2歳の子どもが話を聞かずに、絵本の絵などについて質問してくるので、話がなかなか進みません。
質問の内容に耳を傾けてみてください。その子の興味が見えてくるはずです。
2歳の子が絵を見ながら質問が出てきたとすれば、それはとっても貴重な質問だと思います。どんな絵を見て聞いてくるのでしょう? どんなことを知りたがるのでしょう? その質問の中にこそ、その子の興味や個性が沢山あふれ出している気がします。ママやパパも真剣に考えて答えてあげてください。もしかして、その時間は「質問遊び」に夢中になってしまうかもしれません。だけどきっと満足感が得られるはず。最終的にどこに着地していこうとも、絵本がきっかけになっていれば、それは絵本を読む意味があるのではないでしょうか。
コツとして一つ。
どんなに短い絵本でも最後に必ず「おーしまい」って言ってあげるのはいかがでしょう。「おーしまい」を聞かないと落ち着かないので、最後まで聞きたがるようになるかもしれません^ ^
少し大きくなってきて、こちらが文章を読んでいる最中に「これ何?」「なんで?」と、お話を最後までちゃんと聞けません。
お話の最後が気になるように、上手に「誘導」してあげてみては?
もちろん本当に知りたいことならば、そこでお話をとめてまで答えてあげればいいと思います。でも、少し先にその答えがあったり、読んでいるママやパパが演出上楽しみにしている部分だとしたら、今度は上手に「誘導」してあげる努力が必要かもしれませんね。
「今はちょっとだまってて」「全部聞いてからね」と質問をさえぎってしまったら、その後その子はお話を大人しく聞いていたとしても“上の空”になっているのかもしれません。
例えば「この子、このあとどうなるのかなあ?」「ママ、続きが気になるから一緒に読んでみようか」と自然にお話の方に気持ちが向いてくれれば大丈夫。最後までお話を楽しむことが出来るでしょう。大事なのは、どの方向に興味が向いているのか、それを見極めてあげることなのかもしれません。
なぜ子どもにとって絵本は大切なのですか?
絵本の絵は動きません。そして絵本の文字は勝手にしゃべったりしません。だからこそ、絵本は大切なのです。
なぜなら、子どもをおとなしくさせておくために、テレビやビデオはとても便利です。テレビやビデオは人間がスイッチを入れさえすれば、勝手に動き、しゃべり、どんな場面も映し出してくれます。
子どもは「何時までに○○をしなくては」という必要があまりないので、いつまででもそこに座って画面を眺め続けることもあるでしょう。しかし、ただ与えられるものだけを受け取り続けていることが自発性を失わせることはおわかりになると思います。
絵本の絵は動かないので子ども達はお話に沿って、その絵が動く様子を想像し、絵に込められた情報を一心に読み取ろうと試み、描かれていないことまでもみつめようとします。これは想像力を豊かにするとても能動的な活動です。
また、絵本の文字は勝手にしゃべったりしません。たいていの場合は親や先生、つまり大好きな大人が、気持ちをこめて読んでくれるものです。絵本に書かれている文字は、大好きな人の肉声で語られることによって、お母さんから、お父さんから、また先生から、自分に向けられている生(なま)なぬくもりのある言葉となるのです。
大好きな人といっしょに、ドキドキしたり、感心したり、冒険したり、悲しんだり、そんな心の動きを感じることができるのです。そこには、絵本の文字以上のコミュニケーションも生まれます。一緒に感じたファンタジーや冒険の世界について、気持ちを語り合って共有することができるのです。
子供が絵本に興味を持ちません、どうすればいいですか?
初めて出会ったときから絵本が大好きになる子もいれば、時間がかかる子もいます。ひとりひとりの興味の対象も、本に出会うまでの経験も違うので当たり前です。
でも、あきらめないでください。我が子が今、興味をもっていることがなにか、なんとなくおわかりだと思います。乗り物や、食べ物や、あいさつや、夜や、おばけ、何でもいいです。「ちゃんと座ってきいてよ!」と思わず、自分が楽しんでひとりごとのように読んでみたらどうでしょう。だんだんと「…なになに??」と寄ってきて、ページがパラリとめくれたら、次の世界がでてきた!という経験によって絵本が楽しく思えるようになってきます。
絵本はたくさん与えたほうがいいですか?
絵本は、「与えすぎ」ということはありません。いろいろなジャンルの絵本をたくさん読んであげれば、それだけいろいろな気持ちの動きを経験することができます。
想像力、感性、知識、創造力、多くの読書を経験すれば世界が広く、深くなっていくことは大人と同じです。雨の日には雨の絵本、虫を見つけた日には虫の絵本、お月様がきれいだったら夜空の絵本…家庭にたくさんの本を置くことで、子どもの興味はどんどん広く深くなっていきます。
何才まで読んであげればいいのでしょう。
年齢について決まりはありません。
例えば赤ちゃんなら、大きくはっきりした絵とリズミカルなことばの絵本を、赤ちゃんをあやす延長のように読んであげてください。すると、絵本をかじったり、なめたり、ただページを触るのを楽しんだり…それはそれでいいのです。だんだんとお話そのもの、絵そのものにも興味を持つようになります。
また、読んであげてばかりいると自分で読まなくなる、ということもありません。それに、大きくなっても絵本を読んでもらうのは楽しいものです。試しに自分が文字を追わずに、絵をじっと眺めてみてください。誰かがお話してくれたらいいなあ…と大人だって思うこともありますよ。
絵本を読んであげれば頭がよくなりますか?
絵本をよめば知識は増えますし、世界も広がります。文字に興味がわいてくる時期も来ます。ですが、読み聞かせが「知識を増やし、頭をよくするためのものか」というとそれだけではなく、もっと大切なことがあります。
安心できるお母さんお父さんの膝の上で想像の翼を広げ、様々な冒険に旅立ち、胸一杯に喜びやユーモアを吸い込んで、大きく深呼吸するような、そんな経験をさせてあげたい———そんな気持ちで絵本を読んであげてはどうでしょうか。親子で一緒になって絵本を楽しみ、夢中になって読み進めば、共感感情は深まっていきます。知識は後から自ずとついてくるものです。
また、子どもに幸せになって欲しい、という気持ちの願いでしたら、きっとかなえられると思います。世の中にはいろいろな考え方があり、様々な人がいることを読書を通じて知り、また動物も植物も、空や風さえも、生き生きと感じられる感性を磨くことができたら、それはすなわち子どもがその人生を幸せに「生き抜く力」となるのではないでしょうか。
どんな場面においても自分の感じ方・考え方で切り開いていく、自分にとっての「最良」を目指すことができる人生は、本を読む楽しみを習慣にすることによって育っていくと信じています。
少し大きくなってきて、こちらが文章を読んでいる最中に「これ何?」「なんで?」と、お話を最後までちゃんと聞けません。
お話の最後が気になるように、上手に「誘導」してあげてみては?
もちろん本当に知りたいことならば、そこでお話をとめてまで答えてあげればいいと思います。でも、少し先にその答えがあったり、読んでいるママやパパが演出上楽しみにしている部分だとしたら、今度は上手に「誘導」してあげる努力が必要かもしれませんね。
「今はちょっとだまってて」「全部聞いてからね」と質問をさえぎってしまったら、その後その子はお話を大人しく聞いていたとしても“上の空”になっているのかもしれません。
例えば「この子、このあとどうなるのかなあ?」「ママ、続きが気になるから一緒に読んでみようか」と自然にお話の方に気持ちが向いてくれれば大丈夫。最後までお話を楽しむことが出来るでしょう。大事なのは、どの方向に興味が向いているのか、それを見極めてあげることなのかもしれません。