家賃が払えない!どうしよう?どうなる?強制退去になる前にやること

生活費の中でも大きな割合を占めるのが家賃です。
もし何らかの理由で家賃が払えなくなってしまったときにはどのような事態になるのか、その対処法とともに説明します。
家賃が払えないとどうなるの?
家賃を払い忘れたら即立ち退かされるのか、と心配する人もいますが、ついうっかり忘れていた程度の滞納で、さらにそれが初めてのことであればそのようなことはまずありません。
ただ滞納が毎月繰り返されたりすると、大きな問題に発展しかねません。
家賃滞納時に行われる一般的な処置の流れについてまとめました。

①大家さんか管理会社から電話による督促がある

家賃の支払いは銀行の口座引き落としや振込、もしくは手渡しというケースもあるでしょう。
いずれの場合にせよ、所定の支払日までに支払いの事実が確認できなければ、まず大家さんまたは管理会社から電話がきます。
単に忘れていたということれあれば、その時点ですぐに対応する旨を伝え、できるだけ早急に入金しましょう。

②内容証明郵便で督促状が届く

電話連絡を行っても支払いがなければ、大家さんまたは管理会社から支払い督促状および支払いがなければ賃貸契約を解除する内容の通知が内容証明郵便にて送られてきます。
内容証明郵便というのは万が一裁判で争うことになったときに事実確認の有効な材料となりますので、督促状が届いたらそれなりの危機感を持つ必要があります。

③連帯保証人に連絡が入る

その後も依然支払いが行われないと、上記と同じ内容の督促状が保証人宛に送付されます。

④賠償請求や明け渡し訴訟

上記の流れに沿って支払いの督促が行われても期限内に支払いがないと、貸主により賠償請求や明け渡し訴訟を起こされる可能性があります。

⑤強制退去

家賃の支払いや退去が行われない際には、裁判によって下された判決にもとづいて強制執行手続きが進められます。
部屋にある家財道具なども持ち出され、室内に立ち入ることはできなくなります。

家賃を払えない場合のリスク

では家賃が支払えなくなると、借りている側にとってどのようなリスクが考えられるのでしょうか。

強制退去になって住むところがなくなる

督促にも応じず裁判で強制退去の判決が出ると、当然追い出されて住むところを失います。
そればかりか特定の住所を持たないせいで世間的な信用も失い、新たな住まいを借りたり、そのための資金を借りる際などにも悪影響を及ぼしてしまいます。

多額の賠償請求をされる

家賃滞納にかかわる裁判では勝てるケースはほとんど無く、たいてい家賃滞納分に加えて延滞金や違約金、賠償金などを請求されることになります。

家賃を滞納すると延滞金は発生するの?
家賃滞納時に発生する所定の延滞金(遅延損害金)は、下記のように算出されます。
年利は法律上は14.6%以下で設定可能ですが、大家さんや管理会社によって異なるので、契約時に交わした賃貸借契約書の記載内容を確認しましょう。

  延滞金=家賃×年利÷365×延滞日数

家賃が払えなくてもブラックリストに載ることはない?

一般的なケースでは家賃の滞納によって個人信用情報にキズが付いたり、いわゆるブラックリストに載ることはありません。
クレジットカードやカードローンなどの審査に影響が出ることはありません。

ただし家賃の支払い方法をクレジットカード払いにしている場合は注意が必要です。
残高不足で引き落としができなかったときにはクレジットカード自体が延滞扱いになり、信用情報にキズが付くことがあります。
一度ブラックリスト入りしてしまうと一定期間その情報が残り、あらたなローン審査の通過率は低くなります。

また、家賃をクレジットカード払いにしている以外にも、信販系の保証会社をつけて借りていて家賃長期滞納してしまった場合も注意が必要です。
信販系の保証会社を利用している場合、家賃保証契約を結んだことになり、加盟している信用情報機関の信用情報に記載されます。
保証契約は、毎月の支払状況などは記載されませんが長期の延滞で保証会社が支払う(代位弁済)ことになった時、信用情報に記載され事故情報になります。

家賃を払えないときはどうしたらいい?
ではどうしても家賃を払えないときには、どのような対処の方法があるのでしょうか。

①大家さん、管理会社に相談

まず何よりも真っ先にやるべきなのは、大家さんや管理会社へ連絡を入れることです。
支払いのメドがついているなら多少の猶予をもらい、支払い期日を伝えて誠意ある対応を心がければ、事態が深刻化することは少ないはずです。
もし支払いのメドが立たない状況では、分割払いができるかどうか相談してみましょう。
先方もできれば多大な費用や手間がかかる裁判沙汰にはしたくありませんから、きちんとした説明と態度を示せば前向きな交渉が期待できます。

②連帯保証人に相談する

家賃を滞納してしまったり滞納の可能性がある場合には、できるだけ早く連帯保証人に連絡を入れます。
延滞から督促に至るいずれかの段階で、必ず大家さんや管理会社から連帯保証人に連絡が入ってしまうので、そうなる前に自分で現状の説明を行うことが大切です。
連帯保証人が保証会社のケースでは、即刻退去を求められる場合があるので要注意です。

③公的な補助金を利用する:役所に相談

家賃が支払えない人の場合は、失業などの理由で日常生活が困難になっているケースが考えられます。
こうした人を対象にした国や自治体による支援制度があるので、情報を集めたり直接窓口に相談してみましょう。
こうした制度を利用するには、退職によってやむをえず家賃の支払いが滞った場合に限られるなど諸条件があるため、事前によく確認する必要があります。

  • 総合支援資金
離職者の住宅の確保や入居費用、つなぎ資金などの貸付により、生活の立て直し並びに経済的な自立に向けた補助を受けられる制度です。

  • 住宅確保給付金
離職者で住まいを失ったり失うおそれがある場合に、賃貸住宅費の支給を受けることができる制度です。

  • 生活保護制度
最低限度の生活を保障する制度で、家賃のほか食費や医療費、教育費などの扶助を受けることができます。
生活保護を受ける際には自治体ごとに世帯収入による基準が設けられています。

一時的に家賃が払えない場合の対処法

一時的にお金が無く家賃の支払いが滞ってしまう場合には、当面の生活資金を工面するため、以下のような方法も検討してみましょう。
親・親族など身近な人に借りる
もっとも手っ取り早いのが身内に借りる方法です。
ただしいくら身内であっても金銭の貸し借りは思わぬトラブルに発展することもあるため、現状をきちんと説明した上で場合によっては借用書を取り交わすことも必要です。
クレジットカードのキャッシングを利用する
手持ちのクレジットカードにキャッシング枠が付帯されていれば、所定の限度額の範囲内でお金を借りることが可能です。
クレジットカードを作った時にキャッシング枠をつけていれば、利用時に新たに審査は必要ないのですぐに借りることができます。
ただし、キャッシング枠をつけていなかった場合はキャッシング枠をつけるために審査が必要になり、即日借りることが難しくなります。
カードローンを利用する
審査が早い消費者金融や、やや金利が低めの銀行カードローンなどがあり、審査に通過すれば所定の限度額内でお金を借りることが可能です。
消費者金融であれば、即日融資も可能なので迅速に支払うことができます。
銀行カードローンでは、即日融資できないので注意しましょう。
急いで借りたい場合は消費者金融、即日で借りなくても大丈夫な場合はより金利の低い銀行カードローンがおすすめです。
保険の契約者貸付を利用する
契約している生命保険が掛け捨てでなければ、契約者貸付制度が利用できる場合があり、解約払戻金の範囲内でお金を借りられる可能性があります。
ただし返済状況によっては保険金が支払われなくなることもあるので注意が必要です。
保険の契約者貸付を利用する
契約している生命保険が掛け捨てでなければ、契約者貸付制度が利用できる場合があり、解約払戻金の範囲内でお金を借りられる可能性があります。
ただし返済状況によっては保険金が支払われなくなることもあるので注意が必要です。
家賃が払えない状態が続くと思われる場合の対処法
一時的にお金を工面しても今後家賃を支払っていくことができるかどうかも考える必要があります。
毎月、身内に借りたり、キャッシング・カードローンで工面していくわけにはいきません。
家賃の支払の見通しが立たない場合には、現状の改善を検討する必要も出てきます。

家賃の安いところに引っ越す

家賃の滞納を引き起こした理由の一つとして、自分の生活水準に対して家賃が高すぎたということが考えられます。
現状より低額な家賃で済む物件に引っ越すことで家賃の出費を抑えることを考えましょう。
一般的には月収の1/3までに抑えるのが妥当とされています。
またシェアハウスやルームシェアも選択肢に入れ、一人暮らしよりも家賃を抑える方法も。

収入を増やす

生活の基盤となる住居の確保は非常に重要な問題です。
今後少しでも安定した暮らしを手に入れるためには、出費を抑えるだけでなく収入そのものを増やすことが大切になります。
現在よりも給与条件が良い仕事を得るため、転職先やアルバイト先を探す努力も必要です。

借金がある場合はまず借金の見直しをする

家賃の滞納以外にも返済が滞っている借金を抱えている場合には、自己破産や過払い金請求などの債務整理も視野に入れます。
弁護士事務所や司法書士事務所の中には無料で相談を受け付けているところもあるので検討してみましょう。