甘味料だけじゃない!ステビアの健康効果と研究成果をご紹介

ステビアをご存じでしょうか?

ステビアはパラグアイを中心とする南米原産のキク科ステビア属の多年草植物です。

ステビアと聞くと飲料や食品に使われている、天然の甘味料というイメージが強いと思います。


ステビア甘味料は「ステビアの葉」を原料に作られていますが、それとは別に「ステビアの茎」を原料に作られるステビアエキスにこそ、健康効果・美容効果のほか様々な効能があることが研究で分かってきました。

ここではステビアエキスの様々な効果や、これまでの研究成果と色々な分野での実用例を紹介していきます。


体の老化やシミ・シワなどの肌トラブルを防ぐステビアの優れた抗酸化力

抗酸化力とは、老化の原因のひとつである「活性酸素」による体の酸化を抑制する力のことです。
酸素は私たちが生きていくために必要不可欠なものですが、同時に老化も促進してしまう迷惑な存在です。

食品が酸素と結びつくと劣化するように、私たちの体内でも絶えず劣化=酸化が起こっており、それによって少しずつ老化が進みシミ・シワなどの肌トラブルや病気、免疫力の低下をもたらします。

その原因である「活性酸素」に対しステビアエキスは抗酸化食品として知られる、ビタミンCやカテキンを豊富に含む緑茶の5倍を超える非常に高い抗酸化力を持っています。

また、一般的に知られている活性酸素「スーパーオキシド」だけにとどまらず、「DPPH」というより強力な活性酸素までも抑える力が確認されています。
(東北大学農学部)


菌とは異なる未知の脅威「ウイルス」に対するステビアの作用に注目!

ウイルスは細菌類の50分の1程度ととても小さく、自分で細胞を持ちません。そのため他の生物の細胞に入り込んで生きていきます。

私たちの体にウイルスが侵入すると、細胞の中に入って自分のコピーを作り、その細胞が破裂してたくさんのウイルスがばら撒かれ、他のヒトや生物の細胞に入り込みます。
このように宿主に寄生しながら、次々に増殖と変異を繰り返していきます。


人に病気を起こすことがあるウイルスとして、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、ロタウイルスや、2019年12月に中国で報告されてから、世界的な緊急事態を引き起こしている新型コロナウイルスなどが知られています。

ウイルスは大きさや仕組みが細菌と異なり抗菌薬(抗生物質)は効果がありません。
ウイルスの予防は通常、そのウイルスを弱毒化したワクチンを投与することで行います。
しかしワクチン開発に膨大な時間と費用が必要なことや、副作用によるリスクがゼロではないため、ウイルスの抑制作用を持つ天然由来のものが注目を集めています。


ステビアエキスは天然由来のものでありながら、HIVやインフルエンザ、C型肝炎など様々なウイルスに対する抑制作用を持つことが分かっています。


HIVウイルスはヒトの細胞に吸着することから感染をはじめますが、ステビアエキスにはウイルスの吸着を最大98%阻害する作用があることが福島県立医科大学の研究によって判明しています。
(福島県立医科大学・国際抗ウイルス学会発表)

ステビアエキスの持つ多糖体が、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の細胞への吸着を50%抑制することが公衆衛生研究所によって判明しています。
(大阪府立公衆衛生研究所)

また重症化すると肝硬変から肝がんに至るC型肝炎があります。その治療にインターフェロンと呼ばれる薬を使用しますが、ステビアエキスには体内でのインターフェロン生産を高める作用があることが群馬大学の研究によって判明しました。
(群馬大学医学部)

ステビアの様々な病原菌に対抗する不思議な力

ステビアエキスには高い殺菌作用があります。しかしどのような細菌でも攻撃してしまうわけではありません。

有益な微生物や乳酸菌、ビフィズス菌などの善玉菌は攻撃せず、O-157その他大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの食中毒起因菌のみを攻撃する「選択的殺菌作用」として働いていることが東北大学によって確認されています。
(東北大学農学部)


日本は衛生状態の大変良い国ですが、それでも有害な菌が環境の中に数多く存在しています。人類の歴史は有害な菌との戦いの歴史と言われています。

しかし有害な菌を殺菌しようとするあまり、多くの化学物質が用いられてきたことで、かえって人体に悪影響を与える結果になってきたことや、有害な菌を殺菌するだけでなく、有益な菌まで殺してしまう結果になってしまいました。

腸内細菌や皮膚常在菌の中にはヒトの体を守っていたり、ヒトの健康に役立つ物質を生産しているものも非常にたくさんあるのです。

ヒトは多くの細菌たちとの共生があって、はじめて健康な生活を送ることができるようになります。

つまり、有益な菌を活かしつつ、害のある菌のみを抑制するステビアエキスの働きは、真の健康を獲得するために大変重要なものなのです。

体内老化の最新キーワード、血糖による『糖化』に備えよう!

ヒトが生きていく上で、酸素と同じように欠かせないものが食事です。私たちが普段口にしている食べ物には、様々な栄養素が含まれていますが、そのうち「タンパク質」「脂質」「糖質」の3つが三大栄養素と呼ばれ、私たちの生命維持や身体活動に欠かせないエネルギー源となっています。

その中でも「糖質」は、ごはん・パン・麺類やジュースなどに多く含まれており、現在の日本では過剰摂取になりがちです。

私たちが食事から過剰に摂取した糖質が、体内のタンパク質と結びつく現象を「糖化」といい、病気を招き老化を促進させる原因となっています。

その代表が糖尿病です。糖尿病の原因として、糖に対するインスリンの働きそのものの低下(インスリン抵抗性)と、インスリンを分泌するすい臓の能力が低下し、インスリンが出づらくなっている状態(インスリン分泌能低下)があります。

ステビアエキスにはこの二つの原因のどちらに対しても有益な働きをする機能を持つことが分かっています。

特にインスリン抵抗性については、千葉大学の研究グループによってインスリン抵抗性を改善し、糖代謝を高める効果があることが発表され世界的にも非常に注目されています。
(千葉大学薬学部)

ステビアに花粉症の原因“ヒスタミン”を解毒する作用

ヒスタミンは花粉症などのアレルギー症状を引き起こす原因物質として知られていますが、ステビアエキスにはヒスタミンを解毒する作用があることが研究によって分かっています。
(東北大学)

この研究は、魚を食べて起こるヒスタミン中毒の解決を目的に行われました。

魚には細菌の働きによって大量のヒスタミンが含まれている場合があり、それを食べた人に中毒を引き起こすことがありました。そこでヒスタミンのない安全な魚を提供するためにステビアエキスの活用が考案されました。

実はヒスタミンは、私たちの体内でも作られるアレルギー原因物質の一つです。

つまりこれを解毒できるということは、花粉症をはじめとするヒトのアレルギー症状を改善できる可能性があるということになります。

現在、生活環境の変化により、花粉症や気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎や自己免疫疾患に悩む人が増え続けていますので、ステビアのこの力は今後ますます期待されています。

ステビアによる地球規模での環境汚染対策

ステビアエキスは、ヒトや動植物だけでなく地球を健康にする働き、つまり環境中の汚染物質を解毒・分解し、将来への負の遺産を減少させ「地球環境を守る力」も期待されています。


ダイオキシンは小型定温のゴミ焼却場などから排出される毒性物質として知られています。
きわめて安定した化学物質で、いったんヒトの体内に取り込まれるとなかなか分解されずに蓄積され、身体や生殖機能に様々なダメージを与える『内分泌かく乱物質』(環境ホルモン)の一つとして警戒されています。

このダイオキシンを含む焼却灰に、ステビアエキス50%の希釈液を混ぜ合わせた後に24時間放置後ダイオキシンの濃度を計測したところ、毒性が96%の減少率を示した実験結果がでました。
(住友化学分析センター)


津波の被害による塩害で育成不良が予測される水田を、ステビア農業資材を施肥した区画と通常の農業資材を施肥した区画に分けて苗の作付けをしたところ、ステビアを施肥した区画の苗に発育の優位性が明確に現れる結果が確認されました。
(別府大学)

農業・畜産・水産・環境対策 各分野への実用例

農業
美味しくする:甘味や旨味を高め雑味を減らす。
鮮度を向上 :日持ちを良くする。
安全性の向上:有害物質の低減。
畜産
美味しくする:肉や卵乳製品の旨味を高める。
鮮度を向上 :肉の鮮度を長持ちさせる。
安全性の向上:家畜への薬剤投与を減らし安全性を高める。
水産
美味しくする:養殖魚の味を天然ものに近づける。
鮮度を向上 :魚の鮮度を向上し長持ちさせる。
安全性の向上:養殖魚への薬剤投与を減らし安全性を高める。
環境対策
土壌の浄化 :農薬など有害物質の溜まった土壌を浄化。
水質の浄化 :地下水汚染の原因となる物質を浄化。
廃棄物の解決:畜産排泄物などの有効利用を可能に。
畜産
美味しくする:肉や卵乳製品の旨味を高める。
鮮度を向上 :肉の鮮度を長持ちさせる。
安全性の向上:家畜への薬剤投与を減らし安全性を高める。

植物のチカラ

最終更新日:2020年7月9日
編集 & 執筆者:成瀬 慎司