職場でやる気がない人の特徴・心理・対処法
なぜ職場には必ずやる気がない人がいるのでしょうか?
不機嫌な人がいると周りの人を萎縮させたり、怖がらせたりという弊害がありますが、やる気がない人はそのやる気のなさが周囲にも伝染してしまいます。
また、やる気のない人を見ていると「自分は真面目に働いているのに」という気持ちになり、やる気のない人に対して怒りやうっとうしさ、不愉快さを感じることもあります。
つまりやる気のない人は、存在しているだけで職場の雰囲気を悪くしているのです。
そんなやる気のない人に対する対処法はあるのでしょうか?
まずはやる気のない人とはどんな人なのかを考えてみましょう。
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職場でやる気のない人はこんな人
職場でやる気がない人は会社に何をしに来ているのかわからない、仕事をしない人、働かない人という意味になります。
職場に何をしに来るのかと言うと、当然仕事をして給料をもらうためにきているというのが常識です。
しかし、営業の場合はやる気がない人は当然成績が悪いので、職場にいづらくなって退職するというケースも多いかもしれません。
しかし、内勤であれば、やる気がなくても一定の給料がもらえるので、やる気がない人でも退職には至らず、会社としてもよほどの失敗をしない限りやめさせることもできません。
つまり職場でやる気がない人というのは、ろくに仕事もしない上に退職もせず、いつまでも会社に居続ける人ということになります。
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職場でやる気がない人の特徴
それでは、そんな職場でやる気がない人には、どのような特徴があるのか考えてみましょう。
無気力な人にはやる気を感じられない
もし職場に無気力で、ぼーっとしているだけの人がいれば、だれが見てもやる気がないと感じてしまうでしょう。
職場以外でもうつろな目をして立っているだけでもやる気のなさを感じてしまいます。
まして、自分が仕事で忙しくしているときに、そんなやる気のない人を見たら、直接仕事の関わりがなくても不愉快に思うでしょう。
もしかすると、家庭で何か問題があって仕事が手に付かない状態かもしれませんが、仕事が手につかないほどのことであれば、職場を休んだほうがまだ周囲に迷惑をかけないですみます。
また、そうした事情は他の人にはわからないので、単に人を不愉快にするだけの存在となってしまいます。
やる気がないと元気もない
見るからに元気がある人は、空回りしていると思われることはあっても、周囲からはやる気がないとは判断されません。
反対に元気がない人は仕事をしていてもやる気がなさそうに見えてしまうので、周囲の評価もやる気がない人という評価が定着します。
実際心と体は連動しているところがあるので、やる気満々であれば元気よく仕事ができますが、やる気がなければ仕事をするときも元気が出ないものです。
元気がない理由が家庭にあっても職場にあっても、仕事をするときは元気を出すことが必要ですが、元気のなさをそのまま引きずってしまう人は仕事のやる気がないと判断されます。
やる気がない人は時間にもルーズ
仕事をするのにもやる気がない人は他のことでもやる気がないので、特に時間を守るということにルーズな人が多くなります。
仕事のやる気がある人はきちんと仕事をしようとするので、必然的にきちんとスケジュールを組んで時間もきちんと守るようになります。
仕事にやる気がある人でなくても一人前の社会人であれば、たとえ疲れていても会社に遅刻するということはしません。
これに対してやる気がない人は、朝起きた段階から時間にルーズで、平気で遅刻をします。
遅刻の理由は単に自分が眠かっただけというルーズな理由です。
自分はやる気がないのに他人を批判する
やる気のない人の中には自分はやらないのに他人の仕事については、批判したり文句を言ったりする人がいます。
新人は仕事を覚える段階なので、自分ができないことに関しては他人を批判するということはありません。
こうした批判をするのはある程度勤続年数が長い中堅以上の社員です。
特にある程度の役職に付いている人は仕事を部下にやらせて、自分は口だけ出すというタイプが多く、仕事をやる気がないと思われている上司と思われています。
やる気がない人は最低限の仕事をするのが得意
仕事に対するモチベーションが高い人は、ひとつの仕事を終えると積極的に次の仕事を探して取りかかります。
しかしやる気がない人は全く仕事をしなければさすがに面と向かって批判を受けることを知っているので、すぐに終わるような最低限の仕事を、時間をかけてやることが得意です。
しかし周囲から見れば、仕事が終わっても自分から仕事を探すようなこともせず、他人を手伝うこともしないのでやる気のなさは十分に伝わっています。
やる気がない人は積極性がまったくない
やる気がない人は職場で自分から仕事を探すといった積極性は皆無なので、いわゆる「指示待ち人間」であることが多くなります。
言われたこと以外はやらないというスタンスなので、たとえ隣の席の同僚が忙しそうにしていても自ら手伝うということはありません。
相手に手伝うことを頼まれても嫌な顔をしたり、見返りを要求したりということも平気で行います。
その反面自分が忙しいときは平気で手伝いを要求することもあり、自分勝手な面もあります。
仕事に希望を持っていない
やる気がない人はそもそも自分がやっている仕事を、すでにあきらめていると考えられます。
つまり、もともと好きで入社した会社でないため、将来出世しようといった意欲もなく、給料のためだけに仕方なく仕事をしている状態です。
普通であればそれでも出世して地位を上げたり、仕事のレベルアップをしたりという方向に向かうことでモチベーションを高めて仕事を続けるものです。
しかしやる気がない人はそういったことをあきらめた人とも言えます。
そのため現状のままでは、転職や社内異動などでやりがいのある仕事を見つけない限り、やる気を取り戻すのは難しいでしょう。
仕事量に対して報酬が釣り合わない
やる気がない人が多い会社の場合、やる気がない人も問題だけでなく会社の社員に対する報酬が仕事量に見合っていないということも考えられます。
資格を持って仕事をする場合は、もともとその仕事が好きで資格まで取ったということなので、ある程度報酬が見合わなくても我慢して仕事ができるでしょう。
しかし、そうでない場合は仕事量だけ多くて報酬が低いと、だれでもやる気を失ってしまいます。
入社したときはそれなりに社員数が多くそれほど仕事量が多くなかった会社でも、人件費の節約で侵入社員の募集をしなくなり、徐々に人手不足の状態が続いて仕事量が増えるという場合もあります。
やる気がない社員が多い職場の場合は、転職を考えることも必要です。
プライベートが充実していない人は仕事でもやる気がない
仕事をして収入を得るというのは、本来お金を稼いでそのお金で生活したり、プライベートを充実させたりするために必要なことです。
そのためプライベートが充実している人は職場ではやる気があり、積極的に仕事をこなしています。
逆にプライベートが充実していない人は、お金を稼ぐ目的を見失っているので、そもそも仕事のやる気もありません。
仕事をやる気がない人はプライベートから見直さないと、いつまでも無気力な状態が続いてしまいます。
はっきりした目標を持たない
仕事をやる気がある人は自分で目標を設定して、それに向かって着実に仕事をこなしていくという姿勢が見られます。
必ず何かを成し遂げたいと思ったら、計画を立ててそれを着実に実行するというのは当然のことです。
目標設定は仕事に関することでなくても、生活設計における目標でも同じです。
例えば自宅を持ちたいと考えたら、頭金を貯めるためや安定して高い収入を得るためにも仕事にやる気が出ます。
仕事にやる気がない人はプライベートにも目標がないため、仕事に身を入れる理由や目的もありません。
人生目標と言った大げさなものではなくても、高額な欲しいものがあると言った目的でも、それがあることで仕事をやる気にさせるモチベーションにつながります。
つまりやる気がない人はプライベートでも何の目標もない人です。
目標をすでに達成している
仕事のやる気がない人は目標を持たない人だと言いましたが、実はすでに目標を達成しているという可能性があります。
大きな目標を達成した直後は、だれでも達成感や幸福感とともにこれから何を目標にしたらいいのかという喪失感も感じるでしょう。
あまり大きな目標を設定すると、達成するまでに時間や努力が必要ですが、達成してしまうとその反動でその後は無気力になってしまう可能性があります。
そのためなるべく簡単な目標を設定して達成してもすぐに次の目標を立てられるようにしておくと、気力の充実が長続きします。
仕事のやる気がない人はそのあたりの目標設定を間違えて、達成後の喪失感からやる気を失ったのかもしれません。
短期間で考えると1ヶ月のノルマを2週間で達成してしまうと、残りの2週間はやる気がなくなるというのが、やる気がない人の行動パターンです。
しかしやる気がある人はモチベーションの維持がうまいので、常に翌月のことを考えて新たな目標を設定するので、やる気がない状態を避けることができます。
自分が期待されていないと思っている
仕事に対してやる気がない人は、自分が職場で期待されていないと思いこんでいる人かもしれません。
期待されていないと思うと、反発して期待を超えた仕事をしようとする人と、すぐにあきらめて仕事のやる気を失う人がいます。
やる気がない人は、どうせ期待されていないのだからと考えて、すぐにあきらめてしまう人が多いのです。
やる気がない人同士は群れたがる
普通は仕事にやる気がない人でも、実際に仕事をしないということにはある程度の壁があるので、仕事をまったくしないということはできません。
堂々とサボる人は実際にはそれほど多くないのが普通です。
しかし、やる気がない人同士が群れて集まってしまうと、仕事をしていた人も仕事をやる気がない人に変わってしまいます。
もともと仕事に積極的でなかったので、実際にサボっている人を見ることで、ここまでサボってもいいんだと勘違いするからです。
こうした人達が一緒に昼食にでかけたりすると、昼食時間を大幅に超えて帰ってくることが多くなります。
やる気がない人は周囲に感化されて悪い方向に流されやすいという特徴があります。
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やる気がない人の心理
やる気がない人の特徴を踏まえた上で、次に心理面を考えてみましょう。
やる気がない人は向上心がない
職場における向上心は、出世をしたいという意欲と言い換えることができます。
つまりより高い役職について高い収入や社会的地位を得たいという心理が、モチベーションとなってやる気が出るのです。
しかし、やる気がない人の心理は向上心がないことで他力本願の心理になり、自分の失敗でさえも他人や職場環境、あるいは社会のせいにしてしまいます。
やる気がない人が責任転嫁や言い訳をするのも、向上心がないことで発生する特徴のひとつです。
やる気のない人は楽をして稼ぎたいという心理がある
楽をして稼ぎたいと考えることはだれでもありますが、社会人になれば楽をして稼ぐことは不可能だと気づくのが普通です。
仕事をしたくない人は会社に入社してからも楽をして稼ぐことばかり考えているので、他人に仕事を押し付けたり、サボったりすることが多くなります。
自分で容量を考えて効率よく仕事をして楽をするというのであれば別ですが、他力本願の心理もあるので、自分では努力せず仕事をサボる方向に進みます。
がんばるだけ無駄という心理
過去に努力をした結果が報われずに無駄に終わった経験を持っている場合は、「どうせがんばっても無駄だ」という気持ちが強く残ります。
また、努力もせずに出世していった同僚を見ることも、がんばることが無駄という心理を強くする要因になります。
こうした心理になることは本人に原因がないとも言えますが、それでも転職などで解決できた可能性もあるので、その努力をしなかった本人にも原因があります、
さらに、がんばるだけ無駄という考えを持つことは本人の勝手ですが、自分が仕事をしないことで第三者に迷惑をかけてしまうことを考えないのも身勝手です。
そもそもやりたい仕事でないと思っている
自分の仕事が天職だと思っている人は、職場でやる気のなさを見せることはありません。
やる気がない人はそもそもやりたい仕事ではないので、いやいや仕事をしているという心理となっています。
希望している会社や部署でなかった場合にこうした心理になりますが、それでも普通の人は生活のために内心ではいやいや仕事をしていても、あからさまに仕事をサボるということはありません。
また、たとえやりたい仕事でなくてもやりがいを見つけることは可能ですが、その努力をしないのもやる気がない人の特徴のひとつです。
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やる気のない人への対処方法
やる気がない人が職場にいると周囲の士気が下がり、雰囲気も悪くなります。
それではやる気のない人にはどのように対処したらいいのでしょうか?
自分が必要とされていないと思っている人にはおだててみる
仕事をしない人が自分の部下であった場合は、どうにかしてやる気を出させないと自分の管理能力が疑われてしまいます。
自分が他の人に必要とされていないと感じている部下に対しては、「君の力が必要だ」というようにおだててやる気を出させるのもひとつの方法です。
反対に仕事をしない人が上司や先輩の場合は、その人の得意分野に関して質問をしてみてもいいでしょう。
特定分野で自分が必要とされていると感じれば、仕事のやる気につながることがあります。
仕事をしない人をよく観察する
仕事をしない人と言っても仕事をしない原因は様々なので、一律に同じ対処方法が有効ではありません。
そのためなぜ仕事をしないのか、その人を観察してみるのも理由を探るためには重要です。
冷静に観察していると、仕事をしない人自身に問題があるのか、職場環境やシステムそのものに問題があるのかがわかります。
理由や原因がはっきりしたら問題を解決する第一歩となるでしょう。
仕事をしない人は、「仕事ができない人」ではない
仕事をしない人だから仕事ができないと決めつけるのはいけません。
仕事ができる人でもやる気を失ってしまうと仕事をしない人になる可能性があります。
本当は仕事の能力はあるのにやらない部下に対しては、その人の下に部下を付けてやると改善する場合があります。
自分の下に部下が付くと部下を育てたり、教育したりすることが目標となるので、自分の仕事にもやる気が出るかもしれません。
新しいものに挑戦させる
仕事しない人の中には仕事がマンネリ化してしまい、飽きてしまったことが原因で仕事をしなくなった場合があります。
こうした部下に対しては未経験の仕事を与えてみると、新たな知識やスキルの習得が必要となるので、やる気が出るきっかけになるかもしれません。
やる気がない人は自分でもどんな仕事に向いているのかわからないケースもあるので、新しいことに挑戦することがきっかけでやる気を取り戻す可能性は高いでしょう。
ノルマを増やすのもひとつの方法
仕事のやる気がない人はまったく仕事をしないわけではなく、必要最小限の仕事だけをする人がほとんどです。
そうした場合に効果的なのは仕事のノルマを今より増やしてやることです。
最低限度の仕事はするので、最低限度のハードルを上げてやることで仕事のやる気を取り戻すきっかけにするのです。
また、やる気がない人は雑用を人に押し付ける傾向があるので、周囲は示し合わせて雑用をはっきり断るということも必要です。
周囲の人もそれぞれ仕事を抱えているわけですから、他人の仕事をする余裕がないことをはっきりと伝えましょう。
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やる気がない場合の対処方法
人はだれでも気分や体調などによって仕事のやる気がなくなる日は必ずあるものです。
やる気がない人への対処方法を考えてみましたが、反対に自分がやる気を失った場合の対処法も覚えておきましょう。
やる気が出ない原因を探る
やる気が出ない日はまずその原因を考えてみましょう。
やる気が出ない原因として最も多いものは睡眠不足とストレスです。
まず睡眠不足になると感情のコントロールができなくなり、集中力もなくなります。
集中力がなくなるとやる気が出なくなってしまいます。
睡眠不足を自覚しているのであれば、十分な睡眠を取ることを優先しましょう。
睡眠以上にやる気を失う原因としてはストレスがあります。
ストレスをポジティブな考え方で抑え込んでも解決しません。
一時的に抑えることはできてもストレスは溜まっていくので一定量に達すると爆発してしまいます。
解決方法はストレスとしっかり向き合って、ストレスの原因を解消することです。
根本的な原因を解決することでストレスが解消するとやる気も戻ってきます。
大きな仕事は小さな仕事を積み重ねる
大きなプロジェクトや仕事を与えられると尻込みをしてやる気を失う場合があります。
こんな場合は仕事を分割して、小さな仕事を積み重ねることで最終的に目標が達成できるような計画を立てましょう。
人間は達成感があるとやる気が出るので、小さな達成感を積み重ねることで、大きな仕事も最後までやる気を失わずに達成することが可能になります。
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まとめ
職場には必ずやる気がなさそうに仕事をしている人がいます。
仕事にやる気がない人でも職場にいる限りは仕事をしてもらわなければ、自分の仕事に差しつかえるのが現状です。
やる気がない人にはどのような特徴があり、どんな心理で行動しているのかを把握することで対処方法も必ず見つかります。
また、自分自身もやる気がない場合の対処方法も覚えておくと、やる気を取り戻すのが早くなります。
この記事を読んで職場のやる気がない人だけでなく、自分でもやる気をアップできる助けになれば幸いです。