目次 「昭和三十年代」 日本での近代アニメーションの始まり。アニメで東洋のディズニーを目指した東映本社。マンガの神様手塚治虫がやってきた。 まんが映画からテレビアニメへ。テレビアニメ製作には省略化が必要だった。テレビアニメとソロモンの指環。手塚は安請け合いをした。手塚が連れてきた天才。アニメに移ってきたチャンバラ映画のスタッフ。コンテの絵が描けない演出家。採用テストを通過しても。アルバイトは同業他社の仕事だった。会社には極秘の地下組織。バイト仕事で水増し請求。二度の乗艦沈没を生き延びたアニメータ。 「昭和四十年代」 守れないスケジュールで四苦八苦。製作担当プロデューサーは常に平常心。困ったときの総集編。いこいの休憩室。食堂とお風呂は隣地の東映東京撮影所へ。ゼロックスのトレスマシーン。衝撃だったタイガーマスクのオープニング。悪気たっぷりの似顔絵バトル。退職金前借りで夢のマイホーム。あの監督も社内恋愛。同僚をお客にして小口金融で稼ぐ。マイカー時代の到来。恋が始まる給湯室。アニメの通信教育を始めました。先進のフレックスタイム。キイハンターがやってきた。一枚描いて五〇円の出来高制度。一ヶ月で三千枚の動画を描いた凄い女性。儲かるはずのプロダクション経営が……。超えてはならぬ三.五〇〇枚の壁。動画枚数が多くて嫌われた演出さん。夢の島にはお宝が埋まっている。十人以上の親兄弟を殺したアニメータ。深夜のスタジオに怒号が響く。ウエイトレス目当てで喫茶店廻り。酒とギャンブルと未払いで消えていったアニメータとプロダクション。フリーランスの憧れは一本請け。一ヶ月でたったの二枚。 「合理化の時代」 賃上げ交渉でストライキ。ああ、ロックアウト。濡れたアニメポスター。アニメを専門に教える私立の学院。無慈悲なスケジュール。丸と四角と線でアフレコする。上手いとか下手とか。虫プロ倒産の激震。宇宙戦艦ヤマトのとんだとばっちり。産業スパイとは縁遠いアニメ業界。キャラ表そっくり事件。残念なキャンディキャンディ。日本のアニメに学んだ韓流ドラマ。韓流ブームの元を辿ればキャンディにあり。演出助手から製作担当を経て会長に。まさかのキン肉マンが大ヒット。ベルサイユのバラの監督交代劇。 「平成の時代」 ディズニーとは路線が違う日本のアニメ。なぜ、日本のアニメは外国人に受けるのか。駄目だ、逃げちゃ駄目だ、税金から逃げていたエヴァンゲリオン。分かっているわ、税金は払うしかないのよ、だって儲かっているンだから。戦車同士が戦う戦場で黄色い声あふれるガルパン。アニメマニアが資料として集めたセル画や動画がお宝に。有能なスタッフは短命だった投資としてのアニメスタジオ。