この時点での俺のスペック


■言い訳が下手で
嘘がつけない。
言い訳をしたり、嘘をつくということが出来ない俺。小学生高学年の頃、家からこっそり持ち出した花火で勝手に遊んで、頭にやけどを負ってしまった。けれどもそれを親に言えずに黙っていた。しかし数日後、火傷が化膿してしまい、それが親にばれてこっぴどく叱られた。特に母親は今まで見たこともないほど怒った。それに凝りた俺は、その日以来、言い訳や嘘でごまかすことをやめた。やけどの痕(あと)は今も残っている。
■自動車免許も
持っていない。
自動車免許を取りに行った時。常に『かもしれない運転』を心がけるように教習所で習った。「乗車前に車の下に猫がいるかもしれない」や「狭い道では子供が飛び出してくるかもしれない」というやつだ。それで俺は、教習中ずっと「別の教官が間違えて飛び出してくるかもしれない」と、ずっと心がけていた。教官は、俺のことを注意散漫で、余所見ばかりしていると評価したようだった。俺は、車の免許をあきらめた。
■友達が1人もいない
(今は恋人もいない。
俺には、友達も恋人もいない。別にいじめられていたとかそういうことでもなかったが、学生時代は別にそれでもかまわなかった。仕事をするようになってからも、別に自分の仕事は自分ですれば良いと思っていた。だけどそれは間違いだった。人のつながりは仕事のつながりでもあった。思えば学生時代、彼女から「どうして分かってくれないの?」と何度も言われたが、その意味に気付いたのはずっと後になってのことだった。
■友達が1人もいない
(今は恋人もいない。
俺には、友達も恋人もいない。別にいじめられていたとかそういうことでもなかったが、学生時代は別にそれでもかまわなかった。仕事をするようになってからも、別に自分の仕事は自分ですれば良いと思っていた。だけどそれは間違いだった。人のつながりは仕事のつながりでもあった。思えば学生時代、彼女から「どうして分かってくれないの?」と何度も言われたが、その意味に気付いたのはずっと後になってのことだった。
■理屈っぽいと
言われる。
小学5年生のある日。戦わせていたら、つい力が入りすぎて死なせてしまった2匹のザリガニを、カルシウムが植物の肥料になると知っていた俺は、それを粉々にして校庭の花壇に撒いた。粉々にする際、足で踏みつぶしている所をクラスの女子に見られた。そして、当然俺は、帰りの会でつるし上げを喰らうことに。その時、俺は必死で自らを弁護したが、「屁理屈を言うな」「理屈っぽいことを言うな」と、担任からも責められた。
■32才独身で
実家住まい。
母によると、クラスメイトのほとんどは県外に行ったか地元に戻って結婚しているかしているかしているらしい。俺はそのどちらもしていない。一度、県外に行ってはみたもののそこでの仕事も長くは続かなかった。何度か職を変え、何度か引っ越しもしたが、なんだか俺はずっと1人で、気が付いたら実家にいた。地元で見つけた仕事はそれなりに長く続いたが、3年前にクビになった。それから就職はしていない。
■趣味や特技がない。
それなのに焦ってもいない。
『人生を豊かにするには趣味が必要だ』なんて話をよく聞く。趣味はいずれ特技となって自分を助けることになる、とも。だけど俺には何かに夢中になれることなんてなかったし、そういうものはすべからく嘘や欺瞞だと思っていた。他人に良い顔をするための見栄や演出だと。けれどそうではなかった。虚栄心に憑りつかれていたのは俺の方で、分かった風な顔をして上から目線になっていただけだった。デザイナーに会うまで。
■趣味や特技がない。
それなのに焦ってもいない。
『人生を豊かにするには趣味が必要だ』なんて話をよく聞く。趣味はいずれ特技となって自分を助けることになる、とも。だけど俺には何かに夢中になれることなんてなかったし、そういうものはすべからく嘘や欺瞞だと思っていた。他人に良い顔をするための見栄や演出だと。けれどそうではなかった。虚栄心に憑りつかれていたのは俺の方で、分かった風な顔をして上から目線になっていただけだった。デザイナーに会うまで。

こんな俺でも、今ではライターとしてやっていけてる。仕事を辞めてからの3年間、俺は本当にたくさんの人と出会いや別れを経験し、そして本当にいろいろ考えた。それを包み隠さず記したのがこの『ライター奮闘記』。はっきり言って、この本は俺そのものです。俺はこの本に、俺の今までの人生をすべて詰め込んだつもりです。

俺の魂を殺した格言その①
『お前に明日なんかないんだよ』

仕事をクビになってから、俺は家にも居辛くなって、しばらく仕事を続けているふりをして、なるべく実家に居ないようにしていた。朝になると、いつものようにスーツを着て家を出た。別にどこに行くのも自由だったはずだが、わざわざ会社の近くまで出勤した。さすがに会社の敷地に入るのははばかられたので、近くの公園にずっと座っていた。2週間ほどそんなことを続けたある日の帰路、電車のホームの端っこに立っていた俺に、ふいに線路に飛び込んでみようという衝動が駆け抜けた。けれどもその時、俺の脳内に『お前に明日なんかないんだよ』という上司の声がした。俺はその場で、ぐるぐると考え続けた。長い時間のようにも感じたが、実際には数分だったかもしれない。そうしているうちに、『俺に明日があるかどうかは俺自身が決めることだ』と、唐突に結論に達した。その瞬間、電車が入ってきて、俺の鼻先を風が撫でた。


人物紹介


今井健司
■本著の著者。32才。A型。
■大学卒業後、上京して都内でサラリーマンになる。1年で最初の会社を辞め、転職、アルバイトを経てフリーライターになる。今の生活も、決して天国とは言えない平凡なものだが、フリーライターになるまでの地獄の日々と比べたらはるかに良くなっている。『ライター奮闘記』の著者。自分のような人に向けて役に立つ情報を発信したいと考えている。「俺の魂を殺した格言」は全部で88コにも及ぶ。
今井秀則
■今井健司の父。55才。A型。
■商社に勤めている。生涯終身雇用のお手本とも言うべき堅い性格で、健司の生き方にはかなり否定的。子の『性格』は母親が、『経歴』は父親が与えるべきという信念の持ち主。なので健司が、何か新しいことを始めようとすると、本当にそれをやり通す覚悟があるのかを、いつも健司に試す。本人はそれが悪いことだとは微塵にも思っておらず、むしろ健司のためだと思っている。趣味は盆栽。
今井まさこ
■今井健司の母。53才。O型。
■主婦。健司が仕事を辞めた後くらいから、父の反対を押し切ってパートを始めた。パートは介護施設のヘルパーで、最近は特に腰痛に悩まされている。健司には健司の生き方があると、父を説得しようとしたことが今までに何度もあった。しかし逆に、「フリーライター」という父にとっては認められない職種に健司がなろうとしていることについて、母親のしつけが問題だったのではないかとたしなめられる。
上司
■今井健司の上司。48歳。AB型。
■健司にクビを通達した本人。実は、仕事を辞めることになるまで、健司をかばい続けていた。自分の業績を犠牲にしてまで健司の成績を取り繕い、自らの上司にも可能な限り健司のことを過剰に説明していた。健司が会社を辞めて数年後に再会した時、どうしてそこまでして健司をかばっていたのかが開示されることになる。実はこの上司の息子は当時、悪質な情報商材屋に騙されて莫大な借金を作ってしまっていて…。
青柳ミツル
■今井健司の元同僚。32才。B型。
■楽天家。要領の悪い健司と違って、なんでも適当にやっているにも関わらず、なんとなく上手くいくという天賦の才の持ち主。健司は彼を妖怪や神に類する存在だと思っている。趣味は深夜ラジオのハガキ職人。後に健司の真似をしてフリーライターを始める。『ライター奮闘記』の続編である『ライター奮闘記season2』では、健司の最大のライバルとなる。健司は、この男にだけは勝てないと思っている。
ココアカイザー
■今井家の飼い犬。2才。
■犬。
一匹狼@フリーライター
■今井健司の師匠。27才。AB型。
■SNSで健司をディスったのがきっかけで、フリーライターという生き方を健司に教えるようになった人物。健司は一匹狼を師匠と仰ぐようになる。健司より若い分新しいものに敏感で、ライター業にいち早く動画配信を取り入れていた。さまざまなセミナーを開き、いくつものサロンを開催している。現在ではライターを辞め、コワーキングスペースの運営で生計を立てている。夢は、高原でのペンションの経営。
ヒイラギ明日香
■デザイナー(漫画家)。25才。B型。
■漫画家を志していたが上手くいかず、今ではWEBデザイナーをしている。デザイン会社の社内広報誌用の4コマ漫画担当。『ライター奮闘記 season3』で健司と出会い、会社に行きながら健司の手伝いをすることに。ライターとして頭打ちになった健司の現状を打破するきっかけとなった。健司と明日香、二人の能力をフリンジし、『ライティングにもデザインを』という新機軸を打ち出すことになる。
今井文子
■今井健司の妹。27才。O型。
■すでに結婚して子供が2人いる。クラウドソーシングを使い、バイト感覚でイラストレーターをしている。健司に頼まれ、健司のブログの専属イラストレーターになった時期もあったが、今は決別している。健司は、妹であることを最大限に(文字通り)利用し、細かい指図、修正を重ね、挙句の果てに絵柄を変えさせたりした末、「私はお前にとっての『絵を描く機械』じゃない」と言われた。
今井まさこ
■今井健司の母。53才。O型。
■主婦。健司が仕事を辞めた後くらいから、父の反対を押し切ってパートを始めた。パートは介護施設のヘルパーで、最近は特に腰痛に悩まされている。健司には健司の生き方があると、父を説得しようとしたことが今までに何度もあった。しかし逆に、「フリーライター」という父にとっては認められない職種に健司がなろうとしていることについて、母親のしつけが問題だったのではないかとたしなめられる。

こんな俺でも、今ではライターとしてやっていけてる。仕事を辞めてからの3年間、俺は本当にたくさんの人と出会いや別れを経験し、そして本当にいろいろ考えた。それを包み隠さず記したのがこの『ライター奮闘記』。はっきり言って、この本は俺そのものです。俺はこの本に、俺の今までの人生をすべて詰め込んだつもりです。

おれの魂を殺した格言その②
「犬はいいよなあ」

人間としての尊厳を完全に失っていた俺自身から発せられた言葉。自分の言葉で自分がこれほど絶望的な気持ちになるとはこの時まで思いもしなかった。という、そんな言葉。

俺の魂を殺した格言その③
『会社クビになって笑ってんじゃねーよクズが』

俺の師匠、一匹狼に初めて言われた言葉。この時は、本当に嫌なやつだと思ったが、この言葉は本当は俺に対する愛の言葉だった。ライターになった俺が、その体験を綴った『ライター奮闘記』を書き、俺と同じように仕事がうまくいかず、生き方を模索している人に向けて有意義な情報を発信しようとしている俺にとっては、時としてこういう攻撃的な言葉も必要かもしれない。と、今では思える。外面だけ、字面だけでは伝わらないこういう言葉は、俺の魂に突き刺さって致命傷を与え続ける素晴らしい言葉だ。

ライター奮闘記

 今井健司による記念すべき本、第一号。

 今井健司のそれまでの人生と、仕事を辞めてからの地獄の日々を綴った超問題作。

 無邪気さが招く数々の問題に直面する小学生時代。透明人間(比喩的な意味で)として、家族とも口をきかずにひっそりと過ごした中学時代。そして、持ち前のクールさが年頃の女子に格好よく映ったのか、初めてできた彼女との出会い。変人がゆえに何故か人気者になった大学時代。そして就職からの苦難の時代を綴っていく。

 実家に戻ることで、つかの間の平穏を取り戻したのもつかの間、父親と対決するクライマックス。

 すべての出来事が、激動の中を疾走していく。
ライター奮闘記

今井健司(著)
ヒイラギ明日香(イラスト)
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ライター奮闘記
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ライター奮闘記
season03
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ライター奮闘記
season02

 会社をクビになり、抜け殻のように過ごす今井健司に叱咤の激励をした一匹狼@フリーライター。

 健司は、ついに積もりに積もったストレスを爆発させ、持つものも持たず家を飛び出してしまう。公園で数日過ごす中で、ホームレスたちの仲間になる。はじめは諍いもあったが、生真面目な性格が幸いしいつしかみんなに一目置かれるようになった。
 丁度その頃、ホームレスに対する取り締まりが厳しくなり、ホームレスVS警察の一大抗争へと向かう中、健司は警官の一人に重傷を負わせてしまう。ホームレスのみんなは、なけなしの小銭を健司に渡し、逃亡させることに成功する。ホームレス仲間で最も健司の面倒を見てくれたヤジさんは、健司をかばって逮捕され…。

 完全に生きる目的を失った健司の前に現れたのは、偶然にも一匹狼@フリーライターで…。

 涙なしには語れないライター奮闘記、第2章。
ライター奮闘記

今井健司(著)
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ライター奮闘記
season03

 一匹狼の元でライターとしての実力を着々と伸ばす今井健司。

 健司のスペックは、ただ使い方を間違えていただけだと見抜く一匹狼。一匹狼は健司を『伝説のライター』に育てるべく、持てる技のすべてを健司に叩き込んでいく。
 ライターとしてある程度やっていけるようになった健司だったが、母親のことがどうしても気になってしまう。健司が実家の様子を見に行く途中、偶然にもあの上司と出会う。上司との話の中で、今までの自分がどれだけ多くん周りの人に助けられてきたのかを知る。

 一皮むけた健司は、実家に戻ってすべてを打ち明け、ついに父親と和解する。妹とも十数年ぶりに会話し、ついには協力してライターの仕事の幅を広げていくが…。

 今までの人間関係や、健司に足りなかったものが次々と健司の元に集結していく待望の最終巻。

 遂に健司は最高のパートナーを見つけ、『ライティングとデザイン』という2つの力を組み合わせることで、自分自身のメディアを構築していく。

 フリーライターとして生き抜くための、すべての技が本書の中にある。
ライター奮闘記

今井健司(著)
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WARNING
注意

このページはフィクションです。
実在する人物・団体。出来事等のすべては、
実在のものとは関係ありません。

今井健司という人物も実在しませんし、
一連の『ライター奮闘記』という
書籍も実在しません。

このページ上に存在する
企画・構成・内容
イラスト・キャラクターデザイン
アイコン・漫画・テキスト等の
すべては『家猫しろ』の創作物となります。
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家猫しろ

(イラストレーター・漫画家・デザイナー)
企画・構成・内容等の立ち上げから、イラスト・漫画・ライティング・アニメーション・漫画等を創作するデザイナーです。WEB漫画家・イラストレーターとしての顔も持つ。制作実績多数。東京在住。B型。

WEB素材の制作としては、ヘッダ(高解像度のみ6万円)、イラスト(低解像度4000円以上、高解像度8000円以上)、アイコン(低解像度3000円以上、高解像度6000円以上)、漫画(ネームのみ3000円、白黒5000円、カラー1万円@1ページ*高解像度対応は料金の2倍)程度で承っております。金額は相談内容によって上下することがあります。このランディングページは、家猫しろの企画力や絵柄の作風などを参考にできるデザインサンプルとなります。つまり、家猫しろのポートフォリオの一環として作成したものです。

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