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Emma official site

The Japan Timesに広告掲載

デンマークの女王陛下の誕生日に、coloplastさまの広告モデルとして掲載していただきました。
写真撮影 小林 正嗣

2021.1.7. コロプラストジャパンさまとともに、
“Coloplast inspired by Emma”キャンペーン開始

オストメイトとはなにか?

 私の持病(慢性偽性腸閉塞症:難病指定99)は進行性の疾患で、
これまで多くの手術を経て来ましたが、
2019年、9月2日、永久ストマ(人工肛門)を造設致しました。

 医師という仕事に従事する一方、
自分の原因疾患がなかなか分からず、
患者歴は確定診断まで25年と、非常に長いものでした。

 そして、41歳にして、
自分が「オストメイト医師」という身体障害者兼・医師になるとは、
夢にも思っていませんでした。

(オストメイトとは、 病気や事故などにより消化管や尿管が損なわれたため、腹部に ストマ(人工肛門・人工膀胱)を造設した人を指します)
 
 実際、ストマになってから、生活は一変しました。

 人工肛門は、病気で腸を切除した場合などに、
残った腸で腹部に造る、肛門代わりの排泄口です。

 その為、筋肉を持たず、常に排泄物が流れ出ます。
パウチと呼ばれる袋を24時間排泄口に装着し、
排泄物を受け止める構造になっています。 

 慣れない頃は、装具が合わず、
便が漏れてしまうことも多々ありました。
 
 紙やすりで切り刻まれるような感覚は、
たとえ医療者であっても、耐え難い日々でした。

 ストマ周囲の肌荒れがひどく、一睡もできない夜もありました。
 
 便意やおならをコントロールできないので、外に出るのが怖く、
人と会うことを避けるようになった時期もありました。
 
 脱水によるだるさが強く、育児も仕事もままならない。
 体にフィットする洋服も、かわいい下着も着られない。

  今振り返ると、この一年は、
それまで当たり前に享受していた日常を、
一つ一つ諦めて行く作業を繰り返す日々でした。
 
 しかし、
ストマとどうすれば共存していけるかを模索するのにただただ必死で、
私自身は、
喪失感を感じる余裕さえもなかったのが正直なところです。

見えない障害を、見過ごさない


  現在、日本には、約20万人以上のオストメイトがいます。
日本人の癌患者の第1位は、男女共に、
大腸癌であることがその大きな理由です。
  
 ストマ患者さんの多くは、
身体障害者3級を与えられるほど、
肉体的・精神的・経済的にも、
非常に負担の大きい生活を強いられているにも関わらず、
ストマがあることを恥ずかしいと強く感じており、
その現状も、オストメイトマークも、
世間にはほとんど認知されておりません。

 毎年、ストマを苦にうつ病に陥ったり、
自殺者が出てしまっていることも、知られていません。

 オストメイトになったが故に、とても狭く、
小さな世界でしか生きることができないと希望を失ってしまう理不尽。

  この命題に対し、
いちオストメイトとして、
そしていち医師として、残りの人生で自分に何ができるか、
ストマを造設したその日から考え抜きました。

 実は、ストマを造設される際、
「最悪の場合、ストマになります」
という説明の仕方を受け ている場合が多いという現状も知り、
同じ医療者として、
言葉の持つ重みが、
その後の患者さんの人生の認識を大きく左右することになる責任の重さを改めて学びました。

 一番大切なこと。
 
 それは「今、生きること。これからも生きて行けること」です。 
 
 周りからはなかなか分かりづらい「見えない障害者」ではありますが、
障害者であっても、
健 常者と同じように人生を楽しみ、
喜びを享受する権利がある。

 ストマはまさに、〝病と闘い、生き抜いた勲章〟です。 
同じオストメイトの患者さんに、
胸を張って生きて行って欲しい、
失ったものではなく、
今生きられる奇跡に目を向けて欲しい。

 そして、オストメイトに限らず、
全ての障害者の方に共通したメッセージとして、
逆境に遭っても、
喜びに目を向けてもらえる契機になって欲しい。

 見えない障害者代表として、
そして、オストメイト医師として、
そのメッセージを発信して行きたいと思っています。

VISION「グラデーションワールド」


MISSION
「境界線をやさしくなぞって、
区別の架け橋になる」

私たちは日頃、
さまざまなフィルターをつけて世界をみています。

世界のどこかには「普通の人」がいて、
「普通じゃない人」がいるという認識。

でも、
本当にその区別は明確に「区分け」されているのでしょうか。

たとえば、障害者について。
 
世の中には、目に見える障害だけではなく、
目に見えない障害もあります。

そのほかにも、本当は名前がついていないだけで、
みんなが何かの形で、
障害やハンディキャップに近い気持ちを抱いているのではないでしょうか。

「普通の人」が「普通じゃない人」を助けるのではなくて、
みんなどこかで「普通じゃない」「障害がある」「課題がある」
のだから、

前提をそもそも覆して、
お互いのハンディを認め合うことができたら、
世界はもっと豊かな色合いに変わっていくのではないでしょうか。

私は(あるいは私たちは)、
世界を分断したり分析していくのではなくて、

白と黒では割り切れない無限の濃淡を認める世界
=グラデーションワールドを作りたい。

本当はみんなどこかでハンデがある。
日々なにかと向き合っている。
見えるか、見えないかの差はあるけど、

みんなどこかで、隠れたところでも、
ハンデと向き合っている。

世界をグラデーションに満ち溢れた世界に。
人々の間にある境界線をなぞって、
区別と区別の間にある架け橋になること。

それが私の活動の理念です。

CONCEPT「アカペラな生き方」

区別の架け橋になるには、
まず自分という存在を、
ためらわずに世の中に発信していくことが大切だと考えます。

そのために、
飾ることのない自分の存在を、
「アカペラ」で世の中に届ける生き方を提案します。

「アカペラ」で自分を表現することは、
いまの時代には、
もっとも簡単で、
あるいはもっともむずかしいことかもしれません。 

世の中に一人でも多くの、
「アカペラ」な生き方がうまれていくように。

方針として活動のコンセプトに定義しました。

KEY MESSAGE 「いいよ」

SNSやウェブサイトで、
他者からの承認をもとめ、
「いいね」をもらったりすることは、

活動したことの結果としてはあるべきだとしても、
承認それ自体を目的にしてしまうと、
いきることに息苦しさを感じてしまうと思います。

「いいね」ではなく、「いいよ」。

他者からの承認があるなしにもかかわらず、
自分の内側から溢れる承認の輪を、
他人に対して、「いいよ」。

あるいは、

自分に対して「いいよ」。

と、想いを後押ししていくこと。

そんなメッセージを、
日々届けていきます。

WORKS

日本初の
オストメイトモデルへ

海外では、オストメイトが、
パウチを付けた姿で数多くの投稿をアップしています。
 
 オストメイトのインフルエンサーとして活躍していた女性が、
「モデル」として採用され、
オストメイト用の下着やデニムなども開発されています。

 一方、日本では、
そもそも、オストメイトという言葉も、
ストマという言葉も、
人工肛門の構造などは、ほとんど一般に浸透しておりません。
 
 恥ずかしながら、私自身も、
臨床現場で働いていた時期、
ストマを造設した患者さんを担当する機会がなかった為、
パウチを見たのは、自分自身がオストメイトになって初めてでした。

「パウチを付けているのを周囲の人が見たら、不潔と思うかもしれない」
 
 日本では、オストメイトのほとんどの人が、
そうした視線への不安から、
温泉やプールなどには行けなくなったことを暗黙の了解として受容せざるを得ないのです。

 ストマになった姿は、決して恥ずべきことではありません。
我々オストメイトにとっては、パウチは体の一部なのです。

 41歳、一児の母で、自分のセミヌード姿やビキニ姿を晒すことに、
もちろん抵抗がなかった わけではありません。


 ただ、医療者の端くれであることもあるからか、
私自身は、「パウチを付けた姿を見せること」を、
全く恥ずかしいと思いません。

 古くから、
 
 「障害はできれば隠しておきたい」「直視したくない」
 
 という文化が根付いている中、
この日本固有の価値観を根底から覆すことは、
そう簡単な道のりではないと思っています。

 理想と現実との乖離に目を向けたら、誰しも「無理だよ」と言うかもしれない。

 しかし、オストメイトになったら、
人生を楽しむことを諦めなくてはいけないのでしょうか?
 
 せっかくストマを造ったことで生き延びた残りの人生なのに、
この美しい世界を心から享受してはいけないのでしょうか?

 21世紀に入り、時代の価値観は思わぬスピードで変化しています。

「ジェンダーフリー」が当たり前になりつつある今、
 
 「バリアフリー」よりももっと進んだ、
 
 「境界線のない世界」
 
 を誰かが切り開いて行かなくてはいけない。

 例え、その道のりが果てしなく遠く見えたとしても、
「日本初のオストメイトモデル」として、
希望の道しるべになりたい。
 
 私自身が第一歩を踏み出そう! と、
オストメイトモデルとしてのキャリアをスタートする決意をしました。

【テレビ出演】
BS1 ドキュメンタリー ヒューマン

病気や障害などで人工肛門やぼうこうをお腹に作った人は“オストメイト”と呼ばれる。

国内に約21万人。周囲の偏見や無理解を恐れ、その存在を隠して生きる人も少なくない “オストメイト”が置かれている環境を変えたい。

立ち上がったエマ・大辻・ピックルスさん、42歳の奮闘記
▽彼女がモデルになった理由とは?

もう恋なんてできない。

人工肛門になって落ち込んでいた日々。
同じ“オストメイト”の少女がくれた勇気とは?
外国企業とモデルの契約交渉…果たして結果は?

【楽曲】
1st single[UNDER MY DRESS]

2020-03-26 ON SALE.

医師でもあるアーティストEmma、異色の経歴を持ちながら、
ドレスの下にストーマ(人工肛門)を装着した複雑な思いを歌う。
又、その想いに共感した「あまにのゆうこ」により作品が提供された。
Emmaが切なくも力強く歌い上げた珠玉の1曲。
サウンドプロデュースは向井成一郎。

【雑誌】
Co_Co_Life女子部
(表紙and冒頭インタビュー)

【雑誌】
VERY 4月号

オストメイトマーク
認知向上ポスター

Model Emma Otsuji Pickles
Copy こい瀬伊音
Photo 小林正嗣
Design 渡辺壮宣

【ラジオ出演】
TBS ラジオ「アシタノカレッジ」

【アシタノカラダ学部】
「知ろう!オストメイトのこと」
エマ・大辻・ピックルスさん(オストメイトモデル / 医師)

【ラジオ出演】
NHK FMラジオ「眠れない貴女へ」
村山由佳パーソナリティ

そのほか出演

【テレビ】
NHK総合 ニュースシブ5時
「彼女が水着に着替えた理由 オストメイト医師の挑戦」
(シブ5時 ブログ)
https://www.nhk.or.jp/shibu5-blog/100/436486.html

NHK総合 【ストーリーズ】
「彼女が水着に着替えた理由」
https://www.nhk.jp/p/ts/P2WVR66NRZ/episode/te/K148PKX5WZ/
 
【雑誌】
通販生活 1月号(落合恵子さん対談)
https://www.cataloghouse.co.jp

 

PROFILE

Emma
(Emma Otsuji Pickles)

1978年、英国生まれ。医師/オストメイトモデル/歌手

慶應義塾大学法学部卒後、
鹿児島大学医学部を卒業し、一度は法医学者の道へ。

一方、16歳から難病である慢性偽性腸閉塞症(CIPO)と25年間闘病。

数々の手術、
2019年の9月にはストーマ(人工肛門)を造設するなど、
患者として生死を彷徨う経験を持つ。

医師として、また一人の女性・母として、
さらには障害をもっている人間として、
様々な角度から人生についてや、命について考える機会に恵まれる。

2016年、38歳より、向井成一郎氏に師事し、ボイストレーニングを開始。

2020年、「あまにのゆうこ」書き下ろしオリジナルソングにて歌手デビュー。
同年、地上波番組にて、そのドキュメンタリーが放映される。

「アカペラな生き方」をコンセプトに、
人間の飾らない美しさ、
豊かさをそのまま世界に発信するため、日々活動している。

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Email:
picklesoemma@gmail.com