私たちは依存症の患者さまが社会や家庭への復帰を目指して自律した生活を継続できることを目標に、治療継続の支援や生活環境の調整を行なっています。また、精神疾患および認知症の患者さまが症状をコントロールしながら家庭や地域で生活できるように地域やご家族とも関係調整しています。背景や価値観の様々な患者さまが自律的な行動を獲得できるように、私たちは時に患者さまやご家族の苦しみに寄り添いながら忍耐強く回復への支援を行なっています。依存症や精神看護など専門性の高い看護を私たちと一緒に実践してくださる方をお待ちしています。
看護師間のみならず、他職種間とも活発に意見交換できています。先輩はとても親切で優しく相談しやすい環境です。スタッフ全員が協力的な雰囲気なので、楽しく仕事をすることができています。
入院中の患者さまにとって、一番長い時間を過ごす医療者は看護師です。様々な生きづらさや悩みを抱えた患者さまが、入院生活を送る中で、少し頑張ってみようかなと前を向き、一歩踏み出すお手伝いができること、その場面に立ち会えることがやりがいにつながっています。
看護師の言動が患者さまの精神状態に影響するためコミュニーケーションの難しさは常に実感しています。そのため説明や指導、何気ない会話の際にも言葉を選んだり、タイミングを考えています。
なぜなら、患者さまの表情や言動をよく観察して心の距離感を意識することでスムーズなコミュニケーションが図れることがあるからです。患者さまが発する言葉や笑顔が増える等の変化を目にした時に看護のやり甲斐を感じています。
私が副看護師長として後輩と仕事をしていく中で心がけていることは、コミュニケーションを多くとり、緊張を少しでも和らげて業務に就いてもらうことです。何か困ったことがあった時に、すぐに相談してもらえるように私から声をかけるようにもしています。
日々の看護の中で、後輩に気付きがあったり、看護技術が向上することは私の喜びでもあります。私は日々後輩と一緒に成長させてもらっていると感じています。
依存症に至る過程で仕事を失ったり家族との関係が悪化した患者さまに家族歴や生活歴など聴きながら患者さまの辛さや苦しみを感じています。そして治療の動機づけや回復に向けた行動変容に至るまでの関わりの中で患者さまやご家族に寄り添うことの意味を考え個別性に応じた看護を模索しています。
看護部の理念
患者さまの心に寄り添い、患者さま自身が自律できる看護の提供に心がけます。
看護部の目標
安全な治療環境を整え患者さまの回復を支援する
看護部の方針
1)患者さまの立場に立ち、個々のニーズに応じた看護を提供する
2)安全な治療環境を提供する
3)看護の専門性を発揮してチーム医療を提供する
4)変化する社会や医療に対応できる看護をめざす
5)適正な勤務時間管理によりワークライフバランスを推進する
包括的暴力防止プログラム(CVPPP)トレーナー指導の下、精神科領域での行動制限や患者さまとのコミュニケーションスキルについて学びます。そして、さまざまな精神症状に悩まされている患者さまが安全に過ごせる関わり方について学びます。
チームナーシング
病院の組織とは?看護チームとは?について、今の自分にできることはどんなこと?など持ち寄った意見を基に話し合いを行います。看護師として目標や目的を持って仕事をすること、看護チームで共有することの必要性を実感します。
包括的暴力防止プログラム(CVPPP)とは病状により暴力や攻撃、興奮状態の患者さまに対し、身体的な痛みがなく、スタッフも身体的な負担を少なく暴力を予防・防止することです。単に暴力に対する身体的な介入技術ではなく、言語的にも共感、交渉することが求められます。
私は現在アルコール病棟勤務の傍ら、CVPPPのインストラクターをしています。人権を尊重し関わるためには常に当事者中心というスタンスを持ち、スタッフが適切な知識・技術と自信を持ってケアが行えることを目指しています。
対象の安全を守る技術、行動制限(身体拘束)を学ぶ研修に参加して身体拘束などの行動制限をされている患者さまがどのように感じるかを知り、身体拘束中の安全について考えることで、行動制限と看護について学ぶことできました。研修での同期との振り返りは新たな気づきとなり今後に活かせる学びになっています。
当センターは、1989年より世界保健機関(WHO)の研究・研修協力センターに指定されています。さらに、2017年以降、国の依存症対策全国センターとしてその役割を益々強化しています。ここでは、当センターが行っている医療を始めとする様々な活動を少しご紹介いたします。
当センターは依存に限らず多くの疾患に対して良質な医療を提供すべく、職員一同努力しております。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
仕事と子育ての両立に悩んだ時期もありましたが、温かい仲間や先輩の支えがあり、楽しく仕事ができています。また、福利厚生が充実している他、休暇中には海外旅行や子供とゆっくり過ごすことができ、仕事へのモチベーションアップに繋がっています。
働きやすい環境と充実した福利厚生のため離職率も低く(過去3年間の新人の離職率0%、全体の離職率9.4%)長く続けられます。
病院名 | 独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター |
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開設年 | 昭和16年 6月 |
住所 | 〒239-0841 神奈川県横須賀市野比5-3-1 |
診療科目 | 内科、精神科、消化器科、リハビリテーション科、放射線科、歯科 |
稼働病床数 | 総数291床(332床) 一般病床45床(86床) 精神病床194床(194床) 医療観察法病床52床(52床) |
看護体制 | 一般病床:13対1 精神病床:13対1 |
職員数 ※2020年4月 |
総数313名 医師21名 (常勤21名) 看護師190名 (常勤 176名、非常勤 14名) その他102名 (常勤 65名、非常勤 37名) |
住所 | 〒239-0841 神奈川県横須賀市野比5-3-1 |
アクセス | 京浜急行「京急久里浜駅」から野比海岸行/ 久里浜医療センター入口(15分)下車 徒歩1分 京浜急行「京急久里浜駅」から 「久里浜医療センター」行き 久里浜医療センター(12分)下車 徒歩1分 JR横須賀線「久里浜駅」から野比海岸行/ 久里浜医療センター入口(15分)下車 徒歩1分 |
住所 | 〒239-0841 神奈川県横須賀市野比5-3-1 |