九州レトロ - 目黒隆史郎

福岡のランドオペレーター、目黒隆史郎です。

福岡県北九州市門司区では、1891年築の旧九州鉄道(現JR九州)本社の赤レンガの建物を利用した「九州鉄道記念館」が、2003年8月9日にオープンしました。SLなど、戦前から1960年代の車両の展示のほか、ミニ列車の運転コーナーも設けられています。

門司港レトロ - 目黒隆史郎

1990年代の再開発事業で、福岡県北九州市の門司港(もじこう)は、大きく生まれ変わりました。

アインシュタインが滞在した洋館、旧門司三井倶楽部や、レンガの旧大阪商船など、明治・大正期の歴史的な建物を北九州市が取得し、ここへ移築したり補修したりして開放しました。さらに中国・大連にある帝政ロシア時代の旧東清鉄道オフィスを模した「国際友好記念図書館」(現:大連友好記念館)を建て、はね橋「ブルーウイングもじ」を架けました。

海運の衰退で、人影もまばらだった門司港の船だまり周辺は、東西300メートル、南北600メートルにわたり、戦前の黄金期のモダンな町並みが再現され、「レトロ地区」と呼ばれる観光スポットとなりました。

観光PRガイドの男性は、「カップルを中心に年間200万人の観光客らが訪れるようになりました」と言い、「実はこれだけではないんです。見てほしい場所は」と付け加えました。

レトロ地区の東、国道2号線沿いに1935年築で、外観はタイル張り、浴槽は黒御影石、壁は大理石という銭湯、旭湯。さらに北に進むと、1922年築で、「うだつ」を持つ純和風建築なのに、隣家との間にハイカラなレンガの防火壁を持つ岩田酒店があります。ガイドさんは、こうした建物を〈裏レトロ〉と呼び「これが、素顔の門司の姿」といいます。ただ、どちらも、今は店を畳んでいます。

「レトロ地区がにぎわう一方、地元の人らに長年親しまれてきた古い店や町家は減りました」とガイドさんは嘆きました。

〈注目されれば活用して保存してくれる人が見つかるかも〉と、この銭湯の番台を高座に見立てて寄席を開き、酒店の蔵をギャラリーにして公開しました。再利用の動きも、出始めました。

■アクセス

レトロ地区の玄関口、JR門司港駅へは、山陽新幹線小倉駅から鹿児島線に乗り換え約15分。現役駅舎では唯一の重要文化財で、木造の洋風建築が出迎えてくれます。中国自動車道・関門橋を渡り、門司港ICから5分。下関側からは、連絡船に乗って5分です。

■おみやげ

門司港は、バナナのたたき売りの発祥の地としても知られています。最近はその生きのいい姿は見なくなったものの、保存会のメンバーが口上を吹き込んだCDが、売り出されたこともありました。また、バナナを加工したクッキーやパイ、カステラなども売り出されています。


目黒隆史郎