文系の文献整理
with バーコード/QRコード + 手書き文字認識
ヘルプ(使い方と特長とヒント)
To see the English version, tap here.

このアプリは何?

バー(QR)コードの活用によって、紙媒体の文献(書籍・論文など)の所在情報を、究極の簡単さで管理できます。表示言語は日本語/英語で切り替え可能です。

目次

    全体像
  1. ↑細かい話より全体像をざっくり知りたい時
  2. 詳細マニュアル
  3. ↑大雑把な話より網羅的な詳細を知りたい時
  4. 活用ガイド
  5. ↑「論文に関連づけるバー(QR)コードをどう用意するのか?」「文献管理以外にどんな活用方法があるのか?」などなど。
  6. その他
  7. ↑アマチュア開発者の制約や個人情報・著作権・免責など。
  8. ↑このアプリを可能にしてくれた、Web上の無料/オープンソースのサービスへの謝辞です。
  9. ↑「理系の発想が最適解」「理系が正義、文系はオマケ」といわんばかりの学問的風潮に納得のいかない歴史学者が、やむなくアプリ開発を決意した動機と学界(特に人数と声の大きさで理系に圧倒されがちな文系学問・人文科学)の現状を、コラム的に書いた文章。著書や論文なら冒頭に書くべきイントロダクションですが、長いので末尾に置きました。

このアプリでできること(特長)

必要とする多くの人に

表示言語は日本語/英語で切り替え可能

  • このアプリは、日本語で書かれたり日本で出版された書籍・論文の管理に(今のところ)特化していますが、それらを望む人が日本語話者とは限りません。そこで、アプリの表示言語として英語も選択できるようにしました。

シンプルさは正義

「アイテム」を「場所」で管理

簡単さは正義

登録→移動→検索、ときどき管理

  • 使い方の大まかな流れは、
    1. 「場所」を登録する
    2. 「アイテム」を登録し、バー(QR)コードと関連づける
    3. 現物を移動させるついでに、スマホのカメラでバー(QR)コードを読み取って「アイテム」の「場所」を更新する
    4. 探す時は「アイテム」の名前から「場所」を検索する
    5. すぐに見つかる!
    だけです。あとは、必要に応じて「場所」と「アイテム」の属性(名前・並び順など)を管理できます。

自動化は正義①

バーコードやQRコードと連携

  • 「場所」「アイテム」も、バーコードやQRコード(以下、合わせてコードとも呼びます)と関連づけられます。
  • 関連づけさえ済んでしまえば、アイテムの移動は、
    1. 場所のコードをカメラで読み取る
    2. アイテムのコードをカメラで読み取る
    だけで終わりです。その間、1~3秒ほどです。
  • バー(QR)コードの読み取りは、カメラが視界にコードを捉えれば、自動的に読み取りを完了してくれます。シャッターを切る手間さえ不要です。つまり、読み取り機能を起動したら、次々とバー(QR)コードにカメラを向けてゆくだけです。
  • バー(QR)コードがないアイテム(論文など)でも、コードを自分で用意すれば、論文と関連づけて管理できます(このアプリでのコードの使い道は、ほかのものと区別するためだけなので、ほかと重ならない文字列・数値のコードなら、中身は何でも構いません)。
  • 簡単にバー(QR)コードを自分で用意する方法は、後段で解説します。一度だけ手間をかければ、ほとんど後は手間が不要です。

自動化は正義②

書誌情報はネットから自動で取得

  • 書籍や論文の書誌データ(著者名・論文名・発表媒体名・号数・発行年月など)を手作業で入力する必要性を、最小限におさえました。
  • それを実現するために、国立情報学研究所がWeb上で無料提供しているCiNii/CiNiiBooksの検索機能を活用します。
  • 書籍は、バーコード(カバーの背表紙側の、2つあるバーコードのうち上の方。978か979で始まる)からISBNを読み取れば、全自動で書誌データを取ってきて、自動入力が完了します。その間、ユーザーは指一本さえも動かす必要がありません。
  • 論文は、キーワード検索(複数キーワードでAND検索に対応)でCiNiiの論文データを特定し、目的のものを1タップするだけで自動入力が完了します。
  • 書籍の場合も、同じように手動で検索して登録できます。
  • 検索では、複数キーワードによるAND検索が可能です。 たとえば、「長崎円喜 日本史研究」「平安京 吉川弘文館」「京都 思文閣 桃崎」などと指定して検索すると、絞り込みが容易です。
  • 研究書、特に人文系の研究書を扱う場合に、〝書籍の中の1つの章〟という扱いになっている論文の扱いも簡単です(雑誌論文が自著に再録される場合に、ありがちなパターンです)。
  • そのような、研究書の中のある章を論文として登録したい時は、まず書籍としてCiNiiBooksで検索します。その際、アプリは可能な限り、目次情報も取ってきます。あとは、その目次情報から目的の章を1タップするだけで、論文としての扱いで自動入力が完了します。

自動化は正義③

自在にバー(QR)コードと関連づけ

  • 場所も、バーコード/QRコードと関連づけられます。たとえば、本棚に貼りつけたQRコードにカメラをかざし、次に、その本棚に入れる本のバーコードにカメラをかざせば、それだけで「本の所属情報の変更」は完了です。
  • 場所やアイテムと関連づけたバーコード/QRコードは、自由に編集可能です。いつでも何度でも、切り離したり、別の場所・アイテムと関連づけ直したりできます。

自動化は正義④

最終手段は手書き文字認識

  • バーコード/QRコードが用意できない時のために、手書き文字認識の機能も用意しました。

    精度が必ずしも完璧ではなく、時間もバーコード/QRコードよりかかりますが、頑張れば手書き文字で文献管理できます。

    たとえば、新しい論文をコピーして入手した時、余白に何桁かの数字(ほかと重ならないもの)を書き込めば、このアプリで管理できるようになります(ただし、この機能は補足的なものなので、バーコード/QRコードでの運用を強くお勧めします)。

安全第一

自在にデータをバックアップ・復元

検索結果への最短の道のりは正義

一覧やキーワード検索で素早く探す

マニュアル:最初に

使用する言語を選択する

このアプリは、日本語で書かれたり日本で出版された書籍・論文の管理に(今のところ)特化していますが、それらを望む人が日本語話者とは限りません。そこで、アプリの表示言語として英語も選択できるようにしました。

初回起動時の表示言語選択

アプリを初めて起動した時だけ、起動直後に、アプリのメニュー/メッセージ/ボタンなどに表示する言語を選択する画面が開きます。使用する言語は、後から、次に述べる方法で、いつでも変更できます。

使用中に表示言語を変更するには

「設定」タブを開き、「言語」のセクションで、「日本語」か「English」をタップして下さい。

  • 次に起動する時から、新しく選んだ言語で表示されます。「すべての場所」
  • 万一、表示がおかしくなった時(日本語と英語が混在する時など)は、アプリを一度終了してからもう一度起動すると直ります。
マニュアル①

「場所」を登録して管理する

このアプリの使い方の流れは、最も単純化していえば、〈場所を登録する→アイテムを登録する(登録し直す)〉ということに尽きます。

それに対応して、アプリの主な画面も「場所リスト」「アイテムリスト」の2つの画面から構成されています(3つ目の画面として、このヘルプを表示するための「ヘルプ」画面が、そして4つ目の画面として「設定」画面もあります。それぞれの画面は、下のタブをタップすることで切り替えられ、また必要に応じて自動的に切り替わります)。

そこで、このマニュアルでは、〈場所の使い方〉と〈アイテムの使い方〉の2つのセクションに大別して、説明を進めます。

「場所リスト」の概要

アプリを開くと、まず最初に「場所リスト」が開きます。すべての作業は、ここから始まります。「場所リスト」の一番上には、

  • 「すべての場所」
  • 「場所を追加…」
  • 「場所のバー(QR)コードからクイック登録…」

という3つのコマンドが用意されています。1つも場所を登録していない場合は、この3つしか表示されません。場所を登録してゆくと、この3つの下に、場所が列挙されてゆきます。

このアプリでは、何よりまず先に、「場所」を登録しないと始まりません。場所は、手動で1つ1つ登録する必要があります(後で、バー(QR)コードと関連づけるにせよ、まずは最初に手動で場所を登録する必要があります)。手動登録の手順は次の通りです。

場所を登録する

手動で入力して登録する

「場所」を登録する手順は、下記の通りです(これが唯一の方法です)。

  1. 「場所を追加…」をタップします。
  2. 「場所の新規作成」というダイアログが開きます。「新しい場所の名前を入力して下さい。」という指示の通り、入力ボックス(灰色のアンダーバーで示され、「新しい場所の名前」と薄く表示されている部分です)に、好きな名前を入力します。
  3. 「作成する」をタップすると、入力した名前の場所が、「場所リスト」に追加されます。
  4. 場所の名前は、自分でどこだかすぐに判断できるものなら、何でも構いません。
  5. 「場所」活用のヒントもご覧下さい。
マニュアル①

場所を管理する

一度手動で登録してしまえば、「場所」は様々な方法で管理できます。

場所を検索する

場所の数が増えてくると、目視で探すのが大変になってきます。このアプリでは、「場所リスト」に表示される場所を、検索で絞り込めます。

  1. 「場所リスト」上部の検索ボックスに、キーワードを入力して、キーボードの「改行」をタップします。これで、キーワードを含む場所だけが表示されます。
  2. 検索ボックスが空白の状態で「改行」をタップすると、すべての場所が表示されます。
  3. 検索キーワードは、スペース(全角も半角も可)を挟めば複数指定でき、AND検索(すべてのキーワードを含む場所のみ表示)できます。OR検索はできません。

場所を管理するコマンドを呼び出す

場所を管理するコマンドを呼び出す方法は、2ヶ所に分かれています。最も頻繁に使うであろう機能と、使う頻度があまり高くない機能です。

  • 場所のどれかを左にスワイプすると、頻繁に使う機能を呼び出せるボタンが並んだメニューが現れます。
  • 場所のどれかをタップすると、使う頻度があまり高くない機能を呼び出すメニューが現れます。

どちらのメニューも、使う頻度が高そうなものから順に(左スワイプメニューは左から、タップメニューは上から)並んでいます。使い方の流れ上、最も頻繁に使う機能の説明から、そのままアイテムの説明に入ってゆくのが分かりやすいので、先に、使う頻度が高くない機能から説明します。

場所の順序を並べ替える

左スワイプで現れるメニューの一番左にある「▲」「▼」ボタンは、場所の並び順を変更するボタンです。

このアプリでは、場所を新しく登録すると、「場所リスト」の一番下に追加されてゆきます。しかし、今、最も頻繁にアクセスしたい場所は一番上にあって欲しいですし、似たような場所は一まとめにされていて欲しいものです。

そのような場合は、移動させたい「場所」を左スワイプして、「▲」「▼」ボタンを押して下さい。一回押すたびに、「▲」で一つ上に、「▼」で一つ下に移動します。

場所の名前を変更する

このアプリでは、「場所」を左スワイプして「名前...」ボタンをタップすると、何度でも自由に名前を変えられます。

  • 場所の名前を変えたせいで、その場所に登録されていたアイテムが行方不明になったり、消去されてしまうようなことはありません。
  • 場所の名前を変更すると、アイテム側でも連動して、所属する「場所」の名前が変更されます。これによって、「場所」とアイテムの所属関係は維持され続けます。

場所の色を変更する

このアプリでは、「場所」を左スワイプして「色...」ボタンをタップすると、場所を表示する文字の色を変えられます。その手順は下記の通りです。

  • 「色...」ボタンをタップすると、「色の選択」ダイアログボックスが開きます。
  • Webセーフカラーと呼ばれる、名前がつけられた216色が列挙されます。文字列が色の名前で、その文字列の色がその名前の色です。現在選択されている色は青枠で囲まれ、その色の場所まで長いリストが自動でスクロールします。
  • 好みの色を、長押しして下さい。ダイアログボックスが閉じ、文字色が変更されているのが確認できます。
  • 色は、個別の場所の情報として記憶されます。外部ファイルを書き出してバックアップする時も、一緒にバックアップされます。

場所を削除する

場所を削除する手順は下記の通りです。

  1. 「場所リスト」で、削除したい場所を左スワイプし、現れたメニューの一番右の「削除」ボタンをタップします。
  2. 「削除の確認」ダイアログが現れて、「○○(場所の名前)を削除してよろしですか?(削除すると取り消せません)」という警告が表示されます。
    • 削除そのものの取り消しはできませんが、誤って削除した場合でも、ある方法で復活させられるように、アプリに工夫が加えられています(次の項目を参照)。

削除した場所を復活させる

このアプリでは、〈個別のアイテムごとに、所属する場所の名前を記憶させる〉という形で、場所とアイテムの関係が管理されています。つまり、所属する場所を削除してしまっても、全く同じ名前の場所をもう一度新しく登録し直せば、アイテムは何ごともなかったかのように、前と同じように、そこに所属していたように振る舞います。この仕組みを利用すれば、誤って実行してしまった場所の削除を取り消すのと、実質的に同等のことができます。

所属不明になった迷子アイテムを救い出す

所属先の場所を削除されてしまったアイテム、いわば〝迷子〟のアイテムにアクセスして救出する手順は、下記の通りです。

  1. 「場所リスト」の右上に、矢印つきファイルの形()のアイコンがあるので、これをタップします。
  2. 現れたメニューから「所属先を失ったアイテムを救出...」をタップします。
  3. 迷子アイテムは、もとの場所ごとに「所属場所なし: もと「○○○○○○」」と分類されて表示されます(「○○○○○○」は最後に所属していた場所の名前)。
  4. 表示された迷子アイテムに対して、次のいずれかの作業を行って救出します。
    • アイテムの所属場所を個別に変更する(その方法は後述
    • そこに表示されている旧所属先の場所と同じ名前で、場所を作り直す。
      • 作り直しは、その画面から簡単にできます。「所属場所なし: もと「○○○○○○」」と表示されている横長のバーの右端に、丸まった矢印と救急箱のアイコン()があります。
      • このアイコンをタップすると、削除された元の所属場所と同じ名前の場所を作成し直すか、確認するダイアログボックスが表示されます。
      • 「作成」をタップすれば、削除された場所が復活し、所属先を失っていた迷子アイテムもすべてそこに、自動的に所属し直します。
  5. これで、通常通りアクセスできる状態に復帰します。
マニュアル②

「アイテム」を登録して管理する

「アイテムリスト」の概要

「アイテムリスト」画面は、特定の場所に登録されているアイテム、もしくはすべての場所にあるすべてのアイテムを表示・管理するための画面です。この画面で、一覧・検索やアイテムの管理(名前の変更、削除、所属場所の変更など)などを行えます。

アイテムを一覧する

既存のアイテムを一覧するには、2つの方法があります。特定の場所に所属するアイテムだけを一覧する方法と、すべての場所から検索してヒットしたアイテムを一覧する方法です。

特定の場所のアイテムを一覧する

特定の場所に登録されている(所属する)アイテムを一覧する手順は、2つあります。

  • 「場所リスト」で、場所のどれかをタップして現れるメニューの、一番上の「ここのアイテムを一覧」をタップします。「アイテムリスト」に画面が移動して、その「場所」に所属するアイテムのすべてを一覧できます。
  • 「場所リスト」で、場所のどれかを長押しすることで、一発でその場所の「アイテムリスト」に移動できます。

表示アイテムをキーワード検索で絞り込む

このアプリの最大の存在目的は、「探しているアイテムがどこにあるか」を最小の手間で判明させることです。登録した場所・アイテムが増えてゆくうちに、場所やアイテムの一覧から目的のアイテムを探し出すのは、不可能に近くなってゆきます。

そこで、すべての場所、あるいは特定の場所の中にあるアイテムを探す、キーワード検索を利用できます。

  1. 全体から検索するかどうかで、検索の始め方が異なります。
    • すべての場所から検索したい場合は、「場所リスト」の上部にある「すべての場所から検索...」をタップします。「アイテムリスト」が開きますが、検索を実行するまでは何も表示されません。
    • 特定の場所の中にあるアイテムを検索したい場合は、まずその場所に移動します(最初に、その場所の全アイテムが表示されます)。
  2. 「アイテムリスト」の最上部に、検索ボックスがあります。そこにキーワードを入力して、キーボード右下の「改行」をタップすれば、そのキーワードが含まれるアイテムだけが表示されます。
  3. 検索結果では、検索キーワードと一致する部分が黄色でハイライト表示されます。
  4. 再びすべてのアイテムを表示するには、検索ボックスに入ってキーワードをすべて消してから、キーボードで「改行」をタップして下さい。
  • 「すべての場所から検索...」を実行した場合、アイテムは、所属する場所ごとにまとめて表示されます。場所の表示順は、「場所リスト」の表示順と同じです。
  • 所属する場所を示す横長のバーの右端に、矢印つきの場所マーカーのアイコン()を持っています。このアイコンをタップすると、その場所に移動できます。
  • キーワードは複数指定できます。「身分秩序 京都」などのように、スペース(全角も半角も可)で区切ると、AND検索(指定されたキーワードをすべて含む)になります。
  • 「身分秩序/京都」のようにスラッシュ(全角も半角も可)で区切ると、OR検索(指定されたキーワードのどれか1つ以上を含む)になります。
  • AND検索とOR検索は、混在できます。優先順序は、まずANDで結合され、次にORで結合されます。「A B/C D」と検索した場合は、「AとBをどちらも含む、または、CとDをどちらも含む」ものが検索されます。カッコで挟んでも、優先順序を変更することはできません(カッコは無視されます)。
  • このアプリでは、アイテムにフィールド(データの内容ごとの区分け。たとえば「著者名」「タイトル」「出版年」「出版社名」など)を設けていません。どのようなアイテムでも登録できるように、柔軟性を確保するためです。

    そのため、通常なら複数のフィールドに区分けされて登録されるべき情報も、まとめて1つの文字列として登録するしかなく、フィールドごとの検索もできません。

    ただ、実用上はそれで十分です。たとえば、著者名の一部やタイトルの一部、出版社名の一部などを「室町幕府 桃崎」「中世京都 思文閣」などのように入力すれば、目的のアイテムはすぐに絞り込めます。

アイテムを新しく登録する

アイテム登録の概要

このアプリには、アイテムを新しく登録する方法が3つ用意されています。

  1. 手動登録(データベースの助けを借りながらキーボードで入力)
  2. バー(QR)コードを読み取った上で手動登録
  3. 手書きの数値を読み取った上で手動登録

これらはすべて、「アイテムリスト」の最上部にあるボタンから実行できます。

どの方法を採るにしても、手動登録の作業は避けて通れません。上の2と3は、手動登録の後に行うコードとの関連づけを、先にまとめて済ませるだけのものです。

手動でアイテムを登録する

  1. 「手動でアイテムを登録...」をタップします。
  2. 「アイテムの新規登録」というダイアログボックスが開きます。
  3. 下部に表示されている大きめのテキストボックスにアイテム名を入力し、「作成」をタップします。
  4. これで、その「場所」に所属した新規アイテムが作成されます。
このアプリでは、アイテムにフィールド(データの内容ごとの区分け。たとえば「著者名」「タイトル」「出版年」「出版社名」など)を設けていません。どのようなアイテムでも登録できるように、柔軟性を確保するためです。そのため、通常なら複数のフィールドに区分けされて登録されるべき情報も、まとめて1つの文字列として登録するしかありません。

バー(QR)コードを読み取ってアイテムを登録する

後に述べるように、手動で登録したアイテムには、後からバー(QR)コードを関連づけられます。その手間を省くために、まずバー(QR)コードを読み取らせて、それにアイテム名を与えてアイテムを新規登録できます。

この機能の真価は、書籍のバーコードを読み取らせた場合に発揮されます。初めて認識する書籍のバーコードを読み取らせると、全自動で書誌情報をデータベースから取得してきてアイテム名として自動入力し、ユーザーは「決定」ボタンをタップするだけ、というスピーディな登録が可能です。

具体的な手順は下記の通りです。

  1. この機能を起動するには、2つの方法があります。
    • 「場所リスト」からどれか場所を選択して、「アイテムリスト」に入り、一番上の「バー(QR)コードから登録...」をタップします。
    • 「場所リスト」でどれかの場所をタップし、現れたメニューから「ここにバー(QR)コードで登録...」をタップします。
  2. カメラが起動するので、バー(QR)コードを読み取らせます。
  3. 「アイテムの新規登録」ダイアログボックスが開きます。下部のテキストボックスにアイテム名を入力し、「OK」をタップします。これで、最初からバー(QR)コードに関連づけられたアイテムの登録が完了します。
    • 読み取ったコードが書籍のISBNコード(978または979で始まる13ケタの数値)でない場合は、コードが表している数値・文字列がそのまま、テキストボックスに自動入力されます。
    • 書籍のISBNコードが読み取られた場合は、全自動でCiNiiBooksデータベースに問い合わせられ、書誌データが取得され、テキストボックスに自動入力されます。

手書き文字認識でアイテムを登録する

最初からカバーにバーコードが印刷されている書籍ならともかく、そうでないことが多い古い書籍や、絶対にそうでない論文のコピーに、バー(QR)コードを用意する(印刷したり貼りつける)のは、さほど手間がかからないとはいえ、手間には違いありません。

また、コピーした論文をすぐに登録したい場合など、バー(QR)コードを用意する前に登録したい場合があるかもしれません。

そのような場合にもできるだけ自動化するための最終手段として、手書き文字認識(手書きに限らず、活字体でも可能)の機能を用意しています。

※この手書き文字認識機能には、下記のような制約があります。
  • 1件ごとに認識するのにそれなりの時間(最短で10秒程度、特にアプリ起動後の最初の認識には数十秒)がかかります。
  • tesseractというサービスをWeb上から呼び出して認識機能をダウンロードしているので、インターネット接続が必須。
  • カメラの視界に入った文字の中から、認識させたい文字を特定するために、撮影した画像を拡大したり移動させたり、という一手間がかかります。
  • 認識精度は100%ではなく、認識を誤ることがあります。
  • できるだけ認識精度を上げるため、読み取れる文字は数値(0~9)に限られます。
こうした理由から、手書き文字認識機能を全面的に使ってこのアプリを活用することは、あまり現実的ではありません。あくまでも、〈どうせ自動化を追求するなら、できる範囲でとことんやってみよう〉という作者のこだわりでつけた機能であり、補助的な機能とお考え下さい。

具体的な手順は、下記の通りです。流れとしては、「バー(QR)コードを読み取ってアイテムを登録する」の、バーコードを読み取る手順が、手書き文字を撮影する手順に入れ替わるだけです。

  1. この機能を起動するには、2つの方法があります。
    • 「場所リスト」からどれか場所を選択して、「アイテムリスト」に入り、上から2番目の「手書き認識から登録...」をタップします。
    • 「場所リスト」でどれかの場所をタップし、現れたメニューから「ここに手書き認識で登録...」をタップします。
  2. カメラが起動するので、認識させたい文字全体が視界に入るように撮影します。
  3. 後から回転させることはできないので、真上から、それが不可能で斜め上から撮る場合でも正面方向から撮影して下さい。
  4. 撮影に失敗しても、左下の「再撮影」をタップすれば、撮り直しできます。
  5. 撮影した写真に問題がなければ、右下の「写真を使用」をタップします。
  6. 「読み取る部分の指定」ダイアログボックスが開きます。そこで指示される通り、「読み取りたい数値が1行だけ赤枠の中に収まるように画面を移動・拡大縮小して下さい」。1本指のスワイプで画像を移動、2本指のスワイプで拡大・縮小できます。
  7. 数値が赤枠の中に(できるだけ大きく)収まったら、右下の「読み取り開始」をタップします。
  8. 数秒~数十秒をかけて、認識が行われます(アプリ起動後の初回の認識のみ、必ず数十秒かかります)。その間、アプリが落ちた/止まったと誤解されないため、画面上部に進行状況が逐次表示されます。
  9. 認識が終わると、「読み取り結果の確認」ダイアログボックスが開き、下部のテキストボックスに読み取り結果が自動入力されます。現物と照らし合わせて確認し、間違いがなければ、右下の「登録」ボタンをタップします。
  10. 「アイテムの新規登録」ダイアログボックスが開きます。下部のテキストボックスにアイテム名を入力し、「OK」をタップします。これで、最初からバー(QR)コードに関連づけられたアイテムの登録が完了します。
    • 読み取ったコードが書籍のISBNコード(978または979で始まる13ケタの数値)でない場合は、コードが表している数値・文字列がそのまま、テキストボックスに自動入力されます。
    • 書籍のISBNコードが読み取られた場合は、全自動でCiNiiBooksデータベースに問い合わせられ、書誌データが取得され、テキストボックスに自動入力されます。

アイテム登録時に書誌情報を自動的に取得する

論文情報/書籍情報を自動入力する

このアプリの真価は、文献や論文の情報を簡単に、自動的に入力できる機能にあります。それを実現するために、「アイテムの新規登録」ダイアログボックスには、次の2つのボタンが用意されています。

  • 「CiNii論文...」
  • 「CiNiiBooks...」

書籍のISBNコードをバーコードから読み取った場合は、この自動入力は文字通り全自動で行われます。

しかし、手動で登録する場合や、アイテム名を変更する場合にも、これらのボタンを使うことで、手動で行えます(特に、論文の検索はどうしても手動での検索が必須です)。これにより、Web上のデータベースから必要な情報を検索して、アイテム名を入力するテキストボックスに自動入力させることができます。

そのまま「作成」ボタンを押せば新規作成は完了しますし、「作成」ボタンを押す前に手作業で修正することもできます。

具体的な手順は、下記の通りです。

  1. 「アイテムの新規登録」ダイアログボックスが開いたら、欲しい情報の種類に合ったボタンをタップします。
    • 論文情報が欲しい場合:
      「CiNii論文...」ボタンをタップします。
    • 書籍情報が欲しい場合:
      「CiNiiBooks...」ボタンをタップします。
  2. 「検索キーワード」ダイアログボックスが新しく開きます。ここで、「検索キーワードを入力して下さい。(スペースで検索語のAND検索)」と促されますので、下部のテキストボックス(薄いグレーで「検索キーワード」と表示されている部分)をタップし、キーワードを入力して下さい。
  3. 「検索」ボタンをタップすると、指定したキーワードを含む論文が、CiNiiのデータベースから検索され、一覧表示されます。
  4. CiNii側のサーバーに過度の負荷をかけないため、検索結果は最新(発表日が新しい)の100件までに限られます。目的の論文をその100件以内に表示させるためには、次に述べる方法で、複数のキーワードを指定して検索結果を絞り込む必要があるかもしれません。
  5. 検索キーワードは、スペース区切り(全角も半角も可)で複数指定できます。AND検索のみ可能で、指定したキーワードをすべて含む論文が一覧表示されます。
  6. 検索結果は、カードを列挙する形式で表示されます。書誌情報を自動入力したい論文/書籍が表示されていたら、それをタップします。すると、その論文/書籍が選択された状態になります。右下の「選択」ボタンを押すまでは、何回でも選択し直すことができます。
  7. 選択して問題なければ、右下の「選択」ボタンを押して下さい。
  8. 画面が「アイテムの新規登録」ダイアログボックスに戻ります。下部のテキストボックスに、上で選択した論文/書籍の書誌情報が自動入力されているはずです。
  9. 論文/書籍の書誌情報は、下記の形に整形されて自動入力されます。
    • 論文の場合:
      著者名「論文のメインタイトル─サブタイトル」(『掲載雑誌名』,掲載号,発行団体名,出版年月)
    • 書籍の場合:
      著者名『書籍のメインタイトル─サブタイトル』(出版社名,出版年)

    これらは、日本史学界の学術論文/研究書で引用される時の最も標準的な形に近く、なおかつ必要な情報が限られた画面スペースに効率よく表示されるためのフォーマットです。

  10. 今のところ、このフォーマット以外の形に整形する機能はありません。その理由は下記の通りです。 (と、
  11. 自動入力や修正が済んだら、通常のアイテム登録と同じように、「アイテムの新規登録」ダイアログボックスの右下の「作成」ボタンをタップして下さい。それで登録完了です。

アイテムの要素の色分け・文字サイズ変更

作者自身が実際にこのアプリをテスト運用してみた結果、

著者名「論文のメインタイトル─サブタイトル」(『掲載雑誌名』,掲載号,発行団体名,出版年月)

のような形式の長大な文字列が、同じ文字サイズ・文字色で並んでいるのは、あまり見やすくないと判断しました。

そこで、文献の中で最も重要な情報というべき「著者名」と「論文/書籍名」を目立たせ、どちらかといえば枝葉末節というべき(しかし切り捨てることはできないくらいには重要な)その他の情報を目立たせなくするために、それらの情報ごとに色と文字サイズを分けられるようにしました。

このアプリでは、上に示したような書誌情報のフォーマットを分析・分解することで、それを実現しています。具体的には、次のような仕組みです。

  • 最初に現れるの直前までを、「著者名」と判断します。
  • それより後で、半角カッコ(の直前に位置するが現れたら、そこまでを「論文/書籍名」と判断します。
  • 残りの部分を、その他の情報と判断します。

上の3つの部分は、それぞれ色と文字サイズを独立して変更でき、それをアプリに記憶させられます。その手順は下記の通りです。

  1. 画面下部のタブから「設定」タブをタップします。すると「設定」画面が開きます。
  2. 「設定」画面の上部に「アイテムの表示色と文字サイズ」というセクションがあります。そこで、「著者名」「タイトル」「その他」それぞれの文字色とサイズ(通常サイズを100%とした時の拡大縮小率)を指定できます。
  3. 初めてこのアプリを起動した時は、各項目の色とサイズが、次のように設定されています(私自身が、使っていて最も見やすいと感じた設定です)。
    • 著者名 色:「darkslategray」、サイズ:90%
    • タイトル 色:「mediumblue」、サイズ:100%
    • その他 色:「darkgray」、サイズ:80%
  4. 色の名前が書かれた白い長方形をタップすると、「色の選択」ダイアログボックスが開きます。
  5. Webセーフカラーと呼ばれる、名前がつけられた216色が列挙されます。文字列が色の名前で、その文字列の色がその名前の色です。現在選択されている色は青枠で囲まれ、その色の場所まで長いリストが自動でスクロールします。
  6. 好みの色を、長押しして下さい。ダイアログボックスが閉じ、設定画面の該当する色が変更されているのが確認できます。
  7. 「○○%▼」と書かれた部分をタップすると、文字サイズの候補を列挙したドロップダウンリストが表示されます(サイズは10%刻みで、最小で50%、最大で150%です。)。好みのサイズ(倍率)をタップして選択して下さい。
  8. 色・サイズの新しい設定は、どちらも、次に「アイテムリスト」画面が表示/更新された時から有効になります。
  9. 色もサイズも、変更した段階で、新しい設定がアプリ内部の設定ファイルに記憶されます。アプリを閉じても、次に開いた時には、新しい設定が自動的に読み込まれ、「アイテムリスト」の表示に反映されます。
  10. 色・サイズの設定は、外部ファイルに書き出してバックアップすることができません。変更するけれども元に戻したくなるかもしれない、と思った時は、スマホでスクリーンショットを取るなどして、ユーザー自身で記憶しておいて下さい。

上の分析ルールは、実は変更できます。分析は〝正規表現〟によるパターン・マッチングで行われており、そのパターンをユーザーが書き換えられるようになっています。

  • 「設定」タブの、「アイテムの書式フォーマットの正規表現」セクションのテキスト・エリアに、現在のパターンが表示されています。これをユーザーは、自由に書き換えることができます。
  • この機能はあくまでもオマケ的なものなので、「正規表現とは何か?」「正規表現パターンはどうやって書けばよいのか?」「この人は何を言っているのか?」などといったことについて、このヘルプで踏み込んで説明しません。必要に応じて、ネットなどで調べて下さい。
  • この機能については、作者は上のような姿勢ですので、〈正規表現とは何かを知っていて、パターンを自分で書ける人〉以外が、この設定を変更することはお勧めしません。
  • 間違って書き換えてしまったり消してしまった場合など、元に戻したい時にも、安心して下さい。「初期状態に戻す」ボタンをタップすれば、すぐに初期状態に戻ります。
  • テキスト・エリアに表示されている正規表現パターンを書き換えると、1文字書き換えるごとに、下に表示されている2つの「サンプル」に適用され、色・サイズの表示が更新されてゆき、望み通りのパターン・マッチングが実現できているかを確認できます。
  • 望み通りのマッチングができパターンが書けたら、「パターンを保存」ボタンを押して、そのパターンをアプリに記憶させることができます。次に場所を開いてアイテムを表示する時から、新しいパターンで分析・表示されます。
  • アプリに記憶させた新しいパターンは、外部ファイルにバックアップすることができません。また、アプリを削除すると、そのデータは消滅します。うまくいったパターンを失わないために、スクリーンショットを撮るなどして、工夫することをお勧めします。

書籍の中の〝章〟になっている論文の情報を自動入力する

この機能も、歴史学を初めとする人文学では需要が高いはずの、目玉機能です。

論文の中には、研究書の中の1つの章として存在するものがあります。学術雑誌に発表済みの論文を自著に再録する場合や、それらと並んで、自著で書き下ろしで書かれる場合があります(特に日本史学の場合)。それらのデータは、上記の2つのやり方では取得できません。CiNii論文検索では雑誌論文のみを扱うからであり、またCiNiiBooks検索では本1冊単位で登録されているからです。

しかし、このアプリには、この困難を乗り越えるための機能が用意されています。下記の手順を踏んで下さい。

  1. 流れとしては、〈上に述べた通りの方法で、収録されている本を検索し、その中から目次データを抽出する〉という手順になります。なお、この方法は、既存のアイテムの「名前を変更」する場合も使えます。
  2. 「アイテムの新規登録」(または「名前の変更」)ダイアログボックスが開いたら、「CiNiiBooks...」をタップします。
  3. 同じ本に収録されている複数の論文データを取得するために、何度も同じ本を検索するためのキーワードを入力するのは、設計思想上ナンセンスです。そこで、「CiNiiBooks...」ボタンをタップした後に開かれる「検索キーワード」ダイアログボックスの、「前と同じ本...」ボタンを活用して下さい。
  4. 「前と同じ本...」ボタンを押せば、前回検索して選択した本の情報だけが、1タップで、キーボードから入力することなしに、ピンポイントで検索されて表示されます(もっとも、通常通りのキーワード検索を行うこともできます)。
  5. 検索の結果、カード形式で表示された本の情報の、下部に注目して下さい。「▼目次取得を試みる」と書かれた部分があります。
  6. そこをタップすると、アプリは、Web上のオープンな書誌情報データベースであるopenBD(https://openbd.jp/)を利用して、追加で目次情報を取得しようと試みます。
  7. うまく目次情報が取れた場合は、今タップした「▼目次取得を試みる」のすぐ下に、目次情報が表示されます。最もうまくいった場合は、章ごとに小さなカード形式で表示され、それらのどれかをタップして選択することができます。
  8. 右下の「選択」ボタンを押すまでは、何回でも選択し直すことができます。選択して問題なければ、右下の「選択」ボタンを押して下さい。
  9. 章を選択した状態で右下の「選択」ボタンをタップすると、画面が「アイテムの新規登録」ダイアログボックスに戻ります。その下部のテキストボックスに、選択した論文の書誌情報が自動入力されているはずです。
  10. 章ごとにデータを取得することをやめて、通常通り1冊の本としてデータを取得したい場合は、かーどの一番下の「【細目を取得しない】」をタップして選択してから、右下「選択」ボタンをタップして下さい。
  11. 書籍の目次情報から取得された論文の書誌情報は、

    著者名「論文のメインタイトル─サブタイトル」(『書籍のメインタイトル─サブタイトル』,出版社名,出版年)

    の形に整形されて自動入力されます。
  12. このフォーマット形式も、今のところ固定されています。お気に召さない場合は、お手数ですが、手動で修正して下さい。
  13. 自動入力や修正が済んだら、通常のアイテム登録と同じように、「アイテムの新規登録」ダイアログボックスの右下の「作成」ボタンをタップして下さい。それで登録完了です。
  • なお、既存のアイテムと完全に一致する名前を入力して登録した場合は、新規登録にはならず、そのアイテムがその場所に移動します(別の場所にあった場合。同じ場所にあった場合は何も起こりません)。このアプリでは、そのような仕組みでアイテムの新規登録/移動を管理しています。

アイテムの名前の変更

アイテムの名前は、登録後にも自由に変更できます。その手順は下記の通りです。

  1. アイテムを左スワイプして、「名前...」ボタンをタップします。
  2. 「名前の変更」ダイアログボックスが開くので、下部のテキストボックスに、新しい名前を入力し、「決定」ボタンをタップします。これで名前の変更は完了です。
  3. この時、「CiNii論文...」ボタンや「CiNiiBooks...」ボタンをタップすることで、アイテムを新規登録する時と同じようにデータベースから書誌情報を取ってくることができます。

アイテムの場所を手動で移動させる

アイテムの場所を移動させる方法は、2つあります。手動か、カメラによるバー(QR)コード認識です。

手動で移動させる手順は、下記の通りです(カメラによるバー(QR)コード認識で移動させる方法はこちらを参照)。

  1. アイテムを左スワイプして、「移動...」ボタンをタップします。
  2. 「場所の変更」ダイアログボックスが開き、既存の場所がリストアップされたリストが現れます。
  3. リストをタップし、好きな場所を選んで「決定」ボタンをタップすれば、その場所に移動させることができます。
  • 既存の場所ではなく、新しい場所を作って移動させることもできます。その手順は下記の通りです。
    1. 「場所の変更」ダイアログボックスで表示される、場所の一覧リストの先頭の(最初から表示されている)「【新しい場所を作成...】」を選択した状態で、「決定」ボタンをタップします。
    2. 「場所の変更→新しい場所」ダイアログボックスが開きます。
    3. テキストボックス(「新しい場所の名前を入力」と薄く表示されている部分)をタップして、移動先にしたい新しい場所の名前を入力し、「決定」をタップします。
    4. これで、その名前の場所が新規作成された上で、そこにこのアイテムが移動します。

アイテムの削除

アイテムを削除する手順は、下記の通りです。

  1. アイテムを左スワイプして、「削除」ボタンをタップします。
  2. 削除する前に「削除の確認」ダイアログボックスが現れ、本当に削除してよいか確認されます。削除してよければ「削除する」をタップします。
  3. アイテムを削除すると、復活させることはできません。
  4. ただし、同じ名前のアイテムを新たに登録し直すために、手助けになる機能が用意されています。次に述べる、アプリ内クリップボードにアイテム名をコピーする機能です。

アイテム名のコピーとペースト

  • 「アイテムリスト」でアイテムを長押しすると、アイテム名がアプリ内クリップボードにコピーされます。
  • iPhone標準のクリップボードにコピーできるのが一番便利なのですが、iPhoneではセキュリティ上、クリップボードをプログラムから操作することに強い制限がかけられており、今回のバージョンではそれを突破できませんでした。

    そこで窮余の策として、アプリ内クリップボードを用意して、そこにコピーするという形にしました。

  • アプリ内クリップボードにコピーされたデータは、「アイテムの新規登録」ダイアログボックスが開かれた時に、下部の(アイテム名を入力するための)テキストボックスの中で左スワイプすると、テキストボックスの中にペーストされます。
  • そのテキストボックスの中で長押し・タップなどをすれば、iPhone標準の「選択」「カット」「コピー」「貼りつけ」などの機能を使えます。
  • マニュアル③

    バー(QR)コードで便利に使いこなす

    バー(QR)コード操作の概要

    このアプリの真価は、場所とアイテムのすべてをバー(QR)コードに関連づけて、すべての管理をバー(QR)コードで自動化できることにあります。そこで、バーコードの利用に関することを、ここで独立した章として扱います。至高の文献管理体験まで、あと少しです。

    アイテムとバー(QR)コードを関連づける

    手動で登録したアイテムには、後からバー(QR)コードを関連づけることができます。その手順は下記の通りです。

    1. アイテムをタップし、下から現れたメニューから「バー(QR)コードに関連づけ」というボタンをタップします。
    2. カメラが起動します(このアプリで初めてカメラを起動する場合は、カメラの起動をこのアプリに許可するかどうか、iPhoneから確認されますので、「許可」して下さい)。
    3. アイテムと関連づけたいバー(QR)コードに、カメラをかざして下さい。
      • 手動でシャッターを切る必要はありません。iPhoneがコードを認識すると、自動的にシャッターが切られます。
      • バーコードを読み取りたい場合は、中央の水平の赤い直線が、バーコードを横切るようにカメラを向けると、コードが認識されます。
      • QRコードを読み取りたい場合は、画面の中に、ある程度以上の大きさでコードが写り込めば、自動的に認識されてシャッターが切られます。
      • QRコードの読み取りはかなり敏感で、かなり遠くても小さくても、ほぼ一瞬で認識されます。
      • そのため、いくつかの注意点を守らないと、読み取りに失敗します。
      • カメラの視界の中に複数のQRコードが写り込んでいると、認識に失敗します。
      • 関連づけたくない、関係ないQRコードが写り込んでいた場合も、一瞬で認識されて、関連づけられてしまいます。
      • そのため、カメラ画面の視界の中に、それらの認識したくないQRコードが入っていない状態でカメラが起動されるように、工夫して下さい。

    アイテムとバー(QR)コードを関連をやり直す

    アイテムとバー(QR)コードの関連づけは、何度でもやり直すことができます。また、すでにアイテムAと関連づけられているバー(QR)コードを、アイテムBと関連づけ直すことができます。

    なお、関連づけを削除する機能はありません。そのコードをアイテムBと関連づけ直す時までは、アイテムAとそのコードとの関連づけを放置しておいても、実害がないからです。

    アイテムとバー(QR)コードの関連づけをやり直す手順は、下記の通りです

    1. 新しく関連づける時と同じように、アイテムをタップして、メニューから「バー(QR)コードに関連づけ」ボタンをタップし、関連づけたいバー(QR)コードをカメラで撮影・認識します。
    2. その際、そのコードがほかのアイテムとすでに関連づけられている場合は、警告の意味で「関連づけ更新の確認」ダイアログボックスが開きます。その段階なら、関連づけの上書きをキャンセルできます。
    3. 上書きして問題なければ、「続行」をタップします。これで、関連づけのやり直し(更新)が完了します。
    4. 誤って関連づけを更新してしまった場合は、元の(正しい)アイテムと関連づける作業を、やり直して下さい。

    バー(QR)コード認識によるアイテムの移動

    一度バー(QR)コードと関連づけられたアイテムは、もう一度そのバー(QR)コードをカメラから認識させることで、簡単に所属場所を移動できます。その手順は下記の通りです。

    1. まず、移動先の場所を指定します。それには2つの方法があります。
      • 「場所リスト」で移動先の「場所」をタップし、現れたメニューから「この場所にバーコードで登録...」をタップする。
      • 「場所リスト」で移動先の「場所」を選んでその場所に入り、「アイテムリスト」を表示させてから、一番上の「バー(QR)コードから登録...」をタップする。
    2. カメラが起動するので、アイテムのバーコードを認識させます。これで、その場所への移動が完了です。
    3. このアプリでは、1つの場所に複数のアイテムを移動させる手間を最小限にするよう、設計されています。そのため、1つのアイテムを移動させた後も、またカメラが起動します。そこで別のアイテムのバーコードを読み取らせれば、そのアイテムも移動します。
    4. 以下、カメラが起動した状態でユーザーが「キャンセル」をタップするまで、カメラは何度でも起動し、連続していくつものアイテムを移動させることができます。

    場所とアイテムのバー(QR)コード認識によるアイテムの移動

    このアプリを使う最大の利益は、場所もアイテムもバーコードに関連づけて、全自動で管理できることです。手動で場所を登録した後、その場所をバー(QR)コードと関連づけることができます。そのバー(QR)コードを、関連づけられた場所の現物(本棚や箱など)に貼りつけたり、1つの書類にまとめてリストアップしておけば、全自動化が可能になります。その方法は、次の章にまとめて特記してあります。

    マニュアル④

    バー(QR)コードでエレガントな全自動化

    エレガントな全自動化の概要

    このアプリでは、アイテムの移動処理をバー(QR)コード認識によって全自動化させる、というエレガントな到達点があります。

    それを実現するには、アイテムだけでなく、場所もあらかじめバー(QR)コードと関連づけておく必要があります。

    場所とバー(QR)コードを関連づける

    場所とバー(QR)コードを関連づける手順の流れは、アイテムを関連づける手順とほぼ同じで、下記のように行います。

    1. まず、手動で場所を登録しておいて下さい。
    2. 「場所リスト」でどれか1つの場所をタップし、現れたメニューから「バー(QR)コードに関連づけ...」をタップします。
    3. カメラが起動するので、関連づけたいバー(QR)コードを読み取らせます。これで関連づけは完了です。

    「場所」とバー(QR)コードの関連づけも、何度でもやり直すことができます。その手順は下記の通りです。

    1. 上と同じように、新しく関連づけたい場所をタップして、「バー(QR)コードに関連づけ...」をタップして、関連づけたいバー(QR)コードをカメラに読み取らせて下さい。
    2. ほかの場所とすでに関連づけられている場合は、古い関連づけを外して新しい場所と関連づけ直すか、確認されます。
    3. 問題ない場合は「続行」をタップすれば、関連づけのやり直しは完了です。

    エレガントな全自動化を実践する

    場所とアイテムのそれぞれがバー(QR)コードと関連づけられてしまえば、いよいよ、待望の全自動管理が行えます。

    具体的には、既存のアイテムを複数、次々と、カメラにかざすだけで、新しい場所に移動させることができます。

    1. 「場所リスト」で、上から3番目の「場所のバー(QR)コードからクイック登録...」をタップします。すると、カメラが起動します。
    2. 最初に、移動先の場所の現物に貼りつけられた(あるいは、コードを集約したシートなどに印刷された)バー(QR)コードを読み取らせます。
    3. 認識が成功すると、続けてカメラが起動するので、その場所に移動させたいアイテム(複数可)のバーコードを読み取ります。これで、その場所への移動処理が完了します。
    4. ユーザーが「キャンセル」をタップしてカメラを終了しない限り、何点でも続けて移動させることができます。

    いかがでしょうか? これこそ、現段階の手もとのテクノロジーで一個人が到達可能な、〈手間が極小なので実用的で長続きする、紙媒体の文献管理〉の、最高峰の姿ではないでしょうか?

    マニュアル⑤

    クラウドにバックアップして復元する

    バックアップ機能の概要

    以上で、データの登録・管理・操作の説明は終わりです。しかし、実用的なシステムに最も重要な、最後の機能が残っています。安全で手軽なデータのバックアップと、復元の機能です。

    バックアップ機能は、安全のためばかりでなく、ユーザーが様々な使い方を試行錯誤する上でも(失敗した場合に、それよりましだった時の状態に戻せる)必須です。

    安全で手軽なデータのバックアップを実現するには、次のような条件が満たされていなければなりません。

    • 手軽・簡単でないと、人はバックアップを面倒くさがり、後で必ず痛い目を見ます(卒業論文の提出直前に、そうなって泣きそうになっている学生を何人も見てきました)。そこで、可能な限り手軽・簡単にバックアップ/復元が行える仕組みが必要です。
    • バックアップしたデータは、安全な場所に保管される必要があります。それも、できるだけ少ない手間で、です。
    • 現代においては、それは〈自動的にクラウドにバックアップする〉のが最も適切な正解でしょう。デバイス本体(iPhoneなど)を紛失したり破損した時に、クラウド上にバックアップがあることがどれほどの安心感をもたらすかは、いうまでもありません。
    • クラウドへのバックアップは、ユーザーが意識することなく、全自動で果たされるべきです。
    • それと同時に、デバイス本体(iPhoneなど)の内部にも保存されているべきで、クラウドと自動的に同期しているべきです。
    • クラウドにバックアップされたデータは、ほかのクラウドサービスや、PC/Mac/モバイルデバイスなどで自由に取り出し、加工し、書き戻すことができるべきです。
    • デバイス本体に保存されたバックアップ・データも、デバイス内のほかのアプリやサービス(DropboxやGoogleDrive)に自由に手渡して、保管場所の冗長化や分散化などを可能にして、安全性を高めるべきです。
    • それを実現するためには、iPhoneなどのApple製品の場合は、アプリごとに割りあてられたiCloudのドキュメント・フォルダに保存すること、また、他のアプリにデータを渡す「共有」機能の実装が最適です。
    • バックアップしたデータは、扱いやすいに越したことはありません。それに最も適したファイル形式がテキスト・ファイル形式であることには、ほぼ疑問の余地がありません。テキスト・ファイルなら、テキスト・エディタ(Windowsのメモ帳でも何でも)で簡単に内容を確認・修正できます。
    • このアプリでは、データを管理するデータベースとして、SQLiteを使っています。詳しい説明は省きますが、内部的なデータ操作のすべては、SQLクエリーによって行われています。
    • SQLクエリーは、文字列を用いた命令です。つまり、データベースの適切な場所にデータを書き戻す命令(INSERT命令)を、すべてのデータ(場所/アイテム)に対して行うようなテキスト・データを書き出せば、そのテキスト・データをデータベースに読み込ませるだけで、データベースが復元できます。
    • バックアップは、いくつでも、世代を分けて作れるべきです。これにより、最新のバックアップに致命的な欠陥が見つかって、それより昔の状態に戻りたい場合に、それが実現できます。
    • バックアップ・ファイルの世代管理を自動的に行うことは、作者の能力を超えます。
    • そのため、バックアップの実行自体は、全自動では行わず、ユーザーが明示的に行う仕様(バックアップするたびに、ユーザーが違う名前をつけて保存する)とします。

    以上の理由から、このアプリでは、場所やアイテムのデータを、次のようにバックアップするようにしました。

    iPhone(iOS)の場合:〈SQLクエリーの命令文を列挙したテキストファイルを、デバイス内の、iCloudと自動同期するドキュメント・フォルダに保存する。保存すると同時に、または後から、バックアップしたデータを、デバイス内のほかのアプリやサービスに渡せるようにする〉
    Androidの場合:〈iCloudの自動同期に相当するものがないので、上のやり方から、その部分だけを省く〉

    さらに、このアプリの仕様上、「場所」データと「アイテム」データは、別々に独立させてバックアップした方が、都合よいと考えられます。これにより、現状の「場所」データを温存したまま「アイテム」だけをすべて入れ替えたり、その逆が可能になります。ただし、一まとめにバックアップ/復元できた方が便利な時もあるので、「すべてまとめてバックアップ」できるようにもしてあります。

    データをバックアップする

    具体的なバックアップの手順は簡単です。

    1. 「場所リスト」の右上に、矢印つきファイルの形()のアイコンがあるので、これをタップします。
    2. 現れたメニューから「バックアップにデータを保存...」をタップします。
    3. このアプリでは、場所とアイテムを別々にバックアップします。「バックアップ保存」のサブメニューが開くので、「場所だけをバックアップ...」「アイテムだけをバックアップ...」「すべてまとめてバックアップ...」のどちらかをタップします。
    4. 「データのバックアップ」ダイアログボックスが開きます。バックアップ・ファイルの名前を自由に決めて、中ほどのテキストボックスに入力します。
    5. ほとんどの場合、いちいちバックアップ・ファイルの名前を決めたり入力するのは面倒です。そこで、最低限の情報が分かるファイル名が、自動的に入力されています。必要に応じて書き換えて下さい。
      • 自動入力されるファイル名は、「場所-**************(数値14ケタ)」または「アイテム-**************(数値14ケタ)」です。
      • 14ケタの数値の意味は、作成時のタイムスタンプです。左から順に、西暦4ケタ・月2ケタ・日2ケタ・時2ケタ・分2ケタ・秒2ケタを意味します。
    6. ファイル名が決まったら、「保存して外部アプリに渡す」ボタンか、「保存」ボタンを押します。これで、iCloudと同期する、デバイス内のこのアプリの専用領域(ドキュメント・フォルダ)に、バックアップ・ファイルが保存されます。
      • 「保存」ボタンを押した場合は、それだけで終了です。
        • iPhone(iOS)の場合は、それで〈クラウドと自動的に同期されるフォルダ〉にバックアップ・ファイルが保存されているので、十分に安全です。
        • Androidの場合は、iCloudの全自動同期にあたるものが備わっていないので、クラウド・ストレージに保存したい場合は、Dropboxなどの外部のクラウド・ストレージ・アプリに、手動でエクスポートする必要があります。あとからエクスポートだけを行うこともできますし、「保存して外部アプリに渡す」ボタンを押せば、保存時にエクスポートもまとめえ行えます。
      • 「保存して外部アプリに渡す」ボタンを押した場合は、「保存」ボタンと同じように保存された上で、デバイスにインストール済みのアプリやサービスに、バックアップ・ファイルのコピーを渡すことができます。
        • iPhone(iOS)/Androidの場合ともに、「共有」メニューが開きますので、バックアップ・ファイルを渡したい外部アプリを選択して、ほかのアプリで行うのと同じやり方でエクスポートできます。
      • これにより、DropboxやGoogleDriveなどの、別のクラウド・データ・ストレージにデータを渡して保管・活用・加工することが可能です(もちろん、DropboxやGoogleDriveのアプリが別途インストール済みで、アカウントも作成済みであることが大前提です)。さらに、意味があるかは別として、バックアップ・ファイルをブラウザやエディタ、ビューアなどのアプリで開いて内容を確認することもできますし、メールやSMSに添付して送ることも(恐らく)可能です。

    バックアップからデータを復元する

    具体的な復元の手順も簡単です。

    1. 「場所リスト」の右上に、矢印つきファイルの形()のアイコンがあるので、これをタップします。
    2. 現れたメニューから「バックアップからデータを復元...」をタップします。
    3. 「バックアップ復元」のサブメニューが開くので、「場所だけを復元...」「アイテムだけを復元...」「すべてまとめて復元...」のどちらかをタップします。
    4. 「ファイルの選択」ダイアログボックスが開きます。下部に、ファイルを選択するためのドロップダウン・リストがあります。
      • iPhone(iOS)/Androidの場合ともに、リストの中には、デバイス内のバックアップ・ファイルの保管場所である、ドキュメント・フォルダに存在するバックアップ・ファイルが列挙されています。
      • ただし、Android版を初めて起動した直後の場合は、注意点があります。この場合、ドキュメント・フォルダにあるはずのバックアップ・ファイルが、1つも列挙されていないことがあります。そうなる理由は、ユーザーがまだ、アプリにそのフォルダへのアクセスを承認(許可)していないためです。
      • その場合は、既存のデータを一度バックアップして下さい(アプリを初めて起動した直後でデータがまだ存在しない場合は、場所やアイテムを1つ適当に作った上で)。その途中で、ドキュメント・フォルダへのアクセスを許可するかどうか、確認を求められます。そこで許可すると、通常通り、そのフォルダからの復元が可能になります。
      • 多くの場合、復元したいバックアップは、最新のものか、最近のものです。それを選択しやすくするため、リストの中は新しい順に並べられており、最新のファイルが最初から選択されています。
      • 場所とアイテムのバックアップ・ファイルには、決められた形式があります。形式が間違っている場合(特にありそうなのは、場所の復元のためにアイテムのバックアップ・ファイルを使おうとしたり、その逆の場合)には、警告が表示されて、復元が失敗します。
    5. リストから、復元に用いたいファイルを選び、「選択」をタップします。
    6. 「最終確認」ダイアログボックスが開きます。これは、場所でもアイテムでも、データをバックアップから復元する場合、既存のデータがすべて消去されるためです。「OK」をタップすると復元が実行され、取り消すことはできなくなります。取り消せるようにするためには、現在の状態をバックアップして、必要に応じてそこから復元し直して下さい。
    7. ※このアプリでは、DropboxやGoogleDriveなどの外部アプリから、直接バックアップ・ファイルを受け取って復元することはできません。それらのアプリに保存されているバックアップ・ファイルから復元したい場合は、一度、それらのアプリからiCloudのこのアプリのドキュメント・フォルダにデータをコピーしておいて、それから通常の復元の手順を踏んで下さい。

    バックアップ・ファイルを外部アプリ/サービスに渡す

    作成済みのバックアップ・ファイルを、後から外部アプリ/サービスに渡すことができます。その手順は簡単です。なお、エクスポートしたファイルを別の端末でインポートすることで、iPhone(iOS)とAndroidの間でのデータの受け渡しも可能です。

    iPhone(iOS)で外部アプリにエクスポートする手順

    1. 「場所リスト」の右上に、矢印つきファイルの形()のアイコンがあるので、これをタップします。
    2. 現れたメニューから「バックアップを別アプリに渡す...」をタップします。
    3. 「ファイルの選択」ダイアログボックスが開きます。下部に、ファイルを選択するためのドロップダウン・リストがあります。
      • iPhone(iOS)の場合:リストの中には、デバイス内のバックアップ・ファイルの保管場所である、ドキュメント・フォルダに存在するバックアップ・ファイルが列挙されています。
      • Androidの場合:リストの中には、デバイス内のバックアップ・ファイルの保管場所である、ドキュメント・フォルダに存在するバックアップ・ファイルが列挙されています。
      • 復元の場合と同様に、リストの中は新しい順に並べられており、最新のファイルが最初から選択されています。
    4. リストから、外部アプリ/サービスに渡したいファイルを選び、「選択」をタップします。
    5. 共有メニューが開き、デバイスにインストール済みのアプリやサービスに、バックアップ・ファイルのコピーを渡すことができます。

    参考:バックアップ・ファイルをDropboxからこのアプリにコピーする

    iPhoneなどiOSアプリでは、アプリを削除すると、アプリのドキュメント・フォルダも消去されてしまいます。そのため、ドキュメント・フォルダにあるはずのバックアップ・ファイルも消えてしまい、バックアップとして用をなしません。そこで、このアプリを削除しても影響を受けないDropboxなど外部アプリ/サービスにデータを渡す機能があります。

    すると次に、アプリのドキュメント・フォルダにDropboxなどからコピーして書き戻す手順が必要になります。これは、iPhone(iOS)の「共有」機能で実現できます(Androidでも同等の機能で実現できます)。

    iPhone(iOS)でDropboxアプリから書き戻す手順

    1. Dropboxアプリを立ち上げ、下部の「ファイル」タブから、書き戻したいバックアップ・ファイルがあるフォルダへ移動します。
    2. Dropboxアプリを立ち上げます。SDカードスロットを持たない機種(Nexus5など)では、内部ストレージに保存することになりますので、あらかじめ、アプリ右上の「…」をタップして「内部ストレージを表示」をタップし、内部ストレージが保存先として表示されるようにしておいて下さい。
    3. それぞれのフォルダやファイルの下に、○に囲まれた「...」という小さなボタンがあります。目的のバックアップ・ファイルにあるそのボタンをタップします。
    4. 現れたメニューから「エクスポート」→「別のアプリで開く...」→「”ファイル”に保存」の順にタップします。
    5. 「このiPhone内」の中から、「文系の文献整理」フォルダを選び、右上の「保存」をタップします。これで完了です(ファイルは移動ではなく、コピーされます)。

    AndroidでDropboxアプリから書き戻す手順

    1. Dropboxアプリを立ち上げ、左上のメニューボタンから「ファイル」をタップして、書き戻したいバックアップ・ファイルがあるフォルダへ移動します。
    2. それぞれのフォルダやファイルの右端に、縦向きの点が3つ並んだ「...」という部分があるので、バックアップ・ファイルにあるその部分をタップします。
    3. 現れたメニューから「エクスポート」→「デバイスに保存」の順にタップします。
    4. 左上の、横線が3本、縦に並んだボタンをタップすると、保存先を選べます。
      • SDカードスロットを持たない機種(Nexus5など)では、内部ストレージに保存することになりますので、あらかじめ、アプリ右上の「…」をタップして「内部ストレージを表示」をタップし、内部ストレージが保存先として表示されるようにしておいて下さい。
    5. 保存先に、SDカードや「内部ストレージ」をタップして選んで下さい。タップして現れた場所(それらのストレージの、保存領域の最上層)は、アプリが復元用のバックアップファイルを探す時に表示する場所です。そのため、ここにバックアップ・ファイルを保存(エクスポート)しておかないと、アプリで復元する時に見つけられません。
    6. 必要に応じてファイル名を書き換え(もちろん書き換えなくても問題ありません)、右下の「保存」をタップします。これで完了です(ファイルは移動ではなく、コピーされます)。

    バックアップ・ファイルを削除する

    増えすぎてわけが分からなくなった/内容が壊れている/内容が古すぎるので不要になった、などの理由で、バックアップ・ファイルを削除したい場合があります。その手順は下記の通りです。

    1. 「場所リスト」の右上に、矢印つきファイルの形()のアイコンがあるので、これをタップします。
    2. 現れたメニューから「バックアップを選んで削除...」をタップします。
    3. 「ファイルの選択」ダイアログボックスが開きます。下部に、ファイルを選択するためのドロップダウン・リストがあります。リストの中には、デバイス内のバックアップ・ファイルの保管場所となっている、ドキュメント・フォルダ内にあるバックアップ・ファイルが列挙されています。
      • 復元の場合と同様に、リストの中は新しい順に並べられており、最新のファイルが最初から選択されています。
    4. リストから、削除したいファイルを選び、「選択」をタップします。
    5. 「最終確認」ダイアログボックスが開きます。削除すると、取り消せないためです。「OK」をタップすると削除が実行されます。

    現在の全データを消去する

    特定の状態に復元したいわけではなく、ただ単に、白紙の状態からデータを構築し直したくなって、データを全消去したい場合があります。全消去といっても、このアプリでは、場所とアイテムが独立して管理されているので、両方とも削除したい場合は、それぞれを削除する必要があります。その手順は下記の通りです。

    1. 「場所リスト」の右上に、矢印つきファイルの形()のアイコンがあるので、これをタップします。
    2. 現れたメニューから「現在のデータを消去...」をタップします。
    3. 「データ消去の対象」のサブメニューが開くので、「場所をすべて消去...」「アイテムをすべて消去...」「どちらもすべて消去...」のどちらかをタップします。
    4. 「最終確認」ダイアログボックスが開きます。削除すると、取り消せないためです。
      • そうなる前に保険をかけておけるよう、「最終確認」ダイアログボックスには、「バックアップする...」ボタンがあります。
      • これをタップするとバックアップを作成する手順に進み、現在の状態をバックアップしておけます。
    5. 「OK」をタップすると消去が実行されます。

    使いこなすためのヒント

    アイテムに関連づけるバー(QR)コードを簡単に用意する方法

    このアプリを最大限に活用するためには、論文などにもバー(QR)コードが印字・印刷されている必要があります。その点が、このシステムの最大のネックです。バー(QR)コードは手書きできないので、バー(QR)コードが印刷されたものを入手するか、自分で作って貼りつけるか、直接印刷するしかありません。

    ハードルは高そうですが、色々と実験してみた結果、最初に少しだけ手間をかければ、あとはほとんど手間をかけずに実現できそうなことが分かりました。

    バー(QR)コードが印刷されている既製品のシールを入手して貼りつける

    最も簡単で、あまり高くつかないお金だけで解決できるのが、この方法です。このようなシールの存在を偶然知り、それがこのシステムの現実性・実用性を完璧に保証してくれる、と確信できたことが、このアプリの開発に踏み切った直接のきっかけでもありました。

    このシステムでは、アイテムに関連づけるバー(QR)コードは、すべてユニークな(ほかに同じものが一つとしてない、唯一の)内容である必要があります。そのようなコードが、市販されています。

    作者が知ったのは、STIICA株式会社が販売している「STIIKAMI QR」という製品です。1つ1つがすべて完全にユニークであるQRコードが、小さなシールに印刷されています。36個のQRコードが入っているものが320円(+税)で販売されています(2020年4月現在)。

    この製品のQRコードは、メーカーが提供するWeb上のストレージと直結しています。購入者は購入したシールのコードと結びついたストレージを無料で利用でき(というより、シール代にストレージの利用料金が含まれていると思われます)、そこに音声ファイルなどをアップロードしてQRコードと関連づけ、そのQRコードのシールを手紙などに貼ります。すると、受け取った人はスマホのカメラをそのQRコードにかざすことにより、音声ファイルなどを再生できてメッセージを受け取れる、という仕組みです。

    このアプリでは、その仕組み自体を使う必要はありません(そのため、シール代に含まれているであろうストレージ利用料を無駄にすることになります)。しかし、とにかくユニークなQRコードを多数、簡単に入手できて、しかもシールとして貼れるという理想的な手軽さを、比較的安価な料金で実現できるという点で、このアプリに適しています。

    もっとも、36個入りで税抜き320円なので、100個ほどのQRコードを用意するのに1000円ほど、1000個のQRコードを用意するとなると10000円ほどがかかります。この初期投資をどう考えるかは、ユーザー次第です(もう数千円出せば、次に述べる超小型プリンターが買えます)。

    また、どちらかといえば女性向けの、カジュアルなメッセージのための製品なので、QRコードのシールがハート型・花型などファンシーなデザインになっており、論文などのカタいものに貼りつけた時に、デザインのバランス上、好みが分かれそうです。

    超小型のラベルプリンターでQRコードのシールを印刷する

    これは、作者が自分のために採用しようと検討した中で、有望な手段の一つです。「超小型」というのは手のひらサイズのことで、よくあるラベルプリンターより小型のものです。なぜ通常のプリンターよりも超小型プリンターの方が望ましいかというと、ラベルが1枚必要になるごとに、〈通常のプリンターを起動し、PCを起動し、ラベルデザインのソフトを起動し、デザインや内容を作成し、大きな用紙に印刷して切り分けて使う〉という作業を強いられるのが、どう考えてもナンセンスで、〈手軽さは正義/素早さは正義〉というアプリの設計思想に反するからです。ちょっと1枚だけQRコードのシールが欲しい、という時に、PCを起動しなくて済むことは、極めて有意義なことです。

    既存の製品で探してみると、Brother(ブラザー工業)が販売しているラベルライター(ラベルプリンターの一種)の「P-TOUCH CUBE」という製品が、このアプリの目的に適していそうです。

    これはスマホと直結してスマホからラベルを作成する機能がある製品で、使い方を紹介している公式Webページの製品情報の中に、「専用アプリから「シェアラベル」のカテゴリーを選べば、簡単にQRコードを生成してラベルに印刷できます(18・24mm幅テープのみ)。例えばQRコードに電化製品の取扱説明書のページを紐づけておけば、取扱説明書が読みたくなった時いつでも誰でも簡単にアクセスできます。」という記述があります。これはまさに、このアプリで必要としている機能です。

    ただし、現段階で2種類ある機種のうち、その「シェアラベル」機能を使えるのは、「18・24㎜テープ対応モデル」である「PT-P710BT」というモデルだけであると、同じ製品情報ページに書かれています。実際問題としても、24mm幅のラベルが印刷できるその機種でないと、このアプリで実用的に使えるレベルの大きさのQRコードを印刷できないでしょう。

    本体の販売価格が、オープン価格ですが実売で1万円台前半(2020年4月現在)、ほかに消耗品として、無地のラミネートテープのカセット(長さ8m、幅18mm/24mm)が千円台後半からです。この初期投資・ランニングコストをどう考えるかは、ユーザー次第です(私なら、得られるものの大きさを考えれば、この金額は惜しみません)。

    メーカーのBrotherは、印刷の質・スピード・ランニングコストに定評があります。作者自身、大学院生だった頃に同社のモノクロ・レーザープリンターを購入し、20年近く愛用してきて、まだ故障していません。

    Brotherの製品は、昨今の国内大手メーカーにありがちな〈余計な付加価値を強引に盛り込んで無理に価値を上げようとする〉方向性とは違う印象で、プリンターとしての基本性能を必要十分に作り込むメーカーという印象があり、これまで国内外の様々なメーカーのプリンターを使ってきた末に、Brother製品以外に乗り換える動機がない、と結論できたメーカーです。

    もっとも、作者自身はこのプリンターを購入せず、別の方法を試そうとしています。それが次に述べる、〈論文そのものに直接印刷できる超小型プリンター〉です。

    超小型プリンターで論文のコピーに直接印刷する

    作者自身は、ラベルのテープを常備したり、〈印刷+貼りつけ〉という2段階の手間をさらに減らせないかと考えており、何とか、〈PCを起動せずに、すぐにQRコードを作成して、直接紙媒体に印刷できる、かさばらない超小型プリンターはないだろうか〉と考えてきました。ただ、既製品にはまだ、そのようなものはないようです(2020年4月現在)。

    ところが偶然、クラウド・ファンディングでそのようなプリンターを開発中・頒布予定であることを知りました。PrinCubeという製品です。紙や布、果ては人体にまで印刷できる代物です。

    クラウド・ファンディングの企画ですし、すでに出資の募集期間も終了していますので、2020年4月現在、(今後、順調に製品化にこぎつけられない限り)誰でも簡単に入手できるものではありません。

    ただ、出資募集が順調なら十分に製品化される可能性があります。そして、募集目標金額が100万円のところ、3億円以上も集めたようですから、製品化を大いに期待できる有望なプロジェクトです。

    私は、製品化を強く望んでおり、クラウド・ファンディングならではの尖った設計思想が大好きで、しかもIT系の新しいガジェットに弱いので、投資して1つ入手する権利を得ました。

    上に述べた超小型ラベルプリンターとほぼ同額で、私が理想とする超小型印刷機が手に入るので、楽しみであり、本命でもありますが、手もとに届くのは数ヶ月先なので、実際の使用感は不明です。

    バー(QR)コードをシールに印刷して貼りつける

    上記の超小型プリンター「PrinCube」が届くのを楽しみに待つ間、アプリのテストと実働ができないと困るので、私は最小のコストと手間で、とりあえずアプリの実働を始められる方法を採りました。〈市販のラベルシールにQRコードを印刷して貼りつける〉という方法で、現状では、(金銭的/時間的な)コスト面・実用性ともに、大変満足しています。

    私が注目したのは、エーワン株式会社が販売しているOAラベル「マルチプリンタラベルシリーズ」の、QRコード用です。3種類あり、いずれもA4の大きなシートに小さなQRコード用のシールが集約されていて、シールの大きさが40mm四方のものは合計480片、30mm四方のものは合計800片、20mm四方のものは合計1400片のシールを取れます。いずれも税別1000円ですから、コストパフォーマンスは極めて高いといえます。

    1ページがA5サイズであるのが普通(大きさが違っても、私はその大きさに拡大縮小してサイズを揃えています)の論文コピーで、シールを貼れる余白をどれくらい取れるか、ということを考えると、40mm四方のシールでは大きすぎます。30mm四方以下がよさそうで、次に述べるように、私の実験の結果、20mm四方で十分な大きさです。

    エーワンのものなら、税別1000円でそのシールが1400片も取れます。研究者なら、1400本以上の論文を持っていてもおかしくないのですが、さしあたり、1400本の論文を管理できるなら十分に実用的なはずです。

    その1400枚のQRコードのシールを、普通のプリンターで一気にすべて(20シート)印刷してしまえば、〈必要に応じてシールを剥がして貼りつけるだけ〉という作業で、論文のバー(QR)コード関連づけが済みます。

    また、1400枚のシールを使いきるのはかなり先のことになるはずなので、シールの印刷という手間を強いられるのは、数年に1回で済むでしょう。一生に2回くらいで済むかもしれません。

    近所のショッピングセンターでこのQRコード用のシールを入手しようとしたら、在庫がありませんでした。さすがに、普通のラベルと比べるとまだ需要は低いようです。しかし、私はすぐにテスト・実働を始めたかったので、同じエーワンの「L65A-30」というラベル用紙を購入しました。38.1mm×21.2mmという長方形のラベルで、4cm近い長さを持て余していますが、テスト運用には十分です。

    この「L65A-30」は30シートも入っているので、約4cm×約2cmの長方形ラベルが1950片も取れます。私はこれに、ユニークなQRコードを一気に1950個、印刷しました。印刷データを作って全部印刷するのに、(いま一つユーザー・インターフェースが直感的でない付属アプリの使い方に悩んで立ち往生した時間も含めて)1時間かからない程度でした。1950個のシールを論文に貼り付け終わってさらにシールを必要とするのはかなり先でしょうから、これだけの時間と手間で目下必要十分な1950個のシールを入手できて、私は満足しています。

    最大のハードルは、〈すべて異なるユニークなQRコードを、どう用意して印刷するか〉ですが、これはエーワンのラベル印刷のために同社が無償で提供している「ラベル屋さん」というソフトで、すぐに解決できます。

    「ラベル屋さん」は、PCでダウンロードして使うことも、ブラウザからクラウド上で使うこともできるアプリのようです。このアプリを開いて、「差し込み新規作成」でラベルを作ってゆくと、1950個の異なるQRコードをすぐに作成して、印刷できます。

    もっとも、使い勝手にクセがあり、一番最初の段階で「新規作成」からデザインし始めた私は、そのモードではどうやっても差し込み印刷(宛名ラベルのような、複数のデータを流し込んで、一枚一枚異なるラベルを印刷する印刷)ができないことに気づくのに、30分ほどを浪費しました。普通、どのようなデータを作るにせよ、「新規作成」の入口は1つなので、まさか入口が2つあって、最初に間違った方にはいっていたとは気づかなかったのです。

    そのソフトの最大の難関は、私が見る限りそこにあります。ユーザーの皆様は、「新規作成」ではなく、必ず「差し込み新規作成」から作り始めて下さい。

    デザイン時に、挿入できるパーツ(上部に列挙されている)から「コード」を選ぶと、バーコードやQRコードを挿入できます。そこに、1950個の異なるデータを結びつければよいわけです。

    私は、Excelで1950個の連番(200413001から始まる。作成日の西暦下2桁・月2桁・日2桁と連番3桁)を一気に作りました(一番左上のセルに「200413001」と入力して、そのセルの右下を、コントロール・キーを押しながらつかんで1950個下まで引っ張り続けて離すだけです)。それをCSVファイル(カンマ区切りのテキストファイル)として保存して、「ラベル屋さん」に読み込ませて、QRコードと関連づけました(詳しい操作方法は、「ラベル屋さん」の使い方をWebで検索して下さい)。

    さらに、コードが意味する数値がすぐに人間の目で判別できないと困る場合がある(特にテストの時)ので、コードの下に数値を普通に印刷できるよう、文字のフィールドを作って、同じCSVファイルの同じ列と関連づけました。

    こうしてデザインされたシール(上述の入口の罠にかからなければ、15分で終わります)が図1で、「レイアウト」画面で実際にどのようにシート全体に印刷されるかを確認したのが図2です。1950個の異なるQRコードがシート30枚にわたってひたすら並んでいる様子は壮観です。

    あとは、これを30シート、普通のプリンターで一気に印刷して、終わりです。あとは、このシールをなくさずに、論文をコピー/入手するたびに、余白に貼りつけていけば、システムが順調に回り始めます。

    なお、私はこのシールを、論文を投入するプラスチック製の箱に貼りつけたり、本棚の段ごとに貼りつけたり、作業する席の横に貼りつけたりして、「場所」と関連づけています。その場所に行けばQRコードのシールが張ってあるので、その場所にアイテムを移動させた時に、〈場所のQRコードを読み取ってアイテムのQRコードも読み取るだけ〉という運用が可能になって、大変満足しています。

    「場所」の活用方法のヒント

      ざっくりと所在地だけで分ける

    • 職場や自宅など、離れた場所にアイテムが分散しているなら、「自宅」「研究室」などとざっくり分けるだけ、というのもありです。
    • 所在地+本棚で分ける

    • それぞれに本棚や部屋が複数あるなら、「自宅.書斎.本棚A」「研究室.本棚(窓側)」などと名づけるのもありです。
    • 区切り文字が半角ピリオド「.」であるのは、もちろん好みにすぎず、何でも構いません(プログラミングでは、大本から枝葉末節へと要素をたどってゆくときに半角ピリオドで区切ることが多いので、私にはしっくりくるというだけです)。
    • 所在地+本棚+段で分ける

    • さらに細かくしたければ、本棚の場所を特定して「研究室.本棚(窓側).2段目」などとするのもよいでしょう。
    • 文献以外のモノを管理するなら、「寝室のクローゼット(右側)」「和室の押入.上段.左」「洗面所.物入れ.右の扉」などとするのもよいでしょう。
    • 書類を放置する場所にも名前をつける

    • 私はしばしば、〝すぐに使わないが後から必要な書類〟の場所を忘れるので、「書斎.右の机.ファイルボックス1」「研究室.机の上.平積み」「職場.メールボックス」などと名づけると、そうした事故を大幅に防げそうです。
    • 論文を整理する箱ごとに分ける

    • 私にとって最も重要な使い方は、箱単位の論文管理です。目下進行中の仕事で必要な論文は、仕事の単位ごとに「【京都関係の新書】」「【日本史研究会の例会論文】」などと名づけ、そうでない(今すぐ必要ではない)論文はテーマごとに「【建武政権論】」「【鎌倉幕府儀礼】」「【鎮西奉行と大友氏】」などのように名づけています(【】で挟むことで、箱であることを表現しています)。
      ※私は、仕事の単位(1つの論文・本や、一連の論文・本の執筆に必要な論文)ごとに論文を、無印良品の半透明プラスチック製の箱(A4横置き、厚さ10cmほど)に入れています。執筆する時はその箱を自分の横に置き、必要に応じてその箱に、ほかの箱から取り出して移し入れたり、新しく入手して入れています。1つの仕事が終わってもそのまま入れっぱなしで、別の仕事が始まってそのための別の箱を用意した時に、その新しい箱に(必要に応じて)取り出して移してゆきます。これを繰り返すと、どの論文がどの箱に入っているのか、通常の人間の記憶力では把握できなくなります。
    • 場所を場所で管理する

    • 私の場合、論文を入れた箱が一ヶ所にないので、どの論文がどの箱に入っているかが判明しても、次にその箱を探す羽目に陥ります。

      そこで、「書斎」「書庫」「机の右」などといった場所を作り、アイテムとして個別の「箱」の名前を登録する、という使い方を思いつきました。これにより、「箱」の所在も管理可能になります。

      ただ、一点だけ注意点があり、この方法では、バーコード管理ができません。すでにそれぞれの「箱」が、「場所」としてバーコードと関連づけられているため、「アイテム」として登録し直せないからです。

      もっとも、「箱」の数はたかがしれているので、移動処理などをすべて手動で行っても、少しも苦痛ではありません。

    文献管理以外にどんな活用方法があるのか?

    必要な時に思い出せないモノ/情報の所在記録として使う

    • バー(QR)コードを割りあてられるモノ(あるいは、すでにバー(QR)コードを持っているモノ)でも、バー(QR)コードを一切使わなくても、モノでも情報でも、所在が問題となる対象は何でも管理できます。

      とすると、着る季節が到来した時に思い出せない可能性が高い〈季節外の衣類などをどこにしまったか〉の管理や、〈今は熱中していないが捨てられないゲームソフト/映像ソフト〉の管理、また〈後で必要になることが分かっている重要な書類だが、さしあたり使わないので適当にあちこちに積んでゆく書類〉などの管理も可能です。

    ToDoリストを統合する

    • アイテムも場所も、実体を持つモノである必要はありません。〈論文や書籍の執筆に必要な物ごとの所在情報をすべてこれにまとめておく〉という基本方針を定めて、〝ToDoリストとしても活用する〟のもありかもしれません。

      「ToDoリスト」という名の「場所」を作り、アイテムとして「東京大学史料編纂所で『○○』の写本を閲覧して文字をチェックする」「応永元年(1394)の越前国の守護は誰かを確認する」「宮内庁書陵部に○○の写真の書籍掲載許可を申請する」などといったことを登録すると、案外はかどるかもしれません。

    要入手リストとして使う

    • 論文や本を書いている時、今すぐに、あるいは追い追い、入手しなければならない論文や書籍の存在に気づくことがあります。それを忘れないために、「入手すべき文献」という名前の「場所」を作り、そこに論文や書籍をアイテムとして登録しておく、という使い方が可能です。

      アイテムを登録する時に、簡単なキーワード検索でCiNiiやCiNiiBooksから詳細な情報を取ってこられる機能が、ここで威力を発揮します。しかも、入手したら、新しいバー(QR)コードを貼りつけて関連づけ(書籍なら、すでにバーコードがあるので関連づけさえ不要です)、それを収納場所に移動させれば、最小限の手間で現物の管理に移行できます(すでに詳細な書誌データは登録済みなので)。

    貸出記録として使う

    • 私は他人に本を貸したことを記憶していられないので、しばしば貸したきり紛失します(誰に貸したかも、返してもらったかも、そもそも誰かに貸したのかも思い出せません)。

      そこで、「○○君に貸した」という名前の「場所」を作って、そこに貸した時にアイテムを登録し、返してもらった時に元の置き場所に登録し直せば、こうした紛失事故が減らせそうです。

      というより、「自分の蔵書・論文の管理を、図書館のようなシステムで管理したい」と考え、それを個人レベルで実現できそうな既存のシステムが存在しないので、自分でこのアプリを作ろうと思ったのだ、ということを、書きながら思い出しました。

    ユーザーの皆様のご理解を得たいこと

    作者の立場に伴ういくつかアプリの制約について

    • このアプリの作者は、歴史学者の大学教員です。「副業」といえるほどアプリの製作・メンテナンスに時間を割けませんし、アプリやプログラミングに関する知識も技能も、素人の趣味の域を出ません。機能の吟味やテストは十分に行ったつもりですが、本職のアプリ開発者やプログラマーに求められるようなご要望やご批判に、全面的にお応えする能力はありません。

      このアプリはあくまで、一人の歴史学者が自分のために開発したものですので、ユーザーの皆様は、その限界・制約をご理解の上でご利用下さい。

      もっとも、バグ修正だけは急いで、本気で取り組みますし(ユーザーの一人である私が困るので)、機能改善の要望にも前向きに取り組む意欲はあります(私にとって便利になるので)。

    • このアプリを製作するにあたり、作者はある程度のコストを自己負担しています。その必要経費分を取り戻すため、アプリの利用者の皆様には、開発コストを少しだけ負担して頂く意味で、有料にしました。

    個人情報の扱いとアプリの著作権

    • このアプリは、いかなる形でも、ユーザーの個人情報を取得しません。インターネットとの通信は、書誌データの取得のためだけに行われます。
    • このアプリの内容に付帯する著作権(主にソースコードと文章など)のうち、引用元を明示した部分と、Web APIから取得された情報と、オープンソースのライブラリを転用した部分を除くすべては、作者である桃崎有一郎に属します。
    • ©2020 Momosaki Yuichiro

    免責

    • このアプリの使用に伴って生じたいかなる状況・被害に対しても、作者である桃崎有一郎は賠償その他の責任を負いかねます。ユーザー自身の自己責任の範囲において、このアプリをご使用下さい。

    謝辞:このアプリを可能にしてくれたもの

    • このアプリは、iPhone/Androidなどのプラットフォームを越えたスマホアプリの開発を可能にする、Monacaというサービスを用いて作られました。
    • このアプリの便利な機能のうち、かなりの部分(データベース機能、外部アプリへのデータ受け渡し機能、文字認識機能)が、githubにおいて無償公開されているcordovaプラグインの恩恵を受けています。
    • このアプリの肝である書誌情報の自動取得機能において、取得されるデータは国立情報学研究所(https://ci.nii.ac.jp/)とopenBD(https://openbd.jp/)がWeb APIとして公開しているものを利用しています。特記して篤く御礼申し上げます。

    制作の背景:このアプリがなぜ必要で、どれほど有益か(文系研究者の苦悶)

    研究者や蔵書家にとって最大の悩みである、増え続ける文献(書籍・論文)の管理に要する労力を最小化するために、このアプリは開発されました。

    世の中にはすでに、優れている(といわれている)文献管理アプリが少なからず存在しますが、あえて私がこのアプリを開発したのは、それら既存のアプリが人文系の研究者にとって使い物にならないから、具体的には、紙媒体の管理を軽視しすぎてきたからです。

    この情報化時代に、なぜ紙媒体の管理アプリが必要なのか。いい換えれば、このアプリによって何がそんなに便利になるのか。その理由と効果を、以下に列挙します。

    • 既存の文献整理アプリは、ネット上の情報か、PDFなどの形でダウンロードした文献の管理しかできません。
    • そのようなアプリしか生まれないのは、研究資源が全面的に電子化されている理系の学問の発想でしか、「作って欲しい」という要望も「作ろう」という意欲も生まれてこなかったからと思われます。
    • 学問や学術行政の大きな潮流は、人数も利権も桁違いに大きい(したがって発言力が桁外れに大きい)理系の発想で、いつも塗りつぶされてゆきます。〈材料も手法も金銭問題も名誉も、何もかもが違う多様な学問分野がある〉という発想が、自分たちを学問の世界の主導者だと信じている理系の研究者や担当官には、根本的に欠けています。
    • 悲しいことに、理系の研究者にとって最高に便利な文献管理システムは、文系の研究者にとっては、自分たちに必要なものや欲しいものが少しも満たされないガラクタ同然だと、いわざるを得ません。
    • 理系の研究者は、数も多く、予算も多く、しかも電子情報を扱う技術や知識に長けているので、自分たちで必要なシステムを作り出し、共有できます。
    • しかし、人文系の研究者には、それを可能にする人数も予算も知識も技術もすべて欠けているので、人文学の世界が自ら自分に必要なシステムを作り出して共有することは、まず起こらないでしょう(理系の世界なら1年で起こることが、人文学の世界で起こるのに30年はかかるでしょう)。
    • 学問分野にもよりますが、人文系の学問、特に日本史学や日本文学の世界では、文献の電子化そのものがほとんど進んでいません(エルゼビアに代表されるような、学術雑誌を星の数ほど発行して年間億単位の購読料を研究機関から吸い上げるビジネスが、それらの学問分野では存在しないため)。
    • 特に日本史学では、電子データで公開されているのは、一部の大学紀要の、それも比較的新しい号だけに限られます。有力な学会誌はすべて紙媒体で、「お金さえ払ってくれれば電子データでも提供します」という発想さえもが、そもそも業界に存在しません。
    • それは、エルゼビアのような、営利目的で商売人が立ち上げ・運営している雑誌の発行元が日本史学界には存在しないから、と思われます。日本史学界の雑誌発行は、一部有力誌が特定の出版社に依存しているのを除くと、研究者自身が手弁当で、1円の報酬も得られないまま、自己犠牲によって運営・編集・査読・発行するのが一般的です。発行主体が商売人ではないので、「利益になるなら何でもしよう」という発想が、出てくる可能性がありません。
    • そうして研究者の無償労働と善意の上に成り立っている日本史学では、1つの論文を書くのに直接参照する(注や参考文献で明示する)文献だけで数十にのぼり、さらに間接的に影響を受ける文献の数は100本単位にのぼります。
    • その膨大な文献のほぼすべてを、研究者は紙媒体で入手・保管するしかありません。
    • 紙媒体なんかやめて、スキャンしてPDF化すればいいのに、とほかの学問分野の人はいいます。しかし、上述の通り、分量が多すぎるので、スキャンしてPDF化する手間も費用も、もはや個人で負担できるレベルを超えています。
    • 山ほど蓄積されてゆく論文を、いちいちスキャナにかけてスキャンするのに、どれほど時間を浪費することか。その時間を研究そのものに振り向ければ、どれほど生産的か。そう考えると、個人でそのようなスキャン職人になって、研究者として使える有限の人生の、貴重な時間を浪費する気にはなれません。
    • しかも、Adobe Indesignなどの組版ソフトから直接生成したPDFならばまだ軽いデータ量で済みますが、画像として何十ページもスキャンして生成したPDFは、1つのファイルだけで数MBの容量を取ります。それを1000本単位で蓄積してゆくと、データ量が大きくなりすぎます。
    • さらに、組版ソフトから直接生成したPDFならば、精確な全文検索が可能ですが、画像としてスキャンしたPDFは、いくらOCRにかけても、精度の高いテキストデータを得られません。つまり、個人でスキャンして論文をPDF化しても、デジタルの最大の恩恵である検索をほぼ全く活用できません。これでは、労力に比べてあまりに得るものが少なく、やる気を失わせます。
    • 入手そのものも、楽ではありません。大手の大学など恵まれた環境(つまり充実した図書館)にあれば、必要な文献はすぐに入手・閲覧できますが、研究者や学生・大学院生の多くはそのような環境にありません。
    • 身近な図書館に人文系の文献が充実していない場合や、そうでなくとも、ほとんど流布していないレアな大学紀要・同人誌的な媒体に書かれた論文は、入手するのに非常に多くの手間と費用がかかります(小さな大学の学部単位・専攻単位の紀要、特に古いものは、日本でも10~20程度の図書館しか所蔵していないことがあります)。
    • 実は、同人誌も文献収集の対象になることがあります。馬鹿にできない水準の論文を収録した同人誌が、珍しくないからです。
    • 日本中世史なら、『中世の窓』『遙かなる中世』(東京大学)や『三田中世史研究』(慶應義塾大学)などのような、大学院生が編集・発行・執筆・執筆依頼などをすべて手がける雑誌が(かつて)ありました。
    • それらには、一流の研究者に執筆依頼したり、後に一流の研究者になる若手が書いた論文(しかも、その後、一般的な書籍や流布しやすい雑誌の論文にリライトされないまま埋もれてゆくもの)が載っていたりするので、無視することかなり困難です。しかし、同人誌なのでCiNiiなどの公開データベースにも載らず、存在そのものもほとんど知られず、存在を知っても入手は極めて困難です。
    • こうして苦労して入手した文献は、使い終わっても捨てることができません。次にまた必要になった時、もう一度同じ苦労をしようとは思わないからです。
    • 書籍(研究書)は、そもそも分量的にも内容的にも電子化にそぐわず、紙媒体として確保するしかありません。
    • 特に日本史学や日本文学などでは、研究材料が、そもそも紙媒体として生まれた昔の史料(古文書・古記録など)・文学作品であり、自分の研究に直接関わる史料はいちいち図書館で借りたり返したりしていられないので、自分で持つしかありません。特に、職場の図書館・図書室ですぐにそれらにアクセスできる一部の特権階級でない、大多数の人にとってはなおさらです。
    • それらの研究材料は、一人あたり、大学院生でも数十~百冊単位になり、本職の研究者ともなれば千冊単位になります。それが、やはり数百冊単位にのぼる研究書や、数百~千本単位にのぼる論文とともに蓄積されてゆきます。
    • 日本史学や日本文学の場合、このような膨大な史料・作品群を、端から端まで全ページ目を通す「総めくり」することで情報を探す作業が、避けて通れません(1冊数百ページの漢文の本を、何百冊もそうして読むのです)。この作業は、ブルーライトで目を攻撃し続ける狭い電子機器の画面越しには、まず絶対にできません。
    • そうしたわけで、人文系の研究者の手もとには、常軌を逸した分量の紙媒体の文献が蓄積されてゆき、減らせる可能性も、手放せる可能性もありません。
    • それらを個人の記憶力や労力で管理するのは、不可能というほかありません。
    • 1つの研究に取り組むたびに、必要な文献を探し出すのに膨大な時間がかかります。
    • 「著者別に分けて封筒・ファイル・箱に入れる」などの整理法もよく紹介されているが、著者名を思い出せなければ終わりで、すべてのファイルや箱を端から端まで探すしかありません。
    • テーマやタスクごとに分類しようにも、複数のテーマにまたがって分類しようがないものはいくらでもあり、そこで分類が嫌になってやめるか、複数のテーマに同じ論文を入れたり物理的なリンクを張る(「○○のファイルを見よ」のように別のファイルに飛ばす指示を書いた紙を入れる)のが関の山です。また、複数の仕事で使う文献は、そのたびに元の場所から出されて別の場所へと転々とし、所在が安定せず、1ヶ月もすれば最後の所在地を思い出せなくなります。
    • そもそも、一つのキー情報だけに頼って情報を分類するのは、情報の整理法としてあまりに硬直していて、今の時代なら〝情報整理法〟と呼ぶことさえ難しいでしょう。
    • 探し出すのが大変という以前に、人文系の研究者はそもそも、どの本や論文を自分がすでに保有しているのか、把握しきれていません。
    • 特に、たまたま見かけて「重要そうな論文だが今は関係ない/いつか必要になりそう」と思って入手した文献は、忙しいとろくに中身に目を通さなかったりするので、ほぼ記憶に残りません。
    • そのため、本当に必要になった時、持っていると知らずに同じ論文を重複して入手するために、多大な労力と馬鹿にならない費用・時間を浪費してしまいます(私の最高記録はまだ3つですが)。
    • 持っていることは思い出せても、どこにあるのか探すのに数日かかるか、下手をすると探り当てられない可能性があるため、「またコピーして入手した方が早い」としばしば結論されがちです。それが最も現実的な解決法の一つである点に、現状の人文学が置かれた末期的症状が明らかです。
    • そうならないためには、著者名や論文名、雑誌名や発行年など、断片的な情報・キーワードしか思い出せなくても、どの文献か、それを持っているのか、持っているならどこにあるのかを、簡単に特定するシステムがどうしても必要です。
    • そうしたシステムなしには、人文系の研究者は(あるいは個人蔵書家も)、人生の数%という馬鹿にならない時間を文献管理に取られ、余計なストレスに苛まれて、生産性を侵蝕され続けることになります。
    • 逆にいえば、そうしたシステムを手に入れられれば、人文系の研究者は、文献の管理に割かれる労力を研究に振り向ける(蔵書家なら読書に振り向ける)ことができ、劇的に生産性が上がります。
    • そうしたシステムは、図書館向けにはあるものの、個人向けには存在しないようです。そして、図書館向けのシステムを、同じマンパワー・設備・予算を持たない個人で使うことはできません。
    • 個人の利用に適したシステムを、個人が入手しやすい形で手に入れられれば、人文学の研究効率を飛躍的に上げられます。
    • 分類や準備・維持に労力を要するシステムも、探し出すのに労力を要するシステムも、絶対に長持ちしません。つまり、実用性がありません。
    • 入手したり所在が変わるたびに、論文名を手作業でデータベースやExcelシートに打ち込むなど、論外です。たった1つの論文や本を、研究室から自宅の本棚に移すだけのことで、わざわざPCの電源を入れて何分も起動を待たされ、アプリケーションを立ち上げ、そこでまた待たされ、少なくないデータ(著者名・論文名・発表媒体名・号数・発行年月など)を打ち込み、何度もマウスとキーボードを手が往復する、などというのもナンセンスです。その程度の工程数でも、前述のような分量の文献を扱う研究者には負担が高すぎます(すべて私が試した実体験)。
    • 以上を総合して、大学入学以来、20年以上にわたって私が検討し続けてきた結論として、最も労力が少ない管理方法は、1つに絞られました。バーコードで所蔵管理・所在管理を行う図書館方式です。1つの文献の所在情報を変更するのに、最大でも2回だけバーコードを読ませるだけで済みます。手間はないに等しく、時間も早ければ1~3秒程度です。
    • そのためにはバーコードスキャナが必要ですが、個人向けの製品は存在しないに等しく、しかも、複数の場所でチェックイン/チェックアウト(文献の出入りの把握)をするには、複数のバーコードスキャナを購入するか、バーコードスキャナを持ち歩くしかなく、どちらも現実的でありません。
    • この問題を解決する最適の方法は、現状では、1つしか見あたりません。スマートフォンをバーコードスキャナとして用いることです。
    • スマートフォンは個人が容易に入手できる、というより、誰もがすでに持っています。したがって、設備投資がゼロで済みます。
    • スマートフォンは、誰もがすでに肌身離さず持ち歩いています。チェックイン/チェックアウトの操作も、「あの本はどこだっけ」という検索も、ポケットからスマートフォンを取り出すだけで済みます(起動のために待たされる時間もほぼゼロです)。
    • 以上を総合して、人文系研究者の文献管理に最も適したものは、〈安価で入手しやすい、スマホのアプリとして自己完結する管理システム〉と結論しました。
    • ところが、人文学の世界には、「そのようなシステムを学界全体で作って共有しよう」という発想は皆無です。
    • もちろん、人文系の研究者の誰かがそれを作ってくれる日を待っていては、良くても遠い未来になり、悪ければ未来永劫その日は訪れないでしょう。
    • しかし、私はこれ以上、重要な論文を探すのに半日費やすのも、持っているはずの論文を探し出せなくてコピーするのに一日費やすのも、複写依頼で一週間費やすのも、もはや耐えられそうにありません。
    • そうした中で、私はたまたま、かつてプログラミングを趣味にしていたことを思い出しました。
    • 以前は、iPhoneアプリを作るには、WindowsのPCではだめで、Macを入手せねばならず、しかもObjective-CやSwiftなど、特有の新しいプログラミング言語を覚えなければなりませんでした。正直なところ、本職の片手間でアプリを1つ作るためだけに、Apple製品の世界でしか通用しない言語を覚え直そうとは、とても思えません。
    • しかし、今なら、スマホアプリはHTMLとCSSとJavascriptさえ理解できれば作れる環境が整っています。それらはすべて、特定の企業と結びついた技術ではないので、汎用性があり、事実上の標準的技術として将来性が大いにあるので、習得する価値があります。
    • というより、私自身は10年以上前から、Webページを作ったり、画像史料の目録データベースを仕事で作った経験があるので、すべて基本事項は習得済みでした。HTMLもJavascriptも、10年以上の間に驚くほど進化していますが、ベースが変わっていないので、新しい要素を覚え直すのはほとんど苦ではありません。
    • そこで、自分で作ることにしました。
    • 作る以上、「これ以上なく快適」と自分が感じられるような、実用性が十分のものを作らないと、どうせ使わなくなります(大学院生の頃から、自作しては実用性の乏しさで使わなくなってお蔵入りしたデータベースが、何個もあります)。
    • そこまでのものを作るなら、公開して、同じ悩みを共有するはずの人文系の研究者や蔵書家が、これ以上文献整理で人生を浪費しないことに貢献したいと思いました。
    • そのためには無料で公開したいところですが、iPhoneアプリを作ってAppleのAppStoreで公開するまでには、それなりのコスト(時間・労力・気力・金銭)がかかりました。そのコスト分だけは回収したいので、ほんの少しだけ利用者にも金銭的負担をお願いしたく、有料としました。
    • 以上が、このアプリの存在意義と制作・公開の意図です。喫茶店のコーヒー1杯ほどのコストで、山のような紙媒体の管理に振り回されるストレスから永久に解放されることの素晴らしさは、人文系の研究者や大学院生、蔵書家などの方々に、感涙とともに共有して頂けると確信しています。

    What you can do with this app:

    The app remembers where your books/papers are.

    Manage ITEMS with PLACES where they belong to.

    • You can manage ITEMS and PLACES related to Barcodes/QR-codes by scanning codes or scripts(handwritings) using your phone's camera.
    • Only you need is minimum effort to add, update and search PLACES and ITEMS.
    • You can add and name any PLACES, such as "Bookshelf:A", "Box:B" and "Bed room closet". It is not necessary that PLACES are real physical places. They can be "Borrowed by Mr.C", "Papers to copy", "Things to survey" and so on.
    • Though this app is designed for management of academic books and treatises(papers), you can also add and name any ITEMS. They can be "Golf shoes", "Water bottles for emergency", "Tax payment documents of 2019", "Buy salt", "Reserve restaurant" and so on.

    Easier is better.

    Add, move, search, sometimes manage.

    • With this app, you will:
      1. Add(register) PLACES.
      2. Add(register) ITEMS and relate them to barcodes/QR-codes.
      3. When you move an ITEM, scan a barcode/QR-code to update its PLACE to belong to.
      4. Search an ITEM's name to find out its PLACE.
      5. You can rename ITEMS and PLACES, update relationship between them and new codes, update their order in the lists at any time.

    No automation, no life.

    ITEMS and PLACES cooperate with barcodes/QR-codes.

    • You can relate ITEMS and PLACES to any barcodes/QR-codes.
    • Once you created relationships between ITEMS/PLACES and codes, when you move an ITEM from current PLACE to another PLACE, all you have to do is:
      1. Scan the code of the new PLACE using the camera,
      2. Scan the code of the ITEM.
      That's it. It won't take more than 3 seconds.
    • The code will be scanned automatically when your camera focuses it. You don't even need to press the shutter button.
    • If the books or papers don't have barcodes/QR-codes, add codes to them. (for example, codes printed directly on the papers using handy printers or codes printed on sticker labels.) Any unique digits or characters will work.

    Automatically collect information

    • Information of books and papers (author, title, publisher, published date) will be collected automatically by searching with keyword(s).
    • This app accesses CiNii/CiNiiBooks database OpenSearch service on the web to get the information.
    • If you scan a barcode and the code is an ISBN, this app will collect and fill all necessary information automatically. All you need is to tap "OK" button.
    • You can search and find books or papers by using keyword(s). Use space for AND search and use slash for OR search. If multiple results hit, you can choose one to add as a new ITEM.
    • A particular chapter of a book can be added in the same way as a paper.

    Relate ITEMS and PLACES to barcodes/QR-codes

    • Both ITEMS and PLACES can be related to barcode/QR-code.
    • You can delete or update(relate again) relationships between codes and ITEMS/PLACES.

    Script(handwriting) recognition

    • If you can't use barcodes/QR-codes in some reason, you can try script(handwriting) recognition. It works, but it takes a lot of time and it won't recognize 100% correctly. So I strongly recommend you to use barcodes/QR-codes.

    Nothing is more important than safety.

    Backup and export your data.

    • You can backup your data(ITEMS/PLACES) to a text file (as SQL expressions).
    • You can export backup file(s) to external storage/apps/services, such as iPhone's documents folder(which syncs with iCloud), Dropbox app, GoogleDrive app and so on.

    Search and find at once.

    See all items in the place or search with keyword(s)

    • You can see all the ITEMS belonging to particular PLACE.
    • You can search an ITEM by keyword(s). AND/OR search is available.
    • You can search a PLACE as well. (but only AND search is available.)