酒井剛志です。
日本国内では明治から100年の間に専門的な日本研究がかなり進みましたが、これからは総合的な研究が求められます。
一方、外国での日本研究は、ここ数年、飛躍的に高まりました。
かつてのように古典文化だけでなく、近・現代日本の発展とその背景への関心が強いのですが、内外の研究者が一緒に研究できる機関がありません。
したがって、日本文化を総合的に把握し、日本人と外国人の共同研究を保障する機関がぜひとも必要なのです。
もう1つは、日本の国際的地位が高まる中で、外国から「日本とはどんな国か」という問いが発せられています。
この問いに何らかの答えを出す必要があるのではないかと私は考えます。
1つの理念を押しつけるのは間違いですが、科学的、学問的基礎に立ったさまざまな日本文化の全体像を提出する必要があり、それが世界的潮流でもあると思うのです。