尹雄大 公開インタビューセッション vol.4

「ディストピアから見える美しい国の素顔」
ゲスト:磯部涼 さん

 2018年11月18日(日)13:30-15:30
吉祥寺 スタジオアムリタ ウエスト3Fスタジオ

 川を越え、川崎駅に降り立つときらびやかなショッピングモールがひときわ目立つ。かつて川崎といえば、臨海工場地帯として名を馳せ、そこに吸い寄せられた労働者のための「飲む・打つ・買う」を満たすための歓楽街の広がる町の印象があまりに強かった。それが今では駅周辺は再開発され、ハロウィンのパレードが話題を集めるなど、東京近郊の住宅街としての性格を強くうち出している。  
 そうした快適で清潔な暮らしとは別の顔を川崎は持つ。
 2015年1月、13歳の中学生が18歳の少年らに殺害される事件が起きた。加害者が犯行に到るまでに頻繁にLINEのやり取りをしていたことから、事件はネット特有の密室性としばしば関連づけられた。
 だが実情は川崎南部のコミュニティの貧困と犯罪の連鎖がしからしめたと言える側面があった。
 今回登壇いただく磯部涼さんの『ルポ川崎』から引用すれば、事件は「川崎のこのひどい環境」がもたらした、ひとつの象徴だった。
 むろん川崎は凶悪な事件で語り尽くされるような場所ではない。けれども、『ルポ川崎』で描かれる、生きて行くことを挫くような絶望は紛れもない現実であり、その断面を彩る貧困と犯罪とレイシズムは日本の縮図に見えてくる。
 川を越えた途端に風景が一変した地を歩き、そこで暮らす人と話す中で何を感じ、何を思ったのか。ヒップホップのもつ可能性をはじめ文字では言いつくせなかった話を伺う予定だ。 
(尹雄大)

磯部涼(いそべ・りょう)

ライター。主に日本の音楽と社会の関わりについてのテキストを執筆。単著に『ヒーローはいつだって君をがっかりさせる』(太田出版、04年)、『音楽が終わって、人生が始まる』(アスペクト、11年)、『ルポ 川崎』(サイゾー、17年)がある。その他、共著に九龍ジョーとの『遊びつかれた朝に――10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』(ele-king books/Pヴァイン、14年)、大和田俊之、吉田雅史との『ラップは何を映しているのか――「日本語ラップ」から「トランプ後の世界」まで』(毎日新聞出版)、編者に『踊ってはいけない国、日本――風営法問題と過剰規制される社会』(河出書房新社、12年)、『踊ってはいけない国で、踊り続けるために――風営法問題と社会の変え方』(河出書房新社、13年)等。

尹雄大

1970年神戸生まれ。テレビ制作会社を経てライターに。その後、芸能人や研究者、ヤクザ、政治家、アスリートなど約1000人にインタビューを行う。
主な著書に『体の知性を取り戻す』『やわらかな体と言葉のレッスン』『脇道にそれる』、共著『子どもが語る施設の暮らしたち』(明石書店)ほか多数。『「ユマニチュード」という哲学』を構成。
サイト:http://nonsavoir.com/
(撮影:田中良子)

イベント詳細

日時

2018年11月18日(日)13:30-15:30 (受付:13:00)

場所

吉祥寺 スタジオアムリタ ウエスト3Fスタジオ 
(東京都武蔵野市吉祥寺本町2-17-12 藤彩ビル)

定員

30名(人数に達し次第、申し込みを締め切りとさせていただきます)

料金

3000円(当日受付にてお支払いいただきます。)

その他

床に座る形式のイベントになります。椅子が必要な方には何脚かご用意できますのでお申し込みの際に備考欄にご記入ください。また、椅子にご着席のお客様は会場の後ろの方になることをご了承ください。

申し込み

こちらのフォームよりお申し込みください。

運営

蔵谷貴輪 (kurakiwa@gmail.com)

定員

30名(人数に達し次第、申し込みを締め切りとさせていただきます)