岩国れんこん硝子

岩国蓮根をガラスに溶かすと、
みずみずしい蓮根の新芽のような優しい若緑色になりました。

岩国の蓮田…

瀬戸内、山口県岩国の清流、錦川。
その支流である今津川と門前川に挟まれ、肥えた豊かな三角州には、見渡す限り一面に蓮根の田園が広がります。

 春に力強く新芽が芽吹き、夏には緑あざやかな大きな葉を広げ、葉に乗った朝露や雨のしずくはガラスを思わせます。
茂る葉の谷間には、美しい花をたくさん咲かせ、その光景は絵にかいたような、極楽の世界。

  秋から冬にかけて、収穫時期は田園が活気づきます。恵まれた環境で採れた、肥えた蓮根の味は格別。
美味しく美しい岩国蓮根。

 夏に見たあのガラスのような輝きや、冬の採れたての新鮮な蓮根の切り口。
輝くガラスに閉じ込め、時が経ても変わらない輝く色を作りました。

岩国れんこん硝子ができるまで・・・

誕生経緯・・・

色ガラスでオリジナル作品を作っている私達ガラス工房マルですが。
そろそろ透明ガラスも本格的に力をいれよう!
と思い、2人でずっと考えていました。
でも、ただ透明のガラスを溶かしただけではなくて何かないかなと・・・。
自分たち作家として色ガラスで自己表現しているつもりだけれども、
今度は、私達を取り巻いてくれる風土や地域を表現できないものかと。
ガラスの技法として、植物の灰や岩石の成分を溶かして着彩する方法は、
古くからあるというのは知っていました。
そうしたら、何か岩国の特産品や名物を灰にしてガラスに溶かし込んでみたらどうかと考えつきました。
はじめは色々悩みました。
がんね栗にしようか?(量がそんなに確保できるかな~。)
いや、白蛇の脱皮した皮?(それは無理だろ!白蛇は神様だから!)
この辺で出土する岩石?(花崗岩ばかりだからさほどに特徴的な地質でもないし~。)
じゃあ、二鹿のきわだ鉱山のタングステン?(タングステンはガラスよりかなり融点高いか!)
などなど・・・。
そして、行きついたのはやっぱり“岩国れんこん”
従兄弟がれんこん農家なのです。
ですので、私達にとって、岩国れんこんは一番よく口にする岩国の特産品。
ちょっと余って捨てるところちょうだい♪から始まりました。
そして、実験。
私達の出身校の教授にもご相談し、何度か試行錯誤しました。
いろいろやって、何とか色が出そうな感じがわかってきました。
収穫後の畑に残った葉や根や花
出荷されずに廃棄されてしまう居残り蓮根たち。
居残り蓮根たちをを乾燥させ燃やして『灰』にし、
その灰をガラスの原料に混ぜ込み、溶解炉で溶かし合わせました。
完成したガラスは、みずみずしい蓮根の、春の新芽のような【若緑色】になりました。
岩国蓮根とガラスの出会い。
岩国の蓮田の輝きや蓮根の美しさを閉じ込めた、
『岩国れんこん硝子』をお楽しみください。

制作過程

農家さんによる、岩国れんこんの栽培

農家さんのご協力のもと収穫後の畑の『居残り蓮根』を収集する。

居残り蓮根を乾燥させる。

居残り蓮根を燃やして『灰』にする。

出来た灰をガラスの原料と混ぜ合わせる。

溶解炉に投入し、溶解・撹拌を繰り返し、ガラスと灰を溶かし合わせる。

Thanks

謝辞

岩国れんこん硝子の制作、公表にあたりたくさんの方にお世話になりました。
いとこのれんこん農家の龍くん、高嶋一家、
構想のお話しをした時から前向きなご姿勢で、盛り上げてくださったいろやギャラリーの可織さん、
作品を見て、展望を抱いてくださり公表に至るまでお世話して下さった城下町サロン松がね屋の中本さま、
快く“岩国れんこん”の名を使わせてくださった岩国市農協組合長田村さまはじめ、JAの皆様、
新たな6次産業のアピール、販売促進のプロジェクトチームを作って下さり、ありがとうございました。
また、相談にのっていただいた富山ガラス造形研究所のH先生。
ありがとうございました。
たくさんの関係者の皆様、本当にありがとうございます!
これから、“岩国れんこん硝子”が岩国のためにもっと輝けるように、精進いたします。

We are・・・

ガラス工房〇(マル)

山口県岩国市、南河内地区の里山にある小さな吹きガラス工房です。
京都府出身の夫、地元岩国出身の妻の2人で営んでおります。

ガラスの町富山で学びました。
その後、ここ岩国を独立の地に選び
Iターン、Uターンしてきました。

profile

齋藤 裕史  齋藤 由香理
Yuji Saito  Yukari Saito

1985 京都府大山崎町に生まれる地元の高校に進学し、就職。京都の職場での美術作品との出会い、観光での吹きガラス体験にはじめて触れ、ガラスの魅力に気づく。その後、吹きガラス教室に通い、もっとものづくりを極めたいと思い、ガラスを学ぶことを決意。

1983 山口県岩国市に生まれる地元の高校に進学し大学では地球科学を学び、就職する。が、幼いころからのものづくりに対する昔からの気持ちがあきらめられず、OL中に出会ったガラス作品展でその思いが再燃。仕事を辞め、ガラスを学ぶことを決意。

2009 裕史・富山ガラス造形研究所入学
2010 由香理・富山ガラス造形研究所入学
~2013 富山ガラス造形研究所在学中に2人が出会う。

卒業後それぞれ、富山ガラス工房などに勤務、
富山の個人作家のアシスタントなどをしながら富山を拠点にお互いが個別に活動。

2013年入籍を機に徐々に二人での作品を作り始める。

2014かねてからの田舎で制作したいと思う気持ちや、
双子の妊娠、出産、子育てのことを思い、
妻の地元の山口県岩国市の里山で独立、
ガラス工房〇(マル)設立。~現在

今後の制作ついて…


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