この本は、これから夫の海外赴任に同行して海外生活を始める人や、現在海外で帯同生活中の方(以下、駐在妻とする)を対象にしている。しかし同時に、過去に駐在妻を経験して既に日本に帰国している人や、駐在妻のみなさんに駐在妻生活をするきっかけを与えた夫である海外赴任者、さらには、その海外赴任を命じた企業の方など、海外派遣・赴任にまつわるすべての方々にも読んでいただきたい本である。
一概に海外での生活といっても、駐在妻として生活している人たちの過ごし方は、国や地域、英語圏や非英語圏、日本人の多い地域や少ない地域、夫婦だけなのか子供も一緒なのかどうかによっても、大きく異なる。また、夫の職種・組織・役職などが、駐在妻の海外での行動に影響を与えることも多い。ワーク・ライフバランスの取れた海外生活を送るためには、夫である立場の人も「駐在妻生活」とは実際にはどういうものなのか、駐在妻は、どのようなことを考えたり、悩んだりしながら、現地で生活しているのか、などを理解することが役に立つ。
本文には、日本へ既に帰国している20代から50代の駐在妻経験者300名に対してのネットリサーチの結果のほか、駐在妻経験者の知人や友人へのアンケートやインタビューから得た様々な「本音」や「生の声」を掲載している。また、駐在妻からだけではなく海外赴任者である夫の「本音」や、駐在妻を研究対象にした論文も取り入れている。さらに、駐在妻のキャリアを考える際のヒントとして、キャリア理論などにも触れており、筆者自身の経験だけではなく、様々な方向から見ることによって、できるだけ偏りのない意見を紹介しようと試みている。
人生の大きな転機であり、人生が大きく変わるような経験になり得る「駐在妻生活」だからこそ、海外生活を始める前にはしっかりと考えて準備をしてほしい。そして、駐在妻生活の間は、思う存分その機会を積極的に利用・活用し、新しい世界への一歩を踏み出してほしい。海外での駐在妻生活には不安や大変なことやつらいこともあるが、気持ちの持ち方ひとつで楽しいことに変わることだってある。海外生活を楽しく、また無事に乗り越えていくためのポイントは、自らが考え、行動を決め、そして行動に移していくこと=夫の海外赴任を「自分ごと」にすることだ。
松下電器産業株式会社で8年間海外マーケティングの仕事に従事。夫の海外赴任に伴いロシア(モスクワ)に4年間在住。帰国後はファミリー海外生活セミナーでのアドバイザーを行う。また、モスクワのガイドブック『RUSSIAN MUSEUM & CAFÉ―私が紹介したいモスクワ』新風舎(2004)を出版。その後、ファイナンシャルプランナーの資格を活かし、証券会社での営業に転じるが、再び夫の海外赴任(シンガポール)に帯同の為、退職。
帰国後は、大学院にて駐在妻をテーマにした研究を行い、国際ビジネス研究学会にて論文「海外帯同配偶者の異文化適応能力についての一考察-グローバル人材としての潜在可能性に関する研究-」を発表。また、関西社会人大学院連合の専門セミナーにて、テーマ「海外赴任とライフデザイン」の講師を担当した。
現在、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ駐在妻たちによる駐在妻のためのブログ“Global FP Salon”を立ち上げ、駐在妻のライフプランニングを考える際のヒントを提供している。
夫の海外赴任に伴い海外帯同中。アメリカ在住。
松下電器産業株式会社で8年間海外マーケティングの仕事に従事。夫の海外赴任に伴いロシア(モスクワ)に4年間在住。帰国後はファミリー海外生活セミナーでのアドバイザーを行う。また、モスクワのガイドブック『RUSSIAN MUSEUM & CAFÉ―私が紹介したいモスクワ』新風舎(2004)を出版。その後、ファイナンシャルプランナーの資格を活かし、証券会社での営業に転じるが、再び夫の海外赴任(シンガポール)に帯同の為、退職。
帰国後は、大学院にて駐在妻をテーマにした研究を行い、国際ビジネス研究学会にて論文「海外帯同配偶者の異文化適応能力についての一考察-グローバル人材としての潜在可能性に関する研究-」を発表。また、関西社会人大学院連合の専門セミナーにて、テーマ「海外赴任とライフデザイン」の講師を担当した。
現在、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ駐在妻たちによる駐在妻のためのブログ“Global FP Salon”を立ち上げ、駐在妻のライフプランニングを考える際のヒントを提供している。
夫の海外赴任に伴い海外帯同中。アメリカ在住。