ポスティングをする上で、まずはその目的を明確にしましょう。
新規客を集めたいのか、リピート数を伸ばしたいのか、自身の事業でのチラシの効果を計りたいのか、目的は様々です。まずはあなたの目的を一つ決めてください。複数ではなく一つです。複数にすると、チラシの内容と配布世帯が一致しなかったり、チラシに情報を詰め込みすぎて結局何を伝えたいのかわからなくなったりするからです。
そのチラシは誰に届けたいですか?
核家族、高齢者、単身世帯、選択肢はたくさんあります。ターゲティングでは目的と違い、一つに絞る必要はありません。例えば、宅配ピザならあらゆる世帯に需要があります。家事代行サービスなら、高齢者や単身世帯がメインになります。このように、あなたの事業がどの層に需要があるのか見極めましょう。
あなたのお店に駐車場はあるのでしょうか。それとも電車と徒歩で来る人が多いのでしょうか。
こういった、あなたのお店に来る交通手段を確認にすれば、自ずと商圏が明らかになります。よくある例を出すと、コンビニは500m以内、定食屋や喫茶店は500m、ファミレスは3000mがおおよその商圏です。商圏を確認すれば、そこにどれだけの世帯があるのか調べましょう。その世帯数がポスティング枚数になります。
配布世帯数が決まれば、いつからいつまでに配布するのか決めましょう。特に期間限定のキャンペーンなどを実施する場合は要注意です。
ここまで来てようやくチラシを制作します。
何のために誰にチラシを届けるのかが明らかになっていれば、案外簡単に作れます。私どもはPhotoshopという有料のソフトウェアで制作していますが、簡易なものであればCANVAやPowerPoint無料のものでも充分でしょう。そこはチラシの内容によって決めてください。
大抵の場合、チラシの印刷は業者に委託するかと思います。インターネットで調べれば、そういった印刷業者は簡単に見つかりますので一度調べてみてください。どこの業者もそんなに大きな差は無いと思いますが、万が一仕事が雑な業者に当たらないようにするには誰かに紹介してもらうのも一つの方法でしょう。
もうちょっとで終わります。頑張りましょう。
ここは簡単ですね、事前に確認した商圏の配布世帯にポスティングするだけです。枚数が少なければ、自分たちでやってもいいでしょうし、多くなれば代行業者に依頼してもいいでしょう。
ポスティングして終わりではありません。ここは本当に重要な箇所です。ポスティングして、本当にそのポスティングが効果的だったのか。もし効果的ならば、ポスティングに割いた費用はきちんと回収できているのか。きちんと以前の売上と見比べてください。正直に言いますが、おそらく初めから上手くいくことはほぼあり得ないでしょう。売上が増加していないなら、そうなってしまった理由がきっとあるはずです。チラシの内容と配布世帯がずれていたのか、ライバル店が現れたのか、チラシに付けたクーポンの割引率が大きすぎたのか、きちんと原因をつきとめて次回の集客に活かしましょう。(こうした良い失敗ができるのもポスティングのいいところです。ポスティングは数万円の失敗で済みますが、他の集客方法だと少なくとも数十万円かかります。)
そのチラシは誰に届けたいですか?
核家族、高齢者、単身世帯、選択肢はたくさんあります。ターゲティングでは目的と違い、一つに絞る必要はありません。例えば、宅配ピザならあらゆる世帯に需要があります。家事代行サービスなら、高齢者や単身世帯がメインになります。このように、あなたの事業がどの層に需要があるのか見極めましょう。
事業者の方の立場を考えると単価を低くしたい気持ちは理解できます。「コストを抑えられれば利益が大きくなる」というのは当然のことです。しかし、ポスティングは集客する手段です。1枚1円で依頼しても売上に変化が無ければ意味がありません。それならむしろ、1枚10円で依頼して、売上が倍になる方が当然嬉しいでしょう。しかし、1枚1円と1枚10円を同時に提案されれば、1枚1円の方を選んでしまいます。その気持ちは本当によくわかります。これは極端すぎる例かもしれませんが、似たようなことはポスティング業界でよく起きています。どうしてこのようなことが起きているのでしょうか。それは、「悪徳な代行業者が安く引き受けて結局ポスティングしていない」という可能性が考えられます。そうならないために、チラシの単価は安すぎないところにしましょう。具体的な目安は、「半径20km以下の商圏で1枚4円未満」なら怪しみましょう。正直、4円でも私たちのようなポスティング代行業者の経営はぎりぎりです。
進捗報告が無い代行業者と進捗報告がある代行業者、どちらがいいですか?
答えは明白です。進捗報告があるに越したことはありません。ここではもう少し進んで、エリアごとの進捗報告がある代行業者を選ぶことをお勧めします。あまり考えたくはないですが、「受注した枚数のうち、今日はこれだけの枚数を配った」というのは正直嘘をついている可能性もあります。一方で、「受注した枚数のうち、今日はこのエリアにこれだけの枚数を配った」とすれば、お店の方でお客様がどこから来たかアンケートを取れば嘘かどうかを見抜けます。ぜひエリア付きで進捗報告をする代行業者を見つけてください。
ポストに「広告禁止」や「チラシお断り」の文字を見たことはありませんか?こういったところにはポスティングしないのが無難です。正直、ポスティングしたからといって問題になることは滅多にありません。しかし、ある一定の確率で問題に発展するのも事実です。私どもは以前家事代行サービスをやっており、広告禁止の集合住宅にポスティングしたところ、苦情をもらったことがあります。そのときは運よく立件とまではいきませんでしたが、反省するいい機会になりました。あなたの事業がよくない取り上げ方をされる可能性は避けましょう。
GPSは最近では常識になってきました。ポスティング業者なら、従業員やパート・アルバイトスタッフの管理にほぼ確実にGPSを持たせています。そうしないと、サボってチラシを勝手に破棄する可能性があるからです。GPSは代行依頼先のポスティング業者の最低条件です。押さえておきましょう。
極端な話、北海道の人が日常的に沖縄に買い物に行くことはありません。しかし、同じ都道府県内で、自分のお店から最大どの程度離れていてもお客様が来てくれるのか見極めるのは難しいでしょう。しかし、これをきちんと見極めないと、必要以上に依頼してしまうことになります。代行業者に主導権を持たせず、最初は自分の責任で小さな範囲からポスティングしてみましょう。初めてのポスティングの目安は、500m~1000m(徒歩10分圏内)です。
これはポスティング代行業者に限りません。どんなときでも、どんな取引先でも返信は早い方がいいに決まっています。社会人として当たり前のことですよね。こういった小さなことができる代行業者は非常にいい代行業者であることが多いです。いい代行業者を見つけましょう。
収支計画を提示しない業者
ポスティングには目的があります。その目的の多くはたいていの場合、売上を伸ばすことでしょう。私どものようなポスティング代行業者は確かにポスティングによってお金を頂いておりますが、それはポスティングの目的を無視していい理由にはなりません。だから、ポスティング代行業者は仕事を受注する際、「どれだけの枚数をポスティングし、そこにはどれだけのコストがかかるか」、「それによって来店数がどれだけ増え、売上がどの程度伸びるか」ということを提示できなければなりません。
配布期間を明確に示していない業者
配布世帯数によってポスティング期間が変わります。ですから、ポスティング代行業者にはその期間を事業者の方に提示する義務があります。例えば、学習塾の夏期講習のチラシは地元の小中高生が夏休みに入る前に配布を終えないといけません。もしこのような場合に配布期間を提示していないと、夏期講習の申込期限終了後にもまだ配布し終えてなかったり、同時に競合の学習塾に生徒を奪われたりしてしまいます。だから、事業主の方はきちんといつまでにポスティングし終えるか明確にした上で契約するようにしましょう。
SNSまたはブログを持っていない、
あるいは更新していない業者
意外と忘れがちですが、普通の企業であれば会社のホームページなどで、最新の情報などを更新していますよね。ポスティング代行業者も一企業であることに変わりありません。ですので、大企業ほどカッチリしたものでなくとも、お知らせや近況などを更新すべきでしょう。見栄えの良いホームページがなくても、ブログやSNSでそういった情報を載せているポスティング代行業者は信頼できます。
最も一般的な、住宅街の端から端までポスティングするプランです。
メリット | 広く確実に宣伝することができます。反響だけでなく、認知度の向上に繋がりやすいものです。 |
---|---|
デメリット | チラシの中身に興味がない方の手にも渡りやすいです。 |
デメリット | チラシの中身に興味がない方の手にも渡りやすいです。 |
ポスティング先を一戸建てに限定するプランです。
メリット | 家族世帯を中心に届けられるので、費用対効果が良くなります。宣伝費の圧縮が可能になります。 |
---|---|
デメリット | 一軒ずつ丁寧にポスティングするので単価が少々上がります。単身者には届けにくいです。 |
デメリット | 一軒ずつ丁寧にポスティングするので単価が少々上がります。単身者には届けにくいです。 |
集合住宅の共有スペースにある集合ポストに投函するプランです。
メリット | ポストが集合住宅の共有スペースの一か所に集まっているので配布効率も良く、コストを抑えられます。単身者や若者への宣伝、特に新聞未購読の若年層に届けやすいです。 |
---|---|
デメリット | 家族向けのコンテンツの反響が少ないでしょう。 |
デメリット | 家族向けのコンテンツの反響が少ないでしょう。 |
集合住宅の一部屋一部屋まで行き、ドアのポストに投函するプランです。
メリット | 単身者や若者への宣伝、特に新聞未購読の若年層に届けやすいです。集合ポスト以上に反響が良くなるでしょう。 |
---|---|
デメリット | セキュリティの都合上、配布できない場所が出てきます。 |
デメリット | セキュリティの都合上、配布できない場所が出てきます。 |
上記のターゲティングでは満足できないという方向けのものです。例えば、「集合住宅のなかでも特に3階以上の住人向けにポスティングしたい(洗濯物泥棒の対策をする若い女性向け)」「太陽光パネルのチラシなので、戸建てのなかでも特に太陽光パネルが未設置の住宅にポスティングしたい」「公営の集合住宅に絞りたい(低所得者層向け)」などなど、何でも相談してみてください。
投函したチラシというのは、正直多くの場合に捨てられます。そのような中でまずは如何に読んでもらうかというのが大切です。そこで宇治デザイン事務所では、住人がポストを開けてチラシを手に取った瞬間に読める向きで投函するように徹底しています。もしこれが上下逆なら、一度回さないと読みにくいでしょうし、よっぽどチラシの内容に興味がないとそもそも回さない可能性もあります。ですので、私どもは最初から読める向きで投函しています。
ポスティングをしていると、その付近の住人とすれ違います。こういったとき、無言のままだと怪しげな目で見られることもよくあります。しかし、笑顔で挨拶するだけで、印象がぐっと良くなります。また、宇治デザイン事務所ではポスティングを依頼していただいた企業の名前を言うようにしています。例えば、「こんにちは、○○塾です。チラシを投函させていただいています。」「おはようございます、○○レストランです。チラシを投函させていただいています。」といった形です。それだけでも住人からの反応が良くなったりするので、重宝している方法です。こういった数字や言葉では明確に評価しにくいところから反響があったりします。
完全投函とは、ポストの口からはみ出さず、チラシの端までしっかり投函することを言います。ポストの口からはみ出させた方が住人から取りやすい、と思われるかもしれません。確かに住人目線ならその方がありがたいでしょう。しかし、ポストの口からはみ出すと、他の投函物と束になってしまうのです。こうなってはなかなか読んでもらえません。そもそも新聞折込チラシのデメリットを解消するためにポスティングがあるのに、束になってしまっては新聞折込チラシと同様の「束ごとまとめて処分する」になりかねません。ですから、ちょっと面倒くさくても丁寧に完全投函するようにしましょう。
ご存知かとは思いますが、マンションやアパートといった集合住宅には2種類のポストがあります。集合住宅の共有スペースの集合ポストと、住人がいる各お部屋のドアポストです。宇治デザイン事務所ではこの集合ポストとドアポストを別々のプランで用意しています。そして、「ドアポスト投函の方が反応率が3倍以上高くなる」と言い切れます。これも先ほどと同じ原理です。集合ポストには他のチラシも混ざっています。ドアポストに投函するポスティング代行業者は実は多くありません。ですから、集合ポストに投函するとまとめて処分される可能性が高くなります。とはいえ、ドアポストに投函するとなると、セキュリティの問題があります。ただ、これも意外と知られていないことなのですが、管理人に一言断りを入れると通してくれることもしばしばあるのです。そして、先ほども言ったすれ違った住人にあいさつすれば、「あ、管理人の許可があるんだな」という信頼にも繋がります。この信頼は私どもポスティング代行業者に対するものではなく、ポスティングを依頼した事業者の方に対するものです。自分たちでポスティングするときは、これも実践してみてください。