このページは で作られています。

で作られています。

専門知識不要で本格的なウェブサイトを作成できる! 無料で試してみる 無料で試してみる

歌人 碇登志雄

佐賀県鳥栖市出身の歌人・作詞家。1933年短歌文学会を創設。同年、歌誌『姫由理』を創刊する。鳥栖市立鳥栖中学校校歌、吉野ヶ里町立東脊振小学校校歌、吉野ヶ里町立三田川中学校校歌などを作詞した。

1971年九州で初めて宮中歌会始陪聴(宮内省)に招かれ、1972年には太宰府天満宮曲水の宴にも参宴。地方文化功労により1985年文部大臣より表彰。

脊振山神社、太良町歴史民族資料館横の歌碑のほか、鳥栖市内では四阿屋遊泳場近くに建てられた歌碑「からからと桐の実鳴らむ日も近く涼しきいろに満てる大空」が有名。
短歌文学会創設者・歌人 碇登志雄
佐賀県鳥栖市にある
短歌文学会本部「湖月庵書院」にて
写真左:
短歌文学会本部(佐賀県鳥栖市)四脚門に掲げられた「湖月庵書院」は碇登志雄の書

写真中央:
歌誌「姫由理」のタイトルにもなっている姫百合の花。「万葉集」にある大伴坂上郎女の歌がもとになっており、碇登志雄自身が書した題名には万葉仮名が使われている。

写真右:
碇登志雄の歌碑
(佐賀県鳥栖市牛原町 四阿屋遊泳場近く)
「からからと 桐の実鳴らむ日も近く 
涼しきいろに 満てる大空」
この作品について碇登志雄は、次のように述べています。

「この歌は、昭和三十四(1959)年九月二十七日の作であります。日曜日、彼岸明けの日、書斎にあって、太田水穂全集や茶道太平記、日本茶道などを読み、求心的な日々の間においてこの歌が生まれています。

この一首の意味は、ささやかな花、しかし、気高い思いを彩りにした花、桐の花は、目にもつかないつつましい音を立てて、その終末を結ぼうとしています。けだし、この姿は真実を愛する人間の姿として、慕われるのでございます。そこにはにごりない大自然が、涼しい色の大空が、あたたかく人間を、私を、私の思いを、いただいてくれるというような思念のもとに、この一首が形成されたのです。仏典を読み、儒書に親しみ、求道の人生五十の齢にあって、ささやかなその諦念を、具象化したものが、この一首であります。」

(碇登志雄の謝辞から抄出、『姫由理』六月号1964)

年譜

明治41(1908)年8月12日生
大正15(1926)年 三養基中学校卒業(現 三養基高校)
昭和2(1927)年3月 佐賀師範二部卒業(現 佐賀大学)
昭和8(1933)年2月 短歌文学会創設、歌誌『姫由理』創刊
昭和12(1937)年 歌誌『姫由理』創刊休刊
昭和17(1942)年2月 潮音入社水穂に師事同人
昭和18(1943)年1月 叙従七位
昭和18(1943)年7月 公立青年学校長
昭和19(1944)年 應召
昭和20(1945)年 佐賀県視学官
昭和23(1948)年9月 神崎地方事務所長 兼 福祉事務所長
昭和25(1950)年6月 歌誌『姫由理』復刊
昭和26(1951)年7月 杵島地方事務所長 兼 福祉事務所長
昭和27(1952)年9月 東松浦地方事務所所長 兼 福祉事務所長
昭和28(1953)年 佐賀県東京事務所文教課長
昭和29(1954)年 佐賀県文化館長
昭和32(1957)年1月~昭和60(1985)年 佐賀新聞歌壇選者
昭和34(1959)年 県教育研究所長
昭和39(1964)年 定年により退官
昭和39(1964)年 文化功績により教育長より表彰
昭和45(1970)年 文化功績により知事より表彰
昭和45(1970)年 茶道宗偏流教授
昭和46(1971)年1月 宮中歌会始陪聴(宮内省)
九州の歌人として初めて招かれる

昭和47(1972)年3月 太宰府天満宮曲水の宴参宴
昭和47(1972)年 司法委員、民事調停委員、参与委員(昭和56年まで)
昭和48(1973)年 佐賀地方裁判所長より表彰
昭和54(1979)年 福岡高等裁判所長より表彰
昭和58(1982)年11月 文学活動により日本短歌雑誌連盟より表彰(『姫由理』)
昭和60(1984)年 藍綬褒章授賞、天皇陛下拝謁
昭和61(1985)年~平成2(1990)年3月 朝日新聞歌壇選者
昭和61(1985)年11月 地方文化功労により文部大臣より表彰
平成3(1991)年4月 日本歌人クラブ参与
平成6(1994)年8月29日死亡(86才)

実績

作詞
昭和23(1948)年 鳥栖町青年団歌
昭和25(1950)年 鳥栖市立鳥栖中学校校歌
昭和26(1951)年 吉野ヶ里町立東脊振小学校校歌
昭和27(1952)年 鳥栖市立鳥栖中学校行進曲
昭和28(1953)年 環境衛生改善の歌(佐賀県)
昭和32(1957)年 白石町立白石中学校校歌、唐津市立呼子中学校校歌
昭和33(1958)年 吉野ヶ里町立三田川中学校校歌
昭和34(1959)年 西日本高等工科学校(現 学校法人久留米工業大学)学園歌
昭和48(1973)年 佐賀県立九千部学園の歌、県立希望の家の歌 
他多数


歌碑:
・昭和38(1963)年8月 佐賀県鳥栖市 四阿屋神社
からからと桐の実鳴らむ日も近く涼しきいろに満てる大空
・昭和52(1977)年8月 佐賀県神崎市 脊振山神社
ひのくにもつくしのくにも大海もおさめて脊振の嶺はれわたる
・昭和57(1982)年11月 佐賀県藤津郡太良町 太良町歴史民族資料館横
太良びとは心豊けし遠つ世のゆたたり村の名をおひつぎて

著書:
歌集13冊、詩文集5冊、詩集2冊

お知らせ

【参加者募集中】作歌を学び心を磨く「短歌会2024」

現在、 「短歌を学びたい」 「⾔葉を磨きたい」 実作を通し、個性を⽣かした歌づくりを気軽に学ぶ場として歌会を開催しています。

「短歌会」は、歌を持ち寄り、個性を活かしたよい歌作りを学び合う場。

年齢や経験、会員・非会員問わず「歌や言葉を磨きたい」とご興味のある方ならどなたでもご参加いただけます。

毎回、現主宰の碇弘毅とともに、持ち寄った歌の感想や疑問を共有しています。

聴くだけのご参加、1回だけのご参加も歓迎です。どうぞ、お気軽にご参加ください。
同じ志をお持ちの方々とつながることができましたら幸いです。

開催:2024年 毎月第1日曜日(初回2月4日)※1月、5月、11月はお休み
時間:14:00~15:30頃
場所:短歌文学会本部(鳥栖市大正町814-15 中央公園沿い)・オンライン
参加費:オンライン無料、本部でのご参加希望の場合は参加費500円(運営・資料・茶菓代、人数制限あり)

【お申込み】左のQRコードまたは下記のURLよりお申込みください。
https://ws.formzu.net/fgen/S44747879/