施工管理技士として
仕事をするためには?

施工管理技士は、安全で質のよい建造物をつくるため、現場で工事の進行を管理するのが仕事です。作業員がスムーズに安全に作業ができる環境を整え、スケジュールや原価を管理しながら工事を進行させていかなければなりません。そのような重要な役割を担う施工管理技士には、建築や工事に関する幅広い知識が求められます。もちろん、無資格ではできません。施工管理技士の資格について紹介しましょう。

施工管理技士には6種類ある

施工管理技士として仕事をするには、国家資格を取得しなければなりません。施工管理技士には6種類の資格があり、それぞれ1級と2級があります。資格には次のようなものがあります。

・建築機械施工技師

建築機械を用いた施工に関する資格です。工事現場ではブルドーザーやロードローラーなどの機械を正しく扱うための指導や管理ができます。施工管理技士の中では古くからある資格で取得する人も多いでしょう。

・建築施工管理技士

建設現場で監督・管理をするための資格です。施工管理の計画作成、現場の安全管理や品質管理など、重大な責任を負う立場となります。建設や工事に関する知識だけでなく、コミュニケーションスキルも求められます。

・土木施工管理技士

主に河川や橋、道路などの土木工事の現場で仕事をするための資格です。2級では主任技術者、1級では監理技術者となり、施工計画の作成などもできるようになります。現場監督以上の立場になるためには必要な資格です。

・電気工事施工管理技士

電気工事の現場で施工計画の作成や品質管理、安全管理などを行うための資格です。電気工学の基礎知識や施工管理法、電気法規などの知識を得ていることを認められる資格です。

・管工事施工管理技士

ダクトや浄化槽、水道配管、冷暖房設備などの管工事の現場で管理・監督するための資格です。

・造園工管理技士

造園に関する工事現場で管理・監督をするための資格です。公園や庭園、道路の緑化工事、商業施設の屋上の緑化など、幅広い現場があり、資格を取得することで主任技術者や管理技術者として仕事ができます。自治体などからのニーズも増え、仕事も幅広いことから近年では取得するのが難しいと言われる資格です。

1級と2級の違い

施工管理技士の資格には1級と2級があり、2級でも仕事はできますが、仕事の規模に制限がかかります。1級を取得することで「監理技術者」として4,000~6,000万円以上の大きな建設現場で仕事ができるのです。

また、資格を取得すると「専任技術者」として認められることになります。営業するにあたり国から建設業許可を得るためには、常勤の専任技術者を配置しなければなりません。施工管理技士の資格を取得することで、転職などもしやすくなるでしょう。ただし、1級施工管理技士であれば、一般建設業・特別建設業のどちらの専任技術者にもなれますが、2級の場合は、特定建設業の建設業許可を得るための専任技術者としては認められません。

独学での資格取得は難しい?

施工管理技士の資格を取得するには、高校を卒業した後、大学や短大、専門学校などで建築学や意匠、住居学、土木工学など専門的な勉強をした後、国家試験を受ける流れが主流です。市販の参考書などもあるので、独学で勉強することも可能ですが、専門的知識の勉強をしなければならず幅も広いため、予備校や講座などを受講した方が、合格しやすいでしょう。

試験は年に1回なので、時間を無駄にしないためにも、予備校などで勉強することをおすすめします。合格実績や就職率、就職先などを確認し、信頼できる学校を探すといいでしょう。

女性でも施工管理技士として仕事ができる?

施工管理技士の仕事は男性だけではなく、女性でも仕事ができます。ただし、工事現場はほとんどが男性であり、施工管理技士として働いているのも男性がほとんどです。平成27年の国土交通省の調査では、建設業界での女性の比率は13.0%と報告されていますが、その数字もほとんどが事務系の仕事で、施工管理の仕事において女性はわずか3%程度です。ただし、施工管理技士の試験を受ける女性は増えていて、平成29年には1級土木における学科試験合格者が5%を上回りました。

採用において女性と男性の違いは基本的にはありません。男性の職場だからこそ、女性の視点からのメリットも生まれます。現場においても、女性ならではの気配りや配慮ができることも多いようです。国土交通省においても、建設業界における女性技術者などを増やすことを目的としているので、より女性が働きやすい環境になるでしょう。

まとめ

資格を取得することで、責任ある仕事ができるということです。それだけ試験勉強は大変になりますが、施工管理技士の有資格者は少なく、建設業界でのニーズが多いため、転職にも有利になることが多いです。施工管理技士は危険の多い工事現場において、安全でスムーズに仕事ができる環境をつくり、安全で質の高い建物をつくるためには、重要な役割を担います。その重要性を認識し、自覚することが、試験勉強の原動力ともなるでしょう。