いくら働いても給料は上がらない。働いても働いてもローンで消えていく。貯金はごくわずか。このまま死ぬまで働いてもとても億万長者どころか、1000万円さえも貯まらない。
スイスの金融大手クレディスイスによると、2019年における日本人の1人あたりの資産額は約23万8100ドル(約2620万円)となっているが、この金額は2000年との比較で24%しか増えていない。日銀の統計は純粋な金融資産のみなので、クレディスイスの結果とは金額が一致しないが、傾向はほぼ同じであり、20年間で3割程度の増加にとどまっている。
一方、諸外国における1人あたりの資産は近年、急拡大している。米国人の資産額は2000年には21万713ドルと日本人よりも1割程度多いだけだったが、2019年には43万2365ドルと2倍以上になった。フランスやドイツ、英国なども資産額が2倍から3倍に拡大しており、主要国で資産が増えていないのは日本だけ。