当教室の多岐にわたる音楽教育研究の中で、特に重要視して研鑽を積んできたことが二つあります。

 一つ目は、どのようなレッスンをすれば子供たちが音符を見てから鍵盤を弾くまでを速く、正確にできるようになるか。という事でした。

 何年も音楽をやっているのに音符を読むのが遅くて、いつまでも楽譜の下にカタカナでド・レ・ミと書かないと演奏できない子供がたくさんいたからです。

 長い時間、練習しなくても音符はスラスラ読めるようになるのです。

というよりも、音符を見ただけで鍵盤をたたくことができないから、おうちでの練習にやたらと時間がかかって飽きて疲れて嫌になるのです。

 当教室では家庭での練習方法と教材、教師の指導力が3拍子揃って初めてこの問題の解決に至りました。 

二つ目に重要視したのは生徒の人格形成の補助となることです。 

当教室の場合、生徒の在籍年数が8~10年と長い期間、師弟関係を結びます。

可愛らしい園児のころに入会してきた生徒が、中学・高校の合唱祭や卒業式で伴奏をするころまで習い続けていくのです。（高校生以上も、もちろん通っていますが） 

人生を100年とするならばその10分の1位の最も成長の激しい時期をここで先生に付いて音楽を習うのです。

一人っ子・第1子・中間子・末っ子、それぞれ練習の取り組み方や教え方が全然違います。お母様も一番迷って頭の痛いところです。

生徒の悩みもそれぞれ。学校やら友達やら家族やら。

思春期には時としてレッスンよりもお悩み相談で時間が一杯になることもあります。

友達にも親にも学校の先生にも言えない事を、長年師弟関係を結んだ当教室の先生になら話せることもあるようです。

そういったことから、当教室の先生たちは児童心理や母子関係などの勉強をして様々な問題における対処能力を身に付けるように日々努力しています。