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２３歳で司法書士試験に合格。
司法書士として１０年以上が経過し、子供を出産して、子育てや自分のキャリアについて考えたとき、もっと社会貢献ができることはないだろうかと感じ独立し、そんなとき「家族信託」という制度を知りました。

従姉妹に障がいがあり、物心ついたときから何もできない自分に不甲斐なさを感じていました。障がいのある従姉妹のことを叔母の家族で抱え込んでいる様子を見て、親族として役立てることはないか、何より法律家としてできることは無いかと模索していたなか出会った、家族信託。

叔母の家族のためと思い、家族信託を学んでいた矢先に、叔母の容態が急変し、意識不明になり、その後亡くなってしまいました。それは、叔母が病気であることの連絡を受けてから１週間以内のことでした。
従姉妹の母親は、当時５４歳。
私は司法書士として、障がいのある子を持つ家族をサポートできる立場にあるにもかかわらず、何もできなかったことを深く後悔しました。

制度を理解したうえで、家族信託をしないという選択をしたかもしれません。しかし、検討したうえでやらないのと、何も考えずにやらないのは全く違うということに気付きました。

叔母の家族のように必要な情報にアクセスできず、何もできないまま相続を迎えてしまう家族が多いなか、認知度が低い家族信託など必要な対策をもっと多くの方に知っていただくため、家族信託や成年後見などの生前対策を専門として扱う司法書士として活動しています。自分の人生を諦めたり、自分たちだけで問題を抱え込んでしまっている、そんな家族をサポートすることができる専門家となることを信念とし、情報発信を続けています。