【事業用不動産の賃貸借契約の注意点】

建物賃貸借契約は、会社を経営するために必須の契約です。
建物賃貸借契約は、例えば次のようなときに登場します。

・オフィス(事務所)を借りる(借主側)
・販売店舗を借りる(借主側)
・自社物件を貸す(貸主側)
・不動産賃貸業を営む(貸主側)

建物賃貸借契約の締結時には、
「借地借家法」、「宅地建物取引業法」などといった法令に配慮しなければなりません。
「登記簿謄本」や「登記事項証明書」などの物件に関する書類や、
「重要事項説明書」など、必要書類の種類が多いことに加え、
建物(事業用)賃貸借契約書自体の枚数も多くなることが一般です。

トラブルに巻きこまれないために、
不動産のプロの目線から注意しておくポイントを解説します。

1. 「物件表示」による特定

賃貸借契約を適切に結ぶためには、契約の対象となる物件を特定することが必要です。
はじめに、賃貸借物件の情報について記載します。

物件の情報を確認しなかったことが原因で、間違って別の物件の賃貸借契約を締結してしまっては大変です。契約しようとしている物件と建物(事業用)賃貸借契約書の物件が同一か、しっかり確認しましょう。

物件の特定は、登記事項の記載に従い、以下の事項を明記することが一般的ですので、登記簿を参照してください。


・物件の所在地 ・家屋番号 ・建物の構造 ・床面積 ・建物の名称

参考 
「物件の所在地」には住所を、「構造」には、鉄骨コンクリート(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)、軽量鉄骨、木造などの建物の情報を記載します。

「床面積」には、その部屋の広さ、賃貸の場合は、壁芯での広さの表記など、「建物の名称」のところには、ビル名などが記載されているのが一般的です。

2. 使用目的が「事業用」であることを明記

事業用建物の賃貸借契約を締結するときには、物件の使用目的について「事業用事務所として使用するものとする。」などと記載し、使用目的を限定することがあります。

この場合、賃借人が、建物(事業用)賃貸借契約上に記載した使用目的と異なる目的で物件を使用してしまうと、「用法違反」となり、場合によっては「契約解除(解約)」、「損害賠償請求」などのペナルティがあります。

よって、賃借人側に立つ企業としては、物件の利用目的をよく吟味し、建物の用法違反とならないよう、利用可能性のある目的を広く書いておくことを心がけましょう。

次の点を、順に検討してみてください。


●事務所としてのみ使用するのか、事務所兼住居(SOHO)であるのか。


●住居としても使用する場合、居住する人は誰か。

●事務所として使用するのか、店舗として使用するのか。

●顧客の出入りが頻繁にあるかどうか。

●本店所在地として登記するかどうか。

●飲食店、歯医者、美容室など、特に明記を要する用途に使用するかどうか。

特に、飲食店の目的で賃貸借契約を締結するときには、「許認可」が必要となったり、お客様が頻繁に出入りしたり、といった点から、特に賃貸借契約書の締結の際に交渉が必要となります。

3. 事業用建物の賃貸借契約における「賃料」

建物(事業用)賃貸借契約の場合には、居住用の賃貸物件とは異なり、契約期間が長期となり、賃料も高額になる傾向があります。

したがって、賃料の改定についてどうするのか、賃借人と賃貸人間で、協議し、契約条項に明記する必要があります。

4. 事業用建物の賃貸借契約における「保証金」

建物(事業用)賃貸借契約の場合には、保証金を定めておくのが通例です。

保証金、権利金など初期費用もまた、一般の住宅の賃貸借契約よりも高額となることが一般的であることから、トラブルを回避するため賃貸借契約書に明記しておいてください。

保証金とは、居住用建物の賃貸借契約でいう「敷金」的性格を有するもの、すなわち、賃貸者契約により生じた賃借人の一切の債務を担保する性格を有するものです。

5. 中途解約について

中途解約に関して、次の2つのポイントに特に注意してチェックしていきます。

「解約の通知」
「違約金」

契約書どおりの期間の賃貸借が続かず、「中途解約」となる場合ほど、トラブルが多く起こります。あらかじめ賃貸借契約書を入念に作成・チェックすることで、紛争を未然に防止しましょう。

5.1. 解約の通知

中途解約について、事前に通知をすることを条件とするような定めが一般的です。
この場合には、解約の申し出期限を明記しておきます。

すなわち、賃借人が、いつまでに賃貸人に対して「解約します。」と言う通知を行えばよいか、ということです。

居住用の賃貸物件では、「30日」前と設定している物件が多いですが、事業用の賃貸物件の場合、「6か月」などかなり長めに設定する場合が多いです。

どのくらい前に解約通知の期限を設定するのか、事前に双方で話し合い、建物(事業用)賃貸借契約書に明記しましょう。

5.2 違約金

中途解約の場合、違約金をどうするのか、金額はいくらにするのか、が問題となります。

あるいは、「事前に解約通知をすれば違約金は不要」というケースもありますので、詳細な点まで事前に話し合いましょう。

違約金を必要とする場合には、建物(事業用)賃貸借契約書に、違約金についての条項を記載します。 

自社がどのようなケースで中途解約を考えなければならないのかを念入りに想定した上で、その際に違約金がかかる定めとなっているのかどうかを、契約前に、事前にチェックしておきましょう。

6. 事業用の賃貸借契契約の解除について

賃貸借契約において、契約の解除に関する条項では、賃貸人が「無催告解除」できる事由を列挙していることが一般的です。

「無催告解除」とは、その名のとおり、「何らの催告を要することなく」解除することができる、ことをさします。

以下のような事由を定める場合が多いです。


●賃借人が賃料その他諸費用の支払いを2か月分以上怠ったとき。

●賃借人が本契約の各条項に違反したとき。

●賃借人が支払停止又は支払不能に陥ったとき。

●賃借人が自ら振り出し又は引き受けた手形若しくは小切手の支払を停止したとき。

●賃借人が仮差押、仮処分、差押、強制執行若しくは競売の申立て又は公租公課の滞納処分を受けたとき。

●賃借人が任意整理、特定調停、破産手続開始、特別清算、民事再生手続開始又は会社更生手続開始の申立てを受け又は自ら申し立てたとき。

●本契約における当事者間の信頼関係を著しく害したと認められるとき。

●その他賃借人がに信用状態悪化を疑わせる事情が生じたとき。

ここでも是非注意していただきたいポイントがあります。

解除事由に該当すれば直ちに解除が認められるわけではありません。むしろ、裁判をすると、実際には契約書どおりの「無催告解除」が認められないケースも多くあります。

そもそも賃貸借契約は、賃貸人と賃借人との間の信頼関係に基づく継続的契約であることから、判例上、「当事者間の信頼関係を破壊するような事情」がない場合には、たとえ解除事由に該当するとしても、契約の解除が制限されるケースもあるのです。

これを、専門的には、「信頼関係破壊の法理」といいます。

7. 事業用建物の明渡しと、原状回復

明渡し・原状回復については、しっかり確認しましょう。

明渡しの際の原状回復義務を負うのは賃借人とすることが一般的ですが、賃借人が原状回復を行わなかった場合にどう対処するのか、ということについても、事前に合意しておく必要があります。

不測の事態に陥らないように十分な注意を払って契約書チェックを行いましょう。

8. まとめ

事業用賃貸借契約で注意すべきポイントを解説しました。

ここまで見たきたように、事業用不動産の賃貸には注意すべきポイントがいくつもあります。

不要なトラブルに巻き込まれないためにも、事業不動産に精通した専門家に相談すべきです。

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社名 株式会社ビレッジ開発

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代表取締役 下村 幸真 (幸夫)

営業時間 
9:00~19:00 (平日)
10:00~17:00 (土日)

資本金 9900万円
売上 2,196百万円(2017年3月期)
創業昭和 49年2月1日

会社資格

宅地建物取引業登録 愛知県知事(6)第13722号
不動産投資顧問業登録 国土交通大臣(一般)第000146号
マンション管理業登録 国土交通大臣(2)第053588号
建設業登録 (一般)建設工事業 愛知県知事(般-29)第57116号
一級建築士事務所登録 愛知県知事(い)第8827号
(公社)愛知県宅地建物取引業協会会員
(公社)全国宅地建物取引業保証協会会員
(公社)中部圏不動産流通機構加盟店
(公社)全国住宅産業協会会員
住宅性能保証制度業者登録店
経営革新等支援機関 第18号認定(2014年8月27日)



社員資格

宅地建物取引士:26名
マンション管理士:1名
管理業務主任者:7名
公認不動産コンサルティングマスター:2名
一級建築士:1名
一級建築施工管理技士:2名
一級土木施工管理技士:1名
二級建築士:2名
インテリアコーディネーター:2名
AFP:2名
二級FP技能士:10名
二級経理事務士:3名
中小企業診断士:2名
行政書士:2名
社会保険労務士:2名