一枚の生地を目の前に、ボランティアの女子大生が声をあげました。
そこに居合わせた支援員も「ね〜」とお互い目を合わせました。
カラフルな糸が絡まるように織られた生地は一見布なのに、どこも均一ではなく、どこまでも凸凹しています。端から糸がもじゃもじゃと出ているかと思ったら、カラフルなわたがポコポコ浮き出て表面に広がっている状態です。
隣では、20代の女性Hさんが機織り機に向かって、時々笑い声をあげながら、シャトルを動かしています。これは、完成した織り生地を囲んで、2020年開催東海ふくしミーティング「pichi-pichiコレクション(ファッションショー)」に向けての服の打ち合わせをしていた時のことです。
「可愛い〜!」が聞こえてくる、その場所は、デイセンターひょうたんカフェです。名古屋・中村公園駅の近くにあります。
さて、福祉、障害、と聞くと自分から、遠くて関わりの少ないイメージを持つ方も見えるのではないでしょうか?
しかし、一枚の生地を目の前にして、「可愛い!」と感じた女子大学生のように、雑貨屋やマルシェなどで気に入った商品が、「実は障害者施設で作られたものだった!」という経験を何気にすることもありますよね。
「可愛い!」織り生地を発見して、織り手に出会いふれ合える場所。
そして、その「可愛い!」織り生地に触れて、様々な人の想いが生まれるシーンを作りたいと私たちは思っています。
一本の糸からはじまるように、大凡、手織りは、生産性の低い、手間、時間のかかる作業です。デイセンターひょうたんカフェで生まれる織り生地やその商品は、コスパ良く計算してつくられたものや、デザインされたものとは、全く逆の立ち位置と言えるでしょう。
しかも常識では考えられないような布の状態、同じ部分はどこにもない……。でも、「なんか可愛いもの、なんか面白いもの」と言われ、ふと人の心をあたたかくするような不思議な魅力を持っています。
このイベントをきっかけに「めっちゃ可愛い!」の織りの世界をのぞいてみたら、その裏側は、生きづらさを抱えながらも、窮屈な現代社会を飛び越えて、自然でユニークな日常がダラリと広がっていることにあなたは、気づくかもしれません。
デイセンターひょうたんカフェでは、毎日障害のある方が織り機を操作し、一人一人の想いを手織りによってカタチにしています。作り上げられた織りは、商品として人前に出ていくことはあっても、それを作っている織り手は人前にでることは殆どありません。
その為に、自分の織り布を身に纏い人前に立ち、多くの人に日々の制作活動や個々の想いを知ってもらう機会を作りたいという思いのもと、このファッションショーを開催します。
デイセンターひょうたんカフェでは、毎日障害のある方が織り機を操作し、一人一人の想いを手織りによってカタチにしています。作り上げられた織りは、商品として人前に出ていくことはあっても、それを作っている織り手は人前にでることは殆どありません。
その為に、自分の織り布を身に纏い人前に立ち、多くの人に日々の制作活動や個々の想いを知ってもらう機会を作りたいという思いのもと、このファッションショーを開催します。