
テキストの入力や画像の選定をするだけで、初めての人でも驚くほど簡単にLPが完成します。
もちろんテンプレートに足りない項目は追加できるので、ありきたりなものにならずにオリジナル性をだすことも可能です。
1ページのみのシンプルな構造のLPは、サイト制作が初めての人にも取り組みやすいと言えるでしょう。
求人用LP作成のポイント
求人LPを作成する際のポイントについて解説します。
構成はスタンダードでよい
デザインと同様に、求人用LPの構成はごくスタンダードなものが望ましいです。
必要な情報をスマートに伝え、ページから離脱することなく読み進めてもらう必要があるからです。
以下に基本的な求人用LPの構成をご紹介します。
1. ファーストビュー
ファーストビューは、読者がページを訪れた際に最初に目にする冒頭の部分です。
会社の第一印象が決まる重要な箇所なので、魅力的なキャッチコピーと画像で読者を引き付けることを意識して作成しましょう。
2.企業の魅力
入社した後の自分をイメージできるような、社風が伝わる画像や動画を取り入れると効果的です。
3.他社との差別ポイント
他社にはない、独自の強みをアピールしましょう。
エントリーにつなげるには、同じ業種の中でも「この会社で働きたい!」と思ってもらうことが必要です。
4.社員紹介
できれば顔写真とともに、現在働いている社員の紹介を掲載します。
簡単なインタビュー形式の動画などが作成できると、求職者にとってよりイメージしやすくなるでしょう。
5.求める人物像について
求人用LPの目的がエントリー率を増やすこととは言え、求める人材とかけ離れた人ばかりのエントリーを集めても意味がありません。
求める人物像を明確にすることは、効率的な採用活動を行うことにつながります。
6.採用までの選考フロー
求職者がエントリーをしてから採用に至るまで、どのような過程を予定しているかを示します。
ステップごとに目安となる期間など具体的に示すことで、求職者は採用されるまでの道のりをよりイメージしやすく、エントリーがしやすくなります。
7.Q&A
求職者が応募にあたって疑問や不安に感じるであろうことを予測し、その答えを示します。
ターゲット層となる求職者がどのようなことを疑問に思うのか、また応募にあたって不安に感じることは何かを想定してみましょう。
それぞれの項目はあまり長くなりすぎず、簡潔にまとめる必要があります。
ただでさえ縦長の構造をしているLPは、特にスマートフォンから閲覧している求職者にとっては何度も画面をスクロールするという手間が負担に感じてしまうことも。
求職活動においても、スマートフォンを利用する人は増えているので意識するようにしましょう。
効果的なエントリーボタンの位置
求人への応募へ直結するエントリーボタンは、求職者の興味を引いたり共感を得られたりする項目の後に複数設置しましょう。しつこい印象を与えなければ、項目ごとに設置するケースも珍しくありません。
LPを読み進める求職者が「この企業に応募してみたい!」と思ったタイミングですぐに押せる場所にエントリーボタンが設置されていることが理想的です。
これらの観点も踏まえて他企業の求人用LPを改めて参考にしてみると、新たな気づきがあるかもしれません。
求人用ランディングページ まとめ
求人用LP(ランディングページ)は、企業サイトとは別に、求人情報に特化して作成される企業独自のLPです。ページを訪れた求職者が求人に対してエントリーする行動を喚起することを目的にしています。
リスティング広告やSNS広告からの流入で、想定するターゲットへ届けやすいという特徴があります。
また複数ページを必要とする採用サイトに比べて、制作期間や費用が抑えられること、企業サイトのイメージに捕らわれない表現ができること、ページからの離脱率が低いなどメリットもさまざま。
求人LPのデザインや構成は特別個性的なものを目指す必要はなく、求職者が必要な情報を見つけやすいスマートなものが理想的です。
LPをまとめているサイトを参考にイメージを膨らませ、ホームページ作成ツールのテンプレートを利用することで誰でも作成可能です。
ペライチは、1ページ構造の求人用LPを作成するのに適したホームページ作成ツールです。
求人用のテンプレートは無料のものも用意されていますので、まずは気軽にお試しください。