家を建てるときの法律、建築基準法は、今から約70年前に作られました。「地震で倒壊しないように、構造計算をしてその安全性を確かめること」と明記されていますが、「2階建てまでの木造住宅は構造計算書の提出免除」としたため、未だ安全性を全く確認されないまま家が建てられている現実があります。
近年ようやく、国土交通省がこの見直しにかかったという情報があります。今建てた家が10年後「既存不適格建築物」にならないように、提出義務がなくても、構造計算をすべきです。そのうえで、最高等級である耐震等級3を取得しましょう。
参考ブログ:【工務店は構造計算をする責任がある】
日本の住宅の高断熱住宅の基準である「断熱等性能等級」の「最高等級4」は本来2020年に義務化される予定だった「守るべき最低基準」に過ぎません。温暖な静岡でも、寒いし結露します。
エネルギー事情の緊急性を踏まえ、「ZEH基準の等級5」、「HEAT20-G2相当の等級6」、さらには「HEAT20-G3相当の等級7」の創設の検討に入っています。 施工は可能ですが、等級7は費用対効果が悪すぎるので、HEAT20-G2を目指しましょう。
結露がなく、冷暖房費も大幅に減らせる家になります。
参考ブログ:【木質断熱材の施工は天井断熱か屋根断熱か】
自然素材の家だけが素晴らしくて、新建材に囲まれた家は不幸になる?そんなはずはありません。 ただ、一生住む家ですから、木の香りがする家、化学物質をできるだけ少なくした安心な家、そして経年変化が美しい家、がいいですよね。 本物の自然素材の家は、実はお手入れやメンテナンスも簡単で楽しいですよ。
参考ブログ:【珪藻土の比較実験】
最新鋭を競う住宅展示場の家々は、当然、時を経れば古くなってその威勢を失います。 時を経てなお美しい、むしろ、時を経たからこそ美しい「経年美」が、自然素材の家にはあります。
日本の気候から生まれたデザインコードを持つ家でありたいですね。
参考ブログ:【自分さえ良ければ→結局自分の家が寂しくなる】
どんなに頑張って家を作っても、たった一本のシンボルツリーの存在感のほうが勝ったり…。 そんな例はいくらでもあります。庭に木を植える意味は目隠しとやすらぎです。アルミフェンスとコンクリートとカーポートだけの庭は、ちょっと寂しい気がします。
参考ブログ:【素敵なお庭を作りましょう】
街を歩いていると、思わず足を止めて「素敵な家だなぁ…」「素敵なお庭だねぇ…」と思うことってありますよね?反対に「のぞくんじゃねぇ!」とまるで言っているかのような頑丈な塀に囲まれた排他的で閉鎖的な家もあります。
はやり、家は地域にあるものですから、前を通る人にとっても心安らぐような家であってほしいです。
参考ブログ:【庭に緑 住む人だけでなく前を通る人のために】
正しく植林された木は、切り倒しても自然破壊、ではありません。サスティナブルな営みです。苗木から大きな木になる間に大量の二酸化炭素を吸収してくれます。日本の木造住宅ですから、日本のスギ・ヒノキを出来るだけ多く使って家を建てましょう。
適切に管理された森林では、伐採~新しい苗を植えるを繰り返すことでSDGsにも貢献できます。
参考ブログ:【天竜美林の伐採&製材見学】
メンテナンスフリーというのは幻想です。そんな材料は無いと思ってください。どちらかです。 『キズがつきにくく、汚れにも強い、けれど補修は素人には無理』か『キズも汚れも付きやすいかもしれないけど、簡単にお手入れも補修も出来る』。本物の自然素材は後者です。
そして、出来るだけお手入れしなくても長持ちする知恵と工夫が、マクスにはあります。
参考ブログ:【腐りにくくてメンテが楽なウッドデッキの作り方】
住宅の寿命を、築後何年で解体されたか(=滅失住宅の平均築後年数)で見てみると、住宅ローンより日本の家の寿命は短いというデータがあります。諸外国に比べても、なぜこんなに極端に短いのか?
それは、多雨多湿なによって【水漏れや結露が家を腐らせるから】です。
建てる時に、見栄えばかり宣伝して、【耐久性を疎かにする業界の体質】に問題の本質があります。
長持ちする家、一生住める家、資産として受け継がせることが出来る家、にしましょう!
参考ブログ:【住宅の寿命を大きく左右する窓まわりの施工】
北側にはシンボルツリーの桂の木と玄関アプローチ
子供部屋としても間仕切り可能な2階のファミリースペース
強度と美しさを兼ね備えたJパネルの吹き抜け天井
リビングからダイニングキッチンを眺める
テーブルに座る人と目線を合わせられるよう、造作キッチンの床は一段下げている
ゆったりと寛げるリビング
モールテックスで仕上げたシンク付きダイニングテーブル
ウッドデッキでつながる離れは楽しみ方が自由自在
離れも本体同様、自然素材の内装にトリプルガラスの樹脂サッシ
玄関を入ると手前からキッチン入口、手洗い場、リビング入口と続いていく
雨や強い日差しから家を守ってくれる深い軒
アプローチは玄関前から奥の離れまでつながっている
スタイリッシュな片流れ屋根でありながら、前を通る人にも優しい印象を与える外観
目隠しも兼ねた桧の格子と富士山麓の大沢石を使用した予備用駐車場
モルタル造形の門柱とスタンプコンクリートの手作りアプローチ
3軒のマクスの家が奏でる素敵な木の外壁の街角
敷地面積 | 206.17㎡ |
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床面積 | 1F:42㎡、2F:48㎡、離れ:6.44㎡、延床(96.44㎡) |
施工面積 | キャンティレバー下部:6㎡、木製バルコニー:8.82㎡、合計:111.26㎡ |
設計 | 意匠設計・構造計算:株式会社マクス一級建築士鈴木克彦 |
施工 | 株式会社マクス社員大工 |
長期優良住宅 | 取得(耐震等級3、断熱等性能等級4) |
耐震性 | 許容応力度設計による構造計算 |
断熱性 | UA値:0.42(W/(㎡・K))、HEAT20-G2クリア |
構造材 | 天竜杉 |
断熱材 | 北海道産ウッドファイバー(55kg/㎥) |
屋根 | ガルバリウム鋼鈑 |
外壁 | 防火処理ウエスタンレッドシーダー(オールドグロス) |
内壁 | 湯布珪藻土 |
床材 | 1F:無垢杉板、2F:無垢桧板 |
サッシ | LIXILエルスターX(トリプルガラス樹脂サッシ) |
キッチン | LIXILアレスタ(天板:モールテックス) |
浴室 | LIXILスパージュ |
トイレ | LIXILアメージュ |
施工面積 | キャンティレバー下部:6㎡、木製バルコニー:8.82㎡、合計:111.26㎡ |