共有持分・共有名義にすることにより、さまざまなメリット・デメリットが発生します。共有持分はトラブルになりやすいため、マイナスなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実はメリットもたくさんあるのです。
・共有持分のメリットとは
共有持分のメリットとは、なんと言っても「相続税が節約できる」ことではないでしょうか。例えば、兄弟2人で暮らしている家があったとし、兄の単独名義だったとします。兄がその後亡くなった場合、残された弟は相続税をまるまる支払わなければいけません。しかし、あらかじめ兄と弟で共有持分を決めておけば、弟が既に所有していた持分については相続税が発生しないのです。また、万が一物件を売却するのであれば、譲渡税の特別控除を人数分受けることができます。その際には確定申告が必要となりますので、申告で不安な点があるなら税理士などの専門家に相談するといいでしょう。
・共有持分のデメリットとは
共有持分のデメリットとしてまず考えられるのは、「将来的に相続人が増え、権利が複雑になる」ことでしょう。いざ相続の段階になっても権利が複雑に設定されているとトラブルの原因となりかねません。また、不動産そのものを売却しようと思っても、他の名義人が同意しなければ不動産全体を売却することはできません。自分の持分だけを売却することは不可能ではありませんが、通常の評価額よりも安く買い叩かれてしまうケースが多いので注意してください。