
自社の商品・サービスのオンライン上での集客を考える際に、避けては通れないのが「リスティング広告」。
リスティング広告は、検索エンジンの検索結果に表示される広告のことです。
この記事では、リスティング広告の基礎知識から、実際に運用する方法までを詳しく解説します。
リスティング広告を出稿するべきかどうかは、商品・サービスの特徴や事業のフェーズなどによってケースバイケースですが、正しく活用することであなたのビジネスをさらに加速させることが可能です。
リスティング広告への理解を深めて、商品・サービスの認知度向上や売上アップを目指しましょう。
目次 [閉じる]
リスティング広告とは?
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果ページに表示される広告の一種で、「検索連動型広告」とも呼ばれます。
ユーザーが特定のキーワードで検索した際に、そのキーワードに関連性の高い広告が検索結果と一緒に表示される仕組みです。
リスティング広告は、広告主が指定したキーワードに基づいて表示されるため、興味や関心の高いユーザーにピンポイントでアプローチすることができます。
広告は、検索結果の上部や下部の「広告」または「スポンサー」という表示と共に掲載され、クリックされるごとに広告費が発生します。
ユーザーが検索するキーワードと関連性の高い広告を表示することで、広告主は自社のウェブサイトや商品・サービスへのアクセスを増やし、効果的な集客につなげることが期待できます。
媒体の種類
リスティング広告を出稿する媒体は主に「Google」と「Yahoo!」の2種類があります。
それぞれに特徴があり、広告掲載の仕組みや提携している検索パートナーが異なります。
Google広告
Google広告は、世界最大の検索エンジンであるGoogleの検索結果に広告を表示できます。
日本国内でも約8割のシェアをGoogleの検索エンジンが占めているため、リスティング広告を検討するうえでは欠かせない媒体です。
Yahoo!広告
Yahoo!広告は、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」が有名な検索エンジンです。
Yahoo!ニュースや天気予報などの様々なコンテンツを配信しており、特に40代以上の利用者が多い傾向にあります。
Google広告とYahoo!広告を出稿すると、それぞれが提携している検索エンジン (検索パートナー) の検索結果にも広告を掲載することができます。
検索エンジン | 検索パートナー |
@nifty、goo、BIGLOBE、auoneなど | |
Yahoo! | 日経ネット、エキサイト、Allabout、Live Searchなど |
どちらの媒体を選ぶかは、ターゲットとするユーザー層や広告の目的によって異なります。それぞれの特徴を理解し、最適な媒体を選ぶことが重要です。
掲載エリアとフォーマットの構成
リスティング広告は主に3つの要素で構成されています。
まず「広告見出し/タイトル」は、広告の最も目立つ部分で、ユーザーの目を引く重要な役割を果たします。
次に「説明文」は、広告の内容を具体的に説明する部分で、ユーザーに詳細な情報を提供します。
最後に「リンク先のURL」は、ユーザーが広告をクリックした際に遷移するウェブサイトのURLです。
これら3つの要素を適切に設定することで、効果的なリスティング広告を作成できます。
費用と予算
リスティング広告を出稿する際の費用や予算はどのように考えたらよいのでしょうか?
課金形態や予算の設定方法について解説します。
クリック課金制
リスティング広告は、一般的に「クリック課金制」という料金体系を採用しています。
これは、広告が検索結果に表示されるだけでは費用が発生せず、ユーザーが広告をクリックして初めて広告費が発生する仕組みです。
広告主は、あらかじめ設定したキーワードに対して入札単価を設定し、その入札単価と広告の品質などによって広告の掲載順位が決まります。
ユーザーが広告をクリックすると、その入札単価に応じた金額が広告費として課金されます。
クリック課金制のメリットは、広告が表示されただけで費用が発生しないため、無駄な広告費を抑えられる点です。
また、広告をクリックしたユーザーは、その広告に関心を持っている可能性が高いため、効果的な集客に繋がりやすいと考えられます。
広告主は、予算や目標に合わせて入札単価を調整することで、費用対効果の高い広告運用を目指すことができます。
予算設定は日、月で自由に調整可能
リスティング広告は、「1日あたりの予算」と「月間予算」を広告主が自由に設定できる点が大きな特徴です。
これにより、広告費を柔軟にコントロールし、予算内で効果的な広告運用が可能になります。
1日あたりの予算
1日あたりの予算を設定することで、その日に使用する広告費の上限を決められます。
例えば、「今日は〇〇円まで」というように予算を設定することで、意図しない広告費の超過を防ぐことができます。
日々の予算は、広告のパフォーマンスやキャンペーンの状況に応じて、いつでも変更可能です。
月間予算
月間予算を設定すると、1ヶ月間に使用する広告費の上限を定めることができます。
これにより、月間の広告費を管理しやすくなり、予算オーバーのリスクを軽減できます。
こちらも、月間の状況に応じて、予算の調整が可能です。
予算設定のメリット
- 予算管理の容易さ : 予算を自由に設定できるため、広告費をコントロールしやすく、予算管理が容易になる
- 柔軟な対応 : 状況に応じて予算を調整できるため、キャンペーンの成果や市場の変化に柔軟に対応可能
- 無駄な広告費の削減 : 予算上限を設定することで、意図しない広告費の浪費を防ぎ、費用対効果を高めることができる
- テストマーケティング : 少額予算からリスティング広告を始め、効果を見ながら徐々に予算を増やしていくといったテストマーケティングが可能
注意点
- 予算が少なすぎると、広告が表示される機会が減り、十分な効果が得られない可能性がある
- 予算を頻繁に変更すると、広告のパフォーマンスが安定しない場合もある
リスティング広告の予算設定は、広告戦略において非常に重要な要素です。
予算を適切に設定し、状況に応じて柔軟に調整することで、効果的な広告運用が可能になります。
掲載順位の基準
リスティング広告の掲載順位を決めるのは入札単価だけではありません。
「広告ランク」と呼ばれる指標によっても左右されます。
広告ランクは、以下の要素を総合的に考慮して算出されます。
広告ランクの算出要素
- 上限クリック単価: 広告主が設定する、1クリックあたりに支払う上限金額
- 広告の品質: 広告の関連性、クリック率 (CTR) 、ランディングページの品質など
- 広告表示オプション: 電話番号や追加リンクなどの情報を広告に追加することで、広告の視認性や利便性を高めるもの
- 広告フォーマット: 広告の見た目や構成
広告ランクの計算式
- 広告ランク = 上限クリック単価 × 広告の品質 + 広告表示オプション + 広告フォーマット
上記の計算式からもわかるように、広告ランクは単に入札単価だけでなく、広告の品質や広告表示オプションなども大きく影響します。
広告の品質とは?
広告の品質は、主に以下の3つの要素で評価されます。
- 関連性: 検索キーワードと広告文、ランディングページの内容がどれだけ関連しているか
- クリック率 (CTR) : 広告が表示された回数に対して、クリックされた割合
- ランディングページの品質: ランディングページの利便性、情報量、信頼性など
広告の品質が高いほど、広告ランクも高くなり、掲載順位が上がりやすくなります。
また、広告の品質が高いと、入札単価が低くても上位表示される可能性もあります。
広告表示オプションとは?
広告表示オプションは、電話番号や追加リンク、住所などの情報を広告に追加できる機能です。
広告表示オプションを利用することで、広告の視認性が高まり、クリック率の向上に繋がる可能性があります。
また、広告ランクの向上にも貢献します。
リスティング広告の掲載順位を上げるためには、入札単価だけでなく、広告の品質を高めることや、広告表示オプションを積極的に活用することが重要です。
リスティング広告のメリット
1. 購買意欲の高いユーザーにピンポイントでアプローチできる
リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されるため、まさにその情報を求めている購買意欲の高いユーザーに直接アプローチできます。
例えば、「東京 カフェ おしゃれ」と検索したユーザーには、東京のおしゃれなカフェを探しているという明確なニーズがあります。
このようなユーザーに、自店のカフェの広告を表示することで、来店に繋がりやすい可能性が非常に高まります。
また、地域や時間帯、年齢層などのターゲティング設定も可能なため、さらに絞り込んだ層へピンポイントに広告を届けることができます。
これにより、無駄な広告費を抑えつつ、効果的な集客を実現できるのが大きなメリットです。
2. 設定内容をすぐに反映できる即効性
リスティング広告は、広告の作成や設定変更がリアルタイムで反映されるため、非常に即効性が高いのが特徴です。
例えば、季節限定のキャンペーンや緊急のお知らせなど、すぐに情報を届けたい場合に非常に有効です。
また、広告の掲載開始や停止も自由に行えるため、状況に合わせて柔軟な対応が可能です。
キャンペーンの開始に合わせて広告をスタートさせたり、予算上限に達したら一時停止したりといった操作も簡単に行えます。
これにより、タイムリーな情報発信と、無駄のない広告運用が可能になります。
3. 訴求内容を自由に設定できる柔軟性
リスティング広告では、広告見出しや説明文を自由に設定できるため、自社の商品・サービスの魅力を最大限にアピールできます。
ターゲットとするユーザー層に合わせて、言葉遣いや表現方法を工夫したり、競合他社との差別化を図ることも可能です。
また、複数の広告パターンを作成し、効果測定を行いながら最適な広告文に改善していくことも容易です。
これにより、常に最新の情報や魅力的な訴求内容をユーザーに届けることができます。
4. 低予算で始められる
リスティング広告は、少額の予算からでも始められるため、初めて広告を出す企業や個人事業主の方にもおすすめです。
1日の予算や月間の予算を自由に設定できるため、無理のない範囲で広告運用が可能です。
また、クリック課金制のため、広告が表示されただけでは費用は発生せず、実際にユーザーが広告をクリックして初めて費用が発生します。
そのため、無駄な広告費を抑えながら、効果的な集客を目指すことができます。
予算に合わせて柔軟に調整できるため、費用対効果の高い広告運用が可能です。
リスティング広告のデメリット
1. 競合他社との競争が激しい
リスティング広告は、多くの企業が同じキーワードで広告を出稿するため、競合他社との競争が非常に激しくなる傾向があります。
特に、人気のあるキーワードや需要の高い商材・サービスの場合、入札単価が高騰しやすく、広告費用がかさむことがあります。
また、競合他社がより魅力的な広告文やランディングページを用意している場合、自社の広告がクリックされにくくなる可能性もあります。
常に競合の動向を把握し、入札単価の調整や広告文の改善など、対策を講じる必要があります。
2. あえて広告を避けるユーザーが存在する
一部のユーザーは、検索結果に表示される「広告」という表示を見て、意図的に広告を避けることがあります。
これらのユーザーは、オーガニック検索結果 (広告以外の自然検索結果) を信頼する傾向があり、広告に対して警戒心を持っている場合があります。
そのため、リスティング広告を出稿しても、すべての検索ユーザーにアプローチできるわけではありません。
広告だけでなく、SEO対策 (検索エンジン最適化) もあわせて行うことで、より多くのユーザーに情報を届けることを意識しましょう。
3. 潜在層へのアプローチに不向き
リスティング広告は、特定のキーワードで検索したユーザーに対して広告を表示する仕組みのため、ニーズが明確になっている顕在層へのアプローチには非常に効果的です。
一方で、まだニーズが明確になっていない潜在層へのアプローチには向いていません。
潜在層は、具体的なキーワードで検索することが少ないため、リスティング広告でアプローチすることが難しいとされています。
潜在層へのアプローチには、ディスプレイ広告やSNS広告など、別の広告手法を検討する必要があるでしょう。
4. 視覚的な訴求ができない
リスティング広告は、テキストベースの広告のため、画像や動画などを使った視覚的な訴求が難しいです。
そのため、商品の魅力を十分に伝えきれない場合があります。
特に、視覚的な情報が重要な商材・サービス (例えば、ファッションやインテリアなど) の場合、リスティング広告だけでは効果が限定的になる可能性があります。
これらの商材・サービスでは、ディスプレイ広告やSNS広告など、視覚的な訴求が可能な広告手法を併用することが効果的です。
リスティング広告の向き・不向き
リスティング広告が向いている商材・サービス
リスティング広告は、特定のキーワードで検索するユーザーに対して広告を表示するため、ニーズが明確な「顕在層」に効果的なアプローチが可能です。
そのため、以下のような商材・サービスに向いています。
- 緊急性の高いサービス: 水漏れ修理や鍵の紛失など、今すぐ解決したい問題に対するサービス
- 具体的な商品名や型番が検索される商品: 特定の商品を探しているユーザーに直接アプローチ可能
- 地域密着型のサービス: 地域名とサービス名を組み合わせて検索するユーザーに有効
- 競合他社が多い商品・サービス: 検索結果で上位表示を狙い、顧客の目に留まりやすくなる
具体的なケース
- 不動産賃貸:「〇〇駅 賃貸 2LDK」のように、具体的な条件で部屋を探しているユーザーに、物件情報を掲載した広告を表示できます。
- 学習塾:「〇〇市 個別指導塾」と検索する、近隣の塾を探している保護者に対して、塾の情報をアピールできます。
- 健康食品:「〇〇 (商品名) 効果」と検索する、特定の商品について詳しく知りたいユーザーに、商品の詳細情報や購入ページへ誘導できます。
リスティング広告が向いていない商材・サービス
リスティング広告は、特定のキーワードで検索するユーザーにアプローチする特性上、ニーズが明確でない潜在層への訴求には不向きです。
そのため、以下のような商材・サービスはリスティング広告の効果が出にくい場合があります。
- 衝動買いを促す商品:検索して比較検討するよりも、店頭やSNSでの視覚的な訴求が効果的な商品
- 抽象的な概念やサービス:具体的なキーワードで表現しにくいサービスや、目に見えない価値を提供するもの
- ニッチすぎる商品:検索ボリュームが極端に少ないキーワードでしか検索されない商品
- 高額な商品:検討期間が長く、リスティング広告だけで購入決定に至らない場合が多い商品
具体的なケース
- 高級ブランド品:ブランド名での検索は有効ですが、一般的なキーワードでの検索では競合が多く、費用対効果が悪くなる可能性があります。また、購入までの検討期間が長いため、リスティング広告だけで成約に繋げるのは難しいでしょう。
- 芸術作品:作品の魅力は言葉で伝えにくく、視覚的な訴求が重要です。リスティング広告よりも、ギャラリーでの展示やSNSでの発信が効果的です。
- コンサルティングサービス:抽象的なサービス内容が多く、具体的なキーワードでの検索がされにくいです。顧客との信頼関係構築が重要となるため、リスティング広告よりも紹介やセミナーなどが有効です。
費用対効果を考える際に大切なポイント2つ
リスティング広告の費用対効果を考える上で重要なポイントは2つあります。
1つ目は「限界CPA」と「目標CPA」を定めることです。
限界CPAは、広告費として許容できる上限額であり、目標CPAは、達成したい成果に対する広告費の目標額です。これらを明確にすることで、費用対効果を把握しやすくなります。
2つ目は「広告配信の目的を明確にする」ことです。
認知度向上、資料請求、購入など、目的によって適切な戦略やKPIが異なるため、事前に明確にしておくことが重要です。
「限界CPA」と「目標CPA」
リスティング広告などのWeb広告運用において、「限界CPA」と「目標CPA」は費用対効果を最大化するために非常に重要な指標となります。
CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)とは、1件の成果 (ここでは顧客獲得とします) を得るためにかかった広告費のことです。
限界CPAとは、広告費として許容できる上限額を指します。
つまり、これ以上CPAが高くなると赤字になるというラインです。
一方、目標CPAとは、達成したい成果に対する広告費の目標額を指します。
これらの関係性を表にすると、以下のようになります。
指標 | 意味 | 設定の目的 |
限界CPA | 広告費として許容できる上限額。 これを超えると赤字になるライン。 |
赤字にならないように、費用対効果の最低ラインを設定する。 |
目標CPA | 達成したい成果に対する広告費の目標額。 | 費用対効果を最大化するために、具体的な目標値を設定し、運用を最適化する。 |
限界CPAの計算式は以下のようになります。
限界CPA = 顧客単価 × 粗利率
例えば、顧客単価が10,000円で粗利率が50%の場合、限界CPAは5,000円となります。
この場合、CPAが5,000円を超えると、広告費が利益を上回り、赤字になってしまいます。
一方、目標CPAは、ビジネスの目標に合わせて自由に設定できます。
例えば、新規顧客獲得数を増やしたい場合は、目標CPAを高く設定し、より多くの広告を表示することができます。
逆に、利益率を重視する場合は、目標CPAを低く設定し、費用対効果の高い広告に絞り込むことができます。
目標CPAの計算式 (あくまで一例) は以下のようになります。
目標CPA = 顧客単価 × 目標粗利率
例えば、顧客単価が10,000円で目標粗利率が70%の場合、目標CPAは7,000円となります。
限界CPAと目標CPAを設定することで、以下のようなメリットがあります。
- 費用対効果の把握: 広告運用が目標を達成できているか、費用対効果がどの程度かを判断することができる
- 広告運用の最適化: 目標CPAを達成するために、広告のターゲティングやクリエイティブを改善することが可能
- 予算管理の徹底: 限界CPAを超える広告費を使わないように、予算管理を徹底することができる
広告配信の目的を明確にする
広告配信を行う上で、目的を明確にすることは非常に重要です。
目的が曖昧なまま広告配信を開始してしまうと、効果測定が難しく、改善点も見つけにくいため、結果的に費用対効果が悪くなってしまう可能性があります。
まず、広告配信の目的を明確にするためには、何を達成したいのかを具体的に考える必要があります。
例えば、以下のような目的が考えられます。
- 認知度向上:自社の商品・サービスを知ってもらう
- 集客:自社サイトや店舗へ誘導する
- 見込み客獲得:問い合わせや資料請求を増やす
- 販売促進:商品・サービスの購入を促す
- ブランディング:企業イメージを高める
これらの目的の中から、自社のビジネス目標に合ったものを選択し、さらに具体的な数値目標を設定することが望ましいです。
例えば、「1ヶ月で〇〇人に商品を知ってもらう」「〇〇件の問い合わせを獲得する」といった具体的な目標を設定することで、広告配信の効果をより明確に把握することができます。
次に、目的を達成するためのターゲットを明確にする必要があります。
誰に広告を見てもらいたいのか、どのような属性の人に興味を持ってもらいたいのかを具体的に考えることで、より効果的な広告配信が可能になります。
ターゲット層の年齢、性別、居住地、興味関心などを考慮し、適切な広告媒体や広告クリエイティブを選択することが重要です。
さらに、広告配信の期間や予算も明確にする必要があります。
いつからいつまで広告を配信するのか、どれくらいの予算をかけるのかを事前に決めておくことで、計画的な広告運用が可能になります。
予算配分や入札単価の調整など、具体的な戦略を立てる上でも、期間と予算の設定は欠かせません。
広告配信の目的を明確にすることで、以下のようなメリットが得られます。
- 効果測定が容易になる:目標が明確なので、広告配信の結果を客観的に評価しやすくなる
- 改善点が明確になる:効果測定の結果に基づいて、改善点を見つけやすくなる
- 費用対効果が向上する:目的に合った広告配信を行うことで、無駄な費用を抑え、効果的な集客や販売促進に繋げることができる
- チーム全体の共通認識が生まれる:広告配信に関わるメンバー全員が同じ目標を共有することで、連携がスムーズになり、より効果的な広告運用が可能
広告配信の目的を明確にすることは、成功への第一歩です。
ぜひ、広告配信を始める前に、目的をしっかりと定義し、戦略的な広告運用を目指してください。
アカウント開設から掲載までのステップ
リスティング広告のアカウント開設から掲載までの流れは、主に以下のステップで進みます。
- アカウント作成:Google広告またはYahoo!広告の公式サイトからアカウントを作成します。必要な情報を入力し、アカウントの設定を行います。
- キャンペーン作成:広告の目的やターゲットに合わせて、キャンペーンを作成します。予算や入札単価、広告を表示する地域などを設定します。
- 広告グループ作成:キャンペーン内で、キーワードや広告文をまとめる広告グループを作成します。
- キーワード選定:広告を表示させたいキーワードを選定します。関連性の高いキーワードを選ぶことが重要です。
- 広告作成:広告見出しや説明文を作成します。ユーザーの目を引く、魅力的な広告文を作成しましょう。
- 入稿と審査:作成した広告を入稿し、審査を受けます。審査に通過すれば、広告が掲載開始されます。
「Google」広告と「Yahoo!」広告
Google広告とYahoo!広告の具体的な出稿ステップは、基本的な流れは似ていますが、細かな点で違いがあります。以下にそれぞれのステップを解説します。
Google広告の出稿ステップ
- Googleアカウント作成:Googleアカウントを持っていない場合は、アカウントを作成します。
- Google広告アカウント作成:Google広告の公式サイトからアカウントを作成し、ビジネス情報を登録します。
- キャンペーン作成:広告の目的 (例: ウェブサイトへのアクセス、電話問い合わせなど) や予算、ターゲット地域などを設定します。
- 広告グループ作成:関連性の高いキーワードをまとめた広告グループを作成します。
- キーワード選定:広告を表示させたいキーワードを選定し、マッチタイプ (例: 完全一致、フレーズ一致など) を設定します。
- 広告作成:広告見出し、説明文、表示URL、最終ページURLを作成します。
- 入札単価設定:各キーワードに対して入札単価を設定します。
- 支払い情報登録:広告費の支払い方法 (クレジットカードなど) を登録します。
- 広告審査:作成した広告はGoogleの審査を受け、承認されれば掲載開始となります。
Yahoo!広告の出稿ステップ
- Yahoo! JAPAN ID作成:Yahoo! JAPAN IDを持っていない場合は、IDを作成します。
- Yahoo!広告アカウント作成:Yahoo!広告の公式サイトからアカウントを作成し、ビジネス情報を登録します。
- キャンペーン作成:広告の目的や予算、ターゲット地域などを設定します。
- 広告グループ作成:関連性の高いキーワードをまとめた広告グループを作成します。
- キーワード選定:広告を表示させたいキーワードを選定し、マッチタイプを設定します。
- 広告作成:広告見出し、説明文、表示URL、リンク先URLを作成します。
- 入札価格設定:各キーワードに対して入札価格を設定します。
- 支払い情報登録:広告費の支払い方法 (クレジットカードなど) を登録します。
- 広告審査:作成した広告はYahoo!の審査を受け、承認されれば掲載開始となります。
どちらの広告プラットフォームも、管理画面の指示に従ってステップを進めることができます。
初めての場合は、ヘルプページやサポート情報を参考にすると良いでしょう。
リスティング広告の運用方法
リスティング広告の運用方法は主に3つあります。
1つ目は「リスティング広告代理店に依頼」する方法です。
専門知識を持つ代理店に運用を任せることで、手間を省き、高い効果が期待できます。
2つ目は「自動運用ツールを利用」する方法です。
ツールが自動で入札調整やキーワード選定を行うため、効率的な運用が可能です。
3つ目は「自力で運用」する方法です。
自分で広告設定や効果測定を行うため、費用を抑えられますが、知識や時間が必要です。
1. リスティング広告代理店に依頼
リスティング広告代理店への依頼は、専門知識や経験を持つプロに運用を任せる方法です。広告戦略の立案からキーワード選定、広告文作成、入札管理、効果測定まで、リスティング広告運用に関わる全ての業務を代行してもらえます。
自社に専門知識を持つ人材がいない場合や、運用に割く時間がない場合に有効です。代理店は最新の広告トレンドやノウハウを熟知しているため、自社で運用するよりも高い効果が期待できます。
ただし、代理店への依頼には一般的に15% ~20%程度の手数料が発生するため、予算との兼ね合いを考慮する必要があります。
2. 自動運用ツールを利用
リスティング広告の自動運用ツールは、入札価格の自動調整やキーワードの自動選定など、広告運用の一部または全てを自動化するツールです。
これらのツールを利用することで、手動での作業時間を大幅に削減し、効率的な運用が可能になります。
また、ツールによっては、過去のデータに基づいた最適な入札戦略を提案してくれるものもあり、運用効果の向上も期待できます。
ただし、自動運用ツールはあくまで補助的な役割であり、最終的な判断は人間が行う必要があります。
ツールの選定や設定、運用状況の確認は、自社で行う必要があります。
3. 自力で運用
リスティング広告を自力で運用する場合、広告アカウントの開設からキャンペーン設定、キーワード選定、広告文作成、入札管理、効果測定まで、全ての作業を自分で行います。
自力で運用するメリットは、費用を抑えられる点と、広告運用に関する知識や経験を積める点です。
しかし、リスティング広告の運用には専門的な知識やスキルが必要となるため、十分な学習と準備が必要です。
また、運用には時間と労力がかかるため、他の業務との兼ね合いも考慮する必要があります。
リスティング広告運用を成功させるための3つのポイント
リスティング広告運用を成功させるためには、①適切なキーワード選定と広告文作成、②適切な入稿URLの設定、③継続的な効果測定と改善が重要です。
これら3つのポイントを押さえ、PDCAサイクルを回すことで、費用対効果の高い広告運用が可能になります。
①適切なキーワード選定と広告文作成
リスティング広告運用において、キーワード選定と広告文作成は非常に重要な要素です。
適切なキーワードを選定することで、広告を求めるターゲット層に的確に届けられます。
まずは、自社の商品・サービスに関連するキーワードを洗い出し、検索ボリュームや競合性を考慮しながら、最適なキーワードを選びましょう。
「Google キーワードプランナー」などのキーワード選定ツールなどを活用すると効率的です。
また、キーワードのマッチタイプ (完全一致、フレーズ一致、部分一致など) を適切に設定することで、広告表示の精度を高めることができます。
広告文は、ユーザーの検索意図とニーズに合致する内容でなければなりません。
キーワードを盛り込みつつ、商品の魅力や強みを簡潔に伝え、クリックを促すような表現を心がけましょう。
A/Bテストなどを実施して、効果的な広告文を見つけることも重要です。
②適切な入稿URLの設定
リスティング広告の入稿URLは、ユーザーが広告をクリックした際に遷移するウェブページのURLです。
このURLの設定が適切でないと、広告効果が大幅に低下する可能性があります。
入稿URLには出来る限り広告の内容と関連性の高いページを設定しましょう。
広告文で紹介している商品やサービスの詳細情報が記載されているページや、購入ページなどに直接誘導するのはもちろんのこと、キーワード毎に最適なURLを設定することで、更に広告国化を高めることが期待できます。
特にコンバージョンが多く期待できるキーワードについては、簡易的なものでよいので専用のランディングページを作成しましょう。
また、リンク切れやエラーが発生しないよう、URLの正確性を定期的に確認することも重要です。
③継続的な効果測定と改善
リスティング広告は、一度出稿したら終わりではありません。
継続的な効果測定と改善が不可欠です。
広告の表示回数、クリック数、クリック率 (CTR) 、コンバージョン数、コンバージョン率 (CVR) などの指標を定期的に確認し、広告のパフォーマンスを把握しましょう。
Google Analyticsなどのツールを活用すると、詳細なデータ分析が可能です。
効果の低いキーワードや広告文は改善したり、停止したりするなどの対応が必要です。
逆に、効果の高いキーワードや広告文は、予算を増やしてさらに強化しましょう。
また、競合他社の動向や市場の変化に合わせて、キーワードや広告文を柔軟に見直すことも重要です。
PDCAサイクルを回し、常に改善を続けることで、リスティング広告の効果を最大化できます。
リスティング広告で使用する専門用語
リスティング広告でよく耳にする専門用語についてまとめました。
専門用語 | 解説 |
キーワード | ユーザーが検索する語句。広告表示のトリガーとなる。 |
広告見出し | 広告のタイトル部分。ユーザーの目を引く重要な要素。 |
説明文 | 広告の詳細な内容を説明するテキスト。 |
クリック率 (CTR) | 広告が表示された回数に対するクリックされた割合。 |
コンバージョン (CV) | 広告の最終的な目的達成 (購入、問い合わせなど) 。 |
コンバージョン率 (CVR) | 広告クリック数に対するコンバージョン数の割合。 |
クリック単価 (CPC) | 1クリックあたりに発生する広告費用。 |
インプレッション数 | 広告が表示された回数。 |
広告ランク | 広告の掲載順位を決定する指標。入札単価や広告の品質などによって決まる。 |
マッチタイプ |
キーワードと検索語句の一致度合いを指定する設定 (部分一致、フレーズ一致、完全一致など) 。 |
リスティング広告の効果を高めるなら、ノーコードLP作成ツール「ペライチ」
リスティング広告の効果を最大化するなら、ランディングページの質が重要です。
ノーコードで直感的に操作できる「ペライチ」を使えば、専門知識がなくても短時間で魅力的なLPを作成可能できます。
そのため、広告とLPの一貫性を保ちやすく、コンバージョン率アップに貢献します。
手軽にABテストも行えるため、効果的なLPを追求することも可能です。
ページを複製ができるので、フォーマットさえ決めてしまえば作業コストも格段に下がります。
リスティング広告を正しく理解して、集客効率を高めよう
今回は、リスティング広告の基礎知識から運用方法までを解説しました。
検索結果に連動して表示されるリスティング広告を活用することで、購買意欲の高いユーザーにピンポイントでアプローチすることが可能です。
また、出稿するキーワードと広告文、そして入稿するウェブページの効果測定と改善を繰り返すことで費用対効果を高められます。
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