冬凍遇春即泮流
【読 み】
冬の凍 春に遇えば 即ち泮ぎ流る
(ふゆのこおり はるにあえば
すなわちそそぎながる)
【出典名】
弘法大師・空海
『三昧耶戒序』
【意 味】
冬の氷も春になれば解けてなくなる
【作者所見】
少し行き詰った時
この言葉に出会いハッとしました
「今は思い悩み
苦しいときかもしれないけれど
何かのキッカケで
目の前の景色が開けるかもしれない」
そう思うと、今、この時も
これから先の自分にとっては
必要な時間なんだなと思えて
心が軽くなりました
焦らず、その時を待ち
一歩一歩前へ!!
【作者】
金剛峯寺勤務 女性
欲達心海岸不如棹船
不合談船筏虚實
【読 み】
心の海岸に達せんと欲わば
船を棹(さお)ささんには如かじ
船筏の虚実を談ずべからず
【出典名】
弘法大師・空海
答叡山澄法師求理趣釈経書
『性霊集』巻第十
【意 味】
悟りの岸に至ろうと思えば
まず船を出して棹を挿すべきであり
船や筏の虚実などを論ずるべきではない
【作者所見】
物事を進めるにあたって
行動の意味や効果を考えることは
大切だと思います
しかし、最近は知識を得ることに固執し
すぐに行動に移さなかったり
得た知識に囚われて
他の方法を試さなかったりと
効率化することばかりが
重視されているように思います
確かな未来というものは
誰にも分からないので
物事を始める前にあれこれ言うのは
自分に逃げ道を作ることになると思います
まずは実践
これを心がけていきます
【作者】
僧侶 男性