顧問ナースとして活動しております石高優です。
私は、2009年から看護師として大学病院や地域の中核病院で救急医療やICUなど、重症患者や命に関わる状況が多い中で勤務してきました。
その中で多くの患者さん・ご家族のさまざまな「意思決定」の場⾯に⽴ち会ってきました。
病気になると、治療内容や療養場所、最期の過ごし方、家族との関わり⽅、終末期医療についてなど、⾃分で選択・意思決定しなければいけない場⾯がたくさんやってきます。
しかし、その「意思決定」をしなければいけない時がいつ来るのか誰にも予測できません。⼗分な準備ができないまま⼤切な⼈との別れが来たり、後悔の念を持ちながら生活する⼈々を⾒てきました。
患者さんにとっては「意思決定」の内容は、複雑で正解がわからないものばかりです。
私は、そんな「意思決定」の場⾯において看護師の役割はとても重要であると感じていました。どのような⾔葉なら理解してもらえるか、どんなことを聞きたいと思っているかなどを考えながら患者さんと関わってきました。
と、同時に病院から雇⽤されている医療サイドから患者さんを本当の意味でサポートすることに限界を感じたことも事実です。
看護師が「医師から患者さんにもっとこんな説明をして欲しい」「こんな選択肢も伝えて欲しい」と思っても、その医師と意⾒の合意がなされなければ、患者さんにより多くの情報をお伝えすることができないからです。
しかし、選択するのは患者さんです。患者さんには権利があります。
一方、医師たちも日々忙しく睡眠時間も得られない状況も多く、⼀⼈⼀⼈の患者さんに⼗分な時間を割くことが困難な環境にいます。
そのような中でも⼀⽣懸命患者さんと向き合いたいと思い、精⼀杯医療を提供しています。
しっかり診て欲しい患者と、診たいのに時間が許さない医師との間に少しずつギャップが⽣まれ、医療不信につながることがあります。
このように、双⽅の事情や病院の内情を知っているからこそ、中⽴の⽴場で患者・医師間のギャップを埋めたいと考えています。
いま医療業界は、保険診療による医療費の増⼤・地域による医療格差・過酷な労働環境など問題が⼭積みです。
”私に関わる全ての人が医療に対することで損をして欲しくない”
”医療をもっと身近で親しみやすいものに”
という想いの元、⼀⼈でも多くの⼈が後悔のない⼈⽣を送られるようにサポートをしていきたいと考えております。