キャリアプランを考えるということは、将来を考えるということです。
どんな仕事をしていて、どんな立場になっているのか。
また、エンジニアであれば、ゆくゆくはフリーランスになりたい、起業したいと考えているという人もいると思います。
しかしどんな将来でも、キャリアプランを考えておかないと、例えば10年後、「もっとこんな風になっていたなかったな」とか、「若い頃はフリーランスになりたいと思ってたな」とか、「ほんとなら今頃起業してたのに」といった具合に、「あの時こうしておけば」といった後悔へと繋がってしまうと思います。
そうならないためにも、キャリアプランを考える必要があります。
エンジニアのキャリアプランは大きく3つに分けることができます。
それぞれどんなキャリア(立場や役割)なのか見ていきましょう。
(※上の図にも出てきた、5~10年後の担当フェーズがそれに当てはまります。)
プロジェクトマネージャープロジェクトとプロジェクトメンバーをマネジメントする人です。
もう少し具体的にいうと以下の3つを管理し、プロジェクトを成功へと導いていくのがプロジェクトマネージャーです。
品質予算スケジュール(人)一般的なキャリアプランとして、リーダーになってくことをイメージする人が多いと思いますが、その最終地点がプロジェクトマネージャーとなります。
スペシャリスト
マネジメント業務は行わず、技術だけに特化して業務を行う人です。
スペシャリストの人だと、要件定義は基本的に行わず、設計以降のフェーズを担当します。
プログラマーであればプログラミングでの開発、インフラエンジニアであれば設計・構築がメインとなってきます。
人を束ねるのは向いてないけど、技術には自信があるという人向けのキャリアと言えます。
フリーランスの人は強みとなるスキルが絶対的に必要なため、このスペシャリストを目指す人が多いです。
ITコンサルタント
顧客の課題解決に対して、第一線で提案をしていく人です。
顧客の課題例
ITを駆使して業務をもっと効率化したい自社のビッグデータの分析や解析をしたい現システムよりも会社にマッチしたシステムを導入したい新しい事業立ち上げのために、必要となるシステムを用意したいこのような顧客の抱える課題に対して、提案活動をしていくのがITコンサルタントの役割です。
営業のような一面もあるのが特徴です。
ITコンサルタントには、自社の製品導入を目的としたコンサルを行う人と、他社の製品を広く扱っていて、それをもとにコンサルを行う人の2種類が存在します。
どちらがいいとか悪いとかはありません。
自社製品の導入であれば、自社の製品の導入メリットを誰よりも深く知っていないといけないですし、他社製品との差別ポイントも把握しておく必要があります。
一方、他社製品を扱う場合(代理店のようなものです)、当然のことながら幅広い知識が求められ、顧客の課題解決において、一番適した製品を見極める力も必要です。
結果的に、顧客の課題に対する解決能力として、様々な知識が必要になるという点ではどちらも同じになるわけですね。
将来は技術よりも、フロントに立って、顧客折衝をしてきたい人におススメのキャリアとなります。
注意
フリーランスになりたいという人の場合は、将来のキャリアプランはスペシャリストかITコンサルタントになります。
フリーランスの人に、組織のマネジメントを任せようという会社はないので、プロジェクトマネージャーになりたい人は、フリーランスではなく、社員として働く道を選びましょう。
キャリアプランの考え方1(SE・プログラマー)
SE・プログラマーのキャリアプランの考えを見ていきましょう。
キャリアプランを考える時には、担当フェーズとエンジニアの大きなキャリアプラン3つのうち、どれか1つを取り入れることで、比較的簡単に考えることができます。
SE・プログラマーの担当フェーズを確認しておきましょう。
SE・プログラマーの担当フェーズ
要件定義基本設計詳細設計プログラミング(開発)テスト運用(改修や機能追加)
ポイント
SE=上流工程(要件定義、基本設計、詳細設計)を担当する人プログラマー=下流工程(プログラミング、テスト)を担当する人このように考えてる人が結構いますが、実は会社によって呼び方が変わるので、SEなのかプログラマーなのかはあまり気にする必要はありません。
大事なのは、職種の呼び方ではなく、【どの工程を担当する人なのか】です。
以上を踏まえてSE・プログラマーのキャリアプランについて、例文を見ていきましょう。
例文
プログラミングやテストからキャリアをスタートさせ、そこから3年後には、詳細設計や基本設計にステップアップし、5年後ぐらいには要件定義を担当できるようになっていたい。そして10年後は、プロジェクトマネージャーになっていたいです。
【解説】
担当フェーズとエンジニアの将来のキャリアプランのうち、プロジェクトマネージャーを選択した場合のキャリアプランです。
キャリアプランの考え方2(インフラエンジニア)
SE・プログラマーのキャリアプランの考え方を解説しましたが、インフラエンジニアのキャリアプランの考え方はどうでしょうか。
インフラエンジニアも、SE・プログラマーと同様に、キャリアプランを考える時には、担当フェーズとエンジニアの大きなキャリアプラン3つのうち、どれか1つを取り入れる形で考えていきましょう。
インフラエンジニアの担当フェーズ
要件定義機器やOS、ミドルウェアの選定設計構築運用、監視
ポイント
インフラエンジニアは、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの2職種に分かれている会社もあります。
そのため、将来のキャリアプランとして【スペシャリスト】を選択する場合は、ネットワークかサーバーの、どちらかに特化してやっていきたいと考えることもできます。