はじめに。

 小さいころ、ケガをして病院に入院したとき、大好きな看護師さんがいた。
看護師さんとふたりきりのとき、わたしは「看護師さんの中で、(あなたが)一番好きだよ」と伝えた。
看護師さんはしばらくの沈黙のあと、「わたしの採血が下手で、泣かせちゃったことあるのに、好きって言ってくれるの…」と涙を流しながらつぶやいた。彼女の涙を見つめながら、胸の奥が、ざわつく。世界から二人を遮るように囲まれたカーテンが、窓から吹き込まれた風によって揺れた。

 その後、十数年後、わたしは東京にいて、ある映画を観た。
自分が孤独だということを浮き彫りにされるような映画だった。大切な友人とその映画について話す。
その時気づく。親愛なる友人だが、わたしには友人の孤独を埋めることはできず、友人にもわたしの孤独を埋めることができない。
見えないこの隔たりと、ぽっかりと空いた穴は、誰にも埋められない。
関わってるが、交わっていない、切なさよ。それと共に、どうしようもなく迫り来る、愛おしさよ。

 冒頭に書いた、淡い恋心と、それから十数年後に感じた、ある意味での、わたしを取り巻く周りの全てに対する恋心を融けあわせ、映画を撮ろうと思った。いま、わたしが撮らなければならないのは、これだと。

井樫 彩

脚本・監督

井樫 彩

1996年、北海道出身。
2014年、東放学園映画専門学校に入学。2015年に1作目「走る」を制作し仙台短篇映画祭にて2次選考に選出される。2016年、卒業制作「溶ける」が第28回東京学生映画祭にて準グランプリを受賞。第38回ぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞受賞し、第4回なら国際映画祭Nara-waveにて新人賞を受賞。現在は母校でティーチングアシスタントとして働く傍ら本作の準備を進めている。本作で監督作品としては3作目であり、初長編作品となる。

協力者募集中!
igashigumi@gmail.com

私たちは井樫監督の熱い想いを受けて新作『真っ赤な星(仮)』のプロジェクトを開始いたしました。
本作は「完全自主制作」です。ただいま制作スタッフや、ご協賛などを随時募集しています。
井樫彩を、「真っ赤な星」を、少しでも応援したいと思っていただけましたら気軽にご連絡ください。
また、私たちプロデューサー陣も経験が浅く、勉強しながら制作進行を行っております。
これから多くの方にご協力をお願いすると思いますが、お力添えいただければ幸いです。
多くの方に作品が届けられるよう精一杯努力していきますので、応援のほどよろしくお願いいたします。
プロデューサー 菅原澪より

主要スタッフ

プロデューサー
菅谷 晟煕
Sugaya Akihiro

映画上映イベント企画団体Greenhand Film代表。2015年よりMVの制作助手を経験し、その後アメリカへと留学。帰国後に同団体を立ち上げ、自主制作映画や学生映画の普及に力を注いでいる。現在までにPFFアワード2016入選作品『傀儡』や第28回東京学生映画祭入選作品『森の輪』の上映イベントを成功させ、その他にも個人事業としてCMの制作などにも携わっている

プロデューサー
菅原 澪
Sugawara Mio

2014年から東京学生映画祭企画委員会に参加し、2015年には同映画祭の代表を務める。TSUTAYAと提携し映画祭入選作品のレンタル企画や、カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン(学生部門)ノミネート作品「Oh Lucy!」の招致などの新しい試みを成功させる。同じく2015年、第16回東京FILMeXの学生審査員に。映画レビューサービスFilmarksで運用担当をしている。

ロケ地協力団体:比企フィルム・コミッション

本企画は、埼玉県比企郡の比企フィルム・コミッション様の全面的なご協力のもとでの制作を予定しております。
前作『溶ける』でも注目された比企郡の美しい原風景は監督の心理描写をさらに繊細なものへと昇華させてくれると考えております。


前作『溶ける』情報

2015年/45分/日本

【あらすじ】
田舎町に住む高校生・真子は、学校生活や友人関係のストレスを、密かに近所の川に飛び込むことで解消している。ある日、川に飛び込んだところを東京からやって来た従兄弟の孝太郎に見られてしまう。夏を一緒に過ごすことになった年上の従兄弟の存在、親友との微妙な関係、全然見えない将来のこと。ゆっくりと彼女の生活が変わっていく。

【監督コメント】
なにもかもが未熟で、拙く、ぐちゃぐちゃですが、このときの私たちにはこれが全てで、若い若い私たちが、抱えているたくさんのこと。すべてが同じでなくとも、なにか共通するものが伝われば幸いです。一生懸命生きているのだと。


お問い合わせ

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