人は考え悩むもの。
あなたが悩むのも、ごく普通のことです。
しかし悩んだ時の対処方法を身に付けているか、いないかで、悩みの深さや受けるダメージの大きさが変わってきます。

最も大事なのは自分のブレないの判断基準を持つこと

この判断基準が「本当の価値観」なのです。
悩みの深みに嵌ってしまう人は、自分の価値観ではなく、他人の価値観に一生懸命合わせよう、応えようとしている、とてもまじめな方であることが多いです。

しかし自分の価値観に蓋をして、他人の価値観で生きる事は幸せでしょうか？
一時的には人から認められることもあるでしょう。認められれば承認欲求が満たされ、幸せを感じるかもしれません。
しかし、自分の価値観と異なる価値観を自分に強いていると、いずれ心が壊れてしまいます。

人は「常識」や「社会通念」の範囲で自分は「こういう人間だ」という事を認識しています。それまでの親のしつけや教育、会社生活の中で長年植え付けられてきた価値観で形成されています。しかしそれは本当のあなたの価値観でしょうか？

普通に日々を送っているうちはそれについて何も疑問を持たないかもしれません。
しかし人生には転機が必ず訪れます。その時にそれまで使っていた「人生の羅針盤」が使えない事に気が付くのです。そして自分に対するある疑問が沸き上がります。

「本当の私は何者か？」

かつての私もそうでした・・・
新卒で入った大手メーカー。毎日終電まで働き、その甲斐あって評価もされ、順調にキャリアを積み重ねて行きました。その間小さな子供がいる家庭も顧みず、家のことはすべて妻任せ・・・でも、会社でキャリアを積んで昇進していくことに、迷いはありませんでした。

40歳を過ぎて、管理職になり、大きなプロジェクトを任されるようになり、それまで以上に働くようになりました。上司達からの要求に応え、多くの部下に適切な指示を出し、組織もプロジェクトも動かしていかなければ・・・
毎日毎日「これもやらねば・・・あれもやらねば・・・」とどんどん抱え込み、出来ない自分を責め、周りの人の声が怖くなり、会話するのを避けるようになっていきました。そして仕事ができなくなりました・・・

そうなって初めて考えたのです
「何のために生きてるのか？」

この問いの答えを知りたい一心で、カウンセリングを受け、心理学やコーチングなどを学び、周りの人に助けられながら行動しているうちに気が付きました。
それまでの私は、会社での昇進、そこそこの生活、という「一般的な」価値観で生きていた事に気が付いたのです。中でも「会社の価値観、上司の価値観、部下の価値観」に合わせなければ・・・という思い込みで生きていました。

これでも一般的には幸せだと思います。
しかし、仕事ができなくなり、自分の人生は終わったと思ってしまった瞬間、それまでの価値観が一気に崩れ去るのを感じ、そこはかとない不安と恐怖を感じたのです。

そこから私の「自分軸探し」が始まります。

私は「自分軸探し」する為に様々なセミナーや講座に参加しました。
心理学、コーチング、リーダーシップ、セルフマネージメント、瞑想、ビジネススクール・・・・

これまで会社一筋でやってきた私にとって、そこは全くの別世界でした。自分の中に築き上げてきた価値観の中にはなかった、概念、考え方、人間関係。

外の世界に飛び込んで、今まで何と狭い世界で生きていたのだろうと思い知りました。

新たな世界に衝撃を受けつつも、どんどん楽しくなり嵌っていったのです。
それぞれの学びは素晴らしいものでしたが、自分が追い求めていた「自分軸」はすぐには見つけられませんでした。本当に納得する「自分軸」を見つけるまでには、時間とお金をかけて多様な概念やスキルを学び、実際に行動し検証していく中で「これだ！」というものを見つける事が出来たのです。

逆の言い方をすれば、単にセミナーに出ただけでは「自分軸」「自分の大切な物」は見つからないと思います。学んだ上で、自分で行動し検証しなければ本当に確信できる「自分軸」「真の価値観」は見つからないのです。