NPO法人「大分ことばの処方箋」
           


ことばの処方箋とは?

 大分ことばの処方箋は、「がんであっても尊厳をもって人生を生ききることのできる社会」の実現を目指しています。多くのがん患者が、垣根を越えた様々な方との対話により、「病気であっても、病人ではない」という、安心した人生を送れるように、薬の処方箋ではなく、言葉の力対話の力で寄り添っていこうと考え設立しました。
 人は、自分自身または家族など身近な人ががんにかかったときに初めて死というものを意識し、それと同時に、自分がこれまでいかに生きてきたか、これからどう生きるべきか、死ぬまでに何をなすべきかを真剣に考えます。一方、医療現場は患者の治療をすることに手いっぱいで、患者やその家族の精神的苦痛まで軽減させることはできないのが現状だからです。
 順天堂大学の樋野興夫先生は、この問題を解消すべく「がん哲学外来」を設立しました。我々の活動は、その一環です。


代表あいさつ

NPO法人「大分ことばの処方箋」代表の林 良彦です。
九州大学医学部を卒業後、外科医として生きてきましたが、患者さんの命は「メスの力」で治るのではない事に気づき緩和ケア医に転身しました。外科手術の目的は「切除すること」ではなく、「患者さんを幸せにすること」です。この気持ちを生かすべく、患者さんや、ご家族に接していこうと思います。

大分ことばの処方箋がやろうとする事

①がん哲学外来「大分ふぐカフェ」の展開
②地域のコミュニティで、アドバンスケアプランニングの普及
③緩和ケア医が学んだ「命の授業」を伝えたい!
④「死を前にした人に、あなたが出来ること」を伝えたい
 詳しくは、下記をご覧下さい。

① がん哲学外来「大分ふぐカフェ」

樋野興夫先生が創設した「がん哲学外来」が“対話の場”であるメディカルカフェという形で全国に広がり、現在ではメディアで取り上げられるほど注目されるようになりました。 がん哲学外来「大分ふぐカフェ」は樋野先生から名称を頂きました。「ふぐ」と書いて「ふく」と読みます。「ふぐ」は大分の特産であり、「ふく」は福にもつながり、お腹を膨らませると楕円形の心を持っているからです。大分では2019年11月9日(土曜日)の午前10時30分から第1回目のがん哲学外来「大分ふぐカフェ」がホルトホールで開催されました。第2回目は同じくホルトホールで2020年1月26日(日)を予定しています。

② アドバンス・ケア・プランニング(人生会議)の普及

アドバンス・ケア・プランニングの定義は「将来の意思決定能力の低下に備えて、患者さんやそのご家族とケア全体の目標や具体的な治療・療養について話し合う過程(プロセス)」とされています。簡単に言うと“もしものための話し合い”で、決して遺書の作成ではありません。
 この話し合いには、医療者も含まれ ①1回で決めない ②1人で決めない ③医療者の言いなりにならない ④キーパーソンに負担をかけない という原則があります。さあ、自分の意思を表明し、決定して、実施することをみんなで考えてみませんか?
この活動は大分ケア創世塾と協同して行っています。

③ 緩和ケア医が学んだ「いのちの授業」

緩和ケア病棟に入院している人生の最終段階を過ごしている人たち人は苦しくて仕方がない時、自分や他者などを傷つけてしまう事があります。どうすれば、苦しくても、傷つけずにこれからを生きて行くことができるのでしょうか?そして、誰かが目の前で苦しんでいる時、あなたに何ができるでしょうか?
 このような場面で緩和ケア医が学んだ「いのちの授業」は、ただ単に、命の大切さを頭で理解するためのものではありません。決して平坦ではないこれからの人生を生きて行く私たち一人ひとりが、解決困難な苦しみを抱えた時に、具体的な行動として何ができるか、それぞれの立場で感じ、考える授業です。

④ 死を前にした人に、あなたができること

苦しむ人を前にして、一人ひとりが出来ることを一緒に考えませんか? そして病気の人だけが苦しむのではありません。苦しむ人を見逃さないようにすることも大切です。下記のような方法を一緒に学習して、苦しんでいる人の気持ちに寄り添えたらと願っています。
・サイコオンコロジー学会の手法(SHARE-CST)
・死の臨床研究会の手法(教育研修ワークショップ)
・ELC協会の手法(ELCファシリテーター)

支援者の方々の声

60歳代、男性

この3年の間に2つの癌が見つかりました。早期に発見できてよかったですねとよく言われます。でもこの後の人生、ずっと付き合っていかなければなりません。  

医療上の話は担当医とすることはできます。けれども医療上の話は自分の生活のすべてではありません。後遺症のことで話しづらいこともあります。そして生活のこと、家族のこと、人生のこと、誰にも言えない、話せない、話したくても誰に話せばいいのかわからない。みなさん、そんなときはありませんか。

そんなとき「ことばの処方箋」はいっしょに考えてくれる伴走者となってくれるのではないかと思っています。そしてがんカフェで知り合った方に話を聞いてもらうことだけでも肩の荷が下りる気がするのです。

「ことばの処方箋」で一人でも多くの方とお話ができることを楽しみにしています。

30歳代、女性
今回、がん哲学外来「大分ふぐカフェ」に友人と2人で参加しました。友人から、ある日突然連絡があり、私に病気のことを打ち明けてくれました。私に何ができるんだろう? そんな時にこの「大分ふぐカフェ」の事を知りました。思い切って友だちを誘い福岡から参加しました。私は友人がどんな風に感じるか初めは心配でした。しかし、すぐに安心感に変わりました。友人が笑ったり、真剣に考えて自分の気持ちを伝えている姿を見たからです。私自身も何を話しても温かく受け止めて下さる先生、スタッフ、参加者の方々のおかげで、素直な気持ちを話す事ができました。帰りの電車の中で友人は「行って良かった」と満面の笑みでした。そして、またいろんな事を話してくれました。「みんなが、健常者、障害者じゃなく一人の人間として私のことを見てくれた。それが嬉しかった」「私ね、大丈夫よって、ずっとずっと言ってきたけど、本当は全然大丈夫じゃなかった。大丈夫じゃなかったんよ」「次は一人で来られる。またあの人達に会いたいもん!」 人との出会いってすごいと思いました。いろいろな方の思い、考え方を聞くことで自分の本当の気持ちに向き合う勇気や希望がわいてくるんですね。隣でぐっすり寝ている友人の寝顔を見ながら、私はとても満たされた気持ちでいっぱいにになっていました。「大分ふぐカフェ」へのプチ旅は自分発見の旅になりました。友人とふぐカフェの皆様に感謝です。
(桐島照美さん)
30歳代、女性
 私はがん患者本人で、周りに心配をかけまいとして我慢してきたけど、家族の人の話を聞いて残される人の思いも知りました。頑張って生きていくしかないと思っていましたが、少し肩の荷が抜けた気がしました。素敵な時間を有り難うございました。
(花田智子さん)
30歳代、女性
 私はがん患者本人で、周りに心配をかけまいとして我慢してきたけど、家族の人の話を聞いて残される人の思いも知りました。頑張って生きていくしかないと思っていましたが、少し肩の荷が抜けた気がしました。素敵な時間を有り難うございました。
(花田智子さん)

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