先日、ナカノ株式会社秦野工場の見学に行かせていただきました。
日本では、ペットボトル等の他のリサイクル率に比べ、衣料のリサイクル率はなんと「10%代」であり、
進んでいないのが現状です。
そんな中、古着や古繊維の再利用に積極的に取り組まれているのが【ナカノ株式会社】なのです!!
秦野工場には、主に都内から毎日10トンもの古着が届けられていますが、
たった25人で、種類別等に手作業で仕分けをしています。
さて、集められた古着は、どうなるのでしょうか。
まず、最も高い割合を占めるのが、海外への輸出です。
集められた古着のうち、50%が海外へ中古衣料として輸出され、販売されています。
つまり、リユースされているのです。
プレス機で固めて梱包されるため、
大量の服が一瞬でミルフィーユみたいに!!
現地の国内産業への影響により、需要は減少傾向にはありますが、
「海外で古着を必要としている人は30億人」と言われています。
そのため、私たちの要らない服によって、
服を必要としている海外の人々に貢献できるのです。
実際に、送料を自己負担してまで古着を送ってくださる
一般の方々もいらっしゃるそうです。
では、海外に輸出されない
残りの古着はどうなるのでしょうか。
これらは、「ウェス」や「反毛」に生まれ変わります。
ウェスとは機械類の油を拭き取るための布のことで、日本の産業を支えている自動車メーカー等で主に使用されます。
また、反毛とは、フェルトのようなもので、防音材等として使われます。
さらに、ナカノ株式会社が古布から作っている商品の中で、特に注目されているのが、
特殊紡績手袋「よみがえり」「よみがぁ~る」です!
廃棄衣料削減への貢献等から、
平成28年度資源循環技術・システム表彰で「産業環境管理協会会長賞」を
受賞するなど、多数の賞を受賞しています。
まさに「物を大切にする心を表した商品」だと言えるのではないでしょうか。
このように、ナカノ株式会社は、繊維リサイクル等を通して、
環境にやさしい社会形成に貢献されており、非常に感動的でした。
古い、破れてしまった、もう着ないから捨てよう、、、そんな古着にも、様々な可能性があります!
1人1人の服を大切にする思いや、古着の出し方等、服に対する意識改革が、環境にやさしいまちづくり、
そして、環境にやさしい日本をつくることに繋がるのではないでしょうか。
※今回の工場見学は、本来、一般の受付はしていないそうですが、立川市役所の方々のご協力のもと、特別に許可を頂きました。
本当にありがとうございました。