患者の皆様へ
長らくお待たせ致しました。
5/14の静岡県での緊急事態宣言解除後も、
万全を期す為に当院では制限診療等を継続してまいりました。
2週間以上過ぎた現在も市内及び隣接市町においても
感染が確認されないことから、
6/1よりほとんどの制限を解除して通常の診療体制に戻すことに致しました。
詳細は、後述及びお知らせをご覧ください。
もちろんまだまだ油断はできません。
他県では小規模クラスターは発生していますし、
多くの人々の気持ちが一気に緩んできて、
ウイルスの拡散が起きる可能性もあります。
私の友人の動物病院でも、
本当に危険と隣り合わせで動物医療を守ろうと懸命に頑張っています。
ぜひ皆さんも、自分だけではなく、家族や友人知人、
市民単位でお互いを守るための行動を
意識していただくようにお願いいたします。
これからもオーシャン動物病院は、
磐田市の動物医療を守れるように持続的な医療体制を作っていきます。
私自身も久しぶりに2ヶ月近く無休で連続仕事となりましたが、
改めて自身の獣医師としての姿勢や経営者として
スタッフを守る責任感を感じる良い機会となりました。
まだまだ無理も効くし、元気に頑張れそうです。
さて、日頃より待ち時間や駐車場混雑等で
患者様にはご不便をおかけしていますが、
7〜8月を目標に時間帯予約制への完全移行と
診療予約システムを導入する予定となっています。
また、ご案内を差し上げますので、楽しみにお待ちください。
もちろん窓口での受付や突発的な緊急対応、
初診新患も受け入れておりますのでご安心ください。
地域医療を守る為に、今後も革新、改善を続けながら、
チームスタッフ一同頑張ります。
今後ともよろしくお願いします。
院長 音成伸悟
犬への感染に関するニュースがありましたが、
それに関する情報文書が日本臨床獣医学フォーラムより
公開されておりました。
以下転記
1.犬における感染
犬は家の中で隔離してください.幸いに犬が健康を害することはないようなので,隔離しておけば自然に感染はなくなるものと思われます.症状がなければ動物病院でできることもありません.また,人間のコロナウイルス感染者を受け入れることができるような病院に相当する動物病院の体制は整っていません.感染した人間が軽症で家にいるならご自分で犬の世話をしてください.感染した人間が入院する際には,犬をどうするかについては,医師ならびに保健所の指示を仰いでください.
2.人間が感染して家庭に犬がいる場合これまでの香港の2頭だけの経験では,感染であっても低レベルであり,犬には症状は出ないようです.しかし,生きたウイルスが少量ながら一定期間そこに存在するということで,注意は必要です.一方,わが国では動物に対して人間のコロナウイルスのPCR検査を行う体制は全く整っていませんので,検査を行うかどうかについては保健所の判断と思われます.動物病院に来院されても国立感染症研究所から出されている感染管理ガイドラインに沿った対応はできません.
外出を避ける,外に出るのも家の周りだけにする,人混みには連れて行かない,他の犬との接触を避けるためドッグランも利用しないことで,自宅にいるのが最も安全と思われます.犬にはコロナウイルスが入ったワクチンもありますが,これは犬の消化器コロナウイルスのワクチンで,人間のコロナウイルスに対しては効きません.
4.猫はどうする猫にも感染のリスクはあると考えて,外に出さず,家の中においてください.猫のコロナウイルスには,多くの猫が持っている病原性のほぼない猫腸コロナウイルスと,それが突然変異してごく少数の猫に病原性を示す猫伝染性腹膜炎ウイルスがありますが,これらは人間のコロナウイルスとは異なり,猫ではワクチンはありません.猫に人間のコロナウイルスが感染するかどうかについては,SARSコロナウイルス大量を実験的に気管内に接種して感染が起こることが示されていますが,これはあくまでも自然界では起こりえないような実験的な条件であり,その場合も重大な病気は起こらず,すぐに感染から回復するとされています.したがって犬同様に対応してください.
5.最後に今回の事例では,犬は善意の第三者であり,たまたまウイルスをもらってしまったと考えられ,どうして犬に感染が起こったのかについては,老齢の犬であったからなのか,それとも犬はすべてそうなのかはまだ例数が少ないためわかりません.しかし,中国のように多くの感染患者がいる場所でも,犬から病気をもらったというような状況は報告されていません.犬は大切な家族の一員です.決して犬を悪者にしたり,飼育を放棄したりしないよう,そして過剰に恐れることなく,ふつうに対応してください.
【文責】
日本臨床獣医学フォーラム会長 石田卓夫(獣医師,農学博士,日本獣医病理学専門家協会会員)