こんにちは。
ファシリテーターの澤 祐典です。
『魂と繋がる歌の唄い方®』
に興味を持っていただき、
ありがとうございます。
このワークショップは
“ヒーラーズヒーラー”と称される
歌手・本郷綜海さんによって
創始されました。
「歌うことを通して、
自身の深い部分につながり、
大きな変容を経験する」
と評判になり、
いまでは全国各地で
大人気のワークになっています。
中でも
「男が『男になる』とき」は、
男性限定とすることで、
男性(性)の持つ
力、勇気、雄々しさ、
威厳、貫禄......
といった質を蘇らせることを
意図しています。
音楽的な面では、
歌唱や音楽の
技術や経験を問わない
にもかかわらず、
訓練も練習もしていない
自分の歌が、
あこがれの歌手のように
聴衆の心をふるわせ、
感動を分かち合うことができる。
音域が広がったり、
音程がとれるように
なったりもするため、
その後、
人前で歌うようになる方も
大勢いらっしゃいます。
ウソみたいに
思われるかもしれませんが、
『魂うた』では
ごく普通に起きる現象です。
いったい、どんな場なのか。
ここに、
前回参加いただいた方の
克明な体験記があります。
フレディ・マーキュリーの命日は、
1991年11月24日。
その27年後の、
2018年11月24日。
『魂うた®
男が「男になる」とき』
@名古屋
に参加しました。
名古屋で、澤さんと、
もう1人の男性と、
3人で、共にした時間。
この日は、
僕にはどうしても
「男になりたい。」
という切実さがあったのと、
澤さんに会ってみたかった。
いっぱい話して、
グランディングのことをやって、
お互いに歌い、
そして、お互いに聞いた。
参加した人の状況によって、
体験出来ることは
変わると思うけれど、
この日、
僕が体験したことの1つに
「驕り」がある。
【驕り】
いい気になること。思い上がり。
この日のもう1人の参加者は、
『魂うた』が初めての方だった。
その人の
懸命に歌う姿を見ていたら、
何か心に
湧いてくるものがあった。
「俺には出来る。」という感覚。
これは自分の中では、
馴染みのない感覚で
違和感があった。
自分のカラダとの関係が
ちぐはぐで、しっくりこない。
むしろ
「そんな感覚をもっちゃダメだ。」
ぐらい思ってる。
そのことを、
そのまま正直に2人に話した。
「あの、ちょっと
いいにくいんですけど、
今、僕には驕りがあります。
俺には出来るって
思ってしまっています。」
「俺には出来る」って
エゴ丸出しな気がしてた。
できれば、その感覚に
いなくなって欲しかった。
そしたら、澤さんが
「そのままで行こう。
驕っていこう。
驕ったまま」
と言った。
「え?それでいいの?」
何回かその歌を歌って、
テイク2の時に
澤さんから
「もっと驕って
この世界の王者に
なったつもりで歌って」
と言われた。
驕ったままというか
「俺はこの世界の王者だー」
と思いながら
歌ってみた。
小さくて低い場所から
ひっそりと
怯えていた自分を
包んでいた
大きくて
畏怖するべき世界は
溶けてなくなり、
僕という存在と同じぐらい
尊い無数の存在が
同じ大切さで存在する。
そのような粒々が
無数にきらめく景色が見えた。
1985年7月13日、
ロンドンの
ウェンブリー・スタジアムに
7万人以上の人が押し寄せ、
熱気に包まれた、
あの「ライブエイド」の映像。
あれをクイーンの側から
観客席の方を見た景色。
あんな感じ。
* * *
We are the champions, my friends,
And we’ll keep on fighting 'til the end.
We are the champions.
We are the champions.
No time for losers
‘Cause we are the champions of the world
(Queen『We are the Champions』より)
* * *
気がついたら
「驕り」はどこかに消えてた。
自分がやった感もなかった。
「俺はこの世界の王者だー。
文句あるかー。」
って力と一緒に歌ったこと。
それを2人が見届けてくれたこと。
その後、
「俺は出来る」という感覚は、
もしかしたら
「驕り」ではないかもしれない。
と思った。
もっとべつの何か。
さて そんな経験があり、
2ヶ月近く経とうとしている今。
一体、何が変わっただろうかと。
自分の中の、
意外なほどに冷酷で、
独りよがりなところが見えたり、
夢を見失って
はて 何で生きているんだっけ
と思うことがあったり、
もうすべて放り出して
ずっと本だけ読んでいたかったり、
すごいお世話になった人の
幸せを願えない夜があったりする。
でも あの時の、
声が身体全身に響き渡る感じとか、
2人が見ていてくれたこととか、
無数の粒々のきらめく景色とか。
覚えている。
いつでも思い出せる。
思い出すと
力がハラから湧いてくる。
男になるために行ったけれど、
澤さんという男に
会うことが出来て、
今澤さんが持つものを
惜しげもなく、
すべての生命力を使って、
すべてを手渡された。
本当に受け取った。
という感じで、
それを次の人に
リレーして行こうって思った。
たぶん、
あの日の出来事は、
「俺には出来る」じゃない。
きっと、その真実は
「俺たちにはできる。」
いまは、そう感じている。
男が「男になる」ことは、
僕たちが
「全力になる」こと、
「命をかける」ことと
同義ではないかと思います。
「さすらいもしないで
このまま死なねえぞ」
というフレーズが
奥田民生の歌にありますが、
せっかくの命を、力を
使えていない感じがする。
フルスイングがしたい。
このままでは
死んでも死に切れない。
そんな思いを叶えるために
僕はこの場を開いています。
僕も命をかけて生きてみたい
と願う一人だからです。
参加資格は、真剣であることのみ。
歌の経験や技術は一切不問。
命のかかった男の全力は
女性が安心して
「女になる」ことにつながり
強権的な相手に対して
「ノー」と言える強さにも
つながる。
そのことが人間関係を、
ひいては社会をも
健やかにするのではないか
と考えています。
まだ世には「男」が足りません。
その先駆となる、
勇敢なあなたの参加を
お待ちしています。
1977年、福岡県生まれ。一橋大学卒業後、(株)オリエンタルランドに入社。同社を退職後、社会起業・NPOなどの道を模索する中、「魂と繋がる歌の唄い方®︎」ワークショップと出会い衝撃を受ける。
2016年、ファシリテーター養成コースを修了、㐧二音楽室として活動を開始。
これまでのべ100名以上の方に参加いただき、好評を博す。
自身では楽曲制作なども行い、ライブを不定期で開催。
Blog「あしたの小窓から」https://note.mu/nion1112