明治35年(1902年)に、当時皇太子であった大正天皇が塩原に行啓されました。翌年夏も再び行啓され、福渡にあった三島弥太郎子爵の別荘を度々ご訪問されました。殿下が塩原の自然や温泉を大変お好みになられたため、三島家では別荘地献上を皇室に願い出、明治37年(1904年)に塩原御用邸が構えられました。以来大正天皇をはじめ多くの皇族が利用されましたが、戦後宮内省から厚生省に移管され、視力障害者の方たちの社会復帰施設として利用されました。旧御用邸の建物の多くは取り壊されましたが、御座所のみ保存されました。昭和56年(1981年)に現在の地に移築し、天皇の間記念公園として公開されています。