名古屋城天守の有形文化財登録を求める会













壊してしまったら・・・


失われてしまいます。

今の名古屋城天守も、

戦後、再建した名古屋市民の願いも。


名古屋城天守を「戦後復興、市⺠のシンボル」に
この画像はクリエイティブ・コモンズ ライセンスのもとに利用させていただいております。
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 私たちは「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」であります。
 
 現在の名古屋城天守建物は、戦災によって焼失した尾張名古屋のシンボルである天守建物を、昭和34年、総工費の三分の一を市民からの寄付により賄った。文字通り市民の建てた名古屋市民の宝であります。戦後復興期に市民の手によって再建された、貴重な遺構であり、築後60年を数え、その優美な外観復元とともに充分に有形文化財として長く保存する価値のある歴史的建築物です。

・私たちは、名古屋城天守を大阪城と同様に登録有形文化財とすることを求めてまいります。 

・天守整備については平成18年の全体整備計画に立ち戻り、先行する大阪城天守の平成の大改修を見習い、耐震改修と長寿命化を求めてまいります。 

・この改修に伴い、最上階までのエレベータ設置と、現行法に叶うバリアフリーの対応を求めてまいります。

・博物館機能の強化を求めてまいります。

 この唯一無二の歴史的建築物を、有形文化財として登録し、永く名古屋市民のみならず、日本国の宝として保存するよう訴えます。

  自分たちが
    先代の人々の残したものに
    敬意を持たないのであれば

  自分たちの残すものも
    次代の人々から
    敬意を持って扱われません

 入会、会則については、こちらをご覧ください。
  
      名古屋城天守の有形文化財登録を求める会会則

 文化庁の参考文書

  登録有形文化財登録基準 (文化庁HP)
  鉄筋コンクリート造天守等の老朽化への対応について(取りまとめ) 令和2年6月(文化庁HP)
  史跡等における歴史的建造物の復元の在り方に関するワーキンググループ

国宝指定文書

旧名古屋城国宝指定説明文に見る名古屋城の「本質的価値」

 昭和5年(1930年)、旧名古屋城は国宝に指定されました。
 この写真は名古屋市に宛てて当時の文部省から送られた通知書です。
 この通知書と同時に、国宝指定に係る説明書が付されていました。
 この説明書には現代にも通じる「名古屋城の本質的価値」が明らかにされています。
詳細はこちらへ 旧名古屋城国宝指定説明文に見る名古屋城の「本質的価値」

  私ども「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」は名古屋市に対し、以下申入を行いました。

                                           令和5年6月13日

                名古屋城天守木造化事業に対する申入書

冠省

 6月3日に開催地不明で行われた「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」なる会合において、当該会合に参加した車椅子を使用する身体に障害を持った市民に対し、他の参加者が差別的言動を行い、当該参加者並びに、他の障害を持った方々やその家族、及び一般市民の心を傷つけた事は、伝統と格式ある名古屋市の歴史と文化にとって許されざる瑕疵であります。

 これを受け私ども名古屋城天守の有形文化財登録を求める会は以下、名古屋市に対して申入ます。

一.2022年(令和4年)10月24日に日本弁護士連合会から提出されております要望(下記※1)について名古屋市はこれに対して早急に、真摯な回答、対処をすべきことを申入ます。

二.名古屋市は2019年(令和元年)に昇降技術の実験施設として、総工費9040万円をかけて階段体験施設「ステップなごや」を開設した。更に「史実に忠実な復元とバリアフリーの両立を目指し、昇降技術を世界中から募り、実用化して木造天守へ導入することを目的とします」(下記※2)として、開発契約費8千万円、導入契約費2億円(ともに上限)(下記※3)を示し、昇降技術を公募し、2022年(令和4年)に優秀提案者を選定したが、その提案においても結局「史実に忠実な復元」と「(法の要請する)バリアフリー」の両立(下記※4)は叶わなかった。すなわち現代社会の技術力ではこの両者の要望を両立させることはできないと判明したのである。実現できない計画については即刻中止し見直すべきことを申入ます。

三.名古屋市は名古屋城天守を「市民の精神的基柱であり、誇りである名古屋城の天守閣」(下記※5)と認識されておりますが、今般の「討論会」における出来事を受け、市会における議論では、このままアクセシビリティの後退を容認し、計画を進めてみても国民から「差別の象徴の城」と見做されてしまうとの指摘がありました。事実一部のメディアにおいて名古屋城は「差別の城」との表現もあり、名古屋市民として甚だ心苦しく感じております。計画を即時中止されんことを申入ます。

四.名古屋市は現存天守について、2010年(平成22年)9月に構造体劣化調査、2011年(平成23年)2月に耐震診断概要書をまとめ、2017年(平成29年)3月に暫定的耐震補強調査(下記※6)をまとめていた。同書によれば、現在の耐震基準(Is値0.75以上)にするには、大天守小天守合計で13億5047万0205円。エレベーター改修1億6000万円をあわせると、15億1051万9605円と試算されている。この事実を木造天守改修に係る費用と並べて、市民に広く知らせることを申入ます。

五.2016年(平成28年)に行われた所謂「2万人アンケート」において、名古屋市は「現行天守閣を耐震改修した場合でもコンクリートが概ね40年の寿命」などと記載しましたが、これは文化庁の示した「鉄筋コンクリート造天守(以下、RC造天守)等の老朽化への対応について(取りまとめ)」(下記※7)の見解とは異ります。

 同取りまとめにおいて文化庁は「RC造天守は、その多くは往時の外観を模して再現されているように、史跡等の往時の姿を今に伝え、その本質的な価値を正しく理解していくうえで一定の役割を果たしてきた。」として現存する名古屋城天守を含むRC造天守に対して肯定的な評価を与えている。

 名古屋市はこうした文化庁の見解も踏まえ、改めて市民に対し、先行する大阪城天守閣における平成の大改修にならった、コンクリートの脱アルカリ化及び耐震補強工事の実施を行い、昭和34年に市民からの多額の寄付によって再建された現存天守を守っていくべきか、多額の費用を払って木造天守を建造するのか民意を問うアンケート等を実施することを申入る。

 木造天守は、今、再建できるというのであれば、それは費用さえかければ再建することはできるのだろう。将来にわたり再度、火災等によって消失しても、費用さえかければ幾らでも再建可能である。しかし、第二次世界大戦で焼失し、戦後復興の象徴として再建された現存天守は、一度破壊してしまえばその歴史的意義は永遠に失われてしまう。そうした意義を踏まえ、以上申入れる。

                                                怱々

※1 日本弁護士連合会発行「名古屋城天守閣にエレベーターの設置を求める人権救済申立事件(要望)」(2022年10月24日)
※2 「名古屋城木造天守の昇降技術に関する公募」の実施について(令和4年4月18日)
※3 「名古屋城木造天守閣の昇降に関する公募 公募要領」(2022年7月)
※4 現存天守は地上高より5階(最上階は7階)までのエレベーターが設置されている。少なくとも同等の条件を満たさなければアクセシビリティの後退となる。
※5 「木造天守閣の昇降に関する付加設備の方針」(平成30年5月)
※6 「名古屋城天守閣 暫定的耐震補強調査業務 報告書」(平成29年3月)株式会社大建設計名古屋事務所
※7 「鉄筋コンクリート造天守等の老朽化への対応について(取りまとめ)」令和2年6月 文化庁 史跡等における歴史的建造物の復元の在り方に関するワーキンググループ




 一月に一回程度、

「名古屋城の有形文化財登録を求める会」の月例勉強会を開きます。

  令和 5年 12月16日(土)
        午後1時40分
        市政資料館 第3集会室

        ※特別に名古屋市観光文化交流局
          名古屋城総合事務所 の協力を得て
         「市政出前トーク」を実施していただきます。
          テーマは「10-4 名古屋城天守閣の整備

        1月13日(土)
        午後2時00分
        市政資料館 第4集会室

        2月10日(土)
        午後2時00分
        市政資料館 第1集会室

        3月16日(土)
        午後2時00分
        市政資料館 第2集会室

        4月27日(土)
        午後2時00分
        市政資料館 第5集会室

        5月25日(土)
        午後2時00分
        市政資料館 第5集会室


※どなたでもご参加いただけます、参加費無料。

入会のご案内、ご支援のお願い

当会はどなたでも、いつでもご入会いただけます。(名古屋市以外の方でも歓迎です。年会費は2000円です)
会の趣旨にご賛同いただける方、現名古屋城天守を守りたいと思われる方のご賛同をお待ち申し上げます。

当会の会則はこちらからご覧いただけます。 名古屋城天守の有形文化財登録を求める会会則
会計報告はこちらです 会計報告2023.9.30現在

活動へのご支援もお願いいたします。
会費、及びカンパの送り先は

振込先:ゆうちょ銀行「名古屋城天守の有形文化財登録を求める市民の会」
<ゆうちょ銀行からの振り込みの場合>
記号:12040
番号:22897961

<他金融機関からの振り込の場合>
店名:二〇八(ニゼロハチ)
店番:208
預金種目:普通預金
口座番号:2289796

よろしくお願いいたします。

※お問い合わせは事務局まで、事務局の連絡先は上記「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会会則」に記載されています。巡回ボット等による個人情報収集対策の措置です。ご理解ください。

・2022年(令和4年)2月22日 名古屋市北区・黒川生涯学習センターにおいて行った
建築士・渡邉 正之さんによる 「建築士が読み解く! 名古屋市が作成した「幻」の”名古屋城現天守耐震改修案”」
のダイジェスト動画を掲載いたします。

現在の名古屋城天守は耐震改修を行えば十分使用可能な事をご理解いただけるものと思います。
・2022年(令和4年)7月20日 名古屋市北区・黒川生涯学習センターにおいて行った
建築士・渡邉 正之さんによる 「建築士が読み解く第2弾! どうする名古屋城~2万人アンケート再考、木造化、石垣~」
のダイジェスト動画を掲載いたします。

現在の名古屋城天守木造化事業の起点となる、名古屋市民意見の捏造をご理解いただけるものと思います。
・2022年(令和4年)10月22日 名古屋市北区・黒川生涯学習センターにおいて行った
「建築士が読み解く! 第3弾! ”技術提案書と基本計画書”を問う」の講演につきましては、担当者急病のため機材の都合がつかず、動画作成ができませんでした。

 渡邉正之様、動画をご期待されている方々に対してお詫び申し上げます。

住民訴訟に先立つ、住民監査については下の「住民監査について」に移転しました。

12月17日に名古屋市地方裁判所に上記監査請求に引き続く住民訴訟を提訴いたしました。

・令和2年11月5日に判決が示されました。
 判決文全文と、それに対する簡単なコメントを掲載しました。

公判の内容については、
第六回公判における「原告の主張の要旨」と「次回までの宿題」を起点として
名古屋市側の抗弁「準備書面(4)」「準備書面(5)」をお読みください。

その上で私達からの最終弁論「原告(市民)側:準備書面(3)」をご覧ください。
名古屋市側からの最終弁論は行われませんでした。


住民訴訟:訴状
住民訴訟に関する資料については https://app.box.com/s/ff3ykt80mtkbmfcvoo27khekujr296id をご覧ください。
全体表示


  1.違法に支出された 基本設計代金 8億4693万3千円 の返還を求めます。
  2.すでに木材代金を予算計上しており、事業が遅れると、その保管代金が年間1億円かかります。
    こうした被害拡大を予防する為に、事業の停止を求めます。

住民訴訟に伴う 会の声明 をごらんください。

・第一回公判:5月16日(木)午後2時(名古屋地方裁判所 第1102法廷)
  被告側より「答弁書」が提示されましたが。訴状について訂正がされます。
  被告側回答書添付の証拠証明書等
・第二回公判:7月3日(水)午前11時(名地裁 1102法廷)
  裁判所より、訴状の論点整理が行われました。
  原告より、裁判所の問い合わせに回答する形で訴状の整理が行われます。
 
・第三回公判:8月22日(木)午後2時(名地裁 1102法廷)
  被告側より「答弁書」が提示されました。
  名古屋市側:準備書面(2)
・第四回公判:10月9日(水)午後2時(名地裁 1102法廷)
  被告側:準備書面(3)
  この第四回の被告答弁の補足によって、原告、被告側の主張が出そろいます。
  対比表などについては順次公表してまいります。
     10月2日 原告被告対応表
・第五回公判:12月5日(水)午後3時(名地裁 1102法廷)
  原告(市民)側:準備書面(2)
  公判資料
  公判説明書(公式な裁判書類ではありません)

  異例の判事退席による合議を含め、公判は一時間を超えました。
  裁判所より、特に数点の指摘事項が被告名古屋市側に示されました、答弁が注目されます。

・第六回公判:令和2年2月26日(水)午後3時(名地裁 1102法廷)
  12月18日 裁判長より示された 原告の主張の要旨
  12月18日 裁判長より示された被告に対する疑問 次回までの宿題

  に対する被告、名古屋市側:準備書面(4) が示されましたが。
  内容が「次回までの宿題」に対する記述だけであり、裁判長より内容の質問が出ました。
  また、原告側からの質問(求釈明(1))を提示する事になり、次回も被告側より書面が提示されます。
・第七回公判:令和2年6月23日(水)午後2時(名地裁 1号法廷)
  名古屋市側:準備書面(5)が示されました。

第八回公判:令和2年8月6日(木)午後2時(名地裁 1号法廷)
  原告(市民)側:準備書面(3) (最終陳述)が示されました。
  それに対する 名古屋市側の抗弁は行われず、結審となりました。

・判決申し渡し:11月5日(木) 午後1時10分 名古屋地裁 1号法廷
 判決全文(個人情報部分は表示していません)
 原告コメント(判決当日の簡単なコメントです、判決に対する評価は別途掲載します)

(控訴の意向を持っています。住民訴訟についての動向は、順次お知らせいたします)

令和3年2月12日 各資料を Google Drive から BOX クラウドへ移しました。

 控訴状 令和2年11月19日
 控訴理由書 令和3年2月25日

・第二回 控訴審 5月25日(火) 午後2時30分
 被控訴答弁書 令和3年2月25日
 控訴人準備書面(1) 令和3年3月11日

 被控訴人準備書面 令和3年5月14日
 控訴人準備書面(2) 令和3年5月16日

・第三回 控訴審 8月17日(火) 午後2時
 控訴人上申書 令和3年8月4日
 控訴人準備書面(3) 令和3年8月9日

・第四回 控訴審は 9月28日(火) 午後1時30分
 証人意見書の提出と情報公開された基本計画書について
 控訴人上申書 令和3年9月23日
 高橋の意見書

・第五回 控訴審は 12月9日(木) 午後4時30分
 控訴人準備書面(4)最終陳述

・控訴審判決申し渡し:令和4年3月25日(金) 午後1時15分 名古屋高等裁判所 1001法廷
 高裁判決全文(個人情報部分は表示していません)

現名古屋城天守建物先行解体に対する会の行動

平成31年2月1日に河村たかし名古屋市長は文化庁を訪れ、名古屋城天守木造化に先立ち(その復元検討委員会における合意や文化審議会の諮問を受ける前に)先行して現名古屋城天守建物の取り壊しを行う方針を伝え、文化庁に同工事の許可を打診したと報道されました。  中日新聞報道  読売新聞報道

法的には、現名古屋城天守建物は文化庁の所管する文化財ではありません(特別史跡は一帯及び石垣であって、天守建物自体は特別史跡の範囲に入っておりません)ですので、周辺の史跡に影響を与えなければ、所管する名古屋市の判断で現名古屋城天守建物は破壊することが可能です。

しかし、現名古屋城天守は「歴史的建造物」であり、市民に説明もなく破壊するという行為は民意を蔑ろにしたものであると断じざるを得ません。また木造化計画が暗礁に乗り上げている今、現天守を破壊することは、結果として名古屋城に天守を失う事にもつながると指摘させていただきます。

当会はこの問題について正常化するために、2月5日に名古屋市に対し公開質問状を手交するとともに、情報公開を求めました。これらへの回答によって、文化庁を含め対応を取る所存です。

  平成31年2月5日 提示 公開質問状  
       2月18日   名古屋市からの回答 その1 その2
       3月5日    名古屋市への抗議文 その1 その2
       3月5日    文化庁長官への意見書 その1 その2
       3月5日    名古屋市会各会派宛て 申し入れ書 その1 その2

住民監査について
名古屋城天守木造化計画における基本設計代金の支払いについての違法性についての住民監査

概要: 

平成30年9月21日(金曜日)午後3時に名古屋市監査委員に対し、「名古屋城天守閣整備事業」について、その基本設計業務において違法性が疑われる事から、当該違法行為の是正と、本件事業の停止を求める住民監査を請求いたしました。

住民監査請求に伴う 会の声明 をごらんください。

住民監査請求書:本文
住民監査請求の資料等については:MEGA Drive

10月24日に監査請求についての陳述が行われました。
陳述内容:本文
資料1「基本設計説明書」 資料2「基本構想案」

11月19日に監査の結果が通知されました。
監査結果の通知:本文 
会としてコメントを発表いたしました:本文

監査委員議事録:フォルダ (9回行われた監査委員の議論、市当局からの弁明、資料です。情報公開請求による開示を受けました)

12月17日に名古屋市地方裁判所に上記監査請求に引き続く住民訴訟を提訴いたしました。

住民訴訟については、上記「住民訴訟について」をご覧ください。


名古屋市民の建てた名古屋城天守閣を守ろう! ← ぜひ ご覧ください。

現在の名古屋城天守再建の模様が描かれております。
名古屋市民必見の内容です。