300-0500 茨城県稲敷市江戸崎甲2595 |
茨城県稲敷市立江戸崎中学校武道館 |
---|---|
300-0500 茨城県稲敷市江戸崎甲2595 |
茨城県稲敷市立江戸崎中学校武道館 |
合気自然体の錬成 (山口清吾先生 昭和61年春期研修 資料)
全身の呼吸を調へ重心が体の中心を貫いてある様にし、一切のはからいの気持ちを捨てて、心身をあるが儘の自然に打任せる。然るとき、気勢はおのづと丹田に充実してくる。対応自在の体勢、即ち合気自然体である。ふれる者があれば忽ち崩され倒れる。これは人に本来備わっている体のはたらきが一気に触発されるからである。合気呼吸、入身転換の理法の発現である。この時、余計な自意識を以て自分自らそのはたらき動きを邪魔しない事が肝要である。我々は普段稽古に際し、つい己を頼み、徒に力を用い、相手をやっつけ様と力む。正しいわざ正しいことをやっていると信じ強行しようとする。なかなか自ら反省する事をしない。うまくいかないと自分にでなく、返ってわざに疑念を抱いたりする。自ら相 剋相殺し、無駄な努力、頑張りをしている事に気付こうとしない。大体、真剣まじめである丈に始末が悪い。昔の武術の達人達は表現こそ違え、真の自然体の重要さを懇々と説いている様に思われる。新陰流では構えある所を殺といい、構えなき所を活というと訓へ、武蔵は心が体がその自然を失い居付く事を厳重に戒めている。戦場を往来し、真剣勝負の場数をふみくぐり抜けてきた人達のことだけに尊い。とにかく合気自然体は合気道のわざの発現の根源であり、真に自覚達成すれば、真のわざの究極の様にも思われるが、いかがであろう。