看護師30年の生き方とは?
看護師3年目のころ。
看ていた患者さんが大腸がんで、
進行するに従い痛みが強くなり、
転移でその人らしさがなくなる。
鎮痛剤を注射しても痛みが取れない、
苦しそう、私にはどうにもしてあげれない
いたたまれなさにそこを離れることを決断した。
逃げたのだ。
「人は苦しまないと死ねないのか?」
これが私の持った最初のテーマだった。
ホスピスでその答えをもらった。
苦しまず、幸せに死んでいくことはできる。
それはどう生きたか?悔いなく生きたか?
ちゃんとつたえたいことを伝えたか?
愛していると伝えたか?
もう、一言で言うなら、その一瞬一瞬を
けいめいにいきたか?
そして、「人がその人らしく生きること、
死ぬことができる場所はどこなのか?」
ホスピス病棟、在宅医療、訪問看護、
その人をその人として受け入れ、
そのままでいられる場所であればどこでも良かったのだ。
そして、ステージは変わった。
看護師としてではなく関わる
後悔しない生き方をするために!
お金は必要なのか?必要ならどれくらい?
人はなんのために生きているのか?
目の前の人に何を差し出せるのか?
内科病棟、療養病棟、ホスピス病棟、、
死について経験してきた。
それは即ち生きることを知るためだった。