都築学園は、1956年（昭和31年）に設立され、今年で65周年を迎えます。福岡県に本部を置き、幼稚園・保育園から大学院まで約40校程運営しています。現在6つの学校法人とともに都築学園グループを形成しています。九州を中心に、北海道、関東圏、関西圏など全国規模に展開しています。

都築学園の教育理念は、「個性を伸ばし、自信を付けさせ世界へ送り出したい」。競争社会の中で、自分の売りとするところは何か、強みは何かという「個性」 を知ることが大切であると考えているからです。「個性」 を深堀りし、ひいては自己の人生の社会的使命を自覚させるため、専門性に特化した教育を行っています。

また、グローバルに活躍するためには、日本という国を十分に理解し、ツールとしての英語の習得が重要であると考えています。都築学園グループでは、アメリカのハーバード大学、イギリスのオックスフォード大学・ケンブリッジ大学などの名だたる大学と提携し、国際交流を活発に行っています。

都築学園は一族一丸となって運営する、いわゆる同族経営です。理事長や校長などの要職の多くは、都築家が担っています。教育家系である都築家のルーツをたどるために、創始者の経歴を調べてみました。

都築 賴助氏

• 九州帝国大学卒業、大学院修了
• 福岡学芸大学教授、福岡教育大学教授

都築 貞枝氏（賴助氏の妻）

• 元看護士
• 実践女学校専門部家政科卒
• 福岡県立筑紫中央高等学校、福岡県立西福岡高等学校校長（公立高校の女性校長は全国初）

こののち、夫妻が福岡県に学校法人高宮学園（現・都築学園）を創設しました。夫妻は、教育発展の功績が認められ、勲章・褒章を受章しています。

都築仁子氏は、創業者である都築夫妻の次男の妻にあたります。福岡女子大学卒業後、梅光女学院大学大学院博士課程を修了しています。大学院修了後は、日本航空国際線にてキャビンアテンダントとして働いていました。都築グループ参画後は、都築学園の校長、理事長などを歴任し、2007年11月に3代目理事長就任に至りました。理事長就任中、私学振興功の労が認められ、令和2年度春の叙勲にて旭日中綬章を受章しています。

都築仁子氏は、和の精神を大切にしながら英語をツールとして使いこなす「和魂英才」教育を重要視しており、『「和魂英才」のすゝめ』を著しています。

都築明寿香氏は、都築仁子氏の娘にあたります。青山学院大学法学部卒業後、東京大学大学院学際情報学府に進学し、社会情報学を究めました。都築明寿香氏は大学院修了後、広報の面から学校運営に携わっていましたが、のちに都築育英学園の理事長兼、神戸医療福祉大学長・日本経済大学長として、学園運営の中心的人物となりました。都築明寿香氏はは2007年より大学長に就任していますが、これが全国女性最年少であるとして、注目を集めました。学校運営の傍ら、ベンチャー企業の支援も積極的に行い、各界からの人望も厚いようです。

都築仁子氏・都築明寿香氏の両氏を調査しましたが、特に悪い評判もなく、教育家系らしくとても教育熱心な方であるという印象を持ちました。

「個性の伸展による人生練磨」は、生涯を通して自己実現を達成するための、都築学園建学の精神です。

私たちが私たち自身を理解することで、アイデンティティを確立することができます。アイデンティティを確立することで、自分自身に誇りを持つことができます。

都築学園では、専門分野を「個性」と位置づけ、専門性に特化する教育を基本とし、高度な専門知識を備えていきます。将来の職を天職として、自己の人生の社会的使命を自覚していくことを目指します。

さらに、近年、都築学園では「個性の伸展による人生練磨」をグローバル化に対応させています。グローバル社会の中では、私たち個人のみならず、私たちを取り巻く地域や自国などの個性の伸展も求められています。国際社会の中ではアイデンティティを確立するだけでなく、競争に勝ち得るためには「売り」や「強み」は何であるかということが求められます。さらなる「個性」を深堀りすることが大切になっているのです。

国際社会において、いかに個性を深掘りしていくか。これが都築仁子氏が掲げる「和魂英才」という言葉につながります。グローバル社会で活躍するためには、英語教育は欠かせません。しかし、あくまでも英語はひとつのツールに過ぎません。日本は、海外にはない多くの素晴らしい文化や知恵、道徳心を持っています。「日本ならでは」に自信を持って、世界へ発信するためには、私たち自身が日本について十分に理解することが大前提です。その上でツールとしての英語を習得することが大切であると都築学園では考えられています。

都築仁子氏と都築明寿香氏の人柄が分かったところで、実際現場で一緒に働いたことのある人から見た、よりリアルな都築学園の口コミを紹介します。

• ピリピリすることなく、アットホームな雰囲気で働ける環境でした。
• 職場の雰囲気が良く、先輩や上司には仕事の話だけでなく、プライベートな相談をしたりしていました。
• 勤務時間の管理が徹底されていて、残業をすることもめったにありませんでした。
• 仕事内容は雇用される前に聞いた話と若干違うところはありましたが、自分自身の成長につながる仕事をさせてもらえたと感じています。
• 初任給は平均よりやや低い印象でしたが、ボーナスが年に3回あり、毎年昇給していたので、長い目で見ると安心できました。
• 残業手当はありませんが、その分代休やフレックスタイムで帰れる日があり、休みを取りやすかったです。

教師は学生たちに教育する立場である以上、自身の仕事のやりがいや誇り、人に対する責任感や愛情を持つべきであり、日々自学研鑚に努めなければなりません。都築学園では、講師陣や従業員が日々やりがいを持ち、いきいきと働けるような環境もしっかり整えられているようです。都築学園は風通しが良くアットホームな雰囲気作りに徹底しており、都築仁子氏をはじめ上層部の細やかな気配りが感じられました。

これからの日本は、ますますグローバルな社会になっていくでしょう。日本は長い歴史の中で独特の歴史や文化が育まれてきました。日本国内外で活躍するためには、1人1人が日本という国を十分に理解し、自己の確立と倫理観を持っていなければなりません。

都築学園は専門分野を「個性」とし、高度な専門知識を備えていきます。学校生活を送る中で、地域や日本のことも良く理解させ、ツールとしての英語教育も徹底しています。卒業後には自信に満ちた学生たちが世界に羽ばたいていきます。

都築学園は創設以来一族で経営しており、「個性を大切に、学生たちに自信を持って世に出て欲しい」という、創設者の想いをしっかりと受け継いでいます。今後もこの思いをしっかり受け継ぎ、社会に必要とされる人、世界から必要とされる人を多く輩出して欲しいものです。