決済つきの予約システムが3,940円〜/月

詩集 生々の綾

人間は死とともにあるときのみ真実だ――。
生きてあることの内なるつながり
混迷を深める人の世に
宇宙と地上の声が響く
洞察する求道の新詩人、ここに誕生
(帯文より)
植松晃一著(日本詩人クラブ会員)
解説:佐相憲一
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-382-3 C1092
定価:1,620円(税込)

読者の声

全体の潔さ、透明度、限りない可能性、香りの良さがとても心地よい詩集。奇異をてらわず、饒舌ではない、本当の詩の言葉を、久しぶりに読ませていただきました。

30代とは思えない、どっしりした骨格をお持ちであることに打たれると同時に、今までに出会ったことのない詩の数々に良い刺激を受けました。

栄枯盛衰の世の中で、いかに生き、いかに死ぬかという哲学的な思いを抱かせていただきました。そこには祈りがあり、人間としてのあるべき姿を訴えていると感じました。

怜悧の詩。全編を通じて詩人の魂が横溢していました。深い哲学と鋭い洞察力で社会をえぐる詩集だと思います。

過去、現在、そして未来へと、綾なして繰り返される生死。優れた詩人というのは、物事の本質を鋭く突く鋭敏な感性と愛を備えて、生きることの意味と喜びを詠いあげてくれるのですね。

詩篇のあちこちに、あなたが敬愛しているロマン・ロランの姿が見えるようでした。私も若いころ、ロマン・ロランを愛読し、人生の道標を得ましたが、2019年に再びロマン・ロランとまみえることができ喜びを感じました。

私は文学や詩に疎い人間ですが、深い感動を感じて一気に読み終えました。「大きな可能性を秘めた詩人が出現した」という評価に同感です。

栄枯盛衰の世の中で、いかに生き、いかに死ぬかという哲学的な思いを抱かせていただきました。そこには祈りがあり、人間としてのあるべき姿を訴えていると感じました。

作品概要

2016~19年に書かれた38篇の詩と2つの散文を収録。第1章は、独特の諧謔とペーソスある詩情、ユニークな発想が読む人を驚かせる。第2章は、人類史と現代世界の巨大な負の側面への批判精神が炸裂する。第3章は、子どもたちとの心のやり取りがほっとさせる詩群。悲惨な世の中に未来の光を願うとき、世界にはまだ救いがあると感じられる。

「こうして詩集は有機的につながり、人間世界への悲しみや怒りが、それらを直視することでもうひとつ向こうの光を見い出し、静かな闘志、あるいは内省的ないとおしみへと深まっていく(中略)繊細で骨太な詩世界である」「ともすると絶望感がにじむ、この一見汚れ切った世の中で、あえて本当に美しいものを探っていこうという、志ある詩人の誕生を祝福したい」(詩人・佐相憲一氏の解説より)

【収録作品から】

地獄はいつも雨
つみびとたちの魂が
まっすぐに落ちてくるから
鬼の傘に降る魂は
音をたてて弾ける
なぜ地獄に落ちたのか
わからないとでもいうように
(「地獄はいつも雨」から)

あらゆる在るもの
いのちのすべては
大切なあずかりもの
未来への献身の果てに
やがて大いなる生命へと
その存在を還す
そのときまで
ともに在る
ということの
奇跡を抱きしめながら
きみたちの日常がいつでも
いつまでも
笑顔であふれますように
(「わが子たち」から)

すべてのものは流れゆく
雲のようにかたちをかえて
吹きぬける風の向こうには
ただ 青空
進め
(「希望」)

著者紹介

植松 晃一
詩人・ライター
1980年 東京都生まれ。
2002年 大学卒業後、都内の広告代理・制作会社に入社。
チーフプロデューサー/ライターとして年間100本前後の記事体広告の制作に携わる。
2016年 文芸誌「コールサック(石炭袋)」に詩の投稿を始め、小説、書評、詩誌評なども執筆。
ロマン・ロラン研究所(京都市左京区)の機関誌「ユニテ」等にも寄稿している。
小熊秀雄協会、九条の会「詩人の輪」などに参加。日本詩人クラブ会員。

【ホームページ・ブログ】
Twitter
ロマン・ロランの生涯
ロマン・ロランと生きる
Peace Proposal.com
読ナビ!

植松 晃一
詩人・ライター
1980年 東京都生まれ。
2002年 大学卒業後、都内の広告代理・制作会社に入社。
チーフプロデューサー/ライターとして年間100本前後の記事体広告の制作に携わる。
2016年 文芸誌「コールサック(石炭袋)」に詩の投稿を始め、小説、書評、詩誌評なども執筆。
ロマン・ロラン研究所(京都市左京区)の機関誌「ユニテ」等にも寄稿している。
小熊秀雄協会、九条の会「詩人の輪」などに参加。日本詩人クラブ会員。

【ホームページ・ブログ】
Twitter
ロマン・ロランの生涯
ロマン・ロランと生きる
Peace Proposal.com
読ナビ!