20代エンジニアの転職実態

何をするときにも最初は現状を知ることからです。
現状を知ることでどのような対応をすれば良いのかが見えてきます。
それは転職に関しても同じこと。
まずは20代のITエンジニアの転職の実態を知ることから始めましょう。

20代ITエンジニアが転職で不安に思うこと

20代というと、まだ社会に出てからの年数も少なく、周りには自分よりも年数を重ねた大人ばかりで自分を必要以上に小さく見てしまう時期でもあります。

それは20代で転職を考えているITエンジニアであっても同様です。

20代のITエンジニアで転職を考えている人たちが感じている不安のトップ3は以下のようなものです。

1位:自分のスキルが通用するか不安(51%)2位:実務経験が足りない不安(49.5%)3位:新しい環境にうまく溶け込めないかもしれない不安(40%)※引用:『IT編「自分の技術は通用する?」転職の不安解消法」TECH総(https://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000871)

ITエンジニアという技術職だということもあり、20代で転職を考えている人の半数以上が『自分のスキルが通用するか不安』と感じています。

確かにITエンジニアという職業は一部の天才的な人を除いて、経験年数に比例してスキルも身に付いていきます。

正解の無いものに対してモノを作っていくという場合に、蓄積された過去の事例を組み合わせて解決するということが多いからです。

20代のITエンジニアの転職に対する不安で次に多いのが『実務経験が足りない不安』です。

これに関してもスキルと同様に経験によっての蓄積が大きい部分です。

やはりまだまだエンジニアとしての年数が少ないということで感じている不安が大きいことがアンケート結果からも分かります。

3位の『新しい環境にうまく溶け込めないかもしれない不安』に関してはITエンジニアに限ったことではないですが、仕事をするに当たっては大きな要因になるので、不安に感じることも納得という結果でした。

ITエンジニアの20代前半での早期転職の実態

20代前半というと、いわゆる第二新卒と呼ばれる区分に入る年齢で、まだまだ仕事の経験も浅く不安に感じることも多いでしょう。

ただ、ひと昔前は新卒から数年での転職やキャリアチェンジというのをよく思わない人や歓迎されない雰囲気があったのですが、今はその状況も変わってきています。

各社新卒採用と同様に第二新卒の採用活動も活発に行っており、企業側もその世代の転職もウェルカムの状況です。

ですので、転職を考えている人たちが思っているほどは不安を感じなくても良いと言えます。

ただ、気になるのは収入面がどうなるかです。

特別なスキルを持ってヘッドハンティングされたのならまだしも、自分で舵を切って転職に踏み切った場合には、年収アップどころか、スキルや経験がまだ少ないために年収も大きく下落する可能性もあるのではないかという不安はあるでしょう。

ですが、実はエンジニアにとっては少し楽観的に考えられるデータがありますので、それをご紹介します。

転職エージェントサービスを行っているDODAが調査したデータが『転職で年収アップするのはこんな人 年収アップ成功者に見る傾向と対策(https://doda.jp/guide/manual/1/004.html)』という記事で公開されているものです。

少し古いデータではありますが、転職によって年収アップを果たした人の割合をランキングしたデータによると、技術系職種の人の平均金額アップ率14.2〜14.9%、額面においても58.9万円〜65.2万円アップというデータになっています。

少し意外なデータだったのではないでしょうか?

もちろん全ての人が転職によって年収アップするということではありませんが、同じように20代での転職であっても他業種に比べてエンジニアの転職は専門的な分野ということもあり、比較的年収アップも狙いやすい状況であると言えるのではないでしょうか。

ITエンジニアの20代後半での早期転職の実態

20代後半というのも、まだまだ早期転職と考えられる時期ではありますが、1つ転職のタイミングとしては良いのかもしれません。

というのも、20代後半というのは大学を卒業してすぐに就職したと仮定すると、10年には満たないとはいえ、新人の域から脱するタイミングでもあり、ある程度の知識や技術を身に付け始めている頃です。

30代になってくると即戦力として、入社直後からすぐに結果が求められてしまいますが、20代後半というのはそこまではまだ求められる事も少ないという、ちょうど良い時期だったりします。

また、数年間とはいえ、実際に現場に出て仕事をしてきた経験があるため、年齢を重ねるごとに求められるようになるプロジェクト管理に必要な対人能力や管理能力も養われてきている時期なので、将来的に会社のリーダーとして活躍してもらいたいという伸び代も含めた期待の意味も込めて企業側としても求めている世代です。

その企業側の期待が年収の面にも反映されることが多く、転職による年収アップも叶いやすいのが20代後半のエンジニアです。
さらに注視しておきたいポイントが転職回数による年収の差です。

実は、転職回数によって年収がアップするかどうかにも影響を及ぼしているというのがデータに出ており、20代後半の時点で過去に転職経験が0回の人でした。

そのデータから考えても、ITエンジニアは20代後半で転職というカードを使うのが良いのかもしれません。

20代エンジニアが転職で失敗しがちな事

20代のITエンジニアが転職を考えた時につまづきやすいポイント、失敗しがちなことについても触れておきます。

多くの人が同じような事でつまづいているポイントでもあるので、知っておくといざ本格的に転職をする際の参考になるはずです。

なかなか前に進めず、月日が経ってしまう

転職を考えている20代のITエンジニアの多くが陥ってしまうことは、色々考えているうちに転職にベストな時期を逃してしまうということです。

人生を左右する大きな決断になる可能性も高いため、慎重に考えるという気持ちも分かるのですが、ITエンジニアの転職市場の1つの区切りが30歳前後になります。

30歳を超えるかどうかで企業側の見方も市場の評価も大きく変わってきます。

20代の間は転職先の企業もこれから教育して育てていこうという考えで採用してくれるケースが多いのですが、30代に入ってくると、これから教育して育てるというよりも即戦力としての結果が求められるようになります。

実際に、30代のエンジニアがWebからSIerへの転職や、その逆も同様に20代の方々と比べて格段に求人案件が減ってしまいます。

そのため、もし新たな技術にチャレンジするための転職や新たな領域を経験したいための転職であれば、20代の内にしっかりと計画を立てて転職活動を進めることが望ましいと言えます。

現在の職場に不満があったり、今の労働環境に満足ができない人がより良い環境で仕事がしたい、より自分が求めているやりたい仕事がしたいと思っていても、なかなか行動ができず時間だけが過ぎていってしまうことはとても多いと多いというのが現実です。

ですので、30歳という区切りがあるということをしっかりと認識しておいて、本当に転職して今と違う環境でチャレンジしたいのであれば、しっかりと計画を立てて、少しずつでも具体的な行動をしていくことが大切です。

なんとなく転職してしまう

20代のITエンジニアに限ったことではありませんが、意外に多いのが転職理由が特にこれといってなく、なんとなく転職したというケースです。

転職市場で求人を出している企業は基本的には本気で来た人を採用したいと思っています。

そこになんとなく興味本意で応募をして面接に臨んでも、大抵はすぐに気づかれてしまって面接に合格することも難しいでしょう。

運良く(?)面接に通ってしまった場合、企業側も転職者のなんとなくの気持ちを見抜けていないため、いざ入社した後にミスマッチがあることが分かってしまい、結局すぐに不満が出てきてしまう結果になりかねません。

なんとなく今の環境を変えたいという場合は、しっかりと自分と向き合い、今の環境の何が自分にとって満足ができていないのかを明確にし、それを満たせる会社を探して転職活動をすべきでしょう。

転職も回数を重ねるごとに一般的には不利な状況になっていきますので、その辺りしっかりと考えることが大切です。

20代ITエンジニアが転職を成功させる3つの方法

20代のITエンジニアの転職状況を知ってもらいましたので、最後にどうやったら転職を納得のいくものにし、成功だと言えるようにできるのかについて3つのコツをお伝えしたいと思います。

3つのコツを押さえた上で転職活動に挑むことで、何もせずゼロの状態で転職活動をするのとでは雲泥の差が生まれると思っています。

ぜひご参考にしてみてください。

20代ITエンジニアが転職を成功させる方法①:スキルの棚卸し

まず20代のITエンジニアの方々が転職を意識し始めた時にやった方が良いことは『スキルの棚卸し』です。

今まで自分がどんな業界のどんな業務に携わってきたのか、またそこでどんな役割を担当してきたのかを1つ1つ紙に書き出してみてください。

自分のことというのは意外なほど正確に分かっていないことが多く、紙に書き出してみることで気が付くことも多いでしょう。

客観的な視点から自分の経歴と知識・スキルを把握し、一般的なレベルと照らし合わせて自分がどのレベルのエンジニアなのかを再認識することが大切です。

転職というのも商品やサービスの取引と同様に需要と供給のバランスによって成立します。

自分が出来ることと、企業側が求めているものとがマッチした時に採用が決まるわけです。

その場合に、自分の中に持っているカードの中に、企業が求めているもの・今は求めていないものの両方を持っていたとすると、どれを出すのかを間違ってしまうと、本来は採用されてしかるべき人材であったとしても、マッチしていないと判断されてしまいます。

その市場のニーズや転職活動のその場その場の適切な対応をするためにも自分自身のスキルを棚卸ししておくことが重要です。

20代ITエンジニアが転職を成功させる方法②:スキルを磨く事と情報収集

自分の持っているスキルの棚卸しができたら、今度はそれを有利に使うために磨きをかけることと、転職についての実際のところを知るための情報収集をしていきましょう。

・転職経験者の話を聞く

ITの世界にいる方なら『巨人の肩の上に立つ』という言葉をおそらく聞いたことがあるのではないでしょうか?

この言葉の意味としては、遠くを見通したいという場合に、自分の立ち位置から見るよりも自分よりも身長の高い人の肩の上に乗ってみた方が見通しも良く遠くがよく見えるようになるということから転じて、先人の知恵を生かして物事をうまく運ぶという意味です。

要するにゼロからスタートするのではなく、やったことがある人がいるなら、その人たちの話を聞いて、それを参考にするところからスタートしようということです。

おそらく普段の仕事ではそのようにしている方も多いのではないでしょうか。

それを転職活動を行う際にも同じように行うということです。

同じように20代の頃に転職をした経験のあるエンジニアの方に、転職するにあたって役に立った技術や、転職のために身につけた技術、実際の転職時のリアルな経験談を聞くことはとても参考になるでしょう。

また、成功事例の話を聞くだけではなく、「もっとこうしておけばよかった」という後悔していることや、失敗経験を聞くことで、同じ失敗をしないように気を付けることも可能になります。

もし、近くに20代で転職を経験しているエンジニアの知り合いがいるのであればぜひ話を聞いてみてください。

・勉強会に参加

IT関係のエンジニアの場合幸いなことに勉強会というのがあちこちで頻繁に開かれています。

そういう場に足を運んでスキルを磨いておくことで、転職の際に有利なスキルを身に付けることができます。

また、色々な会社の人が集まってくるような場の場合は、勉強会の後に懇親会や交流会が催されることも多く、そのような場で、他の会社の開発状況や自分と他のエンジニアとの距離感などをつかむことができ、スキルのアップデートのみではなく、情報収集の場として有効活用することも可能です。

また、横のつながりを作っておくことで、紹介が生まれる可能性もあるかもしれません。

そういう意味でも同じようにエンジニアの人が開いている勉強会に参加しておくのは良いでしょう。

20代ITエンジニアが転職を成功させる方法③:アウトプット

とても効果があるのに意外とやっている人が少ないのがアウトプットするということです。

ブログを開設して、そこに自分が今までに学んできたことや、やってきたことを書き残しておいたり、SNSを使って自分の持っている専門知識等を発信することは、とても意味があります。

転職活動の際にアピールできるポイントにもなりますし、採用担当者の目に止まって向こうからオファーがある可能性もあります。

面接の場だけでは伝えきれない部分をブログ等を使ってアウトプットしておけば、より深いところまで知ってもらうことができるため、転職活動も前向きに進みやすくなります。

また、自分の知識やスキルを表現するために、勉強している技術を使って個人的に開発をしてみて、それを発信しておくというのも有効です。

エンジニアである以上、求められるのはエンジニアとしてのスキルなので、それが伝えられる状況を自ら作っておくということも大切なことです。