(高度医療ケアラー、在宅おふろ研究家)
私には、人工呼吸器を24時間使う娘がいます。10万人に1人と言われる治すことが難しい疾患、難病を持っていると分かり、生後9か月で気管切開の手術をしました。
娘が1歳の頃退院して以降9年間、自宅で毎日3時間おきの断眠生活の中、看護子育てをしています。
このページでは、私の活動を紹介しています。どうぞご覧ください。
娘は地域の小学校に通っています。
人工呼吸器を使う子どもの場合多くは、親の付き添いが求められます。
毎朝「急げ急げ~」とケンカしながら、時には二人で歌を練習しながら通学路を小走りしています。
もはや人工呼吸器は娘の体の一部。
元気に生きる娘の学びたい気持ちを大切にしながら、理解ある温かい友だちや先生方、支えてくださる方々と共に生きている喜びを感じる幸せな日々です。
ときには虹を見るために人工呼吸器をかついだり、商店街や青空の下で「吸引」したり。
ちょっとスペシャルな子育てを通して、私自身も少しは成長できたのではないかと思っています。
助けてもらうばかりの私たちですが、大変だけど楽しい生活や困りごとを発信することで、同じように医療ケアが必要な重度の子どもたちやご家族が「独りじゃない」と思ってくださり、少しでも笑顔が増えると嬉しいです。
(公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団、2017年2月)
※ダウンロードURL:http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com/data/file/data2_20170323032908.pdf(7MB)
人工呼吸器をつけた子供たちも、オフロが大好き!本人も家族も幸せになれるオフロタイムを目指して、オリジナル簡易浴槽「かえるのオフロ」を開発し、WEBショップ「かえるキッズのお助け隊」で販売もしています。
みなさまのご支援により、クラウドファンディング「人工呼吸器を使う子どもたちと家族のためのシーツを作って届けたい!」は、公開2日目に目標達成、新たに設定したセカンドゴール、サードゴールも達成し、終了しました。
温かいご支援、ご協力をいただきました皆さまに、心からお礼申し上げます。
***********以下、チャレンジ中のご紹介文************
人工呼吸器を使う子どもたちの多くは、首や腰がすわっていなくて寝た姿勢でいることが多く、背中に汗をかいたり背中が蒸れたりするので、ベッドに市販の「空調マット」を敷いています。私の娘も常に使っています。
どれくらい必需品かと言うと、私は日常の洗い替え用の2セットと入院や旅行用に1セットの計3セット持っています。
清潔や感染対策に厳しい病院でさえ、持ち込み生活用具として許されるほどなのです。
ところが毎日使っているのでお洗濯もするのに、市販の空調マット本体には付属シーツが一枚のみ。
洗い替えのシーツの販売はないのです。自分で作れたらよいのですが、洋裁が苦手で時間もなく、困っていました。
同じように困っているお母さんがいるのではないだろうか…?
ならば「何とかして作れるようにしよう!」そう思い立ったのです。
作るならば機能性はもちろん、使って心がトキめくシーツを作りたい。
孤立しがちな看護子育ての空間だから、子どもたちも家族も「お気に入り」に囲まれて過ごしてもらいたい。
命は一日一日の時間の積み重ねだから、使う生地の模様にささやかだけど願いを込めたい。
いつしか想いを共有する仲間が集まり、素敵なサンプルが出来上がりました。
しかし、どうしたってマイノリティ対象の商品。海外の生産ラインに注文できるほどの数は到底見込めません。ご家族が購入しやすい価格にしたいけれど、とても厳しい現状でした。
でも、クラウドファンディングで皆様のお力を借りることができたら、なんとか商品が作れます!
困っている家族に届けることができます!
ぜひクラウドファンディングページもご覧ください。
*クラウドファンディングは皆さまのご協力により、達成、終了いたしました。ありがとうございました。
「人生は、選択だ」と私も思う。しかしながら、先天性の神経難病で生後9ヶ月から人工呼吸器を24時間使う娘には、生きていく選択肢があまりにも少ないのが、この世界の現実だ。
それでも、気管切開をして「医療デバイス」と共に生きていくことになった娘には、この世界の素晴らしさを知ってほしい、その命を生ききってほしいと、私は母親として願っている。
本稿では、疾患名や使っている医療機器や車椅子ではなく、名前の「さほ」ちゃんと呼ばれるように、地域で子育てをしてきた、母としての私の主観をもとに、子どもたちが紡いでくれた言葉とエピソードをご紹介したい。(センターHPより)
1.はじめに◾️ 2022年2月11日【第19回島田療育センター公開シンポジウム】
小児期発症神経難病における生活支援の現状と課題~ほんとうのことを話したい~
◾️ 2021年11月28日【東京大学インクルーシブ教育定例研究会】
「医療と教育の地平をどう合わせるか~人工呼吸器を使う娘と歩む生々しき実話から~」
◾️ 2021年10月14日【小児在宅医療サポートチーム勉強会】
「人生は一人称 ~高度医療依存児のファミリーアドボケイトを目指して~」
◾️ 2021年10月9日【シーズ・ニーズマッチング交流会2021】
「好事例表彰の受賞とその後」
◾️ 2021年10月2日【NHK総合】人生最後の会話”を通して見えてくるものは?
シェア・ストーリーズ 〜人生最後に誰と何を話しますか?〜
◾️ 2021年9月25日【第35回リハ工学カンファレンス in 北九州】
「人工呼吸器を使う子どもと家族のための"かえるのオフロ"ができるまで ~共同創造とファミリーアドボケイト~」
◾️ 2021年3月11日【第四回 東京都立小児総合医療センター 小児在宅医療サポートチーム勉強会】
「人生は一人称 ~高度医療依存児のファミリーアドボケイトを目指して~」
◾️ 2021年2月26日【Rare Disease Day 社内講演会】
「地域の多様な学校生活がもたらした 10歳の『難病告知』」
◾️ 2021年1月24日【Future Standard Session vol.2 -ONLINE-】
『障がい児者のお風呂にまつわるエトセトラ ~介助はつらいよ~』
◾️ 2020年11月20日、21日【第25回日本難病看護学会 第8回日本難病医療ネットワーク学会 合同学術集会】
「難病の子どもの可能性を拡げる」指定発言
◾️ 2020年9月5日【第11回 小児訪問看護研修会】
『レジリエンス(しなやかな回復力)』
◾️ 2020年8月2日【Future Standard Session -ONLINE-】
〜使える?使えない?「最新福祉機器」vs「アナログな障害当事者・家族」〜
第1セッション『ICT入門 〜なにそれおいしいの?〜』大泉 えり(高度医療ケアラー / 在宅おふろ研究家)
◾️ 2019年3月3日 【病院における遊び環境を考える 第14回公開セミナー】
「病児の遊びとおもちゃケア」にて活動報告
『”楽しさ”は”生きる力”を連れて来る』大泉えり