窯について
伝統的な薪火の石窯は「black oven」と呼ばれ、その歴史は西洋文化の共和政ローマ時代まで遡ります。「black oven」は中世ヨーロッパで広く使われ、地域共用に作られることも多かった。
アメリカでは石窯は植民地時代に始まり、現在もパン屋、ビザ屋、焼料理を専門とするレストランで使われている。
石窯の機能は炎の熱放射を閉じ込めることにある。炎はオーブン内または窯に通気孔がつながる火室で燃焼する。煙は石窯の前面から直接外部へ、または石窯の扉の真上の煙突を通じて排出される。前面に出し入れ口がある設計の石窯は、上部が開くオーブンより多少熱効率が良く、最後までの燃焼を必要とすること無く余熱と弱火で長時間焼くことが出来る。
パン焼き用の石窯は、薪が燃え尽きた後に数時間の熱を保持できるように非常に厚く作られ、ピザや他の直火を用いる調理用の石窯はより薄い構造にできる。正面の口の高さは窯の天井の高さのおよそ63±5%が理想で、高すぎると熱が逃げ、低すぎると窯が完全に燃焼しない。
ロッソネロではこのローマ式石窯を採用し、生地が薄いこともあり予熱を利用して適切な温度を保つようにしている。