はじめまして、酒井威津善(さかい・いつよし)と申します。何者だと思われたかもしれません。少しだけ自己紹介をさせてください。(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)

ずいぶんと変わった名前だと思われたかもしれません。実は本名です。いわゆるビジネスネームではありません。さる高名な日蓮宗のご上人(ご住職)につけて頂きました。


社会人になって26年。最初の10年はシステム会社、次の12年はベンチャー企業でのCFO(財務責任者)として株式上場や企業ファイナンスに従事し、直近の4年がビジネスモデルと、名前に負けず劣らず変わった経験を積んでいます。

現在は、こうした経験をベースに、新しいビジネスモデルに関する書籍や寄稿の執筆を行いながら、併行して月に2〜3件程度、起業家や経営者の方の新規事業発案のサポートをしています。新しいことを考えることが大好きで、アイデアを考えることは性に合っているとつくづく思います。

好きこそものの上手なれではありませんが、そうしたおかげで、これまでに

・物流企業において月次キャッシュ・フローが26%改善(手元資金+700万円/月)
・人材紹介業においてビジネスモデルの見直しを行い、営業利益率を+2%(年)
・広告業において新規事業の立ち上げを行い、総利益ベースで+8200万円

などを実現することができました。
今後は、2020年11月までに1社、2022年までに4社の株式上場準備のケースを創出したい、そう強く思っています。

とはいえ、最初からこうだったわけではありません。
ビジネスモデルに初めて取り組んだのはシステム会社で営業職についてすぐだったのですが、当初は本当に苦労しました。以来、どうすれば競合に勝ち、利益を生み出しつづけることができるのか。そればかりを考えてきました。その問いの答えとして、たどり着いたのがこの「DB型アイデア・フラッシュ」です。

発想に必要なのは、「センス」ではなく、「外部情報」

「今、最も重要な経営戦略はフランチャイズによる店舗拡大。現在は50店舗ですが、3年で100店舗にしたい。そのためにシステムを見直したいと考えています」

岡山にある大手リサイクルショップ。まもなく上場もする。これはなんとしても取りたい。だが、必ずコンペになる。本来なら、先方のリクエスト通り、チェーン店展開用のシステムを提案するところ。しかし、そのとき、何かが心の中でひっかかっていたのです。

気がつくと、上司2人を飛び越し、真っ赤なワイシャツをいつも着こなす部門長席の前に立っていました。怒られるかもしれない。でも、この人なら何かを知っている。そんな気がしたのです。

「ほう、そうか。そんな案件があるのか。
とにかくシステム屋の発想を捨てろ。システム屋の常識は世間の非常識だ」

覚悟していた分、ほっとして膝から崩れ落ちそうになりました。でも、次の瞬間、また次の正体不明の存在が頭をもたげていました。

「でも、どうすれば、システム屋の発想を超えられるのだろう」

さすがにこれ以上部門長には聞けない。
とはいえ、社内だときっとシステムの話しか出てこない。


順番待ちのように出てくる問題に、不安がこみ上げてきそうになったときふと、1人の友人の顔が浮かんできたのです。厚生労働省出身で、今はソフトウェアベンダーに籍を置くという少し風変わりな5つ歳上の友人でした。

「フランチャイズ展開か。だったら今、資金面でいろいろと大変だろうね。
まぁ、そのための上場なんだろうけど。そういえば、TISって金融系強いよね。それじゃないの?」

まさに頭の中に「!」が来た瞬間でした。
身体が震えました。武者震いってこんなことなのかなと。

システムではなく、店舗展開に資金を回したい。なら、一括ではなく、「クレジットカードのように分割で」払ってもらうのはどうだ? 業務システムは一括で払ってもらうが、店舗システムは50店舗で回収できるように分割にする。そうすれば初期投資は減らせる。50店舗を超えたら以降はそのままもらう。リスクはあるけど、リターンもあるはずだ。

 
一週間後。


「面白い発想をしますね。
とてもシステム会社さんとは思えませんよ。地元のシステム会社にも相談もしましたが、とにかくパッケージソフトの提案をするだけなんですよね」

これでいける!そう小躍りしかけた次の瞬間、その期待は早々に打ち砕かれました。

「でも、せっかくの提案なんですが、実は先に決めることが変わってしまって。
1年半、待ってもらえませんか? そのとき、この提案をして欲しいのです。もちろん、勝手なことだとはわかっています」


直属の上司からは、新幹線代の無駄だと叱責されました。

当然です。取れるかどうかわからない案件のために、新幹線代を払い続けるのはどう考えても無駄でしかない。諦めそうになる気持ちに押しつぶされそうになる中、ただ1人、赤いシャツを着た部門長だけが味方でした。


「交通費なんか気にするな。
おまえのやりたいようにやれ!」

1年間の見込みのない飛び込み営業を経て、ようやく掴んだ大きなチャンス。とてもこのまま手放せない。とにかく待つしかない。
その日から地道に電話を入れ、3ヶ月に1度、岡山に足を運び、耐えるようにしてそのときが来るのを待ち続けたのです。


1年半後。

約束は果たされました。

提案説明会があると連絡がきたのです。
ところが、当日、喜び勇んで会議室に入ったわたしの目に飛び込んできたのは、スーツ姿の人の山。競合は15社。

とっさに頭をよぎったのは、

「裏切られた」

でした。
でも、ビジネスです。そんなこと本来なんの関係もない。

”言われたとおりに待っていたおまえはバカだ”

会社に戻ればきっとそう言われるに違いない。

この1年半、いったいなんだったんだ。悔しさがこみ上げてきて、もう涙が出そうでした。

早く帰りたい。自分が惨めに思えてしかたがない。頭をうなだれ、時間が過ぎるのを待とうとしはじめたとき、担当者がすっと近づいてきました。 

「今日は来てくれてありがとう。ずいぶん待たせてしまいました。
なんとかしますから、わたしを信じて、あともう少しだけ、待っていてもらえませんか」

なんとかするって、また待たされるのか。
普通ならそう思うのかもしれません。

でも、嬉しかったのです。
裏切られたんじゃなかったと。

それから、正式な提案が終わり、結果を待つ日が流れていました。


2週間後。


あれはどうなった?さっさと確認しろ!と訝しがる上司の言葉に押され、聞きたくない気持ちを押しのけ、夕方担当者に電話を入れたのです。

電話越しからは、少し焦ったような感じが伝わってきました。

「待たせてごめんね。実は今、2社が残っていて、どちらにするか割れてるんだ。今晩、社長に直談判するからさ。
あと数時間だけ、待っててもらえる?」

直談判?担当者は部長だけど、そんなことして大丈夫なのだろうか。
でも、こちらとしてはどうすることもできない。
とにかく待とう。そう思って受話器を置きました。

6時間後。

ほとんど電気の消えたフロアでぽつんと1人。

もうすぐ日付が変わろうとするとき、携帯が鳴ったのです。

「遅い時間にごめんね。今、終わりました。
“おまえ、TISから金でももらってるのか”、とまで言われちゃったよ。でも、了承取れたから。1年半、待たせてごめんね。これからよろしくお願いします」

“こんな提案をするシステム会社、他にはありませんよ。ほかは全部ただのパッケージとかじゃないですか。それ採用するならコンペなんてやる必要ないでしょ!”

そう直談判してくれていたことを知ったのは、受注後すぐのことでした。

売上総額12億7千万円。利益1億1千5百万。
そのあとも続けて受注し、20億円近い売上になったのです。

後日、提案内容について、いいセンスをしていると褒められましたが、センスなどではなく、ただ、「分割」というそのままでは「見えない」選択肢に気づけたかどうか、それだけの差に過ぎません。


普通に考えても見えてこない。
だったら、発想に必要な情報を「見える化」すればいい。そうすれば、非常識とも思えるような最高のビジネスアイデアが生み出せる。

こんな想いから生まれたのが、この「DB型アイデア・フラッシュ」なのです。 

イーロン・マスクの「第一原理思考(ファースト・プリンシパル)」
に基づく「発想用DB」

このプログラムで用いる「発想用DB」は、PayPalの創業者にして、SpaceXなど世界的な事業を成功させているイーロン・マスクの第一原理思考(ファースト・プリンシパル)に基づいてできています。


ファースト・プリンシパルとは、物事の根本部分まで遡り、これ以上分解できない部品(コア部品)まで掘り下げ、より効果的な方法で組み直す戦略です。
この方法を用いて、SpaceXのビジネスでは、従来のロケット制作費の50分の1で完成させたことは有名です。

ビジネスモデルの発想と構成に必要な要素をそれぞれ、ファースト・プリンシパルに基づき、分解。ここに、200社に及ぶ分析を加え、リスト化し、発想用の外部情報としてまとめた「発想用DB」を用いたアイデア・フラッシュがこの「DB型アイデア・フラッシュ」なのです。

未来は変えることができる

私たちは、限りある失望を受け入れなければならない。
 しかし無限なる希望を失ってはならない。”(Martin Luther King, Jr.)

 
あなたが実現しようと心に決めたビジネスが、いったいどれほど魅力的で、どんな新しい価値を生み出すものかまだ知りません。きっと、その商品やサービスによってこの世界のどこかを変えて、いつの日かだれかを幸せにしようとするためのものだと思います。

今はまだ暗中模索の中にいるのかもしれません。
これだ!と心の底から確信できるビジネスアイデアが見つからず、悔しい時間の中にいるのかもしれません。

でも、どうか、忘れないでください。
必ず未来を変えることができるのです。

いつの日か、あなたがそのかけがえのない大切な時間をかけて、どうしても実現したいと心から願い続けたその未来を、どうか、ぜひ一緒に体験させてください。


あなたに出会えることを心から待っています。

DB型アイデア・フラッシュとは

新しい事業=新しいビジネスモデルを考えたい人のための【個人セッション型(マン・ツー・マン型)アイデア創出プログラムです。

【DB型アイデア・フラッシュ】の3つの特徴

1.専門外の切り口による発想が可能
ビジネスアイデアのキーワードを網羅した「発想用データベース」を使うことで専門外の知識・情報を用いた「非常識」で「インパクト」のある発想が可能

2.選択肢の掛け算による可能性は700万通り
テーマ、価値観、課題、参入障壁などの選択肢を掛け合わせることで誕生するビジネスの可能性は700万通り以上。

3.ビジネスモデルデザインに不可欠な要素を網羅
「ビジネスモデル」として必要な循環機能などをすべて発想項目として網羅。アイデアにおける「ヌケ・モレ」を防ぐ

「発想用データベース」による可能性は700万通り

プログラムの最終成果物

このプログラムの目的は、優れた「ビジネスモデル案」を発想することです。
ビジネスモデルに関する図解方法にはさまざまなものがありますが、このプログラムでは、アマゾンの創業者ジェフ・ペゾス氏が書き記したような「循環図」など客観性の高い図式を書き出すことをゴールとして位置づけています。
上記以外に、以下のような成果物を作成します。

  ・コンセプト図
  ・オペレーションフロー
  ・プロジェクト採算性
  ・変動損益計算

受講者の声

アイデアを出す、整理することについて最短で最大限役だった。たくさんヒント、気づきがあった。もっと宣伝したいくらいよかった。
(50代男性・経営者)
目の前のこと一生懸命やっていけば、成長できると思っていたが、ものの見方を変える練習をしなければ、今以上の未来はなさそうだ、ということがわかりました。ここに来なければ、「頑張っていれば、なんとかなるだろう」と思っていたくらいだったので気付きを与えて頂きありがとうございます。次に進むことができるよう努力してみたいです。(40代女性・フリーランス)
日頃、頭の中に浮かんでは消えてしまうアイデアに気付き、考えないとならないけれども置いてきたままにしてしまっている事柄などを一気に吐き出すことができて、頭が楽になりました。また、同時に、これから考えていくべきアイデアが沢山見つかりました。スタートした時にはまったく頭の中に無かったアイデアが出てきて、自分にびっくりです。アイデアや想いと、どうやったら具体的に形にしていけるか、たくさん見つかったのがうれしいです。ありがとうございました。
(20代女性・フリーランス)

わかりやすく、期待以上でした。
(50代男性・自営業)

時間内に考え書くことで、気づくことが多かった。このような視点を持つことでビジネスモデルをイメージしやすく、楽しくなった。リラックスして参加できたので、頭が固くならずにスムーズに考えが浮かんだ。今、考えている案に追記したり、除いたりすることがすぐにできる状態になり、テンションが上がりました。雑談が入ることで心が開放され、時間があっという間でした。本当に素晴らしい時間ありがとうございました。(40代女性・講師業)

対象となる方

・経営者(法人・個人)
・起業予定者(1年以内)
・企業の企画担当者

プログラム日程

マイルストーン

※上記は暫定サンプルです。
プレMTGの際、実施日すり合わせを行います。

各DAYについて

所要時間:各2時間(目安)

1.前回の振り返り(DAY0は除く)   
サマリードキュメント(録音内容を書き起こしたもの)を冒頭でお渡しし、確認後、レビューします。

2.DAYの内容説明、ゴールイメージの共通化
何を、どこまで、考えまとめるのか。前回までを踏まえ、確認します。

3.当日の振り返り&レビュー
4.ご質問、その他ご相談
5.次回の概要と日程の確認

※開始時間の変更希望は必ず事前にご連絡ください。
※ご都合が良ければ、2時間を超えても問題ありません。追加の費用は一切発生しません。

プログラム概要

■名称  DB型アイデア・フラッシュ
■形式  個別セッション型
■期間  6ヶ月(2H ✕ 9回=18時間)
■場所  JR品川駅近郊または別途お打ち合わせにて決定  
※遠方の方は、ぜひご相談下さい。

■質問等 メール等によるご質問は無制限

費用

65万円(税込)
・お申し込み後、振込先口座をご連絡いたします。
・プログラム期間中の分割によるお支払いも可能です。
・確認後、実施日程、場所等のお打ち合わせをさせて頂きます。

プログラムへのお申込み

以下のフォームに必要事項をご記入の上、送信ボタンを押してください。
フォームから送信された内容はマイページの「フォーム」ボタンから確認できます。
送信

お申し込みの流れ

1.申し込みフォームに必要事項をご記入頂き、送信してください。
2.ご記入頂いたメールアドレス宛に、お振込先等のご連絡をさせて頂きます。
3.お振込の確認後、引き続き第1回目(プレMTG)の日時・場所について調整させて頂きます。
  また、合わせて「事前ヒアリングシート」をお送り致します。
  お手数ですが、可能な範囲でご記入の上、第1回目の前日までにメールにてお送り下さい。
4.第1回目(プレMTG)開始〜

よくあるご質問

  • Q

    「DB式アイデア・フラッシュ」とは何ですか?

    A

    第一原理思考(ファースト・プリンシパル)の理論を元にビジネスモデルの要素を分解、リスト化、DB(データベース)化した発想用DB(データベース)を用いながら、アイデア・フラッシュ(アイデア出し)を行い、ビジネスモデルをデザインするプログラムです。

  • Q

    専門知識がありません。受講しても大丈夫でしょうか?

    A

    特定の専門知識は必要ありません。
    社会人経験5年以上あれば、十分理解できる内容です。

  • Q

    開催日時は決まっていますか?変更は可能ですか?

    A

    マン・ツー・マン形式ですので、予めご都合に合わせて日時の設定が可能です。
    もちろん、各回調整可能です。

  • Q

    遠方のため、伺えないのですが。

    A
    ZOOMでの実施が可能です。
  • Q

    どのような形式でやるのですか? 集合研修ですか?

    A
    マン・ツー・マンです。
    誰かに聞かれることがありませんので安心してアイデア出しができます。
  • Q

    必ずアイデアは出ますか?

    A

    100%と断言はできませんが、少なくとも自分の知識や経験を超えた
    新しい差別化や非常識なアイデアを出すことが可能です。

  • Q

    支払い方法はどうなっていますか?

    A

    一括もしくはプログラム期間中の分割支払いになります。

  • Q
    場所はどこですか?
    A

    JR品川駅近辺になります。
    別途お打ち合わせの上、調整が可能です(御社オフィス等)。
    ※遠方の場合、別途実費精算で交通費を申し受けます。

  • Q

    専門知識がありません。受講しても大丈夫でしょうか?

    A

    特定の専門知識は必要ありません。
    社会人経験5年以上あれば、十分理解できる内容です。

注意事項

1.個人情報を含む情報の取り扱い
お申込みの際にお預かりする情報については、プライバシーポリシーをご確認ください。

2.会話内容の録音
プログラム期間中、対面でのセッション中は、すべてスマートフォンによる「録音」をさせて頂いています。これは、あなたの言葉を、一句たりとも聞き逃さず、集中してお話を伺うためです。(メモやノートの記入中、その集中力が途絶えるため)予めご了承ください。

なお、録音内容は内容の書き起こしと、それによるドキュメント作成のみを目的としたもので、それ以外の目的に使用することは一切ありません。また、プログラム終了後、すべて消去します。

3.配布ドキュメントの著作権
お渡しするドキュメントはすべて、フィナンシャル・ノートに著作権があります。プログラムと通じて、作成したドキュメントについてはこの限りではありません。無償・有償問わず、当該ドキュメント類を、直接、WEBその他を通じて第三者に配布することを禁じます。

当プログラムに関するお問い合わせ、ご質問

contact@financial-note.com

プロフィール

酒井 威津善(さかい・いつよし)

1.TIS株式会社

法人向けのシステム開発営業に従事。担当は新規開拓。1年目は本当に苦労しました。
システムは目に見えず、人件費がほとんどを占める代物です。そのまま売り込んでもまず受注できません。
特有の事情を打開するために、取り組んだコンセプトが「持ち込み企画+優秀なエンジニア」。

これで企画したのが次のようなもの。現在のビジネスモデルに関する知見はこのときに培われました。

1)クラウド印刷
2)損害保険新商品
3)FC本部向け分割回収型システム開発

事実上「競合不在状態」を創ることができ、毎年、5億円前後設定されていた予算もなんなく達成。
東阪それぞれでTOPに立てたほか、社長賞も受賞することができました。


こうして営業で順調に成績をあげられるようになった頃、ふと、「このままでいいのだろうか」との想いが頭をよぎりました。FC本部向けのシステム提案を通じて、「株式上場」に興味を持ち始め、管理本部への異動願いを出し、エンジニアが200名を超える大規模プロジェクトにて「管理会計」に2年間携わったのち、転職しました。


2.上場企業からベンチャー企業へ
知人の紹介を経て、当時まだ黎明期だった「不動産の証券化」をメイン事業とするベンチャー企業へと転職。管理本部長兼株式上場準備室長という破格の役職に就き、物件の取得及び直接・間接金融、主幹事証券との打ち合わせ、株式上場にまつわるガバナンス構築などに従事。

今だから笑って話せますが、なかなかの地獄でした。毎日深夜2時頃タクシーで帰宅し、朝もタクシーで出社。結果、上場を前に見事に身体を壊しました。体重も20キロダウン、スーツも1サイズ落ちました。

3.セミオーダー型住宅販売ベンチャー
もう少し負担を減らそう、そう思って門を叩いたのが、社歴7年目の住宅販売企業。業務を株式上場準備に絞って転職したのですが、思わぬ出来事に巻き込まれました。

建築基準法の大幅改正に伴い、右肩あがりだった業績に急ブレーキがかかったのです。リスケ、つまり返済猶予の交渉をせざるを得ない事態に陥りました。借入額は40億近く。銀行は7行。文字通り背水の陣で取り組んだことは3つ。

 ・銀行との相対交渉
 ・事業売却と拠点の統廃合
 ・新規ビジネスの立ち上げ

地道に銀行を回って粘り強く説明をした結果、
 ・国内初(当時)のシンジケート・ローン(銀行団による協調融資)のリスケ

 ・返済猶予中にも関わらず、“真水(プロパー融資)”で5千万円の追加融資

を実現。
続いて、「コスト削減」。2つの施策を実施しました。

1)総資産の圧縮
拠点確保や販売用に、自社物件として所有していた土地の一覧を作成し、稼働前のものを中心に、任意売却と銀行支援の2通りで4割を売却。住宅設備事業を売却。「非共通コスト」の削減を図りました。

2)コスト集約
さらなるコスト削減として、次の2点を立案、実行。

 ①ドミナントシフト
 ②ビジネスモデルのアレンジ

借入金は銀行団の了解を得て、リスケを実行。月次返済額を10分の1に削減。総資産の圧縮とコスト集約によって、固定費を中心に30%以上削減。結果、年間で約3,700万円のフリーキャッシュを生み出すまでに至りました。この間約10ヶ月。一通り終えたところで、転職しました。

4.ファブレスメーカー
遊技機、いわゆるパチスロ機器メーカー。財務専任を選びました。間接金融、つまり銀行借り入れのほか、匿名組合、私募債による直接金融の実施と運用、公認会計士立会による監査や社債の償還手続きや、組合用の決算書の作成などをマネジメント。気がつくと調達した金額は20億を超えていました。

3年ほど経過したころ、住宅メーカーのときと同じような事態に陥りました。出玉規制、つまり保通協での適合試験が厳しくなったのです。残念ながら体力が続かず、破産。 無給でしたが、管財人の弁護士の先生の指示のもと破産処理を手伝いました。かなりよい経験になったと思います。

5.独立
2015年。いよいよ自分でビジネスを始めることにしました。「営業−財務」、「株式上場−倒産」という両極端かつ、システム、不動産、メーカーなど業界を横断的に経験してきて、もう十分だと思ったからです。最初に行ったのが「コーポレート・ファイナンス」。

 ・美容室チェーン
 ・運送業
 ・ドローン開発企業
 ・航空部品開発企業
 ・建設会社
 ・求人広告企業
 ・人材開発企業

といった年商で数億から40億円程度までの企業のサポートをしました。

務からビジネスモデルへ
こうして財務的な支援を続ける中、TIS時代に奔走した「ビジネスモデル」のことが頭にチラチラとよぎりはじめていました。ビジネスがうまくいくのかどうかは、営業がスゴイからでも人事がスゴイからもない。その企業の「ビジネスモデル」が優れているからです。ユニクロもスターバックスもそう。成功している企業には「例外なく」優れたビジネスモデルがある、これを創ることこそ本当の解決策だ、そう確信したのです。


6.書籍出版とビジネスモデル分析
新しいビジネスモデルを創る支援をしよう、そう決めました。まず着手したのが2つ。1つは書籍の出版、もう1つがビジネスモデルの分析です。

企画書を見て採用してくださったのが、高田馬場にある自由国民社さん。記念すべき1冊目となった「儲けのしくみ」は、今では4万部を超え、拾ってくださったご恩になんとか報いることができたかなと思っています。
書籍と同時並行で取り組んできたのが、ビジネスモデルの分析。

     「どうすれば、儲かるビジネスモデルが創れるのか」

この最重要なことがどこを探しても見つかりません。
もっぱら、事例やケース、パターンばかり。いかんせん「再現性」が乏しい。ビジネスは理論的、つまり科学的でなければ意味がありません。それは数学的であって欲しいのです。こうすれば、こう応用すれば、違う分野やテーマでも利益を出せるはずだ、という確信につながる根拠が欲しい。

「ビジネスモデルのつくり方」を提供しよう。

単にアイデアベースで終わるのではなく、そこへ10年以上に渡ってさまざまなベンチャー企業で経験したファイナンスの視点を取り入れ、より精度の高いものを作れるようにしよう、そう決め、現在に至ります。