いよいよSAGAアイスアカデミーのスタートです。まずは竹下製菓さんと鳳雛塾からレクチャーを受けます。アイスのことや商品開発について理解を深めます。いつ、どこで、どんな人に食べてもらいたいのか、ターゲットを選定して、コンセプトを決定します。少し難しい内容でしたが「私たちがふだん目にしている商品もこうやって開発されているんだ」と、興味津々な子供たちでした！買い物をするときの商品の見方も変わりそうです。

前回のレクチャーを生かして、どんなアイスを作るかアイデアを出します。子どもたちらしい豊かな発想力から、アイデアがどんどん生まれました！子どもたちの佐賀の特産品を生かしたい、という想いから竹下製菓さんの近くにある牛尾梅林に着目して、梅を使ったアイスを作ることになりました！梅から連想できるワードをいくつも書き出して、「甘酸っぱい恋の味」というコンセプトに決定。どんなアイスに仕上がるかドキドキです！

佐賀県小城市牛尾梅林でアイスに使用する梅を自分たちの手で収穫します。牛尾梅林では毎年梅の開花時期に合わせて、梅を特産品としてもっと活用・周知させるために梅まつりが開催されており、小城の名物の１つとなっているように、梅の栽培・PRに力を入れています。。屋外での収穫作業に少々お疲れ気味の子どもたちでしたが、きれいな梅がたくさん採れて大喜び！「この梅の美味しさを伝えるアイスを作りたい」と、意欲もぐんぐん向上しているようでした。

自分たちで収穫した梅を、アイスに使うためのソースに加工します。梅の下処理から一つ一つ手作業で丁寧に、集中して作業してくれています！青梅と赤梅、２種類のソースを開発することになりました。酸っぱすぎず、甘すぎず、梅の魅力が一番伝わるレシピをじっくり考えます。その後は竹下製菓さんでアイスの試作！梅ソースとマッチするように、何度も失敗しながら試行錯誤を繰り返します。次はどこを改善するべきか、失敗してもそれを次に生かす経験をした子どもたちは、また大きく成長したように見えました。だんだんと「想い」が「カタチ」になっていく様子に大人も子どもたちもワクワクです。

小城の梅まつりに訪れた方々に協力していただき、市場調査を行います。「さっぱりしておいしい！」「君たちが考えたの？すごいね！」「将来が楽しみね、頑張って！」とたくさん褒めていただきました！初めて第三者の意見を聞くことに緊張気味の子どもたちでしたが、自信がついたようで、調査の結果をキラキラの笑顔で報告してくれました！

アイス開発もいよいよ終盤です。商品の顔となるパッケージのデザインを考えます。「甘酸っぱい恋の味」というコンセプトに合わせて、青梅と赤梅でセットになるデザインにしました。アイスの置き方で「見つめ合う2人」にも「すれ違う2人」にもなります。揺れる恋心を表現した、ストーリー性のある素敵なパッケージに仕上がりました！

ついに販売体験です。ものすごフェスタ、イオン大和、まなびぃフェスタで、一般の方々に向けて販売します。一生懸命にPRして梅恋の美味しさを伝えます。「赤梅はちょっと酸っぱくてさっぱりしています」「青梅は甘みがあります」「私たちが考えたアイス、試食をどうぞ！」一年以上かけて完成させた自信作というだけあって、言葉に説得力と熱意を感じます！そんな子どもたちの頑張りと周囲の応援もあり、たくさんの方々に買っていただくことができました。たくさんの「おいしい」と「頑張ったね」をもらって、子どもたちの表情は喜びと達成感に満ち溢れていました！商品を作って世に出すことの大変さ、協力することの大切さ、そして物事を成し遂げた時の充実感を味わった子どもたちは、はじめよりも何倍も頼もしく見えました。