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毎日水くみに行く
子供たちの「日常」を変えるために

家族の中で水くみを担う子供たちは、水くみに夢を実現する機会を奪われています

世界のどこであろうと、子供たちは大きくなったら何になりたいかの夢を持っています。しかし、すべての子供がそれを実現させる機会を持っているわけではありません。

ネパールでは、230万人以上の人々が安全な水を利用できません。政府のサービスが行き届きづらい辺境に暮らしていたり、障害や民族、差別が理由で水が得られなかったりする家族がいます。こうした家族の中で水くみを担う子供たちにとって、

  • 濁った池に歩いて水をくみに行くことが「日常」です。 
  • 不衛生な水を飲んで下痢になり、授業を受けられないことが「日常」です。
  • 学校にプライベートの保たれたトイレがないために、月経が始まると学校を辞めなくてはいけないことも「日常」です。
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プラミラさんの「日常」

乾期になると、プラミラさんは水をくむために、村から離れた場所にある川へ1時間半以上かけて歩かなくてはなりません。川の横に小さな穴を掘り、きれいな水が上がるのを待ちます。

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プラミラさんの「日常」
ミルチャイヤ村に住むプラミラさん(13歳)

13歳のプラミラさんは、ミルチャイヤで家族とともに生活しています。家族が使う分の水くみはプラミラさんの仕事です。普段は近所にある井戸から、安全とはいえない水をくんでいます。

乾期になるとさらに状況は厳しく、プラミラさんは村から離れた場所にある川から水をくむために1時間半以上歩かなくてはなりません。川の横に小さな穴を掘り、きれいな水が上がるのを待ちます。ポリタンクがいっぱいになるまで、少しずつ水をくみます。時間のかかるプロセスです。

プラミラさんは村で看護師になりたいと思っていますが、水をくむのに毎日たくさんの時間を費やしており、勉強についていけなくなることを心配しています。週3〜4回は、水くみのために学校を休んでいます。

「水くみがあるので毎日学校に通うことができません。きれいな水が上がってくるのを待つのにも、くんだ水を運ぶのにも時間がかかります。」

プラミラさんが学校を休まなくてすむように、皆さまのご支援をお願いいたします。

ネパール・ミルチャイヤ村

ほこりっぽく乾燥しているように見えますが、7~8月のモンスーンの季節にはこの平野はたびたび洪水の被害を受けています。

川のそばで水をくむプラミラさん。川のそばに穴を掘り、きれいな水が上がってくるのを待ちます。
川のそばで水をくむプラミラさん。川のそばに穴を掘り、きれいな水が上がってくるのを待ちます。
ミルチャイヤ村について

ミルチャイヤ村は、ネパールの首都カトマンズの南東、インド国境から約32km離れたところにあります。

この村には80世帯が暮らしていますが、ほとんどの世帯の男性は首都のカトマンズやインド、中東へ働きに出ています。

飲み水の確保

飲料水の主な水源は村から約1,6km離れた湧き水です。

また、3月に始まる乾期には井戸が干上がってしまうため、約3km先の川まで、徒歩や自転車で水をくみにいかなくてはなりません。

砂で水をろ過できるよう川岸に掘った穴から水をくみますが、それでもまだ濁っており、下痢や腹痛になる人も多くいます。

ネパールの山岳地帯や都市部から離れた地域では、衛生的な水や安全なトイレといった基本的なサービスを届けることが難しく、辺境にある最貧困層コミュニティは多くの場合放っておかれたままの状態です。 

飲み水の確保

飲料水の主な水源は村から約1,6km離れた湧き水です。

また、3月に始まる乾期には井戸が干上がってしまうため、約3km先の川まで、徒歩や自転車で水をくみにいかなくてはなりません。

砂で水をろ過できるよう川岸に掘った穴から水をくみますが、それでもまだ濁っており、下痢や腹痛になる人も多くいます。

ネパールの山岳地帯や都市部から離れた地域では、衛生的な水や安全なトイレといった基本的なサービスを届けることが難しく、辺境にある最貧困層コミュニティは多くの場合放っておかれたままの状態です。 

皆様からのご支援があれば

給水設備やトイレの設置、それを住民たちが維持管理していくための体制づくり、設備の修理や管理のための研修衛生教育などを実施することが可能になります。

これらを通して、この先ずっと、子供たちを水くみの重労働から解放することができます。

「4年前に給水設備ができて、水くみや腹痛で学校を休むことはなくなりました。将来仕事をするためには、きちんと勉強しなくてはなりません。学校を休まなくてよくなり、本当にうれしいです。」
(ラクシュミさん、12歳)

「4年前に給水設備ができて、水くみや腹痛で学校を休むことはなくなりました。将来仕事をするためには、きちんと勉強しなくてはなりません。学校を休まなくてよくなり、本当にうれしいです。」
(ラクシュミさん、12歳)

子供たちの「日常」を変えていくために、
皆さまのご支援が必要です。

ウォーターエイドジャパンは認定NPO法人です。ご寄付は寄付金控除の対象となります。

プラミラさんのような子供たちが長年待っても
清潔な水を利用できるようにならない理由

 

水道事業体、国際機関、NGOなどが清潔な水を利用できる人口が増えるよう活動していますが、現在のままのペースでは、プラミラさんのような子供たちが水くみから解放され、清潔な水を利用できるようになるのは2057年―あと40年待たなければなりません。

長年待っても清潔な水を利用できるようにならないのには、以下のような理由があります。


政府が、清潔な水と衛生的なトイレの重要性、特にそれらが教育や保健、日々の収入にどれくらい影響があるのかを理解しておらず、結果として水・衛生が、政府が取り組むべき優先課題になっていない。

給水サービスやトイレの設置サービスがあったとしても、貧困な世帯が利用できる金額設定になっていない。

物理的に給水サービスが届きづらい場所に住んでいる-例えば、都市部からとても離れた村、都市部のスラム、紛争や自然災害によってインフラが破壊された地域などには、給水設備そのものが設置されづらい状況にある。。

障害がある、または、民族が異なる、カーストが異なるなどの理由で、地域のなかで差別を受けたり、取り残されたりしている。

ウォーターエイドは、団体の戦略のなかで「公平性」を主要な目標の1つに掲げています。障害や特定のカーストなどによって取り残されがちな人々、支援を届けることが物理的に難しい遠く離れた村に住む人々にきちんと成果が届くように工夫した水・衛生プロジェクトを実施。そしてその工夫や手法が、他の機関にも採用されるよう働きかけています。

政府が、清潔な水と衛生的なトイレの重要性、特にそれらが教育や保健、日々の収入にどれくらい影響があるのかを理解しておらず、結果として水・衛生が、政府が取り組むべき優先課題になっていない。

蛇口の設置が難しい場所でも清潔に保てるよう設置された簡易手洗い設備。(WaterAid/ Tom Greenwood)

障害のある生徒も利用できるよう配慮して作られたケニヤの学校のトイレ。(WaterAid/ Behailu Shiferaw)

取り残されがちな女性たちの声が反映されるよう設立されたグループのメンバー。(WaterAid/Shruti Shrestha)

取り残されがちな女性たちの声が反映されるよう設立されたグループのメンバー。(WaterAid/Shruti Shrestha)

ウォーターエイドとは

「すべての人々が安全な水を利用できる世界」をビジョンに掲げ、途上国で活動を行う国際NGOです。

最も貧しく社会から取り残されたコミュニティの人々の生活を変えていくために、安全な水を得るための設備や衛生設備の供給、衛生教育の実施に取り組んでいます。

支援の効果を最大化するために、現地のパートナー(現地NGO、現地政府など)とともに活動し、また、政府など政策決定機関に対しての政策提言等にも取り組んでいます。

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