これまで出会った中で最高レベルのGKコーチのジョアン・ミレッ。
私はスペインのコーチングスクールで講師として現れた彼をみて
「この人のGK理論は世間をひっくり返すだけの力がある」と思っていました。
出会う前はそこまでGKについて関心を持っていたり、分析したりすることはありませんでした。
しかし、彼に「監督としてGKのことを知らなかったら、どうやって失点を防んだ?」と聞かれ、何も答えられなかったのです。
彼の理論やトレーニング方法はまさに「無形の財産」だと思います。それを伝承していきたいと思い、ジョアンとのプロジェクトが始まりました。
最近はグローバルな練習というのが主流になっていますが、ことGKに関して彼は全否定しています。グローバルな練習とは例えば、クロスをキャッチして、味方選手にスローを投げ、その後サポートに行き、バックパスを受ける。パスをコントロールして逆サイドまで展開というように試合と同じような流れで行うものを指します。
僕は自分のチームではグローバルなトレーニングをやっていますし、サッカーを切り離すことなく全体として捉えることがスタートだと思います。しかし、GKについては違う考えがあります。
まるで空手の型のように、GKにも順序どおり進んでいかなければいけない型があり、一つ一つ完成させないと次には進めないと。つまり、先ほど例に出したグローバルトレーニングで、まず最初のキャッチがきちんとできなければ、次にいけないということです。だから彼はグローバルトレーニングを否定しています。付け加えるならば全ての技術アクションをマスターしてからでないとグローバルトレーニングを行ってはいけないからです。
GKは頭から始まり(理解、考え)、心(ハート、メンタル、モチベーションなど)に行って、最後に体(フィジカル、技術)にいくのです。GKというと厳しい練習に耐え抜いてこそ強くなれるというイメージを持っていましたが、「なぜそうなのか?」を頭で理解してから、実際に行動に移すのです。
私自身GKでもないため、GKに対して正直「ちゃんとキャッチしろ」としか言えなかったです。皆さんはどうでしょうか?
皆さんは「ちゃんとキャッチする」のちゃんとしたやり方を選手に伝えることが出来ますでしょうか?
例えばハイボールをキャッチできるようになるためにどんな練習をされていますか?
とにかくクロスを上げて「ボールをよく見て、食らいつけ」と言っていませんでしょうか?
何でもかんでも飛び出していくことはつまり偶然の連続です。時々取れるし、時々取れない。つまり「なぜキャッチできないのか?」理由がない状態です。こんな不確かな状態でどうやって自信を持ってプレーするのでしょう?
安定感は自信であり、それはどこから来るかというとぶれない技術なんです。技術とは正しい動作を行うことであり、それが最も無駄がなく、効果的な動きなのです。
でも、正しい動作を本当に教えられる人は多くいるのでしょうか?
どうやって行えばよいのか知らない状態だからこそ、ハイボールに飛び出す勇気が持てず、仮に勇気を持って飛び出したとしてもそれは一か八かであり、ミスをしてしまったら怖くて次のプレーで飛び出していくことを躊躇するわけです。
ドンドンボールを蹴ってとにかくキャッチしろではなく、「なぜそうなのか?」を理解し、実践。実践して「今のは何が良くなかったのか?」をまた考えさせる。時間はかかりますが、体を酷使しているわけではないので、疲れることはありません(頭は疲れます!)。
そして知らなかったことを学んでいくことで、楽しいと感じますし、知っていくことで上手くなっていることが実感できるので、よりテンションも上がります。よってジョアンの話をもっと聞くようになります。
正しいキャッチの仕方を知っていると多くのGKが思っているでしょう。「自分はそんなこと知っているんだから、もっとすごいことを教えて欲しい」と。でも、彼からすると実はほとんどのGKが正しい動作を教えてもらったことがなく、自分の感覚で行っているわけです。それはある現役プロ選手と一緒に練習した時にも実感しました。
というのもプロ選手に指導するときも子供たちに対して指導するときもアプローチの仕方は全く同じだったからです。
彼の中でこの理論はまさに数学の証明のようにプロセスがあり、そのプロセスを一つ一つやっていかないとハイボールの処理という一つのアクションに結びつけることができないと考えているのです。
いきなりクロスを蹴って、それをキャッチしろではないのです。そう、一つ一つの正しい技術を知らないのにキャッチできるはずがありません。それでキャッチできないのは選手が悪いのではなく、教えている側の僕らコーチの責任であり、問題なのです。
GKのアクションはもちろんハイボールだけではありません。でも、ハイボールという一つのアクションについて細かく分析し、研究しているのです。そしてそれが1対1の対応から、ポジショニングの概念、パンチングについて、セカンドアクション(ミスが出た後の修正の仕方)と全てのGKアクションについて体系化されています。
その一つ一つを全て理詰めで分析、研究し、問題解決方法を知っているジョアン。
そんなGKコーチは今まで私は会ったことがありません。
そんな彼の話を聞きたい思われた方!GKコーチではない方も「別のサッカーの見方」を学びに是非会いに来て頂ければ幸いです。
会員になると、
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こうしたやりとりを日常生活に取り入れ
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受けることが出来ます。
それ以外にもサロンメンバーしか見れない動画や特別インタビュー、本には載っていないジョアンの理論の全て(データベース)にアクセスできます。
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■カリキュラム一覧
どんな思いで本を書きましたか?
どうして日本で本を出そうと思ったか
ジョアンが倉本と初めて出会った日の話し、倉本だけにノウハウを渡そうと思った理由
倉本の初めてジョアンと会った日の話し、あまりに凄すぎた!
倉本がなぜGKにそこまで興味を持ったか?
ジョアンから見て、長年付き合いのある倉本はどういう印象?
GKはいつも孤独
2時間講義を受けた感想のシェア
今までのおさらい
監督が書く、試合前のセットプレイの図や決まり事について
疑問、質問、宿題について
『GKの育成プログラミング』
質問コーナー①
質問コーナー②
2つのタイプのキーパーコーチ
youtubeよく出ているGKトレーニングについてどう思う?
J1の育成、アカデミーの育成、どちらが大事?その理由とは
プロのGKコーチの実態
GKがミスしたらはじめに考える事
練習をこなすコーチと、準備をするコーチ(ソファー図解)
慌ててはいけない、GKコーチの在るべき姿
能力の違う2人を同じゴールに持っていくのが難しいところ
林選手とジョアン。鹿島戦の前の二人の表情。林選手に試合前にかけている言葉とその理由。
試合に出れなかったGKにジョアンがかけ続けた言葉
コーチとしてやってはいけないこと。成績が良い時ではなく、悪い時こそ前に出てGKを守らないといけない。
講座受講後なって欲しくない姿、なって欲しい姿
怪我の予防と、選手とコーチの関係
失点の95%は○○のせい、絶対に監督に伝えてはいけないこと
監督とGKコーチの目的と見えてるものは違う
GKコーチにとってのトレーニング図はジョアンにとってテスト
休憩中のQ&A 「理解度の違いをどうする」
試合中の動きはすべて書き残す
選手の状態も書き残しておく
動きの必然性を理解してもらうことから始める
理想のキーパーとは
GKの足でのプレーについて
なぜGKの足のプレーが注目されているか?
GKとしてブレずに芯のある考えを身につけるには
GKとしてブレずに芯のある考えを身につけるには 倉本解説
ジョアンの目指していること
キーパーとは何か 考え方
印象的なGKと理由
キーパーコーチ、技術とメンタルどちらが大事?
アカデミーの理想的な状態(図解)
いつもGKに言っていること「練習していることが試合で出る」
GKはチームのリーダー
サッカーはどこでプレイする?
日本人のGKがすぐ伸びる気質だという理由
メンタルの話し。コーチが失点した時にしてはいけないこと。
フィジカルの話し。キーパーの特徴を知る。
GK練習をするコーチ、準備するコーチの違いの映像
メンタルはパラシュートと一緒。アインシュタインの言葉
子供に言い訳をさせてはいけない
大歓声の試合中の、監督とサイドバックの選手とGK
Q&A 試合でコーナー時、よくある失点パターン(ストーン)。どう対策すればよい?
問題:2人ストーンのこの状況、あなたならどうする?
Q&A もしコーナーの時に押されたら、どうすればよい?
スペインでは教えたことがない「順番」チームが攻撃的になれる要因
【写真解説】代表選手でもしてしまっているミスの姿勢
完璧な技術の習得
技術的な動きの習得の順番は、先に頭での理解、次に体
一つ一つのアクションを細分化、明確化、危険なこと
正しい技術は、怪我の防止、失点の可能性を下げる
【技術】ゴールを打たれそうになって戻るときのアクション、2つの間違い探し
選手のポジション、高い位置をとっている理由と指導内容
GKの恐怖心はコントロール出来る
恐怖心が無くなったら、次の段階「ボールと自分しか存在しない」
Q&A コーナーで出るタイミングは、どうやって教える?
5年スパンで判断。短期間の繰り返しで定着
練習プログラムが明確だと問題点も明確になる
キーパーのトレーニングの考え方
GKのフィジカルについて
キーパーコーチがはじめにすべきトレーニングとは
ベルマーレの初日にしたこと。指導したGKのbefore/after
子供GKの恐怖心を取り除く方法(プロGKでも恐怖心はあった)
エリアを守るという考え方(プロGKも恐怖心を無くすことが出来た説明方法)
コーナー時、GKが立たないと行けない場所
映像分析。キャッチのトレーニング映像を見てジョアンの指導。この動きを完璧に分析し、ミスを正さなければならない。
「ハイボール」 教えるには何セッシヨン必要?
「ポジショニング」 教えるには何セッシヨン必要?
GKパフォーマンスと筋肉トレーニング
ジョアンの試行錯誤。18年前のトレーニング
セービング、教えた後
考えてみよう。「キャッチ」 技術を教えるには何セッシヨン必要?
考えてみよう。「キャッチ」知識を教えるには何セッシヨン必要?
雑談;プログラムがあれば指導の優先順位を見誤らない
年間プランニング
トレーニングスケジュールの考え方
プランニングが絶対重要
【日本限定の特別講義】GKの練習で一番初めにしてはいけないこと、取り組むべき順番
最初の一歩、デザインとプログラミング(宿題)
一般的な練習プログラムとその欠点
ジョアンの年間シートの書き方
結果を見てプログラムを微調整していく
他
最新動画、続々更新
9歳の頃からGKを始めた。ミレッの育った地域では当時は人気の無いポジションだったという。少年期に憧れたGKはスペイン代表のホセ・アンヘル・イリバルとルイス・アルコナーダ。後に「イリバルはアルコナーダほどのポテンシャルは無かったが、優れた技術とポジショニングで衰えを感じさせなかった」と分析し、指導に活かしている。
キャリアの大半を地元カタルーニャ州のクラブで過ごし、U-19カタルーニャ代表にも選出された。1984年、負傷により現役を引退。
指導者時代1985年、古巣テッラーサFCで指導者に転身した。1990年頃まではとにかくメニューをこなさせる指導をしており、選手の伸び悩みに直面。自身がボールを止める技術を伝達できていないと痛感し、3年間指導から離れた。
2000年、カタルーニャを離れバスク州ゲルニカへ移住[7]。SDゲルニカ・クラブでGKコーチを務め、こなす練習ではなく基礎的な技術を一つ一つ身に付けさせる練習によって[4]ゴルカ・イライソスら多くの選手を同州の強豪アスレティック・ビルバオへと輩出した。
2013年、湘南ベルマーレアカデミーGKプロジェクトリーダーに就任[2]。小学生から高校生まで幅広く指導した。
2017年、FC東京へ転籍。
所属クラブ
1969年 - 1979年 ジャバック (ca:Unió de Futbol Base Jàbac i Terrassa)
1979年 - 1980年 カルドナ (ca:Club de Futbol Cardona)
1980年 - 1983年 テッラーサFC
1983年 - 1984年 CDカステリョン
指導歴
1985年 - 1990年 テッラーサFC 育成GKコーチ
1994年 - 2000年 テッラーサFC 全カテゴリーGKコーチ
2000年 - 2012年 SDゲルニカ・クラブ (es:Sociedad Deportiva Gernika Club)
全カテゴリーGKコーチ バスクコーチングスクールGK戦術、技術指導講師[4]
ビルバオコーチングスクールGK指導、戦術講師[4]
2013年1月 - 2016年 湘南ベルマーレ アカデミーGKプロジェクトリーダー
2017年1月 - 2018年 FC東京 トップチーム / U-23チーム GKコーチ
2019年6月 - 奈良クラブ
2019年6月 - 同年12月 アカデミーGKダイレクター
2020年 - GKコーチ