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癒す音楽/井上竜仁

プロフィール

井上竜仁です。美容のために、マッサージなどの触覚だけでなく、視覚や聴覚など五感にも訴えようという考え方があります。音楽により心身をリラックスさせ、肌の手入れの効果を高めることが狙いです。

心をほぐす音楽は、欧米では、ヒーリングミュージック(癒す音楽)という呼び名で、従来から精神医学や瞑想(めいそう)などの分野で利用されています。

日本では、昭和末期から平成初期のバブル時代に、精神世界への関心が高まりました。

それに伴い、全国の有名書店で音楽ソフトコーナーばかりでなく、書籍コーナーの一角に、このような種類の音楽テープ、CDを置くケースが増えました。

カネボウ(現クラシエ)の美容サロン - 井上竜仁

カネボウ(鐘紡、現:クラシエ)は早くから、ヒーリング音楽の開発に取り組んできました。

すでに1989年から「フォレスト・ランド」「パストラル・ウィンド」「ウォーターリーフ」といった3種類の音楽テープ、CDを販売していました。

ソフト会社アポロンを通じて市販し、6万枚以上を売り上げました。

銀座や西宮の「サロンドエステ」

カネボウは平成初期(1990年代初頭)、東京・銀座などに総合美容サロンを開設しました。

1991年夏に兵庫県西宮市でオープンした「サロンドエステ夙川」では、入った瞬間から音楽による美容法が始まりました。

大きなガラスの自動ドアから室内に一歩入ると、ゆったりとしたシンセサイザーのメロディーが優しく体を包み込んできます。

化粧品本部の美容研究所が企画・制作しました。

音楽が常時流れていました。

ンセサイザー奏者の矢吹紫帆が作曲・演奏しました。

小川のせせらぎや木の葉の舞う音、波の寄せては返す音など自然界の音をイメージした曲でした。



井上竜仁